Q&A441~450 of 卓球技術研究所t3i

卓球441~450

450.バックハンドカットがまったく安定しません……

こんにちは

ハンドルネーム サンタさん です。

右利きフォア面裏ソフト、バック面粒高のカットマンです。

中学生スタートで今年で中学2年生になりました。

僕の悩みはフォアカットが全く安定しないことです。

バックカットはたくさん練習をして、
ある程度安定しているんですが、
フォアカットだけは練習しても練習してもコツがつかめず、
ほとんど入らないし、回転もかかりません。

フォアカットが入らないので、
相手にフォア側を狙われ、勝てる試合も負けてきました。

フォア側に来たボールには追い付けてはいるので
あとは入れるだけなんです。

これは僕の友人や先輩の悩みでもあるので、
フォアカットのフォームや体重移動の仕方などのコツを
いくつか教えてくれるとありがたいです。

よろしくお願いします。


フォアハンドカットが安定しない。

バックハンドカットは安定するのに。

この原因は、ほぼまちがいなく、コレです。

コレっていうのは、「肘と身体の距離」です。

端的に結論からいえば、コレに尽きるでしょう。

バックカットは、
構え→バックスイング→インパクト→フォロースルーまで、
肘が身体とほとんど離れません。

とくにインパクトでは肘とお腹が触れているはずです。

ところが、フォアカットは構えからバックスイングにいたるとき、
肘が身体から離れます。

そうなっていませんか。

バックハンド系とフォアハンド系のストロークは、
カットだけにかぎらず、ほぼすべてこの傾向があります。

初級者はバックよりフォアのほうが難しいことが多いものです。

それはフォアハンド系スイングのとき、
肘が身体から離れて、
スイングの腕の動きが一定しないからです。

バックハンド系は肘と身体が離れにくく、
スイングが身体に触れて、
一定の動きしかできないので、
スイングが安定するのです。

でも、バックハンド系は
そのためにフォアハンド系のような
可動域の広い動きが制限されて
パワーが出にくい面があります。

では、フォアハンドカットを安定させるメソッドを
具体的に挙げてみましょう。

①両足のスタンスはやや広め

②両膝を柔かくして、軽く曲げて、重心を落とす

③構えたとき、肘が右脇腹に軽く触れるくらいくっつける

④バックスイングに入るとき、
右脇腹と肘はこぶしが入る以上に空けない

⑤そして右脇腹と肘が一緒に連動して動くように意識する

⑥カットするインパクトのポイントは
カットスイングに入って振り下ろし、
肘が脇腹に触れた瞬間とする

⑦スイング全体の動きは、
腕や手ではなく、腰と腹がリードすること

こんなところですか。

とにかく、スイングする腕と身体を離さないことと、
動きを連動させることです。

それと⑥は人によって、若干インパクト・ポイントが前後しますので、
そこはできるだけポイントを
ある一点に絞ると安定度は高まるでしょう。

たとえば右膝の前をインパクトにするとかでもいいでしょう。

体重移動は右利きなら、
右足に重心を移動させ、
右足で重心を支えるように安定させます。

回転の強弱は、
この右足(太股)にぐっと力を込める加減で調節します。

太股のパワーをスイングというかラケットに載せるのです。

回転の調節は安定するまで、
腕や手首の動きではなく、
この右足を主にやるといいでしょう。


449.カーブドライブの対応がうまくできません……

はじめまして。

IEPIと申します。

中年(43歳)で始めて5年ほど経験の初級者です。

Q&Aを参考に練習しております。

試合や練習で、強い横回転のかかった
カーブドライブへの対処がうまくいきません。

・ペンの相手がフォア側の打球点を落としたところから、
拾うように横回転でフォア側へ浮いてはいるが、
強い横回転がかかっている。

→フォアハンドで返球したい。

・横下回転のサーブをバック側へ受け、
相手のバック側へレシーブ、
回り込んでバック側へスピードのあるカーブドライブを打たれる。

→バックハンドで返球したい。

フットワーク、ボールの見方、スイングなど
返球の要点がありましたら
ご教示いただきたくお願い申し上げます。

ブロック的に対処する場合と、
ドライブの引き合いに持ち込む場合と
対処が異なるのであれば、
それぞれにてお願い致します。


まずカーブドライブの対処法です。

このリターンが苦手というわけですか。

でも、相手は打球点を落としているので、
その打球に対応する時間は十分にとれます。

だから、その打球にたいする方法さえマスターすれば、
それほど難しい問題ではありません。

とはいえ、打球点を落として、さらに台から離れていても、
それなりに強力なドライブを打つ人はいます。

だけど、そういうドライブは、
一発で抜かれたりすることはほとんどなく、
すくなくてもボールの飛跡はしっかりと捉えられ、
また準備する時間もあるはずですから、
その対応メソッドをマスターすれば、
それをカウンターで狙い撃ちすることもできます。

まず、強力な横回転のカーブドライブに対応するには、
それを迎え撃つ打球点がポイントとなります。

①頂点前(バウンドした直後、ライジング)

②頂点

③頂点後

以上のなかで、
曲がるドライブに影響を受けにくい打球点は
①の頂点前です。

初級・中級の方は、
この①がおすすめです。

バウンドした直後だと、曲がる前というか、
曲がる角度がほとんど出ていない状態なので、
曲がる軌跡に翻弄されません。

少々、ボールが曲がっても恐くも、脅威でもありません。

なので、まずはこの①をマスターして、
確実にブロックしましょう。

相手がドライブしてボールが飛んでくるとき、
そのボールの軌跡をみれば、
自陣のどのあたりにバウンドするのか、
おおよその見当をつけます。

そのバウンドする位置を予想することが大切です。

そして、ラケットの位置を
飛んでくるボールの高さに合わせます。

バウンドした直後をねらって、
バックスイングはとらないで、
構えた位置からそのまま軽く水平にスイングするだけです。

とうぜん、ラケットは高い位置で構えることになります。

(ラケット角度はややかぶせ、角度打ちの要領です)

スイングというよりポンッと触れるだけでもいいでしょう。

これだけで、十分威力のあるブロックになります。

なぜなら、相手のドライブの回転とスピードを利用できるので、
自分で力を加えなくても、それなりの威力が出るのです。

それにバウンドした直後で、
相手につぎの打球を準備する十分な時間をあたえません。

だから、相手は打球点を落として打つことが多いでしょう。

このポンと当てることになれたら、
相手のボールの飛跡を
そのままそっくり元に戻して、
なぞらえるように打つことを覚えるといいでしょうね。

というか、飛んできたボールと同じ方向にリターンするのが
いちばん簡単なんです。

そして、相手の打球の飛跡角度に近いほど、
そのリターンされたボールのスピードは速くなります。

また、カーブドライブなので、
クロスにリターンする角度が鋭くなり、
サイドを切ることも容易です。

ただし、ポンと当てるといっても、
手や腕でラケットコントロールするのではなく、
腰でバランスをとって、
腰全体でブロックするという意識が大切です。

それと、予想したバウンド地点に
いち早くフットワークをつかって移動することも必要です。

まず、この①のライジング・ブロックを徹底的に練習してください。

そして①がマスターできれば、
つぎの②は、①の要領で、
ちょっと打つタイミングを遅らせ、
バウンドしたボールが頂点まで高くなるのを待って、
カウンター強打することをマスターしましょう。

