卓球Q&A491~500 of 卓球技術研究所t3i

卓球&A491~500


500.一枚ラバーを使っていますが、ハイブリッドタクティクス論を適用できるでしょか……


はじめましてこんにちは
ハンドルネームyearと申します。

男子の高校生です。

卓球歴は5年。

私はちょっとしたきっかけで
フォアに1枚ラバー(オーソドックスラバー?)
バックに裏ソフトラバーを貼っています。

目標は池田和正選手です。

半年後の大会に照準を合わせ、
一生懸命練習しております。

変えて1ヵ月たって、大分勝てるようになってきました。

表ソフトのハイブリッドタクティクス論を
拝見させていただきましたが、
一枚ラバーでも同じ考え方で良いのか?

また裏ソフトと比べ、トップスピンの回転量が出せないため、
回転量差での戦術の組み立ては必要ないのか?

この2点に疑問を持ちました。

またバックはどのようなスタイルが良いと思いますか?

僕はフォア表のウージャートゥオ選手を参考にし
振っていくバックに加え、
松平選手のカウンターブロックや
丹羽選手酒井明日翔選手のカットブロックなど
トップ選手のいいとこ取りを目指しているのですが、
それについてはどう思われますか?

長文になってしまいすみません。

ご意見をお聞かせいただけるとありがたいです。


なるほど、フォア面に一枚ラバーですか。

一枚ラバーを想定した
ハイブリッドタクティクスを考えてみましょう。

一枚では、裏ソフトや表ソフトを使用した場合のような、
スピンとタイミングの大きな変化は期待できません。

とくに、「タイミングのずらし」ですが、
これはドライブと強打というような
大きな変化は期待できません。

一枚は、トップスピンは無理なので、
順回転とナックルの組合せによる
回転の変化になるでしょうね。

スピンの順回転とナックルの微妙な差を
利用してはいかがでしょうか。

ほとんど同じフォームで
順回転とナックルの変化を出すのです。

ほんのわずかに、
バックスイングの高さと
インパクト後のスイング軌道を変えるだけです。

この微妙な変化を一枚ラバーなら出せます。

相手にとっては、同じフォームで、
ほぼ同じ軌道で飛んでくるので、
順回転とナックルの判別がけっこう難しいはずです。

なので、これで十分、
ハイブリッド的効果を発揮できるでしょう。

できるだけ
フォアハンドスイングの軌道を小さく鋭くしてください。

そうすれば、なおいっそう効果が上がるでしょう。

確認しておきますが、
順回転の打球を打つときは、水平スイングです。

まあ、自分では順回転のボールを打ったつもりでも、
ナックルになっているときもありますが。

そして、ナックルを打つときは、
バックスイングをほんのすこし高くして、
インパクトからフォロースルーにかけては、
ちょっとカットしながら打つわけです。

ナックル強打はずっと推奨していますが、
これは通常の強ドライブより決定率が高くなります。

なぜなら、そんなボールを
ほとんどのプレイヤーは受けていないからです。

ドライブの対応は、
みんな完全に慣れ切っていますから、
少々威力のあるドライブでもなかなか決まらないのです。

ナックル強打は、
ドライブとくらべて威力が劣るように見えますが、
決まる確率はナックル強打のほうが高くなります。

経験したことのないことに、
人間はなかなかすぐには対応できないからです。

あと、これは提案ですが、
バック面の裏ソフトをチェンジして、
フォア面でも使うようにするのはどうでしょうか。

ハイブリッド効果が倍増します。

サーブやレシーブからでもいいし、
ラリー中にスイッチするのも面白いですね。

フォアは一枚、バックは裏と固定した考えではなく、
臨機応変に試合展開のケースに合わせて、
フォアとバックのラバーを切り替えてはいかがでしょうか。

つぎにバック面ですが、
振るバックハンドはもちろん賛成です。

それとトッププレイヤーの得意技を
「いいとこ取り」するのも賛成です。

よく技術やワザというのを学ぶことを
「盗む」といいますよね。

そう、「学ぶ」ということの原義は
「まねる」ということなのです。

人はまず、真似ることから学習していくのです。

そして、そういう能力を発揮するために、
ミラーニューロンという神経器官が備わっています。

で、そうやって学ぶうちに、
自分のオリジナリティをつかめるときがくるのです。

バックのブロックだけでなく、
他の技術も、たとえばサーブなどは、
巧い選手のフォームやスイング
体重バランスの取り方などを
どんどん「盗む」べきでしょう。

盗みながら、
「一枚+表」のオリジナルなスタイルを
作り上げていってください。


499.高3ですが、右から左ラケットハンドに変更したいのですが、それは可能でしょうか……

こんにちは、いつもお世話になっています!

ゆうとぅけです!

すごく単純な質問なんですが、
卓球歴6年で、高校三年生なんですが、
左に矯正できたらしたいと思っています。

練習すればするほど、
感覚もよくなってきています。

この年齢で左に矯正することは可能なんでしょうか。


おお! 499回目にして、びっくりの質問が飛んできました。

これは、もう何とおこたえすればいいのやら……。

高3まで右利きでやってきて、
ここで突如の左への変更ですか。

でも、練習すればするほど感覚もよくなってきている、
ということなので、あらためてびっくりですね。

このこたえは、左でできるし、やりたいのなら、
やっちゃえば、ということでしょうか。

そこで、アドバイスなんですが、
思い切って「二刀流」ってどうかな。

そう左右両ハンドで打つんですよ。

たとえば試合の最初は右で、
ここぞというときに左に切り替えて、
左でサービスを出すとか。

あるいは、その逆でも。

左でやっていて、ときどき右にかわるとか。

レシーブもそれまで左利きで左のサイドでかまえていたのを、
右利きで急に右のバックサイドでかまえるとか。

またあるときは、右のバックサイドで右のラケットハンドでかまえ、
バックサイドにサービスがきたら、
左に持ち替えて、
左利きのフォアハンドドライブで2球目攻撃をするとか。

これ、相手にしたら、バックで打たせるつもりなのに、
フォアで打たれるわけで、
戸惑うでしょうね。

またまた、常時、右か左か、
どっちで打つかわからなくして、
機を見てチェンジっていうのもありかな。

もう、右と左を自由に切り替えられるのなら、
ある面やりたい放題で、
相手はやりにくいことこのうえないでしょうね。

そういえば、先日、ドイツオープンの動画を紹介したように、
ボルがラリーのとき、
左から右に持ち替えてピンチをしのぎ、
ポイントをとったシーンがありました。

まあ、こういう選手というか、
プレーはごくたまにですけど、
見かけることはあります。

でも、左右をスイッチすることを
自分のプレースタイルとして確立しているプレイヤーって
お目にかかったことなどありません。

名づけてリバーシブル・プレイヤー、
あるいはスイッチ・プレイヤー。

そうか、野球ではスイッチヒッターっていますよね。

それに打撃は左で、
守備でボールを投げるのは右という選手も、
けっこうたくさんいます。

イチローも、ゴジラ松井もそうですよね。

松井はおさないころ右利きで、
4歳ごろ草野球を
兄とその友達に混じってやるようになったのですが、
松井は年下なのに良く打つので、
お前は左で打てと、
兄から強制的にスイッチさせられてしまったのです。

