卓球Q&A481~490 of 卓球技術研究所t3i

卓球&A481~490

490.練習ではできるのに、オールになるとだめなんです。どうすればオール対オールで強くなれますか……


はじめまして。

中学三年生女子のFです。

中ペン裏裏で、卓球をはじめたのは中1の頃からです。

今回悩んでいるのは
オール対オール、つまり試合のとき自分の球にして返球したり
相手の球に対しての反応が遅くなる、といことです。

練習時は決まったコースに返してもらうので、
下回転も持ち上げられるし、
上回転ドライブも思い切って打てるし、
フットワークもギリギリできているほうです。

しかし、ゲーム練習や試合などのオール対オールになると
全部受け身になってしまったり
相手の球がどこに来るのかわからなくなったり、
ラリーにならなかったり...

具体的に言いますと↓

・相手のサーブの回転にうまく対応できなくなる

・下回転をドライブしても打点が合わず持ち上がっていない

・打ち抜かれることが多い

・足が動かなくなる

・相手のラケットを見ても相手の球がどこに来るのかわからない

・ラリーにつなぐことができず、自分のミスで相手に点をあげてしまっている

殆ど意識しているし、
練習時もなるべくフットワークを意識しています。

それなのにオール対オールになると
練習していることが全くと言っていいほど
有効活用できないのです。

どうすればオール対オールに強くなれますか?

できれば、箇条書きした部分に対しての
アドバイスと説明もお願いします。


いかにすればオールに強くなるのか、ですね。

具体的に自分の課題をいくつか挙げていますが、
その前に自分で答えを見つけていますよ。

でも、この具体的な課題を、
もっと自分でつきつめて考えるといいですね。

いまから、あなたの最大のテーマをズバッと言いますが、
その前に、もう一度自分の卓球を、
もう一人の自分の眼でよく観察してください。

それから、つぎの「解」を読んでくださいね。

はい、自分を分析しましたか? 

では、単刀直入に解答しましょう。

あなたはオールになると受け身になるからです。

それがすべての原因です。

どうでしょう? 思い当たる節はありませんか?

ありますよね。

だって、自分で受け身になると書いているんだもの。

受け身にならないで、どんどん攻撃すればいいんですよ。

どういうことか、日本の「中ペン裏裏」あるいは「表」「粒」の
人って、プレースタイルが受け身になるんですね。

シェークと同じです。

先に攻めればいいんです。


・打ち抜かれることが多い
・足が動かなくなる
・相手のラケットを見ても相手の球がどこに来るのかわからない

とあるのは、すべて相手に主導権をとられた結果です。

自分に主導権があって、自分のペースで試合をすれば、
この逆になります。

試合というのは、この「主導権」の奪い合いです。

受け身になると、どうしても主導権を奪われやすいのです。

力量では上の相手が下の相手に負ける、
そのほとんどの原因は受け身になったためです。

受けて立ってしまうのです。

「打ち抜かれることが多い」ということは、
相手に甘いボールを供給しているからです。

「足が動かなくなる」というのも、相手に圧されるとか、
攻められていることが多いときです。

「相手のラケットを見ても相手の球がどこに来るのかわからない」も、
相手に十分な態勢を与えるからです。

どんなトッププレイヤーでも、
高いボールでリターンすれば、
相手がどこに打つのかわからないものです。

自分が攻め込み、相手を追い詰めれば追い詰めるほど、
相手が返球できるコースは限られるのです。

たとえば、バック対バックのラリーで、
コーナー深く、あるいはサイドを深く切り、
スピードあるボールを送ると
相手の打球はクロスへリターンされる確率が
ものすごく高くなります。

これは相手が打てるコースを限定しています。

なぜなら、こういうボールをストレートに強く打つには
ものすごくむずかしいからです。

このことを、よく考えることです。

いいですか、ここがポイントです。

あなたが具体的に挙げていること、
それをあなたが相手に強いるのです。

極端にいえば、試合とはこのやりあいなんです。

自分が先に打ち抜き、
相手が十分に動けないようなボールを送り、
相手のボールが甘くなるような返球をする、
ということです。

また、「ラリーにつなぐことができず、
自分のミスで相手に点をあげてしまっている」というのは、
ラリーという捉え方が、根本的にまちがっています。

ラリーはつなぐものではないんです。

「つなぐ」という状態になったときは、
そのラリーでは窮地に立っているときです。

また、自分が主導権を握ってラリーが展開されていれば、
こんどは相手にミスが多くでるものです。

「相手のサーブの回転にうまく対応できなくなる」は、
実はこれは誰もがうまく対応できないものです。

卓球の各パートで、
もっとも難しいのがレシーブといってもいいでしょう。

ここでレシーブの極意をお教えしましょう。

それは受け身にならないことです。

相手サーブの回転が読めない。

これはレベルが上がれば上がるほど、
そのサーブ力も上がっているので、
トップでも相手のサーブを読むのはかなり難しいものです。

でも、いくら回転が読めないといっても、
トップと普通のプレイヤーのちがいは、
ここでレシーブが受け身になるかどうかなんです。

トップは自分が読んだ回転を信じて、
たとえミスをしてもいいから、
攻めるボールは攻められることです。

これはレシーブで打てるボールと想えば、
フリック強打やチキータ、
それにフォアやバックのドライブで2球目攻撃ができるのです。

相手の回転が分からない、
だから中途半端なラケット角度で
おそるおそる、きたサーブにボールを当てる、
ということをすると、
逆にオーバーミスやネットミスになるのです。

自分を信じて、はっきりとしたラケット角度を出して、
打てるボールは躊躇しないで打ってみるんです。

もちろん、これでもミスは出るでしょうが、
こうやっていると上達するのです。

進歩のきっかけが生まれるのです。

受け身で中途半端では、いつまでたっても上達しません。

「下回転をドライブしても打点が合わず持ち上がっていない」
とありますが、
練習ではうまくドライブできるわけですよね? 

