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卓球A101~110


110.回転がかかり安定したドライブはどうすればいいのでしょうか……

Q こんにちは。いつも参考にさせてもらっています。右日本式ペンドライブ型の高2生です。僕は少し前まで表ソフトを使って速攻をしていて最近裏ソフトに変えたのですが、ドライブをするとカンッというスマッシュの時の様な音がして回転が掛からずに安定しません。どのようにすれば回転が掛かり安定するでしょうか、ご教授お願いしますm(__)m 大根大好き より

A ドライブに回転がかからないようですが、その対策をお答えします。
 「カンッというスマッシュの時の様な音がして」というのは、まだ、表ソフトラバーを使っておられたときの感覚が残っているのでしょうか。まず、ボールをこすりあげるコツを会得することからはじめましょう。それにはループドライブから入るのがいいでしょう。つぎのような練習をおすすめします。
 送球者に少し下回転のボールを出してもらいます。そのボールにたいしてラケットの面を垂直に立て、まっすぐ上にこすりあげるようにスイングします。フィニッシュの位置は頭の真上あたりです。このとき、スピードは出なくても、また山なりになっても気にしないでください。とにかくボールをこすりあげて、回転をかけるコツを得るための練習ですから……。このとき、ラケットのブレードに当てるというより、ラバーにボールを引っかけるというイメージです。
 最初は空振りが多くなるかもしれません。空振りを防ぎ、また安定したスイングとパワーを得るために、右利きならば、ボールが飛んでくることに合わせて右足を縮め、同時に右腕のラケットハンドも下に引きます。そして打球に向けて右足を伸ばすのと同時に右腕も連動して上に振り上げます。このように、右足と右腕を同時に連動させることを心掛けてください。
 この練習をすることで、回転をかけるコツを覚えたら、徐々にラケットの角度を前にかぶせ、スイングの方向も真上から前方にしてゆきます。そうすることで、ドライブにスピードが出て、また低い弾道のドライブになります。


109.ラケットヘッドは「立て」て打つほうがいいのでしょうか……

Q いきなりすいません。僕は高校?年で戦型は前陣速攻でF表B裏です。質問ですが、僕は悩んでいるのですが、打つ時はいつもラケットを立てて打った方がいいんですか。回答お願いします。

A 質問の内容がはっきりしないところがありますが、推測して述べたいと思います。あなたはシェークハンドの右利きとします。また、「ラケットを立てる」とありますが、これはラケットのヘッド(先端)を立てるということですね。垂直に立てるという意味にもとれますが、それもふくめてお答えします。
 まず、ラケットヘッドを立てることですが、フォアハンドでもバックハンドでも、一般的なグリップでは立つのが普通です。ときどき、倉嶋選手(協和発酵)のように手首を下に向けるようにするプレーヤーもいますが、彼は例外でしょう。とくにフォアハンドはしぜんなグリップであればラケットヘッドは立ちます(上に向く)。ラケットヘッドが立つと、スイングの力がスムーズにラケットに伝わります。
 ただし、ドライブなどで手首をよく使いたいタイプであれば、ラケットヘッドが下に向くのもよしとします。ただ、フォアハンドのドライブはいいとしも、フォアハンドロングや強打、スマッシュなどは、手首を下げると引っ掛かりやすく、ドライブ性(トップスピン)になりがちです。
 また、バックハンド(ハーフボレー)のときのラケットヘッドも少し上がるくらいがいいでしょう。このほうが、スイングがコンパクトに振りやすく、また手首の返しも効きやすいからです。ただし、あまり立て過ぎると、スイングパワーが落ちたり、ラケット面が外に開くようになって、相手のボールの威力に負けるので注意が必要です。
 これは質問内容とは異なるかもしれませんが、ラケットの角度はとくにフォア面が表ソフトラバーであれば、台にたいして垂直気味にしたほうがボールのスピードは出ます。ラケット面を下にかぶせて上方にスイングするよりも、ラケットを垂直にして水平にスイングしたほうが、球の威力は出るからです。これは本サイトの技術論「水平打法」や『卓球パーフェクトマスター』を参考にしてください。