で、それが左打者ゴジラ松井の誕生となったのです。

ちなみに、松井秀喜の幼少から高校までのことは、
よく知っています。

実は松井の本を書いたことがありますから。

利き腕ではないほうの手も、
使わないから使えないのであって、
どんどん使いだすと、
けっこう利き腕と同じように使えるようになるかもしれません。

ぜひ、卓球界初の
両碗のリバーシブル・プレイヤーとして
腕を上げてください。

ものすごく楽しみにしています。


498.息子から、先生に伝言を預かっています。「アドバイス①~⑥ができるようになりました。もっとパワフルになるためのアドバイスを早く聞きたいです……」その2


小4息子の母、まゆピンです。

アドバイスありがとうございました。

先生が「手と腕に力が入りすぎている。」

「息子さんはバックドライブが苦手という意識、
あるいは自分のバックドライブに
スピードやスピン、パワーがないと思うあまり、
それを何とかしようとして、腕の速さに頼ろうとしている。」
の部分を読んだ息子は、
「先生は、こっそり僕のことを見ていたんじゃないか!?」と、
驚いていました。 

腕を早く振れば、威力のあるバックドライブが打てる!
と信じていたといっていました。

早速、アドバイスを実践した息子は、
「ひざも使う」のアドバイスが
とても分かりやすく、
実践してみたら腕もスムーズに動かせて
上手くいったと話していました。

また、通っているクラブのコーチに、
バックドライブがよくなったと褒めてもらった!
と喜んでいました。

通っているクラブのコーチからは、
腕の振りだけを注意されていたようで、
膝については言われていなかったようです。

また、「バックドライブで、決めにいかなくてよい。」
とのアドバイスで随分
気持ちが楽になったとも話していました。

「グリップはぐらぐら」と言うのも驚きだったようです。

先生がおっしゃっていた、
「力を入れること」=「がんばること」
という意識の回路があり、
ボールを入れるためには
力いっぱい握ってラケットを振らないと
いけないと思っていたようです。

先生のアドバイスを読んで、
私も「なるほど~!」と納得することが多く勉強になりました。

ここ何週間かのバックドライブの練習を見ていて、
頭のふらつきが気にならなくなりました。

そのためか練習試合で、
今まで全く歯が立たなかった中学生相手にも、
くらいついていけるようになり
自信がついたようです。

息子から、先生に伝言を預かっています。

「アドバイス①~⑥ができるようになりました。
もっとパワフルになるための……。
アドバイスを早く聞きたいです。
12下旬の県予選会で、
目標にしている選手を3-0で倒して、
全国に行きたいんです!」

(息子が目標にしている選手は、
強化選手に指定されている小4男子です。

昨年の試合結果は、0-3や1-3で負けています。

私としては、今年は
フルセットに持ち込めたら…と期待しています。)

12月下旬に向けて燃えている息子に、
ぜひアドバイスをお願いします。

A(その2)
はい、この前の質問の答え考えましたか? 

では、約束したように、
バックドライブのパワーを得るにはどうすればいいのか、
答え合わせをしましょう。

ここに述べることは、かなり高度です。

もちろん、小4ができる技術ですが、
世界トップをめざすプレイヤーにも、
十分に通用する技術です。

さて本題です。

技術的には、上への動きと前への動きを融合するには
どうすればいいのか、ということでした。

まず、パワーについてイメージしてみましょう。

片手に収まる柔らかいゴムボールをギュッとつぶすように握って、
それをパッと離すと、
ボールは一気に元に戻ります。

力をためて、それを一気に解放すると一瞬にして元に戻ります。

まずこれをイメージしてください。

で、バックドライブのパワーのイメージは、
元に戻るよりも、もっと大きくなるのです。

ぎゅっと握った小さなゴムボールの力を抜くと、
サッカーボールや気球のような大きさにふくらむのです。

バックドライブの理想は、
この力をためるための動作にかかる時間を短く、
さらに小さくして、
しかしその威力は数倍になる、というものです。

力をためるための動作とは
バックスイング(テークバック)にかかわる
一連の動作を意味します。

現代卓球は、このバックスイングにかかる動作をできるだけ小さく、
俊敏におこなうことが要求されます。

もちろん、高いボールや時間的に余裕のあるボールにたいしては、
十分にバックスイングをとっていいのですが、
実戦では、とくに相手が上位になればなるほど、
そんなボールはなかなか送ってはくれません。

だから、小さくて俊敏な動作を基本動作として、
さらにそれでもパワーが出る技術を
身に着けておく必要があるのです。

小さな動作、短い時間でも、濃密に力をため込めばいいわけです。

小さなバックスイングの動作でも、
大きなパワーを瞬時にため込むわけです。

そして、インパクトからフォロースルーで、
そのバックスイングでためたパワーを利用しながら、
さらにそれを倍加させます。

フォロースルーは大きくとっていいのです。

前回述べたように、
フィニッシュが終点ではなく転換点という意識があれば、
少々大きなフォロースルーでも、
余裕をもって戻ることができるからです。

さて、おおよそイメージがつかめましたか? 

イメージ力というのは、ものすごく大切です。

イメージできれば、もうほとんどマスターしたようなものですから。

ぎゅっとゴムボールを握って、
パッと離すと瞬時に大きなボールにふくらむ、
というのは想像できますよ、ね? 

さあ、ここから具体的な技術に入ります。

スクワットの要領で膝の屈伸を利用して、
タイミングとパワーを得ることはマスターしたようですから、
こんどはそれを意識しつつ、
その下から上への動きに、
前へ駆動する動きを加えてみましょう。

右利きを前提としています。

①膝を曲げるとき、主に左足に体重をのせる

②左足の膝を曲げ、内転筋に力をこめる

③膝を曲げる動きと同時に、肘を上げ、手首を反時計回りにねじる。

※以上が「ぎゅっとボールを握る」動作となる。

自分の身体をボールに見たて、
瞬時に力をため込みながら、
ぎゅっと圧縮するイメージ

④インパクトで、その圧縮した力が一気に解放される、
あるいは爆発するイメージをもつ

⑤左膝を瞬時に伸ばす。
左足を伸ばすと、重心は自動的に左から右に移る。

※ただし、飛んできたボールのバックスピンが強烈だったり、深いと
なかなか伸ばすという動作ができないので、
左足を伸ばさないで、左足に重心を乗せたままするケースもある

