MENU

フォアハンド・トップスイングの楕円スイング、水平スイングの使い分け……

卓球パーフェクトマスターで、前陣でのフォアハンドは水平打方を薦められてますが、モデルの岩崎、吉田両氏とも楕円打法をとっているように見えます。これは、遅いラリーでは楕円打法をとり、実戦の早いラリーではこの楕円のラケット軌道が潰れて水平になるという理解でよろしいでしょうか?

確かに、岩崎さん、吉田さんとも、楕円スイングです(ただし、岩崎さんは楕円と三角の中間か?)。吉田さんに直接、中国ではどのように、フォアハンド・トップスイングのフォームを教えているのか質問したところ、「楕円に振る」ように指導されると答えました。やはり、中国の指導者は楕円スイングを基本としているようです。中国のように、ほぼすべてのボールをトップスピンをかけてリターンする方針であれば、楕円スイングが適していると思います。

中国卓球は理論と実戦に基づいて、卓球スタイル、スイングフォーム、フットワーク、用具など、かなり緻密に研究されたものです。確かめたわけではありませんが、中国の国技は卓球であり、威信をかけた国家プロジェクトとして、「勝てる卓球」を研究していると思います。その点、日本は「個人レベル」の研究に近いようです。

中国が楕円スイングだから、フォアハンドは楕円がいい、という程度で教える日本の指導者が多いことも確かです。フォームというのは、卓球スタイルによってきまるものであって、短絡的に「楕円がいい」「水平スイング」がいいというわけではありません。

水平スイングと楕円スイングの使い分けですが、前陣から前中陣では水平スイングが、中陣から後塵では楕円スイングが適しています。

ただし、前陣にいるとき、楕円スイングしか出来ない場合、振り遅れによるオーバーミスが出やすくなります。この点、水平スイングでバックスイングが高い位置にあると、相手の速い打球や伸びてくるドライブボールにも振り遅れることがすくなくなります。

『卓球パーフェクトマスター』のフォアハンド・トップスイングで水平スイングを薦めているのは、まずビギナー向けの本であることから、ビギナーはラリーのほとんどを前陣でプレーすること、それと水平スイングによるボールのスピードアップとサイドラインを切るボールを打てることによるものです。

水平スイングは理論だけではなく、実際にそれを試して、そのボールの速さと威力、サイドをするどく切る打球を打ってみて、その効果のほどが実感することができます。

そして、その水平スイングが正しくできているかどうかは、打球音によって確認することができます。正しくできたときは、「かーん」という高い音が出ます。スピードグルーを塗っていなくても、正しい水平スイングのときは、高い音が出ます。

これが、『卓球パーフェクトマスター』で述べているスイートスポットの感触です。前陣や前中陣でプレーする、スピードを武器とした卓球をスタイルとするなら、ぜひ、この水平スイングをマスターしていただきたいものです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

目次