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卓球A71~80



80.表ソフトやツブ高のナックル、ふわふわボールに対する打ち方や攻略法を教えて………

Q 67歳の男性です。卓球歴1年3ヶ月、シェーク右ハンド、両面裏ソフト特厚、練習時間は週20時間ほどです。コーチは秋場さんと「卓球パーフェクトマスター」です。DVDを見ながら繰り返し素振りをしてフォーム作りをしました。水平スイング・スイートスポット打法がほぼ自分のフォームになりつつあります。
 最近地域の卓球大会に参加していますが、対戦相手が裏ソフトの時は、自分なりのゲームができますが、参加者の8割までが同年代の女性で、表ソフト・ツブ高ラバーの人が多く、これに対すると、まるで別人のようになり、腰高・手打ちと自分のスイングが出来なくなってしまいます。ナックル、ふわふわボールの打ち方、サーブの出し方、またゲームの攻略法をお教えください。

A 練習時間は20時間ですか? たっぷりあって、いいですね。ただ、気をつけていただきたいのは、身体の故障です。練習前に十分な準備体操をしてください。とくにヒザを悪くするご年配の方が多いですので、屈伸と骨盤のストレッチはたっぷりやるようにしましょう。
 さて、表とツブ高の対策です。まずはナックルボール対処法について。ナックルボールは無回転ボールのことですが、基本的にナックルボールは2種類あると考えてください。下回転が入ったナックル(下ナックル)と上回転が入ったナックル(上ナックル)です。これは通常、ナックルと呼ばれ、飛んでくる感じも同じように見えます。しかし、この下ナックルと上ナックルはボールの性格が異なります。下ナックルを普通のフォアハンドで打つと下に落っこち、上ナックルはオーバーしやすくなります。とくに、ツブ高はこの上ナックルを出しやすいラバーです。ですから、同じナックルでも、下か上か、ナックルの種類を見きわめることが大切です。書いておられるように、「ふわふわボール」が上ナックルのことかもしれません。
 そして、この下と上のナックルのちがいによって、打ち方も変える必要があります。下ナックルは普通に打てば落ちるので、少し上ぎみにスイングし、上ナックルはボールの横を水平に叩きます。とくに上ナックルはボールが軽いというか、普通に打つとオーバーしやすくなりますので、ボールの横、フォアハンド強打なら、右利きならボールの右横をねらうようにします。
 水平打法ができるなら、下であろうと上であろうと、タイミングさえつかめれば、すべて水平スイングで強打できます。
ラケット面を垂直に立てて、水平にするどく振り抜けばいいのです。そのとき、上ナックルはオーバーしないようにボールの真横を若干上から叩くようにします。表ソフトもツブ高も球離れは速いものの、打球スピードは失速しやすく、タイミングさえとれれば、ばんばん強打を
打つことが可能です。
 次にサービスの出し方とゲームの攻略法ですが、サービスもふくめて、中途半端に短いサービスは禁物です。相手にもよりますが、1発で抜かれることがない相手であれば、エンドラインぎりぎりに長いサービスをつかってはいかがでしょうか。女性、とくに表やツブ高のプレーヤーと対戦すると、台にくっついて、左右にふってくることが多いですが、ボールが短いとサイドを突きやすいのですが、深いボールにたいしては、このようなタイプはやりにくくなるはずです。
 それと相手のミドルが穴になりやすいものです。相手のラケットをもっているほうの短パンのポケットあたりです。ここを深く攻めて、どんどん相手をバックハンドを使わせて、センターよりに移動させるよう仕向けていきます。そうすると、必然的にバックサイドがあくようになりますので、相手の得意なバックサイドが「穴」になります。
 もう1点、相手にフォア前を意識させることも重要です。できれば、フォア前に短くてよく切れたバックスピンサービスとバックサイドおよびミドルにロングサービスを混ぜて使うようにすれば、両方のサービスの威力が相乗効果で倍増します。
 ポイントは深いボールを送ること、ミドルを攻めること、フォア前を意識させることです。


79.ドライブ型ですが、日ペンと中ぺん、どちらにしようか迷ってます………

Q 僕は今、日ペンのドライブ型なのですが、スイングスピードや、打球感を考え、中ペンにしようか迷っています。どんなラケットがいいですか?また、中ペンの長所はなんですか?