⑥ぐっとひねった腕と手首を瞬時に伸ばす。
ボールを一気に
バーンッと爆発させるように
パワーを解放するイメージ

⑦と同時に、スイングの軸を右の肩甲骨にスイッチする。
これでスイングの可動域が大きくなる

⑧このときラケットヘッドの重みを感じて
(ぐらぐらのグリップが効果を発揮する)、
鞭がしなるように一気に大きく振り上げる

おおよそ以上です。
ここで意識することというか、
コツを以下に挙げてみます。

●左ひざの内転筋を使うことを意識する

●手首を内側に丸める

●インパクトの瞬間、肩甲骨を意識する

●ラケットヘッドの重みを感じる

で、よりパワーというかスピードを求めるには、
ラケット角度をかぶせ、
スイング軌道が水平になることです。

バックの打球面が下を向き、前に振るということです。

こうなると、ボールは落ちてしまいますね。

とくにバックスピンがかかっているボールは尚更です。

それを上げるにはスイングスピードが必要です。

スイングが速ければ、
こんな角度や軌道でもボールはあがるのです。

そして、こんな角度や軌道であれば、
スピンとスピードが増すのです。

さらに、相手コートでバウンドしたとき、
沈むことが多くなります。

以上は①から順番に動くように
「直列的」な動作として書いているが、
理想的にはすべての動作が
同時「並列的」に動作することです。

まあ、これはかなりハイレベルですが、
卓球のすべての動作は、
「並列化」へ進化することはまちがいありません。

なぜなら、それが瞬間に速く、
しかもパワーが出るからです。

ぎゅっと握ったボールが瞬間的にぱっとふくらむように、
身体を活用すべきなのです。

これが本当の技術であり、
骨の動きを利用する「骨」(コツ)というものです。

筋肉の力を強引に利用するのは、
ある面ローテクなんです。

とはいっても、必要なんですけどね……。

筋力をうまく利用すべきですが、
それに頼るのは優れた技術ではない、ということです。

また、実戦では、下半身を利用できる時間がなかったり、
ボールが短かったりなど、
なかなか理想的なパワードライブができないかもしれませんが、
それでも以上に述べたポイントを忘れないでくださいね。

以上は、クロスコースへのバックドライブを想定しました。

各コースをねらうには、以下の順番にマスターするといいでしょう。

①まずはバックサイドへ深く入れる

②サイドを切る。
そのためには、高い打球点でボールの左側面を打球する。
これができれば、右に曲がるドライブができるようにもなる

③ストレートはボールの真後ろを打球し、
腰とスイングの向きをストレートに向ける

④ボールの右側面を打球すれば左に曲がるドライブとなる


息子さんの健闘を期待しています。

またわからないことがあったら、いつでも質問してください。


498.息子から、先生に伝言を預かっています。「アドバイス①~⑥ができるようになりました。もっとパワフルになるためのアドバイスを早く聞きたいです……」その1


小4息子の母、まゆピンです。

アドバイスありがとうございました。

先生が「手と腕に力が入りすぎている。」

「息子さんはバックドライブが苦手という意識、
あるいは自分のバックドライブに
スピードやスピン、パワーがないと思うあまり、
それを何とかしようとして、腕の速さに頼ろうとしている。」
の部分を読んだ息子は、
「先生は、こっそり僕のことを見ていたんじゃないか!?」と、
驚いていました。 

腕を早く振れば、威力のあるバックドライブが打てる!
と信じていたといっていました。

早速、アドバイスを実践した息子は、
「ひざも使う」のアドバイスが
とても分かりやすく、
実践してみたら腕もスムーズに動かせて
上手くいったと話していました。

また、通っているクラブのコーチに、
バックドライブがよくなったと褒めてもらった!
と喜んでいました。

通っているクラブのコーチからは、
腕の振りだけを注意されていたようで、
膝については言われていなかったようです。

また、「バックドライブで、決めにいかなくてよい。」
とのアドバイスで随分
気持ちが楽になったとも話していました。

「グリップはぐらぐら」と言うのも驚きだったようです。

先生がおっしゃっていた、
「力を入れること」=「がんばること」
という意識の回路があり、
ボールを入れるためには
力いっぱい握ってラケットを振らないと
いけないと思っていたようです。

先生のアドバイスを読んで、
私も「なるほど~!」と納得することが多く勉強になりました。

ここ何週間かのバックドライブの練習を見ていて、
頭のふらつきが気にならなくなりました。

そのためか練習試合で、
今まで全く歯が立たなかった中学生相手にも、
くらいついていけるようになり
自信がついたようです。

息子から、先生に伝言を預かっています。

「アドバイス①~⑥ができるようになりました。
もっとパワフルになるための……。
アドバイスを早く聞きたいです。
12下旬の県予選会で、
目標にしている選手を3-0で倒して、
全国に行きたいんです!」

(息子が目標にしている選手は、
強化選手に指定されている小4男子です。

昨年の試合結果は、0-3や1-3で負けています。

私としては、今年は
フルセットに持ち込めたら…と期待しています。)

12月下旬に向けて燃えている息子に、
ぜひアドバイスをお願いします。

A(その1)
はい、息子さんの「伝言」、たしかに聴きましたよ。

それにしても、
もうこの前のアドバイスをマスターするなんて、すごいな。

小4で、こんな文章だけですぐに理解して、
出来てしまうというのは、
かなりセンスがあるということです。

さて、パワーです。

再度、前回(Q&A494)のアドバイス①から⑥を確認しましょう。

①バックドライブで決めなくてもよい。

②バックドライブは、
ツッツキ系のスピン系のボール
(相手のサーブやレシーブも含む)を
自分が先に起こす(軽く攻める)手段として使う。

③スイングのとき、
スクワットの要領で膝を曲げ、
伸ばすときに打つようにします。

④重心移動とか難しいことは言わず、
③の上下の動きを主体として
スイングできればいいということにします。

⑤グリップは親指と人差し指だけで、
軽くはさむ程度に握るようにします。
あとの3本の指は添える程度です。
グリップはぐらぐらでオッケーと言ってください。

⑥スイングは、腰から始動しなさい、と言ってください。

さて、いくらパワーがついたといっても、
①と②は削除できません。

バックドライブというのは、
そのスイングの構造から、
決定打となるようなパワフルなドライブはでにくいのです。

それで決まることもありますが、
フォアドライブとくらべると、
そのパワーははるかに落ちます。

あえて、ここで何を言いたいのかといえば、
どんなにパワフルなバックドライブをしても、
つぎの打球にしっかりと備えることが
重要であるということです。

スイングというのは、
バックスイング→インパクト→フォロースルー→フィニッシュ
という構造からできていますが、
フィニッシュというのは
「終点」というよりも「乗り換え点」
あるいは「継続点」というように理解して、
スイングに終わりはないという意識が大切です。

現在の卓球はレベルが上がるにしたがって、
よりラリーが長くなりますので、
トップレベルを目指すのであれば尚のこと、
以上はよく心がけてください。

ただ、ここが一筋縄ではいかないのですが、
そうはいっても、
サービスからの1球目・3球目・5球目、
レシーブからの2球目・4球目・6球目は、
試合を有利に進める上でとても大切なことですから、
この1球目~6球目は、
それを明確に意識した練習が必要である
ことを肝に銘じてください。