これもその前に自分がリターンした打球が甘いから、
十分な態勢でドライブできないのでしょう。

だから、打点が合わないのでは? 

きょうから、自分の卓球を思い切って換えましょう。

受け身ではなく、
自分からアグレッシブに、
気持ちもプレーも
どんどん攻め込んでいきましょう。

ミスは気にしないで、自分からさきに打つんです。

そうすれば、きっとあなたのプレーは見違えるでしょう。

そして、上達へのきっかけが、日々発見できるでしょう。


489.動きがかたく、返球されたとき対応できない部員がいます。滑らかに動くいい方法はあるでしょうか……

今回は二回目の質問です。

高校生2年のR.Fです。

前回の質問では部員の練習メニューの考え方について
教えていただきありがとうございました。

とても参考にしています。

今回聞きたいのは
体の動きがかたい部員がいるのですが
どうすれば直せるか?ということです。

ひとつひとつの動きが完結してしまっていて
一発で決めることができればいいのですが
返球されたときに対応できていません。

滑らかに、動くように
多球練習などでフットワークなどを、やらせてみたのですが
力がかなり入ってしまい
どうしても動きがかたくなってしまうのです。

なにかいい方法はありますか??…

その人は両面裏のドライブマンです。

お願いします。


動きがかたい、次打球への対応が遅いなどの人は、
一発で決めてやろうという意識が強いタイプや、
相手に攻め込まれたり、
相手に決められるのを嫌う傾向があります。

ポイントをとるのも、またとられるのも、
自分で決定したいんですね。

まあ、このあたりほんとうのところどうなのか、
本人とよく話し合ってみることです。

意外と、本人は自分のことが分かっていないことが多く、
相手の親身になってそのことを指摘すると、
初めて気づくこともあります。

ちょっと、気になるのは、
本人からの質問ではないことです。

やはり、ここが自分の課題であると、
それなりに強く意識しないと、
なかなか変わることはできないものですから。

さて、このような人は、
前に出る、踏み込む、強い球が打ちたい
という傾向があります。

まずは一発で決めていいボールかどうかの
見極めを意識させます。

一発で決められるボールなら、思い切って踏み込んで、
たとえ相手のブロックで抜かれていいケースもあります
(ほんとはどんなときでも、次打球への準備をすべきでしょうが)。

でも、いつも決めることができるボールがくるわけではなく、
決められないボールは前への動きや踏み込みをセーブして、
次打球への対応を早くする必要がある、
ということをわかってもらうことです。

とにかく、前へ出ようとする、気持ちをセーブすることです。

つぎに、いわゆるフィニッシュという概念を捨てることです。

これはすべてのプレイヤーにあてはまることです。

まず、スイングにフィニッシュはないことを自覚します。

さらにスイングとは、
打ったあと振り切ってスイングを止めるのものではなく、
つぎの動作へたえず向かわねばならない、ということです。

フォアハンドもバックハンドも同じですが、
打って止めてラケットを戻すのではなく、
振り切ったところでスイングを止めないで、
円運動しながらバックスイングにはいるのです。