A 「日ペン」というのは角型、「中ペン」は丸型のラケットですが、両型には特徴があります。
まず角型はラケットの重心が先端にあり、ドライブや強打にパワーが出やすく、丸型は重心が中心付近にあり、ラケットの振り抜けやフォアハンドとバックハンドの切り替えがしやすくなっています。ですから、この点を考慮して、自分のプレースタイルとよく相談することが必要です。
ドライブ型ということですので、ドライブ一発で抜くというなら角型、ラリーに持ちこみ、有利に戦いたいのなら丸型が適しています。
また、角丸型という、角と丸の中間タイプもあります。これは角型のパワーと丸型の振り抜けのよさを合わせ持ったもので、日本で開発(おそらく河野満という世界チャンピオンが初めて使った)されたタイプです。
まあ、このラケットのタイプは、自分で実際に試してみて、合うかどうか決めるしかないでしょう。


78.相手に攻撃されないで、ラリー戦に持ち込みたいのですが……

Q 自分は、卓球暦1年半両面裏のドライブ攻撃型です。1ヶ月前ぐらいから週に3回ぐらい、卓球に詳しい人に教えてもらっています。この前大会があり、その成果を出そう!っと思って試合に挑んだら、まさかの1回戦負けでした。
なぜ負けてしまったのか、あとから考えてみると、一方的に相手に打たれていました。ぼくは、ラリー戦に持ち込んで、そこから粘ったり相手のミスを誘うと教わって練習してきました。なので、ブロックとかスマッシュとかの練習はしていなくて・・・。
どうしたら、相手にバシバシ打たれなく、ラリー戦に持ち込むことができるのでしょか?

A 「どうしたら、相手にバシバシ打たれなく、ラリー戦に持ち込むことができるのでしょうか?」とありますが、まずいちばん大切なのは、あなたがこのような形の卓球をしたいのか、という問題です。人それぞれ、百人百様の卓球スタイルがあります。そのプレースタイルは、自分の好みや考えで決めるべきだと思います。指導者の意見を参考にしつつも、プレースタイルを決定するのは、あくまでプレイヤー自身です。

つぎに、ラリー戦に持ち込むとありますが、ラリーになることを目的としたプレースタイルは、現代卓球において、理解できないというか、非常に試合で勝ちにくいスタイルです。
「相手にバシバシ打たれる」のも、ラリーに持ち込むことを目的にしているためかと考えられます。

卓球というスポーツの性格上、先に攻撃を仕掛けたほうが断然有利なのです。だから、サービスからの3球目・5球目攻撃、レシーブからの4球目・6球目攻撃が重要だといわれるのです。もう、いまや、このことはあたりまえすぎて、あえていわれなくなってきているほどです。トッププレイヤーはもちろん、ほぼすべてのプレイヤーは、サービスやレシーブに入る前に、どうやって攻めるかをまずイメージするものです。現代では、カットマンでも、サービスを持ったら、3級目攻撃をねらっています。事実、松下浩二選手は強い相手のときは、サービスを持ったら、半分近く3球目攻撃をします。ラリー戦が得意なカットマンでさえそうなのです。

ラリーになるにしても、先に相手に強打や強力なドライブを打たれてブロックしてラリー戦に入るより、攻撃してからラリー戦に入ったほうが圧倒的に有利です。先に攻撃を仕掛けて、その過程のなかで、ラリーになることはあるでしょう。しかし、これはあくまで、その過程としてラリーになっただけで、ラリー戦に持ち込むことを目的化していません。もし、ラリー戦に持ち込みたいのなら、あるいはそういうプレースタイルをめざすなら、まず先に攻撃を仕掛けて、そこからラリーを展開すべきでしょう。

相手に先に打たせて、そこからラリーに持ち込むというスタイルをどうしてもやりたいのなら、先に攻撃させても、一発で決められないように、きびしいサービス、レシーブ、ツッツキやリターンをしなければなりません。

また、スマッシュの練習は絶対にやるべきです。スマッシュが打てないと、強い相手はもちろん、弱い相手にも勝ちにくくなります。ふつう、練習でやっているフォアロングやバックハンドロングは、試合の実戦では、チャンスボールであり、強打できなくてはなりません。基本的にネットより高い打球点で打てる球は、すべて強打できます。それより低い球はドライブで攻めることができます。ラリー戦に持ち込みたくても、攻撃力を持つことは欠かせません。試合で勝つためには、ぜひ攻撃力を磨いてください。