ごく単純にいえば、
リアルに試合に勝とうと想えば、
まずはサービス力を高めなくてはなりません。

自分が意図したコース、スピン、スピードのサービスが、
試合の重要な局面でいつでも出せる
ということを日々の練習でめざすべきです。

サーブ力というのは、
単独練習で日々こつこつと磨いていくもので、
あまり面白くない練習ですが、
サーブがよくなると、
ほんとうに試合が有利になります。

たとえばフォア前ネット際と
バックサイド・エンドラインぎりぎりに
よくかかったバックスピンを出せれば
ものすごく試合が有利になります。

このサーブはトッププレイヤーでもいやでしょうし、
まして、身長が低い小中学生なら、
尚のこと効果があります。

ちょっと話がそれました。

さて、バックドライブのパワーです。

まず確認しておきたいのは、③について。

スクワットの要領で膝を曲げて伸ばすという動作ですね。

これはいわばドライブ打法の基本です。

この動作で回転をかけるための力を得るのです。

トッププレイヤーのドライブで、
一見、この動作がないように見えることもあるかもしれませんが、
それは外からは見えないだけで、
身体ではこの動作がかならずおこなわれています。

それと⑥の腰始動は忘れないでください。

繰り返しますが、
これはバックドライブだけでなく、
すべてのスイングの基本です。

ここからすべてのスイングが始まります。

もちろん試合ではこれができないことがあります。

体勢をつくる時間や、
ボールへの距離でできないこともありますが、
これができないときは「負け」の展開になっているのです。

ほんの一瞬でも腰始動ができるようにすること、
これがまあ究極の必勝法です。

これは卓球の最重要テーマである
「タイミング」「間」に密接に関連していますから。

トップレベルは、
いわばここをめぐって競っているといっても過言ではありません。

そんなことを言われても、
まだ小学生ですので……と考えませんでしたか? 

じつは、ここのところ、ちょっと上のレベルにいけば、
確実にこの争いになるのです。

おそらく、小4でも県の上位レベルになると、
この争いになります。

①から⑥は、ほぼ普遍的なことですから、
このポイントはしっかりと押さえておいてくださいね。

それで③の膝の下から上への伸びですが、
これはドライブの回転を加えるための動作です。

この動作ととともにラケットスイングも真上に上げると、
ループドライブになります。

スピンはかかっていますが、
これだけではパワーにはなりません。

ここに欠けているのはスピードです。

そのためには、下から上への動作だけでは不十分で、
前に駆動する動きが必要となります。

「上への動き」と「前への動き」を融合させるのです。

これができると、
スピンとスピードが合わさった
強力なパワードライブとなります。

ここで一気に結論を述べてもいいのですが、
ここでちょっとイジワルをします。

でも、このイジワルは、
「自分で考える」
というもっとも大切なことを学ぶためのイジワルです。

自分で考えないプレイヤーは、
将来、ぜったいに伸びません。

コーチや指導者からアドバイスを受けつつ、
それを自分の頭と心で
しっかりと消化することです。

以上を息子さんに説明してあげて、
「上の動きに前の動きを加えるには、
どういう身体の動きをすればいいのかな?」
と質問して、自分で答えを探すように仕向けてください。

3日後に卓技研の答えを述べますから、
そのときに息子さんと答え合わせをしましょう。

もしかしたら、卓技研より
もっとすごい解答がでるかもしれませんね。

もっとも大切なのは、
「常に自分で考える」という意識です……。


497.テスト期間中は卓球の練習が禁止で、打球感覚が鈍り、フォームもぐちゃぐちゃになります。何か良い改善法は……

中3のF・Yです。

前回はありがとうございました。

おかげでオール対オールに少しずつ慣れてきました。

さて、2回目の質問になりますが...

私はこれからテスト期間に入ります。

すると家のルールで、
テスト期間中は卓球の練習をさせてもらえなくなります。

一週間ほど打てないわけですから、
テスト明けの頃には打球感覚が鈍っていたり、
フォームもぐちゃぐちゃ、球をこする感覚、
フットワークなどがダメになってしまいます。

そこで打球感覚など、↑に挙げたことを維持することが
できる方法を教えてください。

できれば、打球感覚がないときの
練習方法なども教えてくれるとうれしいです。

ちなみに、卓球ができないときにできる練習方法として、
壁打ちがありますが、
私の家には壁打ちできるほどのスペースがないので、
壁打ち以外で補える
方法をお願いしますm(_ _)m


テスト期間中はクラブ活動も休みだし、
あなたのように卓球禁止になる家もあるんですね。

打球感覚か? 

でも、1週間打ってなくても、
数日で感覚はもどってきませんか? 

もちろん、台を使わず、一人で家や学校でできる、
打球感覚やフォームバランスを維持する、
いろいろな方法があります。

壁打ちは、家でだめでも学校でできませんか? 

体育館の壁とか、探せばいくらでもあります。

それと、この際だから、
壁打ちについて、ちょっと述べておきます。

壁打ちもやらないよりは、やったほうがいいのだけど、
ヘタに壁打ちすると、
逆にスイングフォームがおかしくなります。

よく壁の高い位置に打っていますが、
それだとラケット角度やスイング軌道が上を向いてしまい、
通常の台を使った角度と軌道とは
まったくちがうことになります。

あの高い位置に羽つきのように
ポンポンと当てる壁打ちは逆効果だと想います。

もしやるなら、壁の低い位置に打つことです。

できれば、インパクトの高さと
壁に当てる位置が同じ高さで打ちたいですね。

これは強く打って、速い打球にしないと
十分にボールが跳ね返ってこないので、
かなりのコントロール力とフットワーク、
敏捷性が必要となります。

けっこうむずかしいですが、
これなら確実にトレーニングになります。

これは強打というか速打という感じです。

またトップスピンをかける
ドライブもいいでしょう。

さらにフォアハンドだけでなく、
この高さでバックハンド系の
ショートやハーフボレーもやってみてください。

これはとくに、かなりむずかしいですね。

でも、練習になります。

そのほかには、
自宅のベットというか布団の上での
サーブ練習も効果的です。

この練習のテーマは、
サーブのとき、ラケットのどの場所に当てるかです。

たとえばフォアハンドのバックスピンなら、
右利きならラケットの上部左端に当てる練習をするわけです。

もちろん、ここに当てるというか、
この場所で切れば、よく回転がかかるからです。

そしてこれができるようになると、
こんどは同じサーブのフォームで、
右端に当てる練習もやります。

ここにボールがあたっても余り切れず、
ナックルになります。

このサーブができるようになると、
同じフォームなのによく切れた
バックスピンとナックルが出せるようになります。

このサーブは、絶対にマスターしておきたいものです。

で、これはいつも
ラケット面の左端や右端に当てる練習をやっておかないと、
試合ではなかなかうまく出せないものです。

なので、これは通常の練習があるときでも、
家でひとりで、毎日欠かさず、
最低100本や200本はやっておきたいものです。

なぜ、布団の上かといえば、
ボールが跳びはねないから。

ボールを拾うのが楽で、
1個のボールで練習することができます。

もうひとつ紹介します。

コーディネーション・トレーニングって知ってますか。

たとえばボールをラケットに乗せて歩くとか、
ボールをつくとか、
をひとりでやるものです。
(2人以上でやってもいいですが……)