はい、迎え撃ちです。

迎撃カウンター強打ってところです。

これは①のちょっとした応用ですから、
①ができれば②は比較的簡単にできるようになります。

これもドライブではなく、水平強打と同じと考えてください。

次に③ですが、カーブドライブにたいして、
打球点を落とした状態で打つときは、
まあ通常はこちらもドライブで応戦するのがベターでしょうね。

打球点を落とした場合、
フォアクロスのドライブの掛け合いに自信がないなら、
クロスではなく、相手のバックサイドへのストレートコースに、
軽打するといいでしょう。

ほとんどのプレイヤーは
こういうケースではクロスに返ってくることを予想するものですから、
たとえ軽打でも相手にチャンスボールをあたえることには
ならないでしょう。

つぎに横下回転サーブをバックハンドでリターンすることについてです。

あなたがバックハンドドライブを使えるなら、
それで対応するのが常道でしょうね。

ドライブではなく、バックハンド強打やフリックをしたいのなら、
横回転系の場合は、
バックスイングをとらないで、
肘を軸にして小さく鋭いスイングで振り抜くことです。

バックスイングをとって横回転を打つと、
その回転の影響を受けやすいのですが、
バックスイングをとらないと、ほとんど受けないのです。

これはフォアハンドでも同じです。

下回転が入っている場合は、
その回転量に合わせて、
ラケット角度とスイング軌道を調整します。


448.今日の相談は教え魔の対処の仕方です……

前回、ダブルス試合について相談させていただいたシブンコです。

その節はご丁寧に回答いただきありがとうございました。

その後の回答集は私にとって
何処にもない参考書になっております。

自分に関係のあるものだけ、打ちだして2冊になりました。

インデックスもつけて、
蛍光ペンで線を引き何回も勉強してます。

今日の相談は教え魔の対処の仕方です。

このサイトにはそぐわないかもしれませんが
お話だけでもよろしいでしょうか。

30年以上の歴史のあるサークルで、
そこは年1回戦績表が出ます。

私は卓球始めてまだ5年で(もう?)勝率は4割です。

野球で言えばそれこそ4番打者でしょうが、
1位の人は7割で、ドライブマンでぐにゃぐにゃ曲がってきます。

その人がいろんなアドバイスをしてくれるのは有難いのですが、
私はシェイクで、ラケットは普通に構えた時、左の方を向いてる
だから構える時は隣の台の方を見て構えるようにと、
「あっち向いてホイ」のような事言います。

一緒にやってる主人からは、
何、明後日の方を向いてやってるんだと言われるし
打球点も、私は前陣速攻なので
台の近くで構えてると
2Mくらい下がってと言われたり、
ボールが落ちてきた所
床すれすれにとるように言われます。

スマッシュは言われた通りではできませんから無視してますが、
入っても注意されるし、
AさんBさんCさん皆言う事が違いますと
試合中は迷ってしまって、
この人は待って打つんだ、この人は打っていいんだと
それこそ余計な邪念が邪魔をして
振り遅れてしまうのが現状です。

何で好きに打たせてくれないのかなと思いながら、
合わせてしまい
ストレスだけが溜まってしまいます。

練習では本当にいろんな人から褒められまして、
さまざまな技術も出来るようになっているのに、
試合では活かされません。

私自身がもっと努力してどんなボールでも打てれば
問題がないのはわかってますが
心の迷いがあるため努力の成果が表れません。

こんな時どうすればよいかアドバイスお願いできればと思います。

長くなって申し訳ありません。


教え魔ですか。

いますね。

教えるの、大好きな人が。

こっちが頼んでもいないのに、やたら教えたがるんですね。

なかには、素晴らしいアドバイスをする人もいます。

自分が知らなかったテクニックを披露してくれて、
ほんと助かることもあり、そんな人には感謝します。

でも、トンデモ・コーチも多いんですよね。

たとえば「この前、レディスの試合で、
みんなクロスに打ちなさい、ってアドバイスしたよ。
クロスは長いから入る確率が高いからね」とか
「試合では相手より1本多く返せばいい」とか、
「ダブルスはつなぐことが大切だから、
高い球がきてもスマッシュしてはいけない」
という類ですね。

こんな珍アドバイスでも、本人は自信満々ですから、
その問題点を指摘するこちらの気力もなくなってしまいます。

でも、試合で、すべてのボールを全部クロスにリターンするって、
トッププレイヤーでも難しいでしょうね。

「1本多く返せばいい」って、
粘り強くプレーしろっていうことでしょうか。

もう当たり前すぎて、アドバイス以前の話です。

「1本多く」って、それで何がどう改善するんでしょうかね。

でも、この「クロス戦法」も「1本多く戦略」も、
一部では信憑性をもって流布していることにもびっくりします。

まあ、いくら変なアドバイスでも、
同じクラブの人が熱心に教えてくれるものだから、
聞かなかったり、無視することもできないってこともあります。

そんな人(多くはオジサンです)にたいしての対応法です。

そのアドバイスに疑問があったら、
あいまいなまま聞いたようなふりをするのではなく、
自分が納得がいかない点をはっきりと述べて
説明してもらうようにするといいでしょうね。

たとえば、自分が前陣でプレーしたいのなら、
2メートルも下がって打つ練習は合点がいかないと言うのです。

で、それにたいして相手の説明があって、
それでも納得できなければ、
「アドバイスありがとう、でも自分には合わない気がするので、
2メートル離れて打つよりは、前で打つことにします」と、
明確に言ってみることです。

また試合でのアドバイスでも、
アドバイザーの話にしっかりと耳を傾けつつ、
それがほんとうに自分のプレーにプラスになるか、
やはり自分でしっかりと決断して、
プレーに入るべきです。

試合も練習も卓球も、その人自身のものですから、
やはり自分の考え、決意、決断にしたがって、
自分を信じてやることです。

そう、自分が思うように、好きに打てばいいのです。

誰に遠慮がいるものですか。

自分の試合は自分しかできないのです。

ただし、自分で決断するといっても、
客観的な見地からそのプレーを観察すると、
プレーしている本人には
気づかない点を発見できることが多くあるものです。

だから、どんなスポーツにも、
コーチやアドバイザーが存在しているのです。

試合中のたった一言のアドバイスで九死に一生を得て、
不利な試合を勝ってしまうこともあり、
長年の技術的、精神的な悩みから解放されることだってあります。

また、熱意をもって、一所懸命がんばって練習している人には、
ときには練習場や試合会場で、
面識もないのに優秀な指導者が
的確なアドバイスをしてくれることもあります。