77.打つとき、力が入りすぎてしまいます。かといって力を抜くと球に勢いがなくなって…

Q こんにちは、はじめまして。僕は卓球をこよなく愛し、全身全霊をもって卓球に取り組んでいる高校一年生であります。質問がありますので、お答え頂きたいと思います。

動いているときに力みすぎると当然固くなってしまい、スムーズに次の動作に移ることができません。しかし、逆に力を入れずにしようと思うと、今度は打つときにも力が入らず、球に勢いがなくなってしまいます。この問題に悩みを抱えています。

頭では「打つ瞬間だけに力を入れれば良いじゃないか」と思いますが、なかなか体がそうなってくれません。大変歯がゆい思いです。この問題に対する有効な対策や練習方法がありましたら、是非ご回答を承りたいと思います。
 因みに、僕の戦型はペンの裏で、前陣攻撃型であります。何卒よろしくお願い致します。

A 力みすぎてはいけない、でも、かといって力を抜くとほんとうに抜けて威力がでない。こんな問題に悩んでいるプレーヤーも多いと思います。

この問題を解くには、二つの大きなポイントがあります。それは技術面と精神面です。まず技術的には、あなたは手や腕でボールをコントロールしようとしすぎていませんか。手や腕でコントロールしようとすればするほど、余計な力が入ってしまうのです。

脳というか自我というか、これらはボールを入れたい、勝ちたいという指令や思いが強くはたらくところです。そして、その脳や自我の命令は腕や手にもっともよく反映されます。手は脳神経の一部だという脳研究家もいます。わたしは手は自我の手先だと考えています。
実際にボールを打つのは手ですから、手でボールをコントロールしようとするのはもっともなことです。ボールを入れようとして、手に力が入りすぎてしまうのももっともといえばもっともなことです。

ですが、ご存知のように上級者ほど、打球スイングにおいて身体全体のバランスがよく、綺麗なフォームで、下手な人ほどぎこちないものです。これはなぜかといえば、身体のセンターにずれがあるからです。では、この身体のセンター、つまり打球スイングの中心軸とはどこにあるのかといえば、「腰」にあります。この字を見てのとおり、身体の要に腰があるのです。この腰を意識して、腰のリードで打球するようになれば、手に余計な力が入らなくなります。

もうひとつ、技術面でいえば、グッリプを意識しましょう。ペンであれ、シェークであれ、グリップは「握る」というより、「はさむ」という感覚で、軽く持ったほうがいいでしょう。軽くはさむようにグリップすると、なんだか手からラケットが外れて飛んでいってしまいそうになりますが、それは最初だけで、いつもはさむようにもつようにしていれば、そのうち意識しないでも、軽くはさむようになっています。

もうひとつの精神面ですが、これは「集中」ということです。たとえば、試合で最初の数試合は緊張もあってグリップも硬く力が入りすぎるのですが、5回戦、6回戦と試合を続けていくうちに、じつにスムーズなグリップの状態になり、力も必然的に抜けているものです。そうなんです、ほんとうに集中したときというのは、身体の力かげんというのも、しぜんに絶妙のバランスになるものなのです。

ですから、できるだけ集中することです。どうすれば集中しやすいかは、本サイトの「集中論」をお読みください。そして、打球するとき、あるいはプレーに入るとき、以下のことを心がければ、余計な力みがなくなるでしょう。

まず、ゲームで、サービスやレシーブに入る前に、臍下丹田を意識して大きく複式呼吸をします。このとき息を吐ききることが大切です。また、打球する瞬間、息を吐きながら打ってください。これを続けてやっていうちに、しぜんに身体から余計な力が抜け、また必要なパワーが出るようになるでしょう。


76.レシーブで横回転を加えたいのですが、その注意点とは…

Q 僕はサーブレシーブが苦手で、けっこうミスが目立ちます。最近、レシーブは横回転を加えたツッツキをすることで、サイドを切ったり、変化する球で相手がドライブを打ちづらいようにしたりと以前よりは良くなりました。しかし、まだまだ不安が残ります。この横回転レシーブの注意点や欠点 などを教えてください。