108.バックスピン・サービスを出すとき横回転が混ざってしまいます……
Q バックスピンサービスについての質問です。極力、本(卓球パーフェクトマスター)と同じにしていますが、左横回転がかかってしまいます。理由としては何が考えられますか? また、どうすればいいですか? 卓球少年

A ご質問の内容から、ちょっと理解しにくいところがありますが、そこは想像して解説してみます。まず、バックスピンサービスですが、これはフォアハンドサービスとして考えてみましょう。さらに左横回転というのは、時計回りですね。それに、あなたは右利きですね。(あるいは、逆時計回り回転でも、ラケットのヘッドなどは上に向いている可能性があり、基本的には以下の解説と同じだと考えてください)
 以上3点を仮定してお答えします。ごく簡単に答えると、サービスのときのラケットヘッドが下に向いているためです。あるいは外側にラケットが開いているといってもいいかもしれません。フォアハンドのバックスピンサービスを出すとき、あなたのようなラケット角度で出す選手は多いものです。ほとんどのプレーヤーがラケットヘッドは下がってます。
 ところで、左横回転(時計回り)がかかると何か問題があるのでしょうか。少々の横回転なら、時計回り回転やあるいは逆時計回り回転でも、別に問題はないはずです。ただし、バックスピンサービスで横回転が混ざると、その分だけバックスピンの回転が相殺されて、下回転の効き目が弱くなります。
 なぜなら、横回転というのは、リターンしたときにボールを浮かせる性質があり、その性質が下回転の回転量を減らすためです。まあ、物理学的というか科学的には、以上の回転の減少はおかしな話かもしれませんが、実際のプレーにおいては、横回転が混ざる分だけ、下回転の威力が減少することは間違いないですから。
 バックスピンサービスで、ほんとうに純下回転が出たときは、レシーバーはネットによくかけてくれるものです。ですから、バックスピンの威力を増そうとしたいなら、できるだけ横回転が混じらないように、まっすぐに切れたサービスを出すようにするべきです。
 では、どうすれば、まっすぐな、純下回転のバックスピンサービスを出すことができるのでしょうか。そのやりかたをレッスンしましょう。まず、サービスを出す位置について、実際にサービスを出すようにかまえてください。つぎに、ラケットをにぎったまま。ラケットのフェイス(フォア面)を上に向けて、台の上に置いてみます。
そうすると、ラケットはきれいに水平の角度が出ます。
 そこから、そのラケットの水平角度を保ったまま、サービスを出す高さまで上げて、
その位置から同じくその水平角度を保ったまま後方にまっすぐラケットを引いて、サービスのバックスイングをとります。そして、バックスイングと同じ軌道を通って、まっすぐ水平に前方にスイングします。これで、純下回転のバックスイングサービスが出せます。
 以上のように書くと、とてもむずかしいようですが、要するに、台の水平面に合わせてラケットの角度とスイング方向を水平に保つようにすればいいだけのことです。このとき注意するのは、ラケットヘッドが下がらない、あるいは上がらないようにすることです。


107.フォアサイドに振られると、その後の展開が不利になるのですが……

Q こんにちは! 前日パーフェクトマスターを購入し、何度もDVDの「攻撃を組み立てる」を見ています。
 私は左ペン表の速攻型です。最近は練習で守備範囲も広がってきていて、フォアに振られた時になんとか返す事が出来るようになってきましたが(以前は届かない事が多かったです)飛びつきながらクロスに返球しても定位置に戻りきれないうちにバックストレートに抜かれて失点する事が多いです。
 まだフォアストレートに返球する技術はなく、相手の待っているところに返すのがやっとです。この様な状況から抜け出す為にどんな返球の練習をどんなふうにすればよろしいでしょうか?(フォアにふられるのはラリー中の下回転だったり、ロングサーブだったりです)宜しくお願い致します。