これをいろいろ工夫して、
前面と背面で打つとか、
それを歩きながらやるとか、
さらにこれにスピンをかけるとか、
ボールを高く打って、
落ちてきたボールをバウンドさせないで
吸収するようにラケット面でキャッチするとか……。

これはボール扱いのタッチというか、
フィーリングを高めるには最適です。

その他にも、想像すればまだまだありそうです。

ぜひ、自分でいろいろ工夫して、
打球感覚の維持だけでなく、
向上をめざして
練習空白期間をうまく活用してください。


496.カットマンですが、パワードライブがうまくとれません……

お疲れ様です。

二回目の投稿となるグッチです。

今回質問したいことはカットでのパワードライブの取り方です。

私は中学時代カットマンをやっていましたが、
中学生相手のドライブなら
普通にカットしていても簡単に返せました。

しかし社会人で卓球を再開し、
同じ年の22歳で
ドライブがうまい人とカット打ちをすることになり、
卓球台から2メートル以上離れているのに
あっという間に打ち抜かれてしまいました。

彼は体全体を使ったパワードライブを打てて、
トップスピンもスピードも物凄いものでした。

頑張っていつもより台から離れても目で追うのが精いっぱいで、
ラケットの側面に当たったり手に当たったり・・・
とても拾うのが難しいです。

ここはスピードに対する
慣れの問題だと個人的に思っています。

私のクラブにはそんなパワードライブを打てる人がいないので、
かなり不安ですが・・・

しかし問題はもう一つあり、
そのパワードライブを拾える時もありました。

でも強烈なトップスピンで少しオーバーミスしてしまい、
ラケットを垂直にしてもネットにひっかかります。

威力を抑え込むために
カットのスイングスピードを速くしても
下回転の特性上か、ボールが沈まずオーバー。

ここでお聞きしたいのは
パワードライブへの安定した台への入れ方です。

ラケット角度とスイングスピードの
バランスがよければ入ると思うのですが
なかなかつかめませんでした。

あのようなパワードライブを取るには
一つ階段を上ったカットマンでないといけないと思いますが
うまい人たちは
どのようにパワードライブを処理しているのでしょうか?

回答をお願いします。


まず、ほんとうにすごいパワードライブというのは、
なかなか止められないというか、
カットするのは難しいものです。

それはトップレベルのカットマンでもしかりですね。

カットマンには申し訳ないですが、
一定以上のレベルのパワードライブ、
しかもそれが連続すると、
カットマンに勝ち目はほとんどありません。

これが、いままでの客観的な状況です。

自分の正直な印象というか本音で、
そんな強力なパワードライブを受けて、
これをまともにカットできるとは、
なかなか想えないでしょう。

まずは、それを認めることが大切です。

それを認めたうえで、
ではそれをどうやってカットマンとして対応すればいいのか
を考えることです。

質問を読んでいますと、
強力なパワードライブをどうカットするのか、
という面ばかりに意識がいっているように見受けます。

もちろん、この面も大切なんですが、
もう一つ検討すべき面があるはずです。

それは、どうやればパワードライブができないのか、
あるいはやりにくいのか、ということです。

ふつう一般的に、相手が得意なところは避けるようにします。

ほとんどの技術は凡庸だけど、
フォアにロングボールを送ったら痛烈なライジング強打ができる、
たとえばこんなプレイヤーっていますよね。

だったら、フォアサイドにロングボールを送らなければいいわけです。

そんなコースに、そんなボールを打つと、
やられるのがわかっているわけですから、
そこを避けるのはごく当然のことでしょう。

今回の強力なパワードライブがある相手も、
同じように考えてみてはいかがでしょうか。

そうです、徹底的に
パワードライブができないボールを送るわけです。

ツーバウンド、ハーフバウンドのツッツキをして、
どうしても台から出るボールしか打てないなら、
サイドを深く切る、
それもできないなら
エンドラインぎりぎりの深いツッツキを送るとか。

あるいはツッツキやカットといったスピン系のボールではなく、
ロング性ボールをこれもサイドを切ったり、
深く打ったりするわけです。

また、ツッツキは頂点以前、ライジングで打球して、
相手にドライブをするための十分な時間を与えないことです。

テンポの速いツッツキが深く入ってくると、
かなりドライブはしにくくなりますから。

こうやって、徹底的に相手の長所を封殺するわけです。

まず、これを指向してみることです。

相手が相対的に自分より強い場合は、
相手の弱いところ、
あるいは相手の長所ではないところに、
自分の総力を結集して戦うのです。

まず、これを徹底してやりましょう。

つぎに、まあそうはいっても、
まったくパワードライブを打たせない、ということはできません。

そこでパワードライブを打たせても、
一つの試合を戦略的に考えて打たせるのです。

それはどういうことかといえば、
たとえば試合開始から、
強力なバックスピンのツッツキやカットを多くします。

そうすれば、相手のドライブスイングは垂直方向になります。

相手のドライブのスイング感覚を
真上に振り上げるようなクセをつけるようにするのです。

そしてゲーム(セット)の後半、
試合の局面で切れていないツッツキやカットを送るのです。

そうすると、相手はドライブをオーバーミスする可能性が増えます。

試合の大事なところでは、
ドライブマンはそのトップスピンとスピードで、
カットマンをねじふせたいという意識が
とくに強まる傾向があるからです。

以上、述べたように、
相手にドライブさせない、
戦略的に戦うことを実行してください。

それと同時に、
パワードライブをいかにカットするかを考えてみましょう。

まず、台の近くで強力なドライブをカットするのは至難ですから、
可能なかぎり台から離れてカットすることです。

そのためには、台から下がるフットワークをよくすることです。

俊敏に早くさがり、しかも歩幅を大きくすることです。

そして、十分に自分の近くまでボールを呼び込み、
あわてず十分に引きつけてカットします。

要するに、できるだけ、時間と距離をもつことです。

それと相手のドライブが自分のフォアサイドにきたときは、
どんどんドライブやカーブドライブなどを打つこと。

相手にフォアサイドにいけば打たれる、
という意識を持たせることが大切ですね。

また攻撃を多く織り交ぜたチェンジオブペースが大切で、
カットばかりの一本調子だとドライブマンはやりやすいものです。

このように、単にカットスイングでパワードライブに対応するのではなく、
いろんな面から、その対応策を講じて、
総合的に戦うことです。


495.よく回転のかかった下回転のカットをストップしたら、ネットにかけたり、オーバーミスします。うまく入れるコツお願いします……

こんにちは。

ハンドルネーム、たくと言います。

カットマンの方と、練習をした際、
かなりの下回転でストップをしました所、
ネットにひっかかるか、
かなり前方に飛んで行きました。

うまく入れるコツなどありましたら、
教えて下さい。

宜しくお願いします。


よく回転のかかったバックスピン(下回転)を打球すると、
下に落ちるとともに、
その回転の反発でよく飛びます。

で、こんな下回転をストップするのは、
まあかなり難しいですね。

そのカットがネットの近くだと、
相手コートのネット際にポトッとストップするのは容易ですが、
それが深いカットだと、
ほぼ無理と言ってもいいかもしれません。

絶対ではありませんが、至難の業ですね。

どうしてもストップにはならず、
長いツッツキになってしまうでしょうね。

でも、どうしても、
そんな下回転のよくかかった、
深く入るカットをストップしたい?