A レシーブで横回転などの変化をつけることは、相手を翻弄するうえで効果的です。ただし、あるレベル以上の相手には、横回転だけの変化ではすぐに慣れられてしまい、有効な打法とはなりません。攻撃できる球はどんどん積極的に攻撃し、強打やドライブ攻撃できない場合に、ツッツキの変化をつけるようにしたほうがいいでしょう。
そのうえで、横回転レシーブの注意点について解説いたします。横回転で返球するには、相手のサービスがナックル系のあまりスピンのかかっていないボールでないとなかなかやりづらいものです。強いバックスピンのサービスに横回転をいれてツッツキすると、下に落とす確率が高くなります。ですから、横回転レシーブでもっとも注意を要するのは、相手サービスのスピンの変化を読み取り、その回転量を正確につかまないとミスがでやすくなります。
それでも、強く切れたバックスピンの球に横回転を入れたいのであれば、ラバー面を台に対して水平近く上向きに開いて打球し、ボールがラバーに乗っかった瞬間にラケットを右斜めなり左斜めなりに切り上げて横回転をつけるようにすればいいでしょう。ちなみに、これはどんな打法もいえることですが、できるだけ腰を打球バランスの中心において打球すると正確さが増してきます。小手先でボールをコントロールするのではなく、いつも身体のセンターは腰にあることを意識してスイングすると安定するものです。
また、レシーブやツッツキの変化は回転だけではなく、打球点の変化もつけるといいでしょう。相手のボールが頂点にくるまえに、できればバウンドしたらすぐに打球するわけです。このようにハーフボレー気味にツッツクと、相手は強打やドライブに入る体勢が遅れて打ちづらいものです。


75.ドライブをフォアハンドでブロックするには…

Q 私の方、先日こちらアメリカのボルチモアで行われた団体戦の試合に本当に久しぶりに参加してまいりました。ABC,XYZの5点先取の団体戦でいろいろなレベルの方と試合が出来、また4対4で私に順番が回ってくる等、高校以来味わったことのない緊張とプレッシャーの中試合をすることができて、とても有意義な時間をすごしてまいりました。その中で質問させていただきたい課題がありましたのでご教授いただけないでしょうか。
1.私は基本的に前陣でドライブをかけていくのですが、相手に距離をとられてエンドライン近くに トップスピンボールを入れられるとブロックしてネットにかかるか、つまって甘いボールになったところを飛び込まれてたたかれてしまいました。こういった時の対処の仕方を教えてください。
2.フォアに来たボールをブロックしようとした際角度が安定せず、ネットミス、オーバーミスを繰り返します。特に相手のフォアドライブがカーブして自コートに入ると、その回転で自分から観て左側に飛んでいかないように完全にフォアで打つべきボールでもバックで処理しようとしてしまいます。フォアブロックの仕方及び練習法を教えてください。

A まず1ですが、トップスピンの深いボールをつまるという最大の原因は、打ったあとの戻りが遅いことと、台に近づきすぎていることです。打ったあとは、すぐに台との距離がとれるようにすばやく戻るようにしましょう。
2ですが、フォアハンドのブロックを安定させるには、ラケットを持っていないフリーハンドをうまく利用することです。フォアハンドでブロックするとき、フリーハンドで身体全体というか、打球のときのバランスをとるようにこころがけてみてください。それと、ラケットの位置は高くおいて、バックスイングはできるだけ少なくして、フリーハンドと一緒にボールを包み込むように打球するのです。


74.カットマンが、回り込んで攻撃するときのフットワークについて教えてください…

Q こんにちは。僕は高校生のカットマンですがフットワークについて聞きたいと思いメールさせていただきました。

 僕は今まで攻撃はあまりしませんでした。しかし、カットなどの技術は県や大人の方々にもある程度通用するので全国大会も視野に入れています。最近ですが攻撃にミスがない相手にはカットの変化だけではなかなか、勝てないように感じるようになってきました。チームメイトからもワンパターンを指摘されました。
 なので攻撃を今まで以上にしようと思い取り入れたのですが、回り込み後の対応に遅さを感じます。また、ちょっとした攻撃も攻撃が続きません。スイングが悪いのでしょうか?
 三歩動も含め二歩動、一歩動の使い時や攻撃のタイミングを教えてください。どうか、お願いします。

A ご質問の内容から、どのようなフットワークや回り込みをされているのか、ちょっと分かりづらい点がありますが、お答えできる範囲で解説してみます。まず、あなたが攻撃体勢に入るとき、カットマンのフットワークになっているのではないでしょうか? 一般的にカットマンは重心が攻撃型よりも後ろにあって、前後の動きに適した体重バランスやフットワークになっています。ところが、攻撃型は前に重心をおいて、左右に動きやすいバランスやフットワークをするものです。やはりカット主戦型といえども、攻撃をするときは攻撃型の体重バランスやフットワークをするべきでしょう。