A 左ペン表の速攻型ということですが、そういうプレースタイルであれば、前陣でプレーすることがほとんどだと思います。そうなると、フォアサイドを突かれたとき、必然的に距離・時間的に余裕がなくなります。ですから、バックサイドをフォアハンドで待っていると、とうぜん抜かれてしまったり、返球しても甘く入っていまいます。
 そこで、前陣型はバックサイドは主にバックハンド系の技術で攻撃できるよう強化につとめる必要があります。しかも、あなたは左利きですから、右利きとの対戦では、相手のバックサイドからの返球があなたのクロスに抜けていくことになります。つまりあなたのフォアサイドへ対角線上に遠く逃げていくわけです。
 これは右利きの対左利き対策も同じなのですが、左利きが右利きと対戦するとき、お互いにバック対バックのストレートコースのラリーが多くなります。双方とも、このバック対決を有利にすることで、左右の対戦を有利にみちびくことができます。
 そして、左右対決のときは、お互いに相手のフォア前とミドル前を意識させることで、実際にもここを数多く突くことで相手にかなりのプレッシャーを与えることができます。フォア前→バックサイドに深く→フォアサイドに深くリターン、という攻撃パターンで相手を崩すのです。実際にこのように攻められると、あなたも嫌なはずです。この攻撃パターンをマスターするためにも、バックハンド系を強化して、あまりバックサイドに寄りすぎないでプレーができるようにしてください。
 以上のことを理解されたうえで、フォアへの飛びつきをよくするフットワーク練習をしましょう。フォアに飛びついたあとの戻りをよくするには、身体の向きに注意してください。飛びついたとき、台に対してあなたの身体の正面が向いていますか? 台に対して横を向くようになっていませんか? フットワークのときは、できるだけ台に対して正対するように、(カニが歩くように)してください。そうすれば、戻りが速くなり、またストレートやクロスなどのコースへ打ち分けることも容易になるでしょう。
 練習方法を3点紹介します。(相手右利きを想定)
1.バック対バックのツッツキからフォアにツッツキを振ってもらい、それを相手のバックに軽打して、相手はバックからストレート、
つまりあなたのバックサイドを突いてもらい、それをあなたはバックハンド系でリターンしてあとのラリーはフリーに、お互いどこに打ってもよいことにします。
2.多球練習の要領で、送球者にあなたのバックに球を出してもらい、あなたはそれをバックハンド系で相手のバックに打ち、送球者はあなたが打った瞬間にフォアサイドにボー  ルを出して、それをあなたは飛びついて相手のフォアサイド、つまりストレート方向に強打します。
3.これはオーソドックスなラリー練習です。一つはオールフォアハンドで左右のフットワーク練習です。相手にバックハンド系で左右に振ってもらいます。これはゆっくりとしたボールでいいですから、相手に左右に大きく振ってもらいます。2歩動、3歩動のフットワークで、できるだけ大きく速く動くようにします。かなりハードな練習ですが、この練習を積むと確実に上達します。

 もう一つは、3点フットワークで、相手にバックサイド→フォアサイド→ミドル、そして再びバックサイドへと順番に送球してもらい、あなたはバックハンド→フォアハンド→バックハンド→バックハンドという順番でフットワークしながらリターンします。この練習はフットワークとフォアとバック両ハンドの切り替えがよくなります。
 フォアサイドへのリターンというのは、甘く入れば攻撃されるし、厳しく攻めれば戦略上において非常に有効になりやすく、卓球の基本です。ですから、ここをいかに攻め、またここを突かれたときどう対応するのかが試合のポイントになります。これはトップクラスの試合でも同じことがいえますから、このポイントをぜひとも強化してください。


106.練習ではできるのに、試合になるとどういうわけかフォアハンド・サービスが出せません。どうすればいいのでしょうか……

Q こんばんは。わたしは試合になるとバックサーブしか出せなくなります。練習のときはフォアのサーブは何の問題もなく出すのですが、試合になると、なぜかフォアのサーブが出せなくなります。ダブルスのときは出せるのですが、シングルになるとミスしてしまいます。どうしたら試合のときにフォアのサーブが出せるのか、教えてください。