スイングは直線の往復運動ではなく、
楕円の回転運動であるのです。

水平の回転を基本に、
打法やケースによって、
斜め上下の回転運動に調整します。

クルマでいうと、急ブレーキをかけて、
バックにチェンジを切り替えてもどるのではなく、
そのまま速度を落とさず、
前進しながら回転させるのです。

こうすれば、
次打球へとてもスムーズに早く入ることができます。

これは名づけて
「卓技研式ロータリー・ストローク」
といったところです。

それと打ったあと、右利きなら、左足で動きを止めるのではなく、
腰を回転させて戻すことです。

腰で始動し、
腰のリードでスイングし、
腰の回転で戻すということです。

とにかく、なんでもかんでも「前に踏み込もう」
という意識と動きではなく、
回転することでつぎへの動きに変換することです。

練習法ですが、システム練習がいいでしょう。

多球でも1球練習でも、
たとえばドライブ→ラリー→強打→スマッシュ
で決めるというような、
あらかじめパターンを決めてやるのです。

あるいは、送球者へのコートには、
あらかじめ決めた台の4分1だけのコースしか打てないことにして、
相手は全面とします。

全面を動きまわる側は攻撃オッケーで、
4分1の方は攻撃できないということで、
ゲーム形式の練習をするのです。

これはラリーがつづくので、
つぎへの動きが鈍い人には格好の練習になります。

また、ゲーム形式で、
サーブ側は5球目まで、レシーブ側は6球目まで、
ミスをしないことと、決定打を打たないように決めます。

攻撃してもいいのですが、
ぎりぎり相手がリターンできるボールを送るわけです。

そして7球目以降は、自由に打っていいとするのです。

この練習をすると凡ミスが確実に減ります。

動きもスムーズになり、
ゲームに強いプレイヤーになります。

ぜひお試しを。


488.ビギナーにフォアハンドロングを教えるのが難しく悩んでおります……

はじめての質問です。

タックンくんです。よろしくお願いします。

いつも読ませていただき、ものすごく自分の卓球と、
教えている小中学生の指導に役立っています。

自分の卓球では水平スイングでスピードがアップし、
いままで一度も勝てなかった選手にも勝ったりとか、
勝率が2割ほどアップしました。

それに水平スイングでスイートスポットにヒットしたときの
手に伝わる感触がいいんですよね。

卓球がすることが、以前よりずっと面白くなりました。

さて、今回教えていただきたいのは
フォアハンドロングをビギナーに教える方法です。

バックハンドハーフボレーは比較的簡単ですが、
フォアハンドはなかなかうまく打ってくれず難しいです。

いろいろ悩んでますが、決めての指導法がありません。


ビギナーにとってフォアハンドロングは難しく、
そして指導するのもなかなか手を焼くものです。

でも、今回ご紹介する方法なら、
実に簡単に、
しかも現代卓球に通用するスイングを身に着けることができます。

たしかにバックハンドよりフォアハンドのほうが、
数段むずかしいでしょうね。

フォアハンドはバックハンドとちがって、
スイングが身体から離れるというか、
スイングの軸が固定できにくいので、
打球が安定しません。

だから、ビギナーがフォアハンドロングを打つと、
打つコースが定まらず、
また不規則な回転(とくにシュート回転)になりがちです。

これはビギナーにかぎらず、
けっこう長いキャリアのある人でも、
そうですね。

まずフォアハンドロングというイメージではなく、
バックハンドハーフボレー、
ペンならショートと同じスイングをしてもらいます。

これはボールを当てること、
打球することに慣れるものです。

木村興治さんは長年、早稲田大学の体育講師として
授業で卓球を教えられていますが、
まずはバックハンドロングからはじめられます。

学生のほとんどがビギナーなので、
まずは簡単なバックから入るわけですね。

では、卓技研のビギナーのフォアハンドロング指導を
ご紹介しましょう。

基本的に、つぎのようなステップをふみます。

▼フォームの基本を指導します。

ボールは使いません。

①フォアハンド、バックハンドを同時に指導します。

②スタンスはフォアハンドが基本で、
これがバックハンドのスタンスにもなります。

③膝を軽く曲げ、軟かい状態にします。

④ラケットハンドの肘と身体のあいだに
げんこつが一つ入るスペース(A)が、
スイングの基本的な軸になります。

⑤スペースAを保ち、
ラケットをかまえる位置が身体の真横がフォアハンド、
身体の真前がバックハンドとなります。

⑥スイングのフィニッシュはフォアハンドが身体の真前、
バックハンドは15センチ程度前に動かした地点となります。

▼以下からボールを使って指導します。

1球ずつ球出しします。

ここはとにかくボールを打つことに慣れる練習です。

⑦ボールの打球点はハーフボレー(ペンも同じ)のポイントです。

⑧フォアハンドは打球したら、
身体の前まで振り切ることを強調してください。

自分の打ったボールが入るか気にするものですが、
入らなくてもいいから、
とにかく「振り切る」ように言います。

バックハンドは15センチほどラケットを
前に出せればオッケーです。

⑨球出しのコントロールが大切です。

台にチョークでバウンドさせる位置に印をつけて、
そこに確実にノックしてください。

またこの印が、
練習生の打球するポイントの目標にもなります。

もちろん、マシンを使ってもかまいません。

⑩以上をフォア10本・バック10本を1セットで、
数名のグループ指導なら1セットで次の子に交替します。

●以上の練習である程度打てるようになると、
腰でバランスをとってスイングするように言います。

最初は腰と腕の動きがぎこちないですが、
腰がスイングの「要」であることを強調します。

とにかく、ある程度打つことに慣れたら、
「腰」を意識させてください。

また、この球出しですが、
子供たちにもやらせるようにします。

正確に印をつけたポイントに
ノックできるように練習させるのです。

これは子供たちだけで多球練習ができるようになること、
それにノックすることがボールを打つ重要な練習にもなるのです。

また、子供がノックできれば、
指導者はノックを受ける子供のサイドで、
すぐに手とり足とり教えることも可能となります。

この練習法は子供だけでなく、
大人のビギナーにも応用できます。

フォアハンドロングの初心者指導は、
「ロング」というより、
まずは「ハーフボレー」「ショート」と
同じスイングで入っていくことですね。


487.相手ボールのコースを予測するには、どんな意識やトレーニングが必要ですか……

初めて質問するYYです。

相手が打ってくるボールの、コースを予測するために
努力をしているのですが、
かなりの確率で予測していないコースに飛んできます。

ボールのコースが予測できるようになるためには、
どのような意識と、トレーニングが必要ですか?

よろしくお願いします


相手の選手は、できたらどこのコースに打つのか、
見破られたくないはずです。

しかも、もちろん、どのコースに、どういうボールを打つのか
というのも、相手の自由です。

逆に自分も、相手に読まれたくはないし、
好きなところに打っているはずです。

なので、相手の打球コースを予測するのは、
非常にむずかしいわけです。

まあ、これがわかれば、ものすごく有利ですよね。

そうとう勝てる確率が上がるでしょうね。

そうは上手い話はないわけです……が、
まったくないわけでもないのです。

それは、コースや打法を予測するというよりも、
そういう打球しか打てないというように仕向ける、
といったほうがいいかもしれません。

予測できれば有利になるというのは、
ほとんどが前陣で対戦しているときです。

後ろに下がれば、時間的な余裕ができるので、
それほどコースを予測する必要がなくなりますから。

相手の打球コースを、ここしか打てない
というように限定させるというか、
強制させるケースを挙げてみましょう。

たとえばバック対バックのラリーです。

相手のバックサイドに深く、しかもサイドを切る、
そしてスピードやトップスピンがかかっていれば、
相手はストレートコースに鋭い打球を打つことは、
かなりむずかしくなります。