 通常の攻撃型の選手がやっているような、左右のフットワークやバック側への回り込みのフットワークを、練習時間のなかに多く組み込むようにします。そうすれば、練習のなかで、3歩動や2歩動、1歩動などの動きができるようになります。

 そして、その練習のときは、カットマンというよりも攻撃型だという気持ちに切り替えるようにしましょう。

 さらに、この練習のとき、打ったらすぐに次の動作にすばやく移るように心がけます。その心がけをすることで、たとえばバックスイングが大きすぎることや、打ったあとの足のもどりの遅さなどの点について、問題点を自分で見つけられるかもしれません。

 いわゆるカット主戦で強い相手を倒すのはなかなかむずかしいと思います。サービスをもったらかならず3球目攻撃、レシーブでは2球目→4球目攻撃をねらうようにします。現代卓球において、1球目~4球目までは非常に重要なところで、やはりカットマンといえども、この点を簡単に見逃さないようにすべきです。そして、4球目までに決着がつかなくて、攻撃するチャンスボールがこなければ、そこではじめてカットに入る、というようなプレースタイルがいいのではないでしょうか。

 ちょっと強い相手にとって、カットマンのツッツキやカットはほとんどがチャンスボールになりますので、わざわざそんなボールを相手に簡単に供給する必要はないでしょう。攻撃型にとって、攻撃力のないカットマンは、安心して、気持ちに余裕をもってプレーできるものです。

 さらに、カットに入っても、相手のドライブにはいつでもドライブでかけ返したり、強打するなど、いつでも反撃する意識をもって、実際にもどんどん攻撃して、相手の攻撃型に余裕をあたえないことが大切です。このような攻撃を多くし、攻撃力を高めてゆくことで、カットの威力も増してきます。カット+攻撃のシナジー効果で戦力が3倍にも4倍にアップするでしょう。

 また、このような攻撃力をもつことで、対カットマンとのたたかいへの備えにもなります。対カットマン戦では、ツッツキのねばりあいだけでは、やはり強いカットマンに勝つことはできませんし、促進ルールに入ったときのことも考慮すべきです。

 以上の点から、あなたはカットマンと同時に攻撃型であるという気持ちをもって、練習やプレースタイルに取り組んだほうがいいのではないでしょうか。


73.これから目指す戦型についての相談です…

Q こんにちは。僕は中学三年で部活を引退し、これを機に自分の戦型について見直そうと思っています。僕の戦型は右利きのシェークでF面裏ソフト、B面粒高のブロック主戦型です。粒高のラバーはMARK社のオリジナルというアンチ加工のものを使っています。
僕の戦術は相手のドライブをカット性ブロックで返し、返ってきたツッツキをプッシュやフォアで強打します。バックは切れたボールであればスピードドライブと同じくらいの速さで打つことができ、どんなドライブもたいていブロックできます。故にドライブマンにはめっぽう強いのですが、ナックルを集められたり粒高をさばくのがうまい相手の時は全く歯が立ちません。
そこで田勢美貴江選手のようなハーフボレー中心のスタイルになろうと考えました。こっちの方がナックルの処理もやりやすいし、自分から意図的に変化をつけることもでき球質のバリエーションも増えます。しかし粒高特有のいやらしさがなくなり、今まで自分が築き上げてきた技術が無駄になるのではないか、という怖さもあります。またこの二つの中間のスタイルもいいんじゃないかと考えましたがプレーが中途半端になるのではないかとも思いました。
 ぼくはこの三つのスタイルのうち、どれを目指すべきなのでしょうか。それぞれの戦型に合うラバーは具体的のどんなものがいいでしょうか。アドバイスよろしくお願いします。