A 試合になると、練習では何の問題もなくできていたことが、急にできなくなることがあります。
 あなたの場合はバックハンドサービスは出せるが、フォアハンドサービスが出せなくなるのですね。この原因は、バックハンドサービスは、サービスを出すときにバックスイングをするときに身体のラケットを移動させるのでバックスイングが小さくなり、必然的にコンパクトなフォームになって安定します。
 ところが、フォアハンドサービスは、バックハンドサービスのように身体のカベがなく、バックスイングが不安定になります。そして、サービスをするときのタイミングがフォアハンドサービスではうまくとれないので、試合になると無意識的に不安定なフォアハンドサービスを怖がって、フォアハンドサービスが出せなくなるのです。
 ではどうすれば、試合でフォアハンドサービスを出せるようになるのか? 解決策はあります! サービス練習をするとき、手のひらにボールをのせ、16センチ以上投げあげ、頂点から落下するところで打たなければならないというルールがあります。
 ボールを投げあげた瞬間に「イチ」と数え、同じテンポで「イチ、ニ、サン」と数え、「サン」で打球するようにします。このとき、「イチ、ニ、サン」のタイミングをゆっくりとって、サンで打球するように調整します。
 一般的に、試合になると、ボールを早く打ちたいという意識がはたらいて、練習のときよりもタイミングが早くなりがちです。この「イチ、ニ、サン」のタイミングを練習で覚えておくと、試合のときにこれを思いだして、同じように「イチ、ニ、サン」と数えながら出すので、練習時と同じタイミングにすることができます。
 この練習法を覚えると、あなたのようなケースだけにかぎらずサービスを安定的に出せるようになり、サービスミスが減少します。
 また、この「イチ、ニ、サン」のタイミングを覚え込むことによって、試合の局面で「イチ、ニ、サン、シ」とか、「イチ、ニ」とか、タイミングを変化させて相手を幻惑させることも可能となります。この「イチ、ニ、サン」のタイミングを基本としてマスターすれば、その応用としてタイミングをずらしたサービスが出せるようになるわけです。
 さらに、この「イチ、ニイ、サン」はサービス以外の練習にもつかうことができます。
ラリー練習のとき、相手が打球した瞬間を「イチ」、打球が自コートにバウンドした瞬間を「ニ」、そして、自分が打球する瞬間を「サン」を数えながら打つのです。
 これを毎回、正確にカウントするように練習していると、集中力が高まり、ミスが減少するばかりか、飛躍的な上達がもたらされるでしょう。ただし、この練習は楽なようで、意外と辛いものです。本当に強くなりたければ、この「イチ、ニ、サン」のタイミングをいつも心のなかで数えながら練習をおこなってください。


105.中ペンに変えたのですが、どんなグリップがいいのでしょうか……

Q こんにちは。私の戦型は日本式ペンドライブですが、最近中国式に変えました。初めてなので、どのように握ったらいいかわかりません。グリップの削り方もわかりません。また、ラバーはグリップから少し離して貼ったほうがいいのでしょうか? ご指導よろしくお願いします。