自分が力の限り努力して力量あるプレイヤーになった人は、
熱意たっぷりに頑張っている人を応援したくなるのです。

眼力のある指導者は、ほんの数プレー観ただけで、
その人の技術的問題点を発見できます。

それは個人同士の面識や異なるチーム、
職場、年齢など関係ありません。

そんな所属を超えて教えてくれるのです。

たとえば、名門である四天王寺学園卓球部の礎を築いた
田中拓先生(故人)は、
指導を仰ぎたい他校の部員にも門戸を開いていました。

当時の四天王寺卓球部には女子校にもかかわらず、
他校の男子部員も参加していました。

その練習に参加した部員は、みんな強くなりました。

ほんとうに優れた指導者って、
熱意をもって教えを乞う人には、
熱意をもってこたえてくれるものです。

それと練習でできることが試合ではできない、とありますが、
そんなものは当たり前です。

練習である程度できるようになってから、
はじめて自分本来の卓球というか、
個性を発揮するときなのです。

いいですか、試合は卓球の基本を披露する場ではなく、
自分の個性を発揮する舞台なんです。

そして、この基本ができた時点から、
ほんとうの卓球の面白さがわかってくるのです。

試合は、自分が知らない、
自分でも驚くようなプレーが生まれる場です。

各個人には、その人が思ってもみないような
能力や技術、才能が眠っているものです。

それが目覚め、発見し、発揮する場が試合なのです。

以上の意味とアドバイザーの意見とのバランスをどうとるのか、
そこはご自分で臨機応変に対応してください。


448.教え魔の対処の仕方で回答いただきましたシブンコです。

まさにおっしゃるとおりでした。

教え魔は主人の先輩に当たる方ですので、
かなり気を使って接しておりました。

調子よくハイハイと言ってたのも原因かと。

それこそ間違ってましたね。

スポーツはスポーツです。

気を使いつつも、しっかり自己主張したいと思います。

つたない相談にも、ご丁寧にしっかりお答えいただき
申し訳ない気持ちでいっぱいです。

今後ともよろしくお願いいたします。

まずは5割を目指し、頑張りたいと思います。
又いろんな相談に乗っていただければと思います。
ありがとうございました。

改めて読ませていただき、
目からうろこで涙が止まりませんでした。

私が頑張って練習していたからこその
アドバイスだと言う事はわかっていても、
毎回怒られてばかりいたので
ちょっとナーバスになってました。

バックに力を入れてまして、かなり上手になっても
100年早いと言われると、へこんでしまいました。

それでも3球に1回しか決まらなかったものが、
かなりの確率で決まるようになり、
言われた人に対しても決まり始めると
上手になったと褒めてもらえるようにもなったので
このまま自分の個性を発揮しつつ、
アドバイスにも耳を傾けて、
楽しく臨機応変にやりたいと思ってます。

又一歩前進できました。質問してよかったです。

又今日はまさに秋場様がおっしゃっるような出来事があり
それは、初対面の方(ずっと休部してた)とゲームで一緒になり
一生懸命頑張って練習してて
まさに優秀な方が的確なアドバイスをしてくれました。

有難いことです。

卓球歴は間違ってました。

七年目に入りました。

体育が嫌いで運動会も嫌いな運動音痴の私が、
一生スポーツなどする事も無いだろうと思っていた、
還暦を過ぎた私が、夫に対してバックハンドを決めた時ほど
心地のいいものはありません。

卓球に感謝です。

長くてごめんなさい。

ありがとうございました。

*そう、卓球に感謝ですね。

これからは、もっともっといいアドバイスを
してくれる人が現れると思います。

秋場龍一


447.ハーフロングサーブに対する、何かよいレシーブがあれば教えてください

こんばんは

ハンドルネーム ミッキーです。

日本式ペン裏 右効きのドライブマンです。

いつもこのサイトを参考にさせていただいてます。

早速質問があります。

相手のハーフロングサービスに対する
レシーブの有効な方法についてです。

具体的には相手のバック側から出される
フォア下回転もしくはナックルサービスで
バックに来る球のレシーブで
いつもツッツキでフォアもしくはバック側にレシーブしていますが
ドライブもしくは強打に会いやすく悩んでいます。

ストップ、バックフリックが難しくなかなか実践では使用できません。

そこでツッツキで下回転量を増やし
強打させないよう工夫しているのですが
相手がシェイクの異種攻撃型で
フォア、バック両方とも
回転の影響の少ない表ラバーでレシーブされます。

(フォアに来たときは反転し裏から表に反転します)

これにより下回転レシーブが有効に働きません。

ツッツキによるレシーブしか来ないと思われているから
ワンパターンとなっているのかもしれません。

ペンを使われている方が少なく参考になる方がいません。

何か良いレシーブがあれば教えて下さい。

ちなみに相手はシェイク異種攻撃型の右効き、
前陣速攻で私の知る限り弱点は見あたりません。


いつもハーフロングサーブの有効性を書いていたら、
そのサーブへ対応ができないのでどうすればいいのか、
という質問がきちゃいました。

そうです、ハーフロングは対応がとてもやっかいなサーブなんです。

そうは簡単にレシーブできないんです。

攻撃はできないし、
かといって3球目攻撃を防ぐために
短くストップ気味にリターンすることも難しいのが、
このサーブなんです。

まあ、こんな効果満点のサーブだから、
みんなどんどん使えばいいのだけど、
これが試合ではこんなサーブを出す選手には
なかなかお目にかかれない。

はい、マスターするのがとても難しいからです。

いや、技術的にはそんなに難しくはない。

コツコツと毎日、単独練習を繰り返せば、
ほとんどの人がマスターできるものです。

でも、みんなやらないんですよね。

でも、上級プレイヤーはもう必ずといっていいほど、
このサーブをマスターしているものです。

まあ、試合に勝つための必需品ってとこですか。

前も書きましたが、
このハーフロングサーブ、
とくによく回転の効いたバックスピンと、
強ドライブを持っていれば、
まあそこそこの試合では勝てるものなんです。

全日本の2回戦ぐらいまでなら、これだけで通用します。

ほぼ、ほんとです。

嘘だと思うなら、全日本を自分の眼で観ればいいでしょう。

とは言っても、このサーブをマスターしたプレイヤーは
それなりの時間と努力を費やして得たワザというか武器ですから、
こんなサーブを出してくる選手と試合で対戦したときは、
十分な敬意を払うべきでしょうね。

(なので、全日本に出場する選手は
たとえ1、2回戦で負けたとしても
大いにリスペクトしなくてはなりません)

それとこのサーブを出す選手は、
試合で勝つにはどうすればいいのか、
ということをしっかりと理解している
賢明なプレイヤーでもあります。

このサーブの対処法をマスターするよりも前に、
まずは自分もこのサーブが出せるようなプレイヤーになったほうが、
試合を有利に進めるというメリットは高いと考えられます。

そう、それなりの時間と努力を費やせば、
かならずマスターできるタイプのテクニックですからね。

ずいぶん、前置きが長くなりました。

では、その対策法を考えてみましょう。

あなたは日ペンのドライブマンですね。

とうぜん、裏面は使わない。

ということは、裏面でのチキータで
攻撃的レシーブをすることは考えられないことになります。

ハーフロングサーブに攻撃的にリターンできる
数少ない打法の一つが、このチキータです。

チキータがこれほど隆盛を誇るようになったのは、
ハーフバウンドやツーバウンドなどの短いサーブに、
攻撃的にリターンできるテクニックだからです。

で、それはシェークだけに限らず、
ペンでも裏面を使えばチキータはできます。

中国のペンの選手はみんなチキータやってますよね。

でも、あなたはそれができない。

ではほかに、攻撃的な対応はできないのか。

あります!