これはトップクラスでも容易いではありません。

で、自分が相手のバックサイドにそんなボールが打てたなら、
相手の打球はほぼフォアにこないと予測されるので、
つぎの攻撃がかなりやりやすくなります。

これは一例ですが、何を言いたいのかわかりますよね。

そう、自分の打った打球によって、
つぎの相手の打球がだいたい予測できるようになるのです。

もう一例。

レシーブであなたは高く、浅く浮かしたとします。

そうなると、相手がどこに打つのか、
また強ドライブか強打か、ほとんど予測が立たなくなります。

これも、何を言いたいのかわかりますよね。

そう、甘いボールを送るほど、
相手がどのコースにどんなボールで打つのか予測が立てづらくなり、
きびしいほど予測しやすくなる、ということです。

また、カットマンであれば、
深く入れたカットなら、
そうは相手のドライブも強打も、ストップも怖くないのですが、
浅いカットだと、強ドライブ、強打、
それに台上でツーバウンドするストップにも
対応しなくてはならなくなります。

なので、相手の打ってくるコースを予測するには、
自分がどんなボールを打ったのかを意識することです。

もちろん、相手の癖というか傾向も
考慮に入れなければいけませんが。

それと予測というか、要は相手の打球に
いち早く対応することができればいいわけです。

それは、ボールを身過ぎないことなのです。

もちろん、ボールをよく見ることは大切です。

しかし、ボールをよく見ようとするあまり、
ラケットにボールが当たる瞬間まで見ようとしてしまうと、
相手のほうへ向く視線を切ってしまうことになり、
一瞬でも相手が視界から消えることになります。

そうすると、自分が打った打球のあとを
視線が追うということになってしまい、
相手の動きを読むことや、
自分が次の動作に移ることが遅れてしまうのです。

そのために、何回も述べているのですが、
ボールは顔や頭を動かして見るのではなく、
眼球の動きで捉えるようにするのです。

ボールはよく見る。

しかし、顔を動かしてみない。

メンタマで球を捉える。

これをやると、もう見違えるように、
相手の動きがよくわかり、自分の始動が早くなります。

これはサーブがとくに有効で、
3球目への態勢がとってもよくなります。


486.ここぞチャンスのとき肩に力が入りスイングが止まります。解決のためのヒントを授けていただきたく……

Mikeです。

いつも興味深く拝読しております。

久しぶりに質問させていただきます。

凡ミスを繰り返し試合に負けるケースは多々あります。

私の場合、ここぞチャンスと決めにかかるとき、
またここは大事に繋ぐとき(ツッツキとかドライブで)と思われるとき、
どうしても肩に余分な力が加わり、
スウイングが途中で止まってしまうジレンマに陥っています。

メンタルに問題があるのか、テクニカルな問題なのか、
何か解決のためのヒントをぜひ授けていただきたく
ペンを執りました。

よろしくお願いいたします。 以上。


はい、あなたの問題は、
どんなプレイヤーでも大なり小なり有り得るのです。

そう、どんなすごいトッププレイヤーだって、
どんなメンタルがタフな人だって。

なぜかといえば、
人にはすべて「自我」というものをもっているからです。

この心理機能はいろんな言い方ができるのですが、
社会と、あるいは自分と、
うまくやっていこうとする心理的な働き、
ということもできます。

それは大会、試合という、
たとえ小さくても社会的評価がくだされる場では、
その自我の働きが
一段とクローズアップされることになります。

試合では、社会的評価からも、自分の満足のためにも、
ぜひ勝ちたいものです。

これは試合に出る人のほとんどが有していることです。

ただし自我は、
あくまで心理機能の一部であり、
心理全域や身体すべてではありません。

で、試合の局面、
そうここぞと「決めにかかるとき」や「大事に繋ぐとき」、
心理と身体で、分裂が起きるのです。

自我は「勝ちたい」という結果を求めます。

身体は「プレー」という過程にいます。

これは一方が、勝ちたいという「未来」、
もう一方がプレーという「現在」に、
分裂してしまうことを意味します。

そして、そのため「どうしても肩に余分な力が加わり、
スウイングが途中で止まってしまうジレンマに陥っています」
という身心の分裂状態に陥るのです。

あるいはバランスを崩しているといってもいいでしょう。

自我は誰もが有しています。

誰でも、試合では勝ちたいものです。

だから勝とうと思って、肩に力が入るのは、
もう人間であるかぎり仕方のないことなのです。

さて、ここから具体的な解決策なのですが、
これは技術とメンタル両方に係わってきます。

そのポイントは「腹」と「腰」にあります。

練習も試合も、あるいは卓球をしない日常生活でも、
つねに自分の意識や呼吸、姿勢を腹に置くのです。

腹で思考し、腹から呼吸を始め、腹で立ち、座るのです。

そして、すべてのスイングを腰から始動させ、
腰でバランスをとり、腰がリードするようにします。

それと「思い切る」ことです。

もう何度も述べていますが、
思い切るとは「思い」を「切る」ことです。

この思いとは「勝ちたい」という思いのことです。

それを「切る」ことを思い切るといいます。

勝ちたいという思いが優位になれば、
いいプレーができないということを、
人間は意識的無意識的に知っているから、
そんな「思いを切れ」ということで、
試合では「思い切って!」という声援のことばが飛ぶのです。