A 日本式と中国式のペンホルダーグリップは、基本的には日本式と同じでいいと思います。日本式で握っていたように、いちばん打ちやすく、また、自分のプレースタイルに合ったグリップでいいのです。
 中国選手のグリップは、以前はラケット表面の人差し指と親指を大きく円をつくるようにして、ペンというより、わしづかむというように握ることが多かったようですが、最近は日本人のようなグリップが多いようです。(ただ、中国選手各個人の詳細は不明ですが)
 ただし、例外があります。ひとつは、裏面打法をつかう場合、裏面をささえる中指・薬指・小指の位置を変えたほうがいいかもしれません。裏面打法をつかうとき、中指がまっすぐ伸ばしていると、ボールが指に当たりやすくなります。
 また、右利きなら右の方へ中指を曲げていると、裏面打法をつかうときに、ボールの威力に負けてラケット面が開いてしまうことがあります。中指のささえが弱くなるからです。そこで、裏面打法をつかう場合は、中指を左の方にもっていくことも考慮されたほうがいいと思います。
 日本式で裏面をつかわない場合は、中指の位置がラケット裏面の縦の中心線から左におくことはショートなどバックハンド系スイングのラケット角度が十分に出せないのでよくないグリップです。これはペンホルダーグリップの原則といってもいいでしょう。
ただ、裏面打法をつかう場合は、この原則はかならずしも当てはまらないと考えてください。
 以上のように、中国式ラケットのグリップは、自分のプレースタイル、つかう技術、そして好みに応じて対応することが大切です。ラケットの削り方ですが、これはご自分で握りやすいように調整すればいいのです。ラバーの貼り方ですが、ラバーが指に接すると汗ですべりやすくなりますが、これもご自分のフィーリングに合わせて調整してください。


104.力強いスピード・ドライブを打つ方法(ドライブ矯正法・その1)

Q いつも回答の方ありがとうございます。今回はドライブをかける際のフォームの矯正法について質問させてください。
 私は右ペンドライブ型ですが、ドライブの際、直したい癖を2つもっています。一つ目は肘が上がってしまうこと、もう一つはバックスイングをして振りぬこうと する際、最初に肩がまえにつっこんでしまうというものです。
 2つともループドライブを打つ際はまだいいのですが、スピードドライブを打とうとすると「面をかぶせてスピンをかけたい」という意識で肘が上がってしまい、パワーを出したいと言う意識が体を先に開いて 肩から動作を始めさせてしまい(先に体が前に突っ込んでしまう感じ)、結局、力強いボールが打てていません。長年のものなので、なかなか矯正は難しいと思いますが、何か意識的に行ってみると良いことがあれば教えていただけないでしょうか。
 いつもお手数おかけいたしますが回答の方お願いいたします。

A まず、意識的な面で、あなたはボールに回転をかけよう、あるいは相手コートにボー ルを入れようという気持ちが強すぎるように思われます。また、あなた自身も自覚されているように、パワーを出したいという意識から体が開 いて、体が前に突っ込むのです。
 これはドライブにかぎらず、どんな種類のスイングにも共通することですが、「入れたい」「強く打ちたい」「ねらったコースを突きたい」などという気持ちが強 いとき、
肩や腕、手に余計な力が入りすぎて上半身主導になってしまいます。
 ところが、上半身主導であればあるほど、思いとは逆にマイナスの結果となるのです。
腰あるいは腹(臍下丹田)を意識して、下半身主導でスイングするように心掛けるこ とが大切です。「腰」とは、その造りのとおり、体の要です。この腰から始動して、腰でスイングのバランスをとるようにすれば、打球の安定性はもちろん、スピードやスピン、そしてパワーも倍増します。また、人間の体のパワーを生みだす70%以上は下半身が占めていますから、下半身の動きや筋力を使わない手はないでしょう。
 とくにドライブ打法は下半身の上手な使い方が要求されます。下半身の伸び上がる力、右足から左足への重心移動と腰の回転をうまく融合させて、下半身に引っぱられるように、肩甲骨から腕、ひじ、手首がインパクトに向かってパ ワーが集約されるようにスイングするのです。スイングのとき、腰のバランスを意識するのと同時に、両足の太股の筋肉をフル稼働 させているかも注意をはらってください。
 下半身の使い方を覚えるのと同時に、スクワット、腹筋、背筋などの筋トレも合わせ ておこなうと、よりパワーが発揮できるでしょう。


103.中年期の下半身強化法とドライブ打法(ドライブ矯正法・その2)