なら、やってみましょう。

①バウンドした直後に打球する

②ラケット角度は台に対して水平に開く
(そうしないと下回転のためにネットにかかる)

③インパクトした瞬間、ラケットをしゃくりあげるように、
飛んできたボールの背面をなぞるように
小さくカット(ストップ、ツッツキ)する

これが、ネットにかけず、
しかも下回転の反発で飛びすぎないようにする打球法です。

さて、このよく回転のかかった下回転について、
質問とは逆に考えてみませんか?

そうです、自分もこんな回転を操ると有利になる
ということですね。

たとえば、サーブで、よくかかった下回転を出すのです。

台が出てしまえば、相手のドライブや強打を打たれやすく、
また短すぎるとネット際にストップレシーブされ
3球目攻撃がなかなかできまません。

その問題を解消して、
3球目攻撃をやりやすくするには、
エンドラインぎりぎりでツーバウンドするハーフバウンドが最適です。

これなら相手はドライブも強打もできません。

また中途半端に長いので、
ストップもできず、
短く入れようとしても、下回転の反発によって、
ツッツくと長く返ってしまうのです。

このハーフバウンドサーブは、
3球目にドライブ攻撃をねらうときのには必需です。

実際、トップはもちろん、
そこそこ強いプレイヤーの多くがマスターしています。

このサーブ、マスターするのに、
かなり練習する必要があり、
マスターしたあとも、常日頃の練習も欠かせません。

数センチの差で台から出てしまうので、
いつも練習で微妙な感覚をつかんでおく必要があるからです。

もうひとつ、強力な下回転を活かしたテクニックがあります。

それはツッツキです。

回転のかかった下回転のハーフバウンドのツッツキです。

これをマスターすることも考慮してはいかがでしょうか。

エンドラインぎりぎりの深いツッツキと、
ネット際に落とすストップができたら、
つぎはハーフバウンドをマスターしましょう。

実戦では、相手に先に攻撃というか、
ドライブをさせないために、
お互いがストップをしあうことがよくあります。

ストップにストップはとてもやりやすいものです。

でも、ながいツッツキを短くストップするのは難しいものです。

だけど、長く入れると攻撃されるので、
エンドライン際でバウンドする長さのツッツキを入れるのです。

で、これができるようになったら、
こんどは普通のツッツキのスイングで、
ハーフバウンドさせるようにするのです。

これができると、相手は長いツッツキが来たと思って、
ドライブしようとしたらツーバウンドするので慌てます。

もちろん、かなり高度なテクニックですが、
優秀な指導者や中国人の指導者のなかには、
小学生にもこのテクニックを練習させます。

マスターしようとおもえばできるテクニックです。

ぜひお試しあれ。


494.小4の息子はバックドライブで頭がふらふら動き、あごが前に出ます。軸がぶれているとしたら治す方法はありますか……

こんにちは。初めまして。

まゆピンです。

卓球を始めて1年半、小4息子の母です。

とても分かりやすい説明で、いつも参考にさせていただいています。

さて、質問ですが、息子はバックドライブを打つ時に、
頭がふらふらと動きあごが前に出ます。

バックドライブに苦手意識があり、
ボールを入れようとすると、
より一層頭がふらふらと動きあごが前に出ます。

それが、見ていてとても気になるのです。

ほかの選手と見比べても、
頭がふらふらと動くのが目立っているのです。

バックドライブのフォームも直しているところですが、
「肘を支点に手首を使う」のがなかなか難しく、
苦戦しています。

頭がふらふらと動いて打つのは、
軸がぶれているということなのですか?

フォームが治れば、頭が動くことがなくなりますか?

もしも軸がぶれているとしたら、それを直す方法はありますか?

よく、コーチに「○○(息子)は、
頭が動くから疲れる卓球をしている」と言われます。

将来、「全国大会に出られるような強い選手になりたい!」
と言っている息子に、アドバイスをお願いします。


バック(ハンド)ドライブのとき、
「頭がふらふらと動きあごが前に出ます。
バックドライブに苦手意識があり、
ボールを入れようとすると、
より一層頭がふらふらと動きあごが前に出ます」が、
これを「直す方法はありますか?」ですが、
もちろんあります。

実際に息子さんのスイングフォームを観ていないのですが、
その原因がどこにあるのか、
手に取るように分かります。

結論を先にいいましょう。

手と腕に力が入りすぎているのです。

これはもうまちがないでしょうね。

これはバックドライブにかぎらず、
フォアハンドドライブでも、強打でもそうですが、
力むとアゴがあがり、頭がふらふら動きます。

そう、手と腕に力が入りすぎて、身体の軸がぶれ、
バランスが崩れるのです。

おそらく、息子さんはバックドライブが苦手という意識、
あるいは自分のバックドライブに
スピードやスピン、パワーがないと思うあまり、
それを何とかしようとして、
腕の速さに頼ろうとしているのです。