試合の局面、
ここぞというときに自我のサガが出てしまうのですが、
こんなときこそ、それを「切って」、
もうどんな「思い」もしないことです。

局面では
「ただ来たボールを何も考えないで、結果を気にしないで打つ」
のが最善の方法ではないでしょうか。

逆にほかのメンタルメソッドがあるなら教えてほしいところです。

「無為にまさるものなし」といったところでしょうか。

あと、これは前回の質問に述べたことですが、
眼球でボールを捉えることです。

そうすると、力まないで、なぜか集中するのです。

で、そのコツは、ボールを追っかけるのではなく、
ちょっと離れたところから眺めるというか、
観察するという見方をすることです。

最初は違和感がありますが、
この見方に近づくことはすぐにできます。

まあ、これが完全にできれば
「極意に達した」ということになるのでしょうが……。


485.ボールを見過ぎると相手が見えず、相手を見るとボールが見えません。ボールをとらえる目線に悩んでます……

ハンドルネーム、たくと言います。

こんにちは。

社会人から卓球を初めまして、いろいろと課題があります。

その中でも、
ボールをとらえる目線について、悩んでおります。

練習や試合などでボールをとらえる時に
手前まで見てしまいます。

当然、相手など見る事が出来てません。

それと、完全に相手を見ながら打ちますと、
ボールが見えてません。

改善策などアドバイスをお願いします。


ボールをよく見ないと
変化するボールに対応できず空振りしたり、
またボールを身過ぎると
相手の動きがわからない――。

はい、この悩みは、多くのプレイヤーの悩みです。

この「ボールか相手か」という相反する課題を
クリアできるメソッドがあります。

まず、ボールを見るには
二つの見方があるのはご存じですね? 

首を動かしてボールを追っかけるのと、
眼球でボールを捉えるという見方です。

卓技研では後者の「眼球」を推奨しています。

眼球を動かすといっても、
まったく首を動かさないわけではありません。

というか、卓球をやるかぎり、
もうしぜんに動いてしまうものです。

ただ、その首の動きはできるだけセーブして、
首が横に向かないようにします。

首が横に向きすぎると、
相手やボールが、
自分の視界からいったん消えてしまいます。

首が動くといっても、
ほとんど前方を向いているようにします。

そしてそのあとは、
眼球の動きで捉えるようにするのです。

なぜ眼球でボールを見ると良いのか、
それを具体的に挙げてみましょう。

①顔が前方を向いているので、
相手の動きが視界から消えることがない

②首を戻す必要がないので、
自分が打球したボールから眼を離さなくてすむ

③眼球でボールを捉えることを意識すると
集中力がアップする

④眼球でボールを捉えると腕や手に余計な力みが消えて、
思い切ったプレーができる

⑤とくにサーブのときは有効で、
3球目攻撃への始動がものすごく早くなる

以上、こんなところでしょうか。

①と②はほぼ同じ内容ですが、
首を動かすと、
打球した後の動作が遅れやすくなります。

首を動かすと、
打ってボールが飛んでいくスピードに
首の動きが追いつかないのです。

首が横に向いたままで、
ボールと相手が視界から消える瞬間が
できてしまうのです。

ところが、眼球を動かしても、
眼球というか眼の端にボールと相手を捉えることができます。

視界から消えないのです。

また首を動かすための時間のロスがなくなります。

また③と④も、ほぼ同じ内容ですが、
眼球でボールを捉えるようになると、
競った局面でも楽な気持ちになり、
とても冷静にプレーすることができるようになります。

眼球でボールを捉えるだけで、
ほんとうにそうなるのです。

そして、がんばって思いきろうなんて力まなくても、
ごくふつうに思い切ったプレーができるようになります。

それと⑤ですが、
サービスのインパクトのときは、
ボールではなく、前方をみるようにします。

そうすると、驚くほど素早く
3球目攻撃への体勢をつくることができます。

得点力が確実にアップします。

これから練習するときは、
できるだけ眼球、そう眼玉を動かすようにして
ボールを見るようにしてください。

フォアロングやバックロング、台上ボールなど、
すべての打球を意識して
眼球で捉えるようにします。

また、眼球を動かすストレッチをおこなうと効果があります。

眼球の動きは、外眼筋(がいがんきん)、
あるいは眼球移動筋とよばれる
6つの筋肉が担っており、
眼球も筋トレが有効なのです。

なので、上下・左右・斜めや、
ボールが飛ぶ方向などへ眼球を動かす筋トレを
練習の始めにやるといいでしょう。


484.ダブルスの試合で人生唯一のすごく気持ちいい体験をしました。『スポーツの至高体験』の紙版発行の予定はありますか……

はじめまして。

中学高校と卓球をやり25になり久しぶりにラケットを握り
主に母校の中学校で子供達に卓球を教えながら
たまに大会に出ているものです。

こちらのサイトを参考に子供達に教えています。

特に初心者の子には
『1,2,3,メソッド』がバッチリと効いたみたいで
みんな安定してきました。

自分は中学校の地区大会個人ダブルス決勝で
同じ学校の1番手のペアと当たり
結果的にはセットオールデュースで負けたのですが、
その試合の時の感覚、
身体が熱く、頭は冷たい、相手のボールがいつもよりゆっくりに見え、
自分はいつもより早く動ける、
あんなに気持ちよかったのは
今までの人生でもまだないです。

そこで質問なのですが
私は『スポーツの至高体験』を購入して読みたいと思うのですが
紙の媒体での出版の予定はないのでしょうか?