Q いつも丁寧な回答ありがとうございます。現在、以前に回答頂いたことに基づいて、フォアドライブの矯正をしていますが、年齢的なものもあるのか下半身が弱くなってきた気がしています。
 というのはバックスイングを取り、腰の回転と膝の伸び上がる力を使ってドライブしようとするとおしりが沈み、手だけのスイングになります。特に対カットの際、顕著にあらわれます。走りこみやスクワット等がいいのは分かっているのですが、無理をすると仕事にさしつかえるので、今年で36歳を迎える私ができる下半身強化法があれば教えてください。(毎日腹筋100回は現在やっています。)以上お手数おかけいたしますが回答のほうお願いいたします。

A まず、スポーツをするうえで、35~42歳ごろは、体力的な大きな曲がり角に入ります。これは体力だけではなく、精神的なこともそうですが。心理学の世界では、「中年の危機(ミドルエイジ・クライシス)」という言葉があります。ですから、中年期は人生における最大の転換期だといってもいいでしょう。ちなみに、厄年は数えで42歳ですが、これも人生の転換期を踏まえたうえでの戒めではないでしょうか。
 卓球ですが、体力が落ちてくるのはとうぜんですが、反射神経も鈍ってくるようです。たとえば、頭では回り込めと命令しても、身体がそれに反応しないで、回り込まないといったように。
 さて、ドライブですが、もう感じておられるでしょうが、ドライブというのは、ものすごいパワーを必要とします。ドライブはスマッシュと同じか、それ以上のパワーを要します。そこで、そのパワーをつけるために、筋トレや走り込みなどで体力強化をはかるのか、あるいは、この際、体力を考慮して、ドライブ主戦から転換して、省エネ卓球をめざすのか、という選択をされてはいかがでしょうか。
 もし、どうしてもドライブ主戦でいきたいという選択をされたのであれば、体力的強化をしたほうがいいでしょう。お薦めするのは、スクワットと歩行、水中運動です。仕事に差しつかえるほど激しくやらないで、すこしきつくなってきたなと感じたら、そこでやめればいいのです。歩行はいつもより、早足で歩き、電車やバスで通勤されていたら、一駅とかバス停を2つ3つ手前で降りて歩くとか、エレベータやエスカレータに乗らないで階段を使うようにしたりと、生活のなかでちょっと工夫すれば、いくらでも体力は強化できます。それから、水中運動は体力アップにかなり有効で、しかも安全性が高くお薦めです。近いうちに、卓球技術研究所サイトで紹介しますから、参考にしてください。
 また、カット打ちで連続でドライブをすると、かなり体力を消耗しますので、つなぎのドライブと決めのドライブを使い分けるといいでしょう。つなぎのドライブとは、省エネタイプのドライブ打法です。この打法は、ボールをこすりあげるというよりも、ラケット角度を上に向けて、ボールをラケットにのせるようにしながらリターンするスイングです。そう言うと、中年だけのテクニックだと思われるかもしれませんが、かつての世界チャンピオンであるワルドナーを筆頭に世界のトッププレーヤーもこの技術を駆使しています。
 カットボールの回転量に応じて、ラケット角度を調整して、ラケット面にボールをのせて、ボールの右側(右利きなら)を巻き込むように打ちます。この打法なら、腕を激しく振り上げる必要がないので、体力をあまり使わなくてすみます。そして、この打法に慣れてくれば、まったく回転をかけなくしたり、一瞬くっとトップスピンをかけたりと微妙な回転の変化で相手カットマンを翻弄しましょう。もっと慣れてくると、ナックルドライブもつかえるようになります。
 さらに、両サイドやミドルを深くつくだけではなく、短く落とすドライブを混ぜると対カット攻略の戦略がひろがります。


102.「つなぎのドライブ」をマスターしたいのですが……(ドライブ矯正法・その3)

Q 回答のほうありがとうございます。回答を頂いて、自分はまだドライブ主戦を続けたいので下記を参考に体力強化をしたいと思います。
 ただ下記にある「つなぎのドライブ」はマスターしたいと思います。 練習でやってみたのですが、いまいちよく分かりません。私が今考えているイメージはループドライブをかけるようにバックスイングを取りラケットの先端を下げてボールの 右側をカーブ・ドライブをかけるように振り抜くという感じです。練習でやってみるととても体力を使い、秋場さんがおっしゃっているものと違う気がします。もう少し解説をいただけないでしょうか。以上宜しくお願いいたします。