それは水平ドライブです。

ただ、チキータのような安定感がないというか、
それなりにリスクを伴うことはご承知置きくださいね。

バックサイドにハーフロングサーブがきたら、
フォアハンドでバックサイドに回り込んでドライブするものです。

もちろん、ごくふつうのドライブの
ラケット角度やスイング軌道ではうまくいきません。

通常、よほど高い球でない限り、
球が台から出ないとドライブできないものです。

短く低いハーフロングサーブは、
通常ドライブのラケット角度とスイング軌道では、
ラケットが台にぶつかってしまいます。

でも、ラケット角度を前に水平になるほどかぶせ、
スイング軌道を水平にすれば、
なんとかラケットに台がぶつからず、
ドライブすることが可能となります。

ただし、こんな角度と軌道では、
仮にドライブできたとしても、
その打球した球はネットにかかってしまうでしょう。

まして、回転のよくかかったバックスピンではなおのことです。

でも、このドライブをするとき、
スイングスピードが通常よりも数段速くなると、
話は変わってくるのです。

そうもう何回も述べていますが、
スイングスピードが上がると、
こんな角度と軌道でも、ボールは上がってくれるのです。

ドライブスイングの摩擦によって起きる回転パワーが、
ドライブ打球を持ち上げてくれるのです。

では、ハーフロングに対応する、
この水平ドライブレシーブのメソッドを箇条書きにしてみましょう。

①ラケット角度を水平近く前にかぶせる

②バックスイングは台上より高くとる

③十分に踏み込む

④来た球の頂点を確実にインパクトする

⑤鋭く速くスイングする

こんなところですか。

重要なのは④です。

頂点をちょっとでも逃がせば、
ボールは持ち上がらずネットするでしょう。

つぎに攻撃的に対応できないケースです。

そう、ツッツキでリターンするケースです。

あなたは、下回転量の多いツッツキで対応しているようですが、
それも一つの選択肢ではあります。

でも、こればかりだとその有効性は半減します。

もし、ツッツキでレシーブするとすれば、
どういうようにやれば
すこしでも相手の3球目攻撃を防いだり、
低下させることができるでしょうか。

それを列挙してみましょう。

①相手のサイドを切る

②相手のエンドラインぎりぎりに送球する

③サーブが頂点に達する前のライジングで打球する

④速い打球のツッツキをする

短くストップすれば、
相手の3球目攻撃を防ぐか低下させることができるのですが、
そうできないケースでは、
こんなツッツキを考えることができます。

この①から④まで、
これで完全に相手の攻撃を封じるものではありませんが、
一定の効果があることは確かです。

①と②は、その効果の高いコース範囲は微妙です。

ほんの2~3センチの違いで、
ドライブや強打の「しやすい・難しい」は
端的に分かれます。

たとえばエンドラインの
ほんとうにぎりぎりの深いツッツキにたいして、
強力なドライブをするのは難しいものです。

そして、これに③と④がプラスアルファされれば、
その有効性は飛躍的にアップします。

つまり、相手に強力なドライブや強打を打たせる
時間と距離を奪うのです。

相手にとっては、
ツッツキの打球に振り回され、圧された状態で
攻撃することになるわけです。

相手に攻撃はさせるものの、
無理な、あるいは不十分な状態で打つことを強制するものです。

ぜひ、この「攻撃的ツッツキ」をマスターしてください。



446.よく切れるバックカットはどうすればいいでしょう……

こんにちは
443の質問をしたタウです。

解答ありがとうございました。

さっそくカットをやっているのですが
バックカット(裏ソフト)の回転がいまいちかかりません。

よく引きつけて肘を軸にして手首を使っているのですが…

自分では理由は弾いてしまっているのだと思います。

なぜならカットした時に大きな音がしているからです。

しっかり擦る方法やその練習方法を教えてください。

またその他にカットをきるコツがあったら教えてください。

また将来的にバック面に
テンション系などの弾むラバーを貼ろうと思っているのですが
それでカットを抑えることができると思いますか?


バックハンドカットがあまり切れない。

どうしたらいいのか。

まあ、実際にあなたのカットスイングフォームを見てみないことには
正確には言えないのですが、
カットの切れ味をよくする基本的なメソッドを紹介しましょう。

あなた自身が指摘されているように、
「カットしたとき大きな音がする」のですから、
切れたカットになっていないことがわかります。

その音とは、
ラケットのブレード(板)にボールが当たったもので、
その音の大きさだけ、
ラバーとボールが当たって摩擦する割合が
すくないことを意味します。

(もちろん実際にボールとブレードが直接触れることはなく、
ボールがラバーにあたったとき、
ラバーのスポンジに食い込むことで
大きな音になるのです)

つまり、ボールとラバーとが接触する時間が短いのです。

まずカットの回転量を多くするには、
ボールとラバーが接触する時間を長くする必要があります。

そのためには、
ブレードにボールが接触することを
できるだけすくなくする必要があります。

なぜなら、ブレードに接触した比率が大きいほど
ボールとラケットは短い時間で離れてしまい、
十分な回転を得るために必要な時間を得られないからです。

では、どうすれば、
ボールを長くラケット面と長く接触できるでしょうか。

それは極端に言えば、
ブレードにボールを当てさせないでことです。

可能なかぎり、
ボールとラケット面が真正面からぶつからず、
ラバー面だけで接触させることです。

そのためには、
つぎのようなラケット角度とカットスイング軌道が
必要となります。

それはラケット面を垂直に立てるか
バック面を上に向けて水平に開く、
角度と軌道を選択することです。

要するに、上から下にぶつ切りカットするか、
面を開いてまっすぐ水平にカットすることです。

これが究極的に回転を多くするメソッドとなります。

回転の方向は逆ですが、ドライブも同じで、
より回転量を求めようとすれば、
真上に振り上げるループ、
それと面をかぶせて水平にスイングする水平ドライブ
となります。