ないのであれば電子媒体で購入しますが
出来たら本を読むときなど、
自分の考えを書き込みながら読むのが好きなので
お返事お待ちしております。

ペンネーム マリモより


「その試合の時の感覚、身体が熱く、頭は冷たい、
相手のボールがいつもよりゆっくりに見え、
自分はいつもより早く動ける、
あんなに気持ちよかったのは
今までの人生でもまだないです」

――すばらしい体験です。

いや、うれしいですね。

これがほんとうのスポーツする醍醐味というものです。

おそらく、充実感の塊みたいなものを
体験されたのだと思います。

ここには、試合で勝負をしながら、
勝ち負けを超えているものがあります。

試合に勝つよろこびとはまた別の、
深いよろこびの世界があるんですね。

人の意識の世界って、ものすごく深いことを、
こういう体験をして、はじめて知るものです。

宇宙が無限に広いように、
人間の内界も無限に広大なんです。

体験されたのは、ゾーン、あるいはフローと
よばれる意識状態のようですね。

とくに「身体が熱く、頭は冷たい」というのは、
スポーツをするうえで理想的な身心バランスです。

筆者は「心は野獣のように燃え、頭はクールに冷静に」と、
よく中学生に指導していました。

この状態、ある面、矛盾しているように思えるのですが、
ゾーンのような境地に入ると、
こういう状態になるんですね。

いわく、言葉では表現しにくいのですが。

『スポーツの至高体験』(秋場龍一・著)は、
数多くの実体験を紹介するとともに、
それが人間や人間社会にとって、
どういう意味を有するのかをわかりやすく述べたものです。

『スポーツの至高体験』紙版の予定はいまのところありません。

ですので、電子版でお読みください。

いま電子版を読まれた方から、
端的に「すごい!」という、数多くの反響があります。

また、『1,2,3,メソッド』が初心者の子によかったとありますが、
実はこれは卓球練習法のなかで究極のものです。

簡単にだれでもできるのですが、
効果抜群なんです。

ビギナーはラリーにおけるリズムとタイミングをとるのが
なかなでできないのですが(とくにフォアロング)、
このメソッドでそれができるようになります。

またビギナーばかりでなく、中級・上級にも効果的です。

この1,2,3をどの実技練習でも実行すると、
実戦での速いピッチや変化するスピードにおいても、
自分のタイミングがとれるようになります。

こういってはなんですが、卓球は要はタイミングなんです。

上級になればなるほどタイミングに焦点が絞られてきます。

はい、タイミングをとったほうが勝つのです。

またこのメソッドは技術的な面だけではなく、
メンタルにも有効にはたらきます。

このメソッドで訓練すると、確実に集中力があがります。

それは「思い切れる」からです。

そう、余計な「思い」を「切れる」ことが、集中力を高めるからです。

ぜひ、ビギナーだけではなく、
より多くのプレイヤーにこのメソッドを使ってもらいたいものです。

誰にでも、とても簡単にできるメソッドですが、
これを長い時間つづけるのは大変なんです。

でも、つづけてください。

その効果は絶大ですから。


483.ペンのラージです。バック側の処理でシェークに転向するか裏面を使うか悩んでいます……

御世話になります。

ラージボールの松と申します。

現在ラージをペンホルダー表でやって7年目です。

歳は69歳です。

この頃友達が今時はシエークハンドで卓球をしたらどうか
と言われ借りてやってみたのですが良く球があたりません。

又シエークが人並みに出来るには3年位かかるとも聞きました。

それではペンホルダー裏面をとも思ったのですが
やはり球のあたりが悪くストレスです。

今後とも歳を考え今までやってきたペン表で
弱点であるバック側の処理のレベルアップが
ラージで一番かと思っておりますが
秋場先生はどのように考えられますか。
アドバイスお願いいたします。

(パーフエクトマスターで裏面がでておりますのは見ました。)


そうですね、ペンを使っているプレイヤーなら、
一度はぶちあたる問題ですね。

ラージでも、その悩みは同じというわけです。

問題というのは、
バックサイドにきたボールをいかに処理するかです。

そう、スピン系のサービス、ツッツキやカット性のボールにたいして、
どのように攻めるか、
それと前陣でのロングボールのラリー戦で
ショートやプッシュでは、
どうしても攻撃力が足りないという悩みが
ペンにはつきまといます。

そこで、ペンの人は考えます。

もういっそのことシェークにかえるか、
それとも裏面打法をマスターするか、と。

でも、そうは考えても、
シェークで打ってみても違和感があって、
なかなか手になじまないし、
ペンと違って打球感がぼよんとして、
自分で打ってる気がしないものです。

それに肝腎のバックハンドも、
そうは最初からうまく打てないものです。

やはりシェークを使いこなすには
それなりの時間が必要となります。

またペンで裏面を使ってみても、これがなかなか手強いもので、
まともにボールが当たらないものです。

それに裏面は腕の使い方に無理があるようで、
腕の筋を痛めたりします。

まあ、そうであるから、裏面打法って、
なかなか普及しなかったのでしょうね。

シェークも裏面も難しいので、仕方なくいままでのように、
できるだけバックサイドにきたボールはフォアハンドで回り込む、
という人が多いはずです。

でも、選択肢はこの二つだけではありません。

はい第三のコースがあります。

それはペンで、表面を使った
「振るバックハンド」をマスターすることです。

この振るバックハンドは、
シェークのハーフボレーの要領とほぼ同じです。

肘を軸に小さく振るのです。

ショートやプッシュのような「押すバックハンド」ではなく、
「振る」のです。

振ることで、打球に威力が出て、
また相手もペンにバックハンドを振られると
タイミングをとりにくいのです。

また振ることに慣れると、
レシーブから相手のスピン系サービスやツッツキを
バックハンドフリックで攻撃することもできます。

この「振るバックハンド」は裏面やシェークよりも、
はるかに簡単にマスターできるでしょう。

このスイングのコツを挙げておきます。

①肘を軸にする

②できるだけコンパクトに振る(スイングの半円を小さく)