A 戦型、つまりプレースタイルをどうするのかというのは、非常にむずかしい問題です。まず、そのプレーヤーならではの戦型の「好み」や、ある種、先天的というかほぼ絶対的な長所短所、できるできないということがあります。この戦型は勝ちやすいからと無理にその戦型になろうとしても、それが面白くなかったり、楽しくなかったら、大好きな卓球をやる意味がなくなってしまいます。プレースタイルはライフスタイルと同じように、各人によってそれぞれ大きく、また微妙に相違するものです。
 また、勝ちやすい戦型だといっても、その主戦とする武器、たとえばドライブに苦手であれば自分の戦型にするのは考えものでしょう。しかし、いくら自分の好きなプレースタイルといっても、勝てなくては、また面白さや楽しさも失われてきます。
 さて、自己の戦型について悩むときは、大なり小なり「壁」にぶちあたっているときです。現状を打破したいとか、このままでは伸びないという時期かもしれません。この戦型に悩むときは、自分を大きく飛躍させるときでもあります。このときにもっとも大切なのは、自分の卓球というものを、もうひとりの自分が冷静によく観察してみることです。
 客観的に自己を観るということです。スポーツでも何でもそうですが、成功する人はこの自己観察能力に長けています。イチローなどは、その典型的な人でしょう。逆にいつまでたっても下手な人はびっくりするほど自己観察能力がありません。
 あなたのプレースタイルは、現在の大勢からはめずらしいタイプというか少数派に位置します。
 ではなぜ、あなたのプレースタイルは少数派なのでしょうか?
 それはズバリ、「勝ちにくい」タイプだからです。
 あなたの戦型は、粒高ラバーが苦手なタイプ、あるいは粒高になれていないプレーヤーには強いかもしれませんが、粒高になれ、ある一定のレベル以上の選手には、ほぼ間違いなく勝てないというタイプかもしれません。いみじくもあなたが、「ドライブマンにはめっぽう強いのですが、ナックルを集められたり粒高をさばくのがうまい相手の時は全く歯が立ちません」と述べておられるように。粒高特有のいやらしさだけで勝てる相手というのは限られてくるのです。
 卓球という球技はボールの微妙な回転の変化がありますが、この回転の変化というのはそれに対応する時間が長くなれば対処しやすいものです。
 ところが、スピードあるいはパワーというのは対応時間が長くなろうとも対処しにくいものです。相手がスマッシュした球を前陣でブロックすることは、たとえ世界チャンピオンであろうとも至難のことです。でも、どんなに判別しにくい回転の変化であっても、対応時間がなれるにしたがって対処することはできます。
 つまり、スピードやパワーというのは「絶対的」な強みを発揮するのにたいして、スピンは「相対的」な強みしか発揮できないということが分かります。こういうところから、現代の卓球界では、スピードとパワーを活かしたプレースタイルが全盛なのです。ドライブ打法というのはスピンだけではなく、そこにスピードがともない、パワーにまで昇華する打法なのです。
 ここまで読んで気をつけていただきたいのは、「だから、粒高はやめて、ドライブ攻撃型を目指そう」といいたいわけではありません。先に述べたように、プレースタイルというのは、好みや長所短所などがあります。
 ここで、プロ野球プレーヤーを例にとって考えてみましょう。
投手であれば、ほとんどの投手はスピードボールと得意な変化球を持っています。打者なら、フルスイングできることはもちろん、カウントを追い込まれたり、どうしても必要なときは流し打つ技術を持っています。これは一流のプレーヤーほどそうです。あなたの場合は、投手ならスピードボール、打者ならフルスイングする技術をもう少しレベルアップさせることが必要でしょう。卓球なら、強打やドライブで得点することを増やすことです。もっと、簡単にいうと、「自分から得点する技術を持つ」ことです。
 そのような技術力を高めることで、あなたの粒高がよりいっそう効果を発揮するようになります。投手のスピードボールは、変化球があることで、よりいっそうそのスピードは速く見え、逆に変化球はスピードボールがあることで、よりいっそう変化が大きく見えるのです。
 当方からいえることは、スピードをともなった攻撃力を持つこと、それと粒高の回転の変化とブロック力をさらに高めることです。さらに付け加えると、「バックは切れたボールであればスピードドライブと同じくらいの速さで打つことができる」という技術をもっと円熟させるとともに、それをラリー中にラケットを回転させてフォア面でも粒高で打てるようにすればいいのではないでしょうか。
 いま、この時機があなたの正念場です。思いっきり悩んでください。悩みながら、練習に励んでください。強くなれる人ほど悩みます。悩めることが能力です。悩めるあなたは可能性がいっぱいあります。じつは、悩むことって楽しいことなのです。


72.ドライブのスピンアップはどうすればいいの?