A つなぎのドライブですが、前回の当方の説明がわかりにくかったのかもしれません。
「ループドライブのようにバックスイングをとり、ラケットの先端を下げる」のではありません。よく表ソフトラバーの選手がカット打ちでやる「角度打ち」に近い打法です。ラケット表面を上に向けるようにして、ボールをラケットに乗せるように、包みこむようにしながら打つドライブです。
 通常のドライブは、ラケットの角度を下向きか、ループドライブのように垂直ぎみにしますが、このつなぎドライブは面を上むきにします。こうすることで、通常のドライブ打法で使う、体力的なパワーを減少させることができるのです。ラケット角度を下か垂直にむけて、ボールをこすりあげて回転をかけるというのは、そのまま打つと当然ボールは落っこちますから、その分、ラケットの速い振りが必要で、多くの体力を必要とするのです。
 ラケット角度を上向きにしているのですから、ボールをこすりあげるパワーは必要ではなく、体力は通常のドライブように消耗しません。もちろん、回転量やスピードはあまりでませんが、それでもラケットにボールをのせて、振り抜くときにドライブのように回転をかけたり、あるいはボールの右側面を打球することで、右利きなら左にカーブドライブをかけたり、また、ラケットにボールをのせて、そのまま少し押しだすように打てば、無回転になってナックル・ドライブになり、回転の変化をつけることで大きな武器になります。
 また、このドライブ打法は、ツブ高でカットされたときに出るものすごい回転のかかったバックスピンをリターンするときにも、きわめて有効な打法となります。ご存じのように、こちらがドライブでトップスピンをかければかけるほど、それをツブ高でカットされると猛烈なバックスピンがかかって、それをなおドライブによるトップスピンの回転でリターンするとなかなか持ち上がらないものです。相手のカットの回転の威力に負けてしまうのです。
 そこで、こういう猛烈なバックスピンのカットに対してドライブでリターンするときは、ラケット角度を通常とは違って、上向きにすることで対応すればいいのです。角度を変えて、相手のバックスピンのかかったボールをラケットに乗せることで、楽々とこのボールが持ち上がるのです。いったんボールをラケット面に乗せて、それからドライブをかける、というイメージです。
 このドライブ打法のポイントは、「ラケットを上向きにして、カットボールを面にのせる」ことです。


101.ペンホルダーのバックハンド系技術について……

Q 紹介していただいた練習法を参考にさせていただき頑張りたいと思います。もう一つ質問ですが、これからバックハンド系の技術を強化するのにはどの技術が良いかご指導をお願いしたいです。
(私の現状)
1. 現在は切り替えがうまくいかないので、ショート時のグリップを直していましてブロックやプッシュが安定していません。(今は辛抱中です)
2. 以前からバックハンド系を使いたくて時々練習していますが、裏面を練習したりバックハンドを練習したりしています。試合中は間に合わなくて、とっさに出るのはバックハンドです。
3. 下回転に対しては、狙えば裏面の方が入る確率が高いように思えます。競った試合では、今の所どちらも使えません。
4. 私も若くないので、とっさにバックハンドを振って腰を痛めた事があります。
5. 最近はバックフリックも使ってみたいなと思いました。(DVDを見て)