この二つのドライブも、
ボールをブレードにほとんど当てない打ち方ですよね。

ここまでは理論的な回転を得る方法ですが、
じゃあ実践面では、
振り下ろすカットと水平カットのどちらがいいのかといえば、
後者になります。

振り下ろすカットは、
中陣より前のポジションで、
バウンドの高い打球や
スマッシュされたときには必要ですが、
通常のよく切れたカットをするときは
水平カットがいいでしょう。

では、バックハンドの水平カットを解説します。

①ラケット角度は面がほぼ完全に上を向くように開く

②重心はやや低目にして、膝を柔軟に保つ

③ラケットハンド側の足から
反対側の足に重心を移しながら打球する

④打球(カット)する瞬間、反対側の足に重心を乗せる

⑤フリーハンドの腕を挙げた脇のあいだに
バックスイングしたラケットを入れる

⑥ボールを引きつけ、
面を開いたまま、できるだけ水平にカットする

以上が水平カットの基本フォームです。

実際には完全に面を開く、
あるいは水平方向にスイングするのは不可能です。

でも、できるだけ、
これに近いような角度と軌道を保ってください。

で、以上のなかで、ポイントは④です。

フォーム(そう形として)は以上の角度と軌道ですが、
それを実質的というか
物理的な回転のパワーにするのは下半身の使い方であり、
とくに④のように、
カットするインパクトの瞬間に
右利きなら左足の太ももに重心をグッと乗せることです。

それと最大のコツは、
カットするインパクトの瞬間、
ボールの底をしゃくりあげることです。

ボールの底部から上部に巻き込むようにカットするのです。

もちろんこのメソッドは
バックカットだけではなく
フォアカットも有効です。

こうすることで、
ボールとラバー面との接触時間がより長くなります。

水平方向にスイングすることが「究極的」と前述しましたが、
これが実践面で役立つ、本当の「究極」となります。

ただし、単に接触時間が長いだけではだめで、
同時にラケットを振りおろす
よい速いスイングスピードを伴う必要があります。

そしてそのスイングスピードを得るのが④のメソッドなのです。

第2の質問の
バック面にテンション系ラバーを貼ることについてですが、
これはバックハンド系の攻撃を考えてのことでしょうね。

攻撃するなら、
とうぜんよく弾むラバーを使いたいところです。

そういうラバーをカットに使うことは、
理論面では可能ですし、
弾むタイプや特厚を使う上級のカットカットマンもいます。
ただ、実際には
相手の強力なドライブに対しては、
やはり弾みすぎてオーバーミスすることが多くなるでしょうね。

でも、より進化を望むなら、けっして悪い選択ではありません。

一気にマックスタイプではなく、
2段3段とステップを踏んで、
より弾むラバーへ切り替えていくといいかもしれませんね。


445.ドライブがアタックのようになって、回転がかかりません……

秋場さん今晩は。

3回ほど投稿しているやどかりちゃんです。

以前にラケットをZLカーボン入りのラケットに変えて
慣れなくてと質問しました。

今はやっとなれましたが
ラケット、ラバー(テナジー)がはずむため
スイングを下からドライブすると
回転よりも先に飛んでいってしまいます。

コントロールがむずかしいところです。

水平スイングですがいまいちわかりません。

本も読んでいるのですが。

仲間にはスピードあるが
以前より回転がすくなくなったといわれました。

なるべくラケットをしたに下げないように気をつけているのですが
学生のようなドライブ回転にはいきません。

アタックのようになってしまいます。

それが悩みの種です。

それからもうひとつフォアに動かされたときの
フォア打球がいまいち安定せずミスが多いです。

打球点が色々になっているのかもしれません。

どのような練習したら安定するようになりますか。

2点で申し訳ありません。


はい、こんばんは。

ラケットとラバーをよく弾むタイプに変えて、
ドライブボールが「回転より先に飛んでいってしまう」わけですか。

そして、スピードは出るものの、回転は出ない。

それで、「困った」ということですね。

もっと、回転が欲しいということでしょうが、
まずは原則的なことから述べてみます。

ご存知のようにスピードとスピンの関係は反比例します。

スピードが出ると、回転は落ちることになり、
回転が増すと、スピードが落ちるわけです。

まあ、どちらにエネルギーを多く使うかの問題でしょうね。

よく弾む用具を使いたいというのは、
いわば自分がより強くなりたいというとき、
必然的にやってくることです。

やはりスピードというのはかなり大きな威力ですから。

卓球には3つの戦略的要素があります。

1.スピード

2.スピン

3.コース

この3つのなかで、
いちばん攻撃的優位性が高いのはスピードなんです。

これは普遍性があるでしょうね。

そう、ほぼ絶対的な強みなんです。

いくら回転のあるドライブでも、
山なりの超スローなループでは、
タイミングを合わされたら簡単にスマッシュされます。

同じようにいくらサイドを切ったコースを突いても、
これも超スローボールなら簡単にスマッシュされます。

ところが、スピードボールは
トップスピンがぜんぜん掛かってなくても、
コースが甘くても、
それなりに攻撃性は担保されます。

なので、攻撃タイプなら、
必然的にスピードを指向することになります。

なので、あなたの指向性は
間違ってはいないことを確認したいと思います。

で、「水平スイングがいまいちよくわからず」
また「ドライブがアタックのようになってしまう」
ということですが、
おそらくあなたは、
水平強打(アタック)と水平ドライブを
混同されているのでしょうね。

アタックとドライブのスイングは基本的に異なります。

卓技研式水平強打(アタック)は、
トップスピンをかけずに打球するので、
基本的にラケット面は垂直で、
スイング軌道は水平となります。

トップスピンがない分、スピードが増強され、
またラケットとボールの球離れが速くなります。

そして水平ドライブですが、
スイング軌道は従来のドライブスイングよりは水平になりますが、
あくまでドライブスイングなので、
水平強打とはスイング軌道が根本的に違うのです。

さらに、ドライブではラケット面をかぶせることになります。

このアタックとドライブの違いは理解いただけますよね。

それで、あなたのドライブがアタックのようになってしまうのは、
おそらく、高い位置からスイング始動して、
ラケット角度が垂直に近いからでしょう。

つぎの練習では、
思い切って、ラケット角度を前にかぶせてください。

高いラケット位置は、そのままキープです。

ラケット面が完全に下を向く角度から、
ほんのすこし上がる程度の角度でドライブしてみてください。

この角度でドライブすれば、
かならず強力なトップスピンがかかります。

そんな角度ではネットを越えないと思われるかもしれませんが、
もし越えないのなら、
それはあなたのスイングスピードが遅いからです。

どうしても越えないのなら、
そのときはラケット角度とスイング軌道をすこし調整してください。

また、ドライブで回転を求めるのなら、
ヒジを軸とした前腕の振りを速くすれば、
回転がかかりやすくなります。

この前傾角度と水平軌道なら、回転量でスピードが増します。

前述と矛盾するようですが、
ある臨界を超えると、
前進回転のエネルギーがスピードの推進力につながるのです。

そして相手コートでバウンドして
沈むドライブになることが多くなります。

沈むドライブは、決定率が高いですよね。

ところで、近年、みんなのドライブスイングが
水平になったとは思いませんか。

これは当然の傾向です。

なぜなら、より飛ぶ用具を使うようになったからです。

そう、水平軌道にしないとオーバーしますからね。

この傾向は、これからよりいっそう拍車がかかるでしょう。

それと、より速いスイングが求められるということは、
それを生み出すフィジカルが必要となり、
そうなるとこれからの卓球界では、
「体幹の強化」が叫ばれることになります。

