Q 初めまして、秋場さん。いつもこのサイトを参考にさせていただいています。「しま」と申します。フォア裏、バック表の左シェークです。週3日ほど近所のクラブで練習しております。
さて、質問なのですが、私用でしばらく練習できず、最近練習を再開したのですが下回転のサービスに横回転が入って横下回転になり、下回転ができず、困っています。
ラケットヘッドを下げすぎないよう意識しても、フォームが悪いのか、下がってしまいます。どうしたらよいのでしょうか?
また、どうしたら、2バウンドで戻ってくる強烈な下回転がだせるのでしょうか?


A バックスピンサービスは横回転が混じるほど下回転の回転量が相殺され、回転の切れ味が悪くなります。そこで、できるだけ純下回転になるような工夫が必要となるわけです。

バックスピンサービスを出すとき、あなたのようにラケットヘッドが下がることで横回転が混じることが多いものです。ラケットヘッドを下げないようにするメソッドとして、つぎのような手順を踏んで練習(フォアハンドサービス)してみてください。

1.ボールは持たないで、バックスピンサービスを出す位置に立ちます。

2.サービスを出すグリップでラケットを握ったまま、打球面を上にしてラケットを台に載せます。

3.そのラケットの角度を保ったまま、サービスを出す体勢に入ります。

4.そして、台の水平面に平行になるように正確にバックスピンサービスのスイングをします。とくに、ラケットヘッドが下がらないように意識します。このとき、バックスイングが大切です。正確に水平に後方へラケットを引きましょう。

5.このとき、腰で腕というかスイングをリードするようにしてください。

.手首を使わなくても十分に切れたサービスを出せますが、手首を使う場合はとくにラケットヘッドを下げないように注意しましょう。

7.このスイング動作を1日最低100回繰り返し行います。

8.この動作を鏡やビデオで確認するか、練習仲間にあなたの対面の位置から平行にスイングしているか観てもらってもいいでしょう。

なぜ、ボールを使わないのかといえば、ボールを使うとどうしても相手コートに「入れよう」という意識がはたらき、その意識がラケットヘッドを無意識に下げてしまうからです。

そして、以上の訓練のつぎに、実際にボールを使って同じようにやってみます。このとき、ミスをしてもいいので、とにかくラケットを正確に水平に保って、水平にスイングすることです。

さて、「どうしたら、2バウンドで戻ってくる強烈な下回転がだせるのでしょうか?」ですが、以上練習した、ラケット角度とスイング方向は最大限に下回転が出せるものです。


あとはこれに、「スイングの速さ」と「ラケット打球面の場所」を工夫する必要があります。

スイングの速さを求めるには、下半身の体重移動が重要なポイントです。この体重移動には二つの方法があります。

1.スイングと同じ方向に下半身を移動させる。

2.利腕の側の脚に体重を乗せる。(右利きなら、インパクトの瞬間に左足から右足に瞬時に移動させます)

1のほうを行う選手が多いと思いますが、卓技研では2の方法をお勧めします。
この方が瞬発的なインパクト時のスイングスピードが出て、バックスピンの切れ味がいいからです。フォアハンドサービスのスイングの速さは、この右足の太腿が握っているのです。

まあ、でも、これは各自のフィーリングですから、どちらでもいいでしょう。
そして、この下半身の体重移動にプラス、ラケットがボールに当たるインパクトの瞬間、グリップをぎゅっと握るのです。こうすることで、瞬発的にラケットスピードが倍速されるます。

さらに、「ラケット打球面の場所」が非常に重要なポイントです。
バックスピンサービスのラケット打球面は、スイング方向の先端部に当てるようにすることです。文面では理解しにくいでしょうが(『卓球パーフェクトマスター』で図解で解説)、右利きならラケットの左端に当てるのです。

この部分に当たると、コツンという硬い感触があります。この感触が手に感じたとき、そのバックスピンの回転量はかなり多いものです。

この感触を得たとき、ボールは台上で2バウンドして戻ってきます。これはすこし高度な技術ですが、サービスの上手な選手やトッププレーヤーのほとんどがマスターしているテクニックです。

また、この打球面を右利きなら右端に当てると回転がかかりにくくなりナックルが出しやすくなります。

同じラケット角度、スイング方向、スイングスピードで、ラケットの打球面の場所をかえると、よく切れたバックスピンとナックルが出せるので、レシーバーを幻惑させることができるのです。

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