だから、力が入って、頭が動き、あごがあがるのです。

とくに力むと、あごって、あがるもんなのです。

質問の「ボールを入れようとすると、より一層ふらふらする」
というのも、それを裏付けています。

とくに、小中高の若い子たちは、こういう傾向に陥りがちです。

「頭が動くから疲れるスイング」というより、
手や腕に力が入りすぎるので、
身体全体のバランスが悪くて
疲れるのです。

それとバックドライブというのは、
人間の腕の可動範囲としてちょっと無理があり、
それと力が入りづらいスイングなんですね。

だから、卓球の歴史のなかで、
なかなかバックドライブって普及しなかったと思います。

さらに小4では非力なので、尚いっそうこのことが顕著となります。

おそらく、息子さんは負けず嫌いだろうし、
お母さんをはじめ周囲の期待に応えたい
という気持ちがすごく強いタイプと想像できます。

そんな子は尚のこと、手や腕に力が入りすぎるのです。

これを理解してあげれば、あとの改善は簡単です。

まあ、「力を抜いて」ということですが、
これが小さい子どもはけっこう大変なんです。

どうしても、「力を入れること」=「がんばること」
という意識の回路があるものですから。

で、つぎのようにアドバイスしてあげてください。

①バックドライブで決めなくてもよい、と言ってあげてください。

②バックドライブは、ツッツキ系のスピン系のボール(相手のサーブやレシーブも含む)を自分が先に起こす(軽く攻める)手段として使う。

以上で、まずバックドライブの意識付けをします。
バックドライブで軽く先手をうって、つぎをねらえばという感じです。

③スイングのとき、スクワットの要領で膝を曲げ、
伸ばすときに打つようにします。

④重心移動とか難しいことは言わず、③の上下の動きを主体として
スイングできればいいということにします。

以上で、スイングの意識を腕から下半身にもってくるのです。

身体的意識を転換させます。

これで身体全体のバランスをとることができます。

⑤グリップは親指と人差し指だけで、
軽くはさむ程度に握るようにします。

あとの3本の指は添える程度です。

グリップはぐらぐらでオッケーと言ってください。

上級者ほど、ぐらぐらなんだよ、って言ってもいいです。

このグリップはバックドライブにかぎらず、
すべてのスイングはこれでオッケーです。

以上のグリップができると、
パワーが出る、切り替えがスムーズになる、
凡ミスが減る、軸がぶれないなど、
たくさんのメリットが期待できます。

バックドライブのときに使う手首も、
このグリップだと柔らかくなりパワーも出ます。

これはやれと言われれば、
すぐにできる簡単なことなのですが、
いざ実戦となると、どうしても力がはいるものです。

⑤は意外と高等なテクニックなのです。

最初から⑤だけ強調してもだめです。

かならず、①から④のステップを踏んでからアドバイスしてください。

⑥スイングは、腰から始動しなさい、と言ってください。

どんなスイングでも、
まず腰から動き始めるのだ、
ということを理解させてください。

これも最初は難しいですが、
この「腰始動」ができると、まちがいなくレベルアップします。

これが、すべてのスイングの基礎です。

以上①から⑥は、まあ中級レベルです。

とはいっても⑤⑥は、それなりに高等ですが。

以上ができたと判断されたら、
つぎのステップへのアドバイスをします。

そう、もっとパワフルになるための……。

楽しみにして、待っています。

ぜひ、全国大会に出られるプレイヤーになってください。


493.攻撃型からカットマンになりたいのですが、戦力が低下してチームに迷惑がかかるので悩んでいます……

こんばんは、2回目の質問をする卓球少年です。

前回は丁寧な解説ありがとうございました。

今回の質問なんですが、戦型の変更についてです。

僕はバック表の攻撃型を約1年やってきました。

卓球動画を普段からよく見るのですが、
松下選手、塩野選手の試合を見てとてもかっこいいと思い、
カットマンになってみたいと思いました。

攻撃からカットマンになった友達がいますが、
その子はなったばかりのころは負け続けていました。

その子は何度も攻撃に戻りたいと言っていました。

カットマンになれば最初はなかなか勝てず、
大変苦労することもわかっています。

これからある新人戦、総体も捨てる覚悟です。

しかし、僕の学校の卓球部は人数が少ないです。

今までずっとレギュラー入りしこの前部内1位になりました。

団体で準優勝しこれからと言う時に
僕がカットマンになってレギュラーからはずされると
チームに迷惑がかかります。

それにいままでの努力を思い返してしまい
きっぱり決断できません。

本気で悩んでいます。

どうかご意見を聞かせてください。


なるほど。

それは悩むのも無理はありませんね。

まあ、誰でも悩みます。

なんといっても攻撃型からカットマンですから、
まったくタイプが違います。

試合では、しばらくは簡単には勝てなくなるでしょうね。

学校のチームとしては、
有力なポイントゲッターですから、
戦力は低下するでしょう。

ところで、カットマンで試合をしたことありますか? 

遊び半分でもいいのですが、
カットマンの人のラケットを借りて、
練習の休憩時間などに、
試合をやったことありますか? 

もし、まだやったことがなくて、
単に松下選手や塩野選手の動画を観て、
カッコいいからカットマンになりたいのだとしたら、
ぜひ何試合か、
実際にカットマンになってやってみることです。

観るのと実際にプレーするのとでは、
その感覚がぜんぜん違いますから。

それで、勝つとか、負けるとかではなく、
カットマンの感覚というか、フィーリングを確かめてほしいのです。

それが自分に合ってるかどうか、試してみるのです。

たとえば、相手の強ドライブがとれなくて、
これからカットマンになって、
こんなボールをカットでリターンすることに耐えられるか、とか。

あるいは、ドライブ攻撃のあと、
ふいにネット際にストップされたのを、
台にぶつかりそうになりながら、
ダッシュでとることも経験してみることです。

こんなことやってられるか、
それとも打たれるのをカットで拾うのって快感とか、
ストップを飛びこんでバックハンドスマッシュは最高だとか、
いろいろ人によってあると想います。

こんな実戦での体験を何度か味わってから、
それで、もう一度、
本格的に転向するのか、よく考えてみたらどうでしょうか? 

それで、想ってたより難しかったとか、
自分には向いていないのではとか、
あるいは難しいけど楽しいとか、
強ドライブやスマッシュをカットで拾いまくるのは面白いとか、
その人によって、さまざまな感想が出てくるはずです。