体幹とくれば、腸腰筋が重要となります。

腸腰筋のトレーニングが、
これからの卓球界のトレンドになることはまちがいありません。

それと、フォアに動いたとき安定しないということですが、
これはあなたの動作を観てみないとはっきりとはいえませんが、
つぎのことをためしてください。

たぶん、フォアに動くとき手から動くようになっているはずです。

手からではなく、足から先に動くという意識をもって、
足が動いたあとに手が出るというイメージで
フォアへの打球をおこなってください。

練習法ですが、
フットワーク練習のもっとも基本である、
フォアハンドで左右へ動く練習をおこない、
そのとき足から先に動くことを心がけるといいでしょう。


444.指導者は基礎が大切といいますが、どのくらい基礎ができればいいでしょうか……

ハンドルネーム 翔馬

前の質問のときには
強くなる練習メニューを質問しましたが
あまりに無謀な質問というのがわかりました

よく指導者は難しい技術ではなく
もっと基礎がなってないと
難しいことはできないといいますが
どのくらい基礎ができればいいでしょうか?

そして基礎練習の時間配分や
メニューを教えてください

いま中3で練習時間は3時間位です


★その1

質問を読んで、
「そういえば、基礎って、なんだろう?」と、
はたと考え込んだしだい。

みんななんとなく、
基礎が大切、
基礎をみっちり鍛えよう、
基礎ができてこそ応用につながる、
なんていいますが、
さて、その「基礎」って、
なにを、どのレベルまでをいうのだろうか。

基礎の定義って、
もしかしたら、
そのプレイヤーや指導者によって、
まちまちなのかもしれない。

まあ、一般的には
フォアハンドやバックハンド、
ドライブにツッツキ、サーブにレシーブなどの、
基本的な技術やパートが「つつがなく」できれば、
一応「基礎ができた」って言われるけど、
果たして「基礎」って、
そんなレベルのものなんだろうか。

今回の質問は、
とっても簡単に答えられるようで、
いやいやなかなか手ごわい質問なのです。

でも、今回、この超難問に敢然と卓技研は立ち向かい、
「卓球技術の基礎」の新たな「定義」をします! 

では一つの技術の例をとって解説しましょう。

それは簡単なようで、
ビギナーが必ず手こずる技術、
そうツッツキです。

まず、ちゃんとした指導を受けたことがないビギナーが
ツッツキの練習をはじめると、
ほとんどの人が横回転して高く浮きあがるものです。

右利きなら、
反時計まわりのスピンになります。

この原因は、
ボールをカットするという気持ちが強くはたらいて、
手先でボールをコントロールしてしまうからです。

そのために、ヒジが上がって、
ラケットヘッドが下がり、
その角度のままカット(ツッツキ)するので、
反時計回転になって、
打球が浮いてしまうのです。

まずビギナーには、
この「失敗」を体験してもらいます。

そして、なぜツッツキが高く浮いたのかを説明します。

それは手先でボールを打とうとしたため、
ヒジが上がり、
そのためにラケットヘッドが下がって、
横回転がかかったため、であると。

今度は、ヒジが上がらないように脇を軽くしめて、
ラケットヘッドを上げながらやるように指導します。

もちろん、実際にコーチとしてお手本を見せたり、
ボールを使ってツッツキをするとき、
ラケットを持つ手の上から手を携えて打球したりもします。

そうするうちに、
ほとんどのビギナーは
浮き上がらないツッツキができるようになります。

さて、これで基礎ができたのでしょうか。

いや、そうではありません。

なぜなら、ツッツキしやすいボールを送球してもらって、
すこしバックスピンのかかったボールを
カットできているにすぎないのですから。

これが動かされたり、
短い・長いボールや、
強力なバックスピン、
あるいは粒高から繰り出すふわっとしたナックルカットには
対応できません。

試合では、こんなボールの連続で、
こんな球を最低限でも
低いツッツキでリターンする必要があります。

こんな態勢、こんな球にも対応できないと
基礎ができたとはいえないでしょう。

では、こんな態勢やこんな球に対応するには、
先ほど指導した、
ヒジを締めて、ヘッドを上げることで、十分でしょうか。

いや、ビギナーが学んでマスターしたのは、
単に手や腕、ヒジの使いかただけです。

これでは「応用」や「発展」につながらないのです。

技術の応用や発展、
進化、個性化になるには、
腹や腰を中心とした
下半身の動きを身に着けなければなりません。

ラケットを持つ手や腕は、
いわば樹に例えると枝です。

幹がしっかりとしないと、
幹が不安定でゆらゆらすれば、
幹といっしょに枝も動いて
不安定になってしまうからです。

実は、さきほどコーチが
ビギナーの前でお手本を見せたとき、
コーチは下半身の動きをコントロールし、
いわば下半身でツッツキをしていたのです。

いきなりビギナーに
下半身の動きを意識しろ
といってもできるものではありません。

まずは小手先でもいいから、
それなりのツッツキができるようにしたのです。

でも、このレベルは基礎習得への準備にすぎません。

ここまで述べれば、もうわかりましたよね。

そう、「基礎の定義」ができましたね。

下半身でボールコントロールできるようになること。

それは下半身、
とくに腹と腰でボールコントロールができるようになると、
「基礎が身に付いたね」と
はじめて言えるのです。

これはツッツキだけに限らず、
すべての卓球技術やパートに通じる
すぐれて普遍的なことです。

いや、卓球だけに限らず、
おおよそすべてのスポーツや格闘技、
舞踏、芸道に通じるものです。

また、最近スポーツ界では、
よく「体幹を鍛えることが大切」
だと力説されますが、
体幹を鍛えることとは、
腹や腰のスムーズな動きと不可分なのです。

また、腹と腰は身心、
そう身体と精神を結ぶセンターでもあります。

スポーツを突き詰めれば、
「身」と「心」が一体となる行為です。

この身心を結ぶ回路となるのが
腹と腰なのです。

では、腹や腰を上手く使うにはどうすればいいのか……。

それは次回に解説します。

これからは、打球するたびに、
腹や腰を意識するようにしてください。

腹と腰で打つのです!