Q カーブドライブの回転量を増す方法を教えてください。

A まず、ドライブの回転量を増やすためには、基本的には、ラケット角度を台にたいして垂直に立て、スイング方向は下から上に、できるだけ真上に振り上げればいいでしょう。そのうえで、カーブさせるためには、ラケットの先端を内側に入れて角度をつくり、飛んできたボールの右側を巻き込むようにしながらスイングすればいいわけです。
 また、カーブドライブにかぎらず、ドライブの回転量をアップさせるためには、下半身を使って、そこで生まれたパワーをいかにインパクトに伝えるかが最大のポイントです。下半身を縮めて伸び上がるスクワット的なパワー、右利きなら、右足から左足へ重心が移動することによって生まれるパワー、腰を回転させることによって生まれるパワー、そして、肩甲骨、肘、手首をそれぞれ軸として腕と手から生まれるパワーを、もっとも合理的に融合させることで、回転量だけではないパワードライブが生まれるのです。
この各ポイントを意識しながら、ドライブ練習を積んでください。


71.どのような練習をしたら台上プレーが上達しますか……

Q 自分はカットマンなのですが、台上プレーがあまり得意ではありません。なので、台上プレーが得意な選手と試合すると、どうしても主導権を握られてしまいます。どのような練習をしたら台上プレーが上達しますか? また、練習のとき心がけることなどを教えて下さい。

A ご質問の内容があまり具体的でないので答えにくい点がありますが、想像の範囲でできるだけ詳しくお答えしたいと思います。
 まず、台上プレーというのは、基本的に台上で2バウンドするか、しないまでも短いボールをリターンすることです。ツッツキ、ストップ、フリックなどが、台上プレーの主なテクニックになります。カットマンでも攻撃タイプでもそうですが、ゲームでは、台上プレーから始まることが多く、台上プレーで先手をとれないと、どうしても不利な展開になってしまいます。
 ただ、カットマンはあらかじめ相手に攻撃をさせるという心積もりでゲームプランを組み立てることが多く、少々相手に台上プレーで主導権をとられても、カットで応戦することで、自分のペースにもってゆくことができます。しかし、台上プレーで安易に主導権をわたしてしまうと、1発でドライブや強打で抜かれてしまうばかりか、相手・攻撃タイプに余裕をもってプレーをされてしまい、精神的な主導権も握られてしまいます。
 そのうえで、台上での主導権を握るかどうかは、まずあなたのプレースタイルを見つめることから始めることが大切と考えられます。カットマンなんだから、カットする……この考えを一から見直してみませんか。少なくとも、サービス、レシーブ、3球目、4球目までは、積極的に攻撃して、チャンスがあれば決めてしまうという心積もりでプレーをしてみてはいかがでしょうか。そうでないと、なかなか台上プレーは上達しません。
 なぜなら、いわゆる「カットマンなんだから」という気持ちでは、台上で主導権を握るという意欲があまりはたらかないからです。攻撃マンは台上で主導権をとって、チャンスボールをつくって決めるという気持ちがあるので、積極的に主導権をとろうという意欲がはたらきます。しかし、いわゆるカットマンの精神的スタンスでは台上で主導権をとったところで、どっちみちカットに入るという気持ちがあるので、台上プレーを向上させるという意欲は攻撃マンにくらべて弱いというか、中途半端になってしまうと思われますが、いかがでしょうか。
 ここで誤解しないでいただきたいのは、カットをするなとは言ってるのではありません。カットラリーに持ち込むためにもサービスから4球目くらいまでは攻撃タイプのようにアグレッシブにプレーするなかでカットラリー戦に持ち込めば、ラリー展開も有利にはたらくということを述べているわけです。また、卓球というスポーツの性格上、サービスから4球目までに勝負が決することが多く、なぜ多いのかといえば、サービスやレシーブで先手をとったほうが有利であり、また相対的に3球目4球目に攻撃を仕掛けるほうが有利にはたらくことが多いからです。だから、カットマンだからといって、このチャンスをみすみす逃す手はないのではないでしょうか。
 さらに、もう1点、サービスから4球目のあいだはもちろん、積極的に攻撃してくるカットマンは、攻撃マンにとって、嫌なものです。攻撃力にもよりますが、カットマンの攻撃に、攻撃マンは意外ともろいと感じませんか? たとえば、対攻撃マンならブロックできるドライブでも、カットマンのドライブには対応できない場合が多いようです。
これは攻撃マンにとって、カットマンの攻撃に、気持ちの切り替えができないというか、勘が狂ってしまうというか、対応がむずかしいものなのです。

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