仕事をしているので、他のママさんに比べたら練習時間は極端に少ないです。この様な状況です。お時間のある時にでもお返事をお願い致します。

A ペンホルダーのバックハンド系の強化ですが、ご質問の内容はビギナーからトッププレーヤーまでに共通したペンホルダーの問題点です。
1. ペンホルダーのフォアとバックの切り替えにおけるグリップの悩みですが、グリップはプレースタイルと関連します。ここでは基本的なグリップの方法について解説しますから、ご自分で試してみて調整してください。
 まず、ペンホルダー・グリップは深く握ればフォアハンドはやりやすいというか威力が出やすく、バックハンドはやりにくくなります。またフォアとバックの切り替えはやりにくくなります。浅く握れば、フォアハンドの威力が出しにくくなる感じを受けるかもしれません。ただ、人によってこの感覚は違います。バックハンドと切り替えはまちがいなくやりやすくなるでしょう。ですから、両ハンドをスムーズに使いたいのであれば、最初は浅いグリップから徐々に深めにしていくなかで、自分のフーリングにぴったりの握り度合を探すのがいいのではないでしょうか。
 つぎに、ラケットの裏面を支える中指・薬指・小指はラケットのタテ中心線に近く、つまり指をまっすぐ伸ばすほど、フォアハンドの威力は出ます。このグリップは、中指でラケットの中心を支えてフォアハンドを打つわけですから威力が出るのです。そして、指を曲げていくほどバックハンドと切り替えがやりやすくなります。
 ここで注意するのは、もし裏面打法を使うのなら、ラケット裏面のグリップはまっすぐ伸ばしてはいけません。手首が利きにくくなり、またボールが指に当たってしまいやすくなります。ですから、裏面打法のグリップは、指を曲げることが、ほぼ絶対条件となります。
 また、ペンホルダーの切り替えで、ショートのグリップで親指を外す人が多く、それはそれでいいのですが、バックハンド・ロングやバックハンド・ハーフボレー、それに裏面打法は親指は外せないので、もしこれらの技術を多用するのなら、親指はフォアハンドを打つときと同じく、親指は外さないほうがいいでしょう。
2.3.4.5. この質問は関連しますので、まとめて解説します。まず、ペンホルダーのバックハンド系技術ではショートは確実にマスターしたいものです。そして、できれば、バウンドしたらすぐに打球するようにしてピッチを速くするとともに、強力なプッシュ打法も覚えましょう。このとき、飛んできたボールの外側の側面(右利きでは左側)を打球するようにします。
 ただし、より上位をめざすなら、ショート系のバックハンド技術だけでは不十分です。質問にもあるように、試合で多いツッツキなど下回転系のボールをショート系では攻められないからです。それで開発されたのが、裏面打法によるドライブです。この打法だと、シェークハンドのバックハンド・ドライブのようにバックハンドでツッツキボールを攻めることができます。
 ただ、ここで一つ大きな問題点にぶつかります。それはショート系の表面打法と裏面打法を使い分けしなくてはならないからです。もちろん、バックハンド系を表面と裏面をうまく使い分けているプレーヤーもいますが、できればバックハンド技術は表面か裏面か、どちらかに固定したほうがはるかにスムーズにいくはずです。
 そこで、もし裏面打法を自分のバックハンド系技術の中心としたいのなら、表面のショートはもうこの際やめてしまって、ロングボールやブロックでも裏面で対応してはどうでしょうか。実際に裏面打法を開発した中国では、バックハンド系はすべて裏面だけで対応している選手を見かけます。
 また、いやショートは絶対に使いたいというのなら、中途半端に裏面打法を使うのはやめて、徹底して表面だけのバックハンド技術を磨いたほうがいいでしょう。この場合、ショートにプラスしてバックハンド・フリックをマスターするといいでしょう。肘と手首をスイングの軸にして、小さく鋭く振り抜くのです。ツッツキ系の下回転には角度を調節して払うように角度打ちの要領で強打したり、トップスピンをかけて、表面バックハンドドライブやってみてはいかがでしょうか。
 さらに、ショートだけでリターンしていると、どうしても威力に乏しく、またピッチに慣れられやすいことが多くなるので、ロングボールにはバックハンド・ハーフボレーをマスターしましょう。スイングのやりかたはバックハンド・フリックと同じで、とくに肘をスイングの軸にして、コンパクトに小さな半円で振り抜くようにします。
 バック対バックのラリーやレシーブでこのバックハンド・ハーフボレーを入れると、相手はタイミングが狂うのかポイントにつながりやすいものです。

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