それだけでも
技術の向上は全然ちがってきます。

まずはそれは「意識」することです。

★その2

はい「基礎の定義」のつづきです。

前回、「腹と腰でボールコントロールできる」
ことが卓球の基礎であると
卓技研は定義しました。

そうです、
腹と腰を使って打球できるようになると、
おおよそすべての卓球技術やパートを
進化発展させることができるのです。

それでは、
どうすれば腹や腰を中心とした下半身の使い方が
うまくできるようになるのでしょうか。

それは前回の最後に述べておいたように
まずは打球するとき
腹と腰を意識してやることです。

意識付け。

卓球にかぎらず、
人間生活のほとんどは、
まずはここから始まります。

意識しないことには始まりません。

ぼやっと思ったり、
頭に浮かんでくることと、
意識することは明確に違います。

実は意識するって、
ちょっと大変なことなんです。

っていうか、意識はできても、
それをつづけるのは大変です。

それなりの努力というか、
頑張りが必要です。

人間はたえず、
いろんな思いを浮かべてしまうものです。

それを排して、
自分が意識することだけに
意識しつづけるというのは、
これはかなり難行なのです。

難行。

そう「行」なんです。

はい修行の一種です。

修行というくらいだから、
難しいのも当然でしょう。

でも、意識しないと、
なにも始まりません。

とにかく、
腹と腰を意識して打球するのです。

どうしても
手や腕の動きにとらわれてしまいますが、
手先ではなく、
腹と腰でボールを打つように
意識して打ってください。

そして、これを数週間、数か月実践していくと、
凡ミスの数が驚くほど減少していることに
気づくかもしれません。

凡ミスのほとんどの原因は、
集中力不足と身体のアンバランスです。

でも、腹と腰でボールコントロールができるようになると、
身体のバランスがものすごくよくなります。

少々、動かされたり、ボールが変化しても、
身体バランスが適正化されるのです。

そして、おまけに
腹と腰でボールコントロールすると、
集中力まで高まるのです。

なぜなら、意識の中枢は腹にあるからです。

もちろん脳にもありますが、
腹を意識したほうが
身心のコントロールはうまくいくでしょう。

腹といっても、
正確には「丹田」です。

おへその数センチ下にある「下丹田」です。

試合で接戦となって勝負を意識したとたん、
消極的になったり、勝ち急いだりして、
それまでのプレーとは
一転してしまうことがあります。

おそらく、
試合に出たことがある人のほとんどが
経験したことでしょう。

これは脳というか自我が、
身体の動きに関与しすぎたために
起こったことです。

脳と手は、
他のどんな部位よりも
密接に結び付いています。

緊張したとき、手に汗を握るのが、
そのいい証拠かもしれません。

卓球というスポーツは、
手先のちょっとした加減、
そう手加減がプレーに大きな影響を与えます。

ちょっと強くグリップするだけで、
考えられないようなミスにつながります。

この脳と手の関係は、
まあ自我をもった人間だから
致し方のないことかもしれません。

だけど、いつも接戦で負けている
場合ではありませんよね。

そんな緊張した試合、ビビる局面で、
頭にある意識を
すっと下丹田に落としてやるんです。

すると、ふっと気が楽になるものです。

怒り心頭したとき、
「頭に血がのぼる」といいますが、
こんな精神状態って、
ちょっとヤバいですよね。

緊張したり、感情的になっているとき、
人間の意識は頭にいってしまいます。

試合のときも同じです。

頭に意識がいっちゃっているのです。

だから、試合で勝ちを意識したとき、
勝ち負けにこだわってる自分を
もう一人の自分が
冷やかに見つめてやってください。

でも、こんなメンタルは
あなただけに起こることではありません。

世界チャンピオンだって、
一見、強靭な精神力の持ち主だって、
人間であるかぎり
こんな状態になるものです。

なるのはしょうがないことです。

なったとき、
どうするのか、
そのメソッドを熟知しているのが、
勝負師であるかどうかの分かれ目です。

そんなとき、
「そうだ、頭にある意識を丹田に落とせばいいんだ」と、
ふっと息を吐いて、
おへその下を意識してみるのです。

このとき、「息を吐く」のがポイントです。

たったこれだけで、
あんなにビビりのあなたが、
接戦に強い、
ホンマモノの勝負師に変身していることでしょう。

はい、これで、「心の基礎」ができましたね。

腹と腰を意識すること、
それは卓球技術だけではなく、
メンタルの基礎にもなるのです。

理解してもらえましたでしょうか。

とにかく、「腹と腰」を意識することです。

腹と腰でボールコントロールできることが
卓球の基礎となります。

この基礎、まだつづきがあります。

次回は、ちょっと視点をかえて、
「基礎」について展開してみましょう。

たとえば、「サービスの基礎」とは……。

★その3

はい、「卓球の基礎」の続編です。

今回で「基礎」は終わりにしますが、
卓技研は「基礎の定義」について
「腹と腰でボールコントロールできるようになること」としましたが、
いやいやこのテーマ、なかなか奥が深いのです。

さて、基礎の締めくくりは「サービスの基礎」です。

なぜ、サーブなのかというと、
サーブっていちばんゲームで重要なのに、
意外というか、それほどみんな意識していないし、
また練習量もすくないんですよね。

その原因は、サーブ練習は単独でやることが多く、
ボールが返ってこないので、
サーブの練習っておもしろくないからではないでしょうか。

サーブの練習はコツコツやるしかないのです。

でもね、いつも言ってますが、
試合でもっとも手っとり早く勝とうとするなら、
サーブ力の強化なんです。

サーブは試合を組み立てる
戦略上の最大のテーマといってもいいでしょう。

そう、サーブは「戦略的基礎」というわけです。

では、「サーブの基礎」とはなにか? 

サーブの理想は、
自分がねらったコース(左右・長短)、スピン、スピードに、
どんな試合の局面でも思い通りに出せることです。

まあ、こうなるには、
それなりに多くの時間量を練習で割かなくてはなりません。

この理想に近づくためには、
つぎのようなサービスを出せることが大切です。

そして、以下のサーブが出せてはじめて、
サーブの基礎ができたといえるでしょう。

①スピン系ショートサーブ
→台上でツーバウンド以上すること

②スピン系ロングサーブ
→エンドライン7.5センチ以内

③スピン系ハーフロングサーブ
→台上から出るぎりぎり

④以上をフォアサイド・バックサイド・ミドルに出せる

⑤以上の左右・長短のコースへバックスピンが出せる
→①のコースなら、台上でボールがネットに戻ってくるくらいの回転量

⑥以上の左右・長短のコースへナックルが出せる

⑦以上を同じサービス・フォームで出せる

この①から⑦は、サーブの基礎中の基礎です。

これだけは是非ともマスターしていただきたいものです。

これくらいは簡単にできるだろうと思いますか? 

いや、これ出すの、かなり苦労します。

トッププレイヤーだって、
試合でこれができないことはよくあります。

とくに、長短のねらったコースに出すのは難しいものです。

そこを頑張って、
①から⑦までをマスターすれば、
どんなプレイスタイルでも応用が利くのです。

たとえばドライブ攻撃型なら、
③のハーフロングで
④のよく切れたバックスピンを出せるようになると、
相手レシーバーはツッツキをすることが多くなり、
そのリターンされたボールは長くなることが多いので
3球目ドライブ攻撃がしやすくなります。

なぜなら、エンドラインぎりぎりのサーブなので、
相手はドライブやフリックもしにくく、
またツッツキでストップ気味に短くリターンしようとしても、
サーブのバックスピン量が多いので、
その回転の反発で長いツッツキになりやすいのです。

ドライブマンなら、
このサーブと、強力なドライブさえマスターするだけで、
それなりのレベルまでいけます。

というか、より上をめざすのなら、
このサーブは最低限必要ということでもあります。

もちろん、各年代のトップクラスは
マスター(ときどきミスるものの)しているものです。

また、ドライブ主戦ではなく、前陣速攻型なら、
相手フォア前(できるだけネット際に短く)に出せると、
戦略的にたいへん有効となります。

相手フォア前ということで、
レシーバーは大きくクロスへ動くことになり、
バックサイドが広く空くわけですから。

またこのサーブ、とくによく切れたバックスピンは
サーブだけでも得点できることが多いのです。

フォア前の短いバックスピンをツッツキするとき、
多くのプレイヤーはラケットヘッドが下がる傾向にあります。

ヘッドが下がると、ボールが持ち上がらないので、
ネットにかかるわけですね。

また、プレイヤー心理として、
ボールを浮かすのが恐いので、
あまり極端にラケットヘッドを上げるというか、
面を上にしたくないのです。

なので、これは速攻タイプにかぎらず、
ほぼすべてのプレイヤーはマスターするといいですね。

そして、以上をマスターしたなら、
あとはサーブをするインパクトのときにラケットの角度を変えて、
サイドスピンを入れればいいのです。

それとスピード系もマスターしたいところです。

これはロングサービスしかないので、
コース的には左右のサイドとミドル、
それとトップスピン(ドライブサーブ)と
ナックルも混ぜると効果的です。

たとえば対カットマンに、
ツッツキラリーからドライブ対カットに入るのではなく、
いきなりカットをドライブしたいときには、
スピード系がどうしても必要です。

また、カットマンとしては、
スピン系だけだとレシーブがとても楽なのですが、
ここにスピード系がくると、ちょっとやっかいなのです。

一般的に、カットマンのレシーブミスは
攻撃型とくらべると非常に少ないのですが、
たまにスピード系を入れると、
スピン系のミスも増えることがあります。

ここで、とっておきの対カットマン用のサーブを教えましょう。

それはカットマンのフォアミドルへの
スピン系ナックルです。

ぜひ、一度試してみてください。

もちろんカットマンのレベルによりますが、
このサーブ、カットマンにかなり効きます。

なぜなら、こういう回転のスピードボールは
あまり経験しないからなのです。

少々の強ドライブを平気でリターンできるカットマンも、
スピード系ナックルは
どうラケット角度を出せばいいのか迷うのです。

というわけで、「サービスの基礎」について述べてみましたが、
以上のようなサーブを出せるには、
やはり「腹と腰」を使わないといけないのです。

腹と腰を意識して、
腹と腰を基点にしないと
思うようなサービスのコースコントロールや
回転量をねらうことはできません。

サーブというと、
どうしても手先や腕の動きだけに捉われるものですが、
腹と腰を基点にした下半身の回転と移動から動き始めないと
思うようなサーブは出せません。

ですから、くれぐれも基礎は「腹と腰」にあることをお忘れなく。

443.左利きのカットマンです。周囲から左のカットは不利と言われるのですが……

はじめまして
ハンドルネーム、タウです。

相談なのですけれども
自分は攻撃:カットが5:5の切れ味重視の
超攻撃的カットマンを目指しています。

しかし周りは自分が左利きなので
カットマンには向いていないと反対しています。

やはり左利きのカットマンは
不利なのでしょうか?

また今は反撃のしやすさや
ツッツキの切れ味等を考えて
バックに裏ソフトを使っているのですが
やはり粒高を使うべきでしょうか?

返答お待ちしております。


左利きのカットマンですか。

そういえば、サウスポーのカットマンって、
見たことあったかな。

たぶん、ないか。

では、左利きのカットマンが不利かどうか、
考えてみることにしましょう。

結論からいえば、
そんなに不利な点は見当たらない、
ということです。

あえて不利な点をさがします。

対戦相手は右利きが多く、
ドライブがバウンドして右に曲がることが多いので、
そのボールがミドルにくると、
それをフォアハンドカットすると
体にボールが食い込みます。

またそのボールがバックサイドにくると、
バックハンドカットすると
ボールが逃げていく、
いくということになります。

まあ、これが不利といえば
不利な点かもしれません。

でも、これって、
右利きの曲がるドライブに慣れれば、
十分に対応可能です。

だから、これも絶対的な不利にはなりません。

あとは、う~んなにかあるかな。

それよりも、むしろ
左利きのカットマンが不利だというより、
左利きのカットマンと対戦するほうが不利なのでは。

だって、左のカットマンとの対戦なんて、
ほとんどやっとことないんだから。

あなたと対戦する相手は、
たぶん困りますよ。

カットのキレというか、
バックスピンやナックルに若干混ざるサイドスピンも、
右とは逆にかかっているはずなので、
たぶん相手は左のカットには違和感を覚えるはずです。

それに右のカットマン相手なら、
ふつうカットマンのバックサイドへドライブでつなぎます。

右利きの攻撃型は
カットマンにバックハンドカットさせるほうが、
反撃される可能性が少ないし、
バッククロスのカット打ちなら、
強打や強ドライブするとき、
大きく踏み込みやすいので、
こういう展開が多くなるのです。

でも、左だと右から見てフォアサイドに打つことが
バックハンドカットさせることになるわけで、
これも対戦相手は違和感があるでしょうね。

その他、いろいろ推量しましたが、
左利きのカットマンは不利よりも、
むしろ有利なのでは、
という結論に達しました。

だから、安心して
左利きのカットマンに専念してください。

というか、なにより大切なのは、
いつも述べていることですが、
自分がやりたいプレースタイルかどうかです。

やはり自分が好きなとか、
得意なことを主戦にすることが一番です。

あなたが、攻撃型よりも
カットマンのほうが好きなら、
たとえ周囲からなんと言われようと、
それを貫けばいいのです。

もちろん、まわりの意見を聞く耳をもつことも大切で、
自分のなかに攻撃型も試してみたいな
という気持ちがあるなら、
物は試しと、
チャレンジしてみてもいいでしょう。

また、攻撃とカットが半々というプレースタイルも、
「勝つ」ことを考えても、
かなり現実的です。

やはりカットが主、反撃が従では、
上位クラスにいくほど、