カットマンといっても、
カットだけでは強い相手になかなか勝てることはできないので、
どうしても攻撃力が必要となります。

攻撃力のないカットマンは、対戦相手もやりやすいものです。

なので、最初からカットマンになった人よりも、
攻撃型からカットマンになった人のほうが、
攻撃力が最初からあるので、
その点は有利かもしれません。

また、カットマン=守備と考えないで、
「カットもする攻撃型」とか
「半分以上攻撃するカットマン」というのも、
アリではないでしょうか。

カットも混じった自分オリジナルの戦型を創造するっていうのも、
たのしいですよね。

とにかく、最終決断は、
ある程度の体験を積んだ後、
「こんな卓球がしたい」
というイメージで決めたほうがいいでしょう。

そのイメージ、その想像が、
あなたの“たましい”が求めていることですから……。


492.格上相手に勝つために、自分から攻撃して引き合いにもっていきたいのですが、その練習法や考え方を教えてください……

三回目の質問をする卓球大好きです。

前回も丁寧な解答ありがとうございます。

早速ですが、僕のプレースタイルはブロックから、
引き合いにもっていく展開が目立ちます。

しかし、それでは格上の相手に勝てないので、
自分から攻撃して引き合いにもっていきたいと考えています。

そのための練習方法か考え方などがあれば、教えてください。

後、理想としては、2012年の全日本の
水谷隼選手のような卓球をしたいです。

近いうちに、大会があるので、
それに向けて練習したいと思います。

よろしくお願いします。


そうですね、ブロックからの引き合いというか、
ラリーでは相手に主導権をとられていることが多いので不利です。

とくに相手が強い場合、勝ち目はほとんどありません。

「理想としては、2012年の全日本の
水谷隼選手のような卓球をしたいです」とありますが、
要するに攻守のバランスがとれた卓球が
理想ということでしょうか。

卓球にはさまざまなプレイスタイルがあります。

そしてそのスタイルも各個人によって、
またさまざまです。

プレイヤーの数だけスタイルがあるといってもいいでしょうね。

ただ、トッププレイヤーの多くは、
カットマンを除いてほとんどが攻撃型です。

できれば先に攻めようとします。

もちろん、松平健太選手のような
ブロックに秀でたトップも健在ですが、
それでもやはり基本的には
先に攻撃することを指向しています。

では、なぜ先に攻めたいのかといえば、
その答えはごく単純です。

勝ちやすいからです。

先に攻めたほうが、相対的に有利だからです。

もう、これは卓球にかぎらず、ほとんどのスポーツ、
あるいは勝負事に普遍的なものではないでしょうか。

まず、攻めることを指向することです。

ただ、ここで注意すべきなのは、
しっかりとした技術的な基本ができていること、
という条件がつきます。

いくら、先に攻められる、
あるいは攻撃力があるといっても、
実戦でプレーするうえでの
基礎技術がしっかりしていることが前提です。

いくら野球チームでバッティングがよくても、
守備でエラーが連続しては勝てっこない、
と言えばわかってもらえると思います。

卓球では、とくにサーブ・レシーブ・ツッツキの
パートが重要です。

しかし、これらの練習は
意外と少ないのが現状ではないでしょうか。

実戦で、もっとも多く係わるパートであるのに、
なぜか練習量が足りていません。

練習でフォアハンドのクロスラリーを20分するなら、
それを5分にして、
あとはサーブ・レシーブ・ツッツキをしたほうがいいと
卓技研は考えます。

実戦でフォアハンドのクロスラリーって、
何本打ちますか? 

極めて少ないですよね。

それにくらべてサーブ・レシーブ・ツッツキは、
どうでしょうか? 

そして、この3種の技術が上がると、
それは攻撃力アップにつながるのです。

強力なサーブがあって3球目攻撃は可能となります。

レシーブ力が上がれば、それだけで得点することもあり、
4球目攻撃につながります。

またツッツキが巧くなれば、
相手の3球目・4球目攻撃を防ぐことや、
さらにツッツキじたいが攻撃的に作用させることも可能です。

そして、仮にブロックを主体に指向していたとしても、
この3種の技術力があれば、
相手に攻撃はさせても決定打にさせない、
あるいは相手が攻撃することで体勢を崩させる、
スペースを大きく空けさせる、
軟弱な攻撃しかさせない……
ということができるようになります。

本当に試合に勝ちたいと思えば、
この3種の技術と攻撃力を身に着けることです。

まずこれが一定のレベルに達した「段階」で、
ブロック技術やラリー技術を磨けばいいのです。

この「段階」に達するとしたら、
その時点で、
ブロックやラリーがやりやすい展開になっているわけで、
この「段階」はブロックやラリーの技術力と
密接につながっているのです。

極端なことをいえば、一つだけでも強力なサービス、
たとえばものすごく切れているバックスピンを
フォア前に出せると、
これだけで試合運びがものすごく楽になります。

まずは、このあたりから始めて、
その実戦での効果を確認してから、
着実に「ほんもの」の技術を一つずつ、
獲得していかれてはいかがでしょうか。


491.ドライブの重心移動をわかりやすく説明していただきたいのですが……

ハンドルネーム、たくと言います。

こんにちは。

前回のボールを見る事について、
アドバイスありがとうございました。

難しい事ですが、いつか取得できると思い、
取り組んでいます。

次の課題は、ドライブする時に、
右足から左足へ重心を移動しますが、
不調時は、腕の力ばかり入り、うまく出来てません。

おそらく、普段でも手打ちなのかなと思っております。

そこで、ドライブ時の重心移動を
わかりやすく説明していただきたいのですが…

宜しくお願いします。

ドライブの重心移動って、
実はちょっとやっかいなんです。

今回は、質問の正確な答えになっていないかもしれません。

まあ、教科書的には――『卓球パーフェクトマスター』にも――
こう書きましたが、
右利きなら、右足から左足に重心を移すで
たしかに正解なんです。

でも、実戦ではなかなか教科書どおりにはいきません。

その理由は……

①重心を移動させる時間的な余裕がない

②フォアサイドに振られたとき、右足から左足に重心を移すのは、
簡単にできるものではない

③猛烈にかかったバックスピン(たとえば粒高のぶつ切りカット)は
重心を移動すると、ボールが持ち上がらない

……といったことですね。

もちろん、時間的に余裕があり、
そんなに回転のかかっていないボールは重心移動させて、
パワーを得ることは可能です。

ですから、右足から左足への重心移動は
一つの基本としてマスターしなければなりません。

ただ、実戦ではそれができないケースが多々あるので、
その対策もとらなくてはならないのです。

ではどうすればいいのか。

大きく二つの方法あります。

A.右足に重心を乗せたままドライブする

B.重心の右から左への水平移動だけではなく、
斜めから上への垂直移動をマスターする

Aは、右足に重心をかけたままで、
左足に移さないでドライブします。

とくによく回転のかかった
粒高などのバックスピンをもちあげるときや
フォアサイドにふられたときの対応で必要な方法です。

これはドライブの回転がよくかかります。

このとき注意するのは、
ドライブした打球が山なりというか、
高いループになってしまうことです。

それを防ぐには、ドライブスイングのバックスイングを高く保って、
できるだけ水平にスイングすることです。

ただ、これはボールが持ち上がりにくくなります。

この理想的な解決法は
下半身(太股)と腹筋・背筋を強化することです。

つぎにBですが、
これは右から左へ重心を移す時間的余裕がないとき、
それと飛んできた打球の
さまざまな回転に対応するために必要な方法です。

練習でドライブするとき、
右から左への重心移動するとき、
水平から垂直まで、何段階か試してみてください。

真横ばかりでなく、斜め上や、真上にも重心を移動させるのです。

バックスイングからインパクトにかけての重心の移動、
つまり下半身の動きを決まった固定したものにしないで、
ケースに応じてフレキシブルに動かすのです。

水平もあれば30度や45度、60度、垂直と言った感じで、
いろんな角度に重心移動させてみるのです。

で、この自由な下半身の重心移動ができるようになると、
カーブドライブやシュートドライブなど、
自由自在に変化ドライブができるようになります。

インパクトに向けた、
スイング軌道とラケット角度、
それに下半身の動きとを連動させることで、
変化に富んだドライブを打つことができます。

この変化ドライブのコツは、下半身の動きの柔軟性にあるのです。

重心移動のとき、下半身とくに腰を意識して、
いろんな方向に動かしてみてください。

結局、スイングは、その安定も、パワーも、変化も、
すべてが身体のバランスとの関係で決まります。

フレキシブルにいろんなバランスの取り方を覚えると、
いろんな変化のあるボールを自由自在に打てるようになります。

これは下半身の重心移動、つまりその動きの柔軟性ということです。

まあ、ここまでくるとちょっとレベルが高いのですが、
でも変化ドライブって、下半身の動きを意識すれば、
意外と簡単に打てるようになるものです。

ですから、重心移動のコツは、
まず腰の動きを意識して、
それを始点としてスイングのバランスをとることです。

きょうからの練習は、打つときに腰の動きを意識してください。