③ツッツキ系ボールを打つ場合は頂点をヒットすること

④ロングボールに対応するには、
自陣にバウンドしたタイミングを十分にはかること。
ハーフボレーが基本です。


482.ハイブリッド攻撃のドライブが大振り、打球点が落ちるなどして効果が出ません……

ご無沙汰いたしております。

日ペン卓球オヤジの佐藤です。

以前質問させていただいてから、
日ペン片面での両ハンド攻撃とスマッシュと
ドライブのハイブリット攻撃のスタイルの練習を続けていますが、
振るバックハンドでの攻撃は
自分なりに様になってきたように思えますし、
スマッシュは元々得意だったので
さほど苦労はしなかったんですが、
ハイブリット攻撃にしようとすると、
ドライブが大振りになり打球点が落ちてしまい
相手に悟られ思うような効果が出ません。

それと、ドライブは結構体力的に消耗し
特に大振りのフォームでは肩や腰に負担がかかり、
また、大振りになると回転を強く掛けようと意識するせいか
手打ちになっているように思われます。

手首のスナップを利かせて回転を強めようとしても
手先にだけ意識が向いて、
プレー全体の調子が落ちてしまいます。

自分なりに考えてみて、
「スマッシュと同じタイミング・打球点」で
「手を振るというより、腰を入れて打つ」
としたほうが良いのかなとも思っておりますが、
その場合球威の面で物足りなさを覚えます。

コンパクトなスイングでドライブの威力を出せれば、
今、間に合わずに打球点を落としているボールに対しても
攻撃的なプレーになれるのではとも思っております。

速いピッチの中で、
直線的な弾道のスマッシュと
バウンド後沈むドライブが自在に打てたらと思い、
ご教授いただきたいと存じます。


こうやって、「ハイブリッド戦法」とか
「ペンの振るバックハンド」を実践している
報告をいただくと嬉しいものです。

まあ、実践して、ある程度マスターしてもらうと、
実戦ではかなり有効だということが
実感してもらえます。

さて、質問への回答ですが、「コンパクトなスイング」と質問した
あなたがすでに正答しておらます。

そう、「コンパクト」なのです。

コンパクトで、いかにパワーを発揮するか、なんです。

さて、気になるところがありました。

それは「ハイブリット攻撃にしようとすると、
ドライブが大振りになり打球点が落ちてしまい
相手に悟られ思うような効果が出ません」というところです。

まず、なぜハイブリッド攻撃にしようすると
ドライブが大振りになるのでしょうか。

この「大振り」ですが、
バックスイングが大きいという理解でいいのでしょうか? 

バックスイングについての卓技研の基本は、「小さく」です。

はい、コンパクトです。

ラケットを引くのは、身体の真横でかまいません。

それでは威力が出ないといわれるかもしれませんが、
実はそんなことはないのです。

バックスイングの高さを保ち、
フォロースルーをしっかりとれば、
十分な威力は確保できます。

なぜ、「通常は小さい」バックスイングなのかといえば、
実戦ではバックスイングを大きくとれるようなケースは
非常に少ないはずです。

もし多いのなら、それは相手レベルが相対的に低いはずで、
そういう相手を想定して
バックスイングの長さを決める必要はないでしょう。

それと相手レベルに関係なく、
「大振り」できるケースというのは、
これはチャンスボールがきたということです。

大きくスイングが取れるということは、
決定的なチャンスの「時間」が与えられたといってもいいですね。
そんなときは大振りで決めに行く方がいいのはないでしょうか。

でも、実戦でそれなりのレベルの相手と対戦するときは、
バックスイングを大きくとれないものです。

なので、大きくとれなくても、
十分な威力が出るスイング法を身に着けておく、
というのが卓技研の考えです。

それに繰り返しますが、
バックスイングが小さくても
決定打や準決定打となるような威力は出ますから。

もう10年程前になりますか、
スカパーで卓球教室の講師である三木圭一氏が
強打のとき、「大きくバックスイングをとって、
インパクト後、即、腕を畳む。フォロースルーはいらない」
という趣旨の解説をされていましたが、
この打法は現代卓球には向かないのではと、
疑問に想って観ていました。

卓技研の考えは、三木さんとは逆です。

小さなバックスイングで、フォロースルーを大きくとる、です。

ただ、大きいフォロースルーといっても、
次のスイングに遅れることはほぼありません。

フォロースルーは振り切っても身体から大きく離れません。

右利きなら左肩あたりにラケットがくる程度ですから。

それとドライブの大振りということですが、
これもバックスイングはもちろん小さくして、
高い打球点でインパクトし、
フォロースルーの大きさで威力を確保します。

で、ドライブの場合は、
インパクトしたらフォロースルーをとるのと、
同時にヒジを軸に腕を素早く畳みます。

これは三木さん流かもしれません。

フォロースルーの大きさがスピード、
腕を畳むのはスピンの威力に
ほぼ匹敵すると考えてください。

それと実戦中どうしても、打球点を落として
ツッツキ性ボールを打たねばならないことがあります。

そういうときこそ、ドライブで凌ぐのです。

ドライブは打球点を落としても攻められるのが最大の長所です。

もちろん、高い打球点でドライブすることは大切ですが、
それができないことが必ずあるわけですから、
そのときは打球点を落としてしっかりとドライブをかけてください。

で、ドライブは確かに消費エネルギーを多く使います。

強打とドライブでは、
はるかにドライブのほうがエネルギーが必要で、
疲労度も大きいですね。

疲労度を下げるなら、
腰を軸にしたスイングと
太股の筋肉をドライブスイングに乗せることです。

「省エネ・高速高回転ドライブ」のコツをまとめてみましょう。

①小さいバックスイング

②高い打球点

③打球後、肘を軸に腕を折り畳む

④腰の上下と回転の動きで始動する

⑤太股の筋力をスイングパワーに転化する

⑥インパクト前はグリップの力を抜き、
インパクトする瞬間にぐっと力を入れる

こんなところでしょうか。

それとスナップの使い方ですが、
これは⑥ができるとしぜんにスナップを利用することになります。

また
――「スマッシュと同じタイミング・打球点」で
「手を振るというより、腰を入れて打つ」
としたほうが良いのかなとも思っておりますが、
その場合球威の面で物足りなさを覚えます――
とありますが、これでいいでしょうし、
「球威」は以上のポイントをマスターすれば十分に出ます。

それと「速いピッチの中で、
直線的な弾道のスマッシュと
バウンド後沈むドライブが自在に打てたらと思い」
ですが、スマッシュと沈むドライブが自在に打てるプレイヤーって、
世界トップクラスでもいないのではないでしょうか。

スマッシュ(強打、アタック)もドライブも高い打球点で、
ドライブのときは飛んできた「ボールの上辺をこする」ようにすれば、
沈むドライブは出やすくはなりますが……。

ぜひ、この究極の沈むドライブがプラスアルファされた
ハイブリッド戦法をマスターしてください。


481.粒高です。飛んできたナックルを切るにはどんな打ち方をすればいいのでしょう……

こんにちは。

卓球ブランク6年から再開したグッチと申します。

私は中学の3年間で卓球部カットマンをやっていました。

レベルは地区大会優勝ぐらいで大したことはないのですが、
今バックカットに悩んでいます。

中学時代はバックに裏ソフトラバーを張っていました。

故になかなか切れていると評価を受けていて
安定したカットもできています。

社会人となり6年ぶりに卓球を再開。

これを機に裏ソフトで少し感覚を戻してから
粒高にしてみようと思い、
今回粒高に変更しました。

しかし、バックカットは安定しているのですが
カット打ちを相手してくれている人からは
「あまり下回転がかかっていない」と言われました。

本音を言うと、カット打ちをしてくれている人は
あまりドライブの回転量が多いとは言えません。

角度でカット打ちをしている感じです。

粒高はドライブが強ければ強いほど切れるとありましたが
それは本当なのでしょうか?

ちなみに粒高はカールP4の薄を使っています。

そしてもう一つの悩みが、
サーブなどでナックル性のものが来て
バックカットで返球したのですが、
あまり回転がかかっていないらしく、
すぐにドライブで強打されてしまいます。

下回転を持ち上げるようなドライブならカットできるのですが、
決めに行くようなドライブなので対応が追いつきません。

粒高でナックルを切るには
どのような打ち方にすればいいのでしょうか?


粒高の回転の変化ですが、
う~ん、これなかなか微妙なんですよね。

基本的に粒高は、トップスピンがよくかかっているほど、
バックスピンをかけやすいものです。

はいドライブの回転がかかっているほど、よく切れます。

まあ、そこが粒高の大きな特徴の一つですね。

とはいっても、粒高ラバーの種類によって、
その回転の変化は特徴があり、
ナックルが出やすいもの、
バックスピンがかかりやすいものがあります。

また回転の変化が激しく、扱いがむずかしいもの、
扱いやすいが回転の変化に乏しいものに、
大きく分けられます。

カットがよく切れるラバーはナックルが出にくかったり、
またその逆もあります。

いろいろな粒高を試して、
自分に合うのを見つけ出すしかありません。

具体的には「カールP-4ソフト」は安定性があるものの、
カットというかバックスピンの切れはあまりありません。

これが「カール P-1R ソフト」になると、
かなりの回転変化がでますが、
その分、かなり扱いがむずかしいものです。

まあ、これがラバーの宿命なんですが、
あちらを立てれば、こちらが立たず状態になるんですね。

粒高で飛んできたナックルを切るテクニックですが、
ラバーとボールの接触時間が長くすることがコツです。

①ラケット面を上向きに、台と水平に開く。

②ボールの底辺を切る

③ボールの底から背面にかけてしゃくりあげる

こうすることで、ラケット面とボールの接触時間が長くなり、
バックスピンがかかりやすくなります。

最初は①と②をよく練習して、慣れてくれば、
飛んできたボールの後ろ側(背面)③のほうまで切るようにします。

しゃくりあげるというか、すくいあげるのです。

あとこれは質問にはありませんが、
フォア面裏、バック面粒高のカットマンは
ラリー中の反転をマスターしたほうがいいでしょうね。

ドライブ対カットのラリー中の反転、
それに3球目やレシーブ攻撃のとき、
反転させてバック面の攻撃を裏を使いたいからです。

カットマンに、バックハンドドライブやチキータをやられると、
対する攻撃型はかなりやりにくいのです。

カットマンですから守備が「主」にはなるのですが、
でも攻撃力がないと、なかなか上位を勝ち抜くことはできません。

で、攻撃力があるといっても、
一定のパターンでしか攻撃しないカットマンが多すぎます。

もちろん、攻めるときには攻めるということは大切ですが、
「え、ここで打ってくるの!?」という、
いつ攻めるかわからないことを
相手に意識させることも大切なんです。

前述したように、「余裕をもってドライブさせない」ことが
試合に勝てるカットマンの秘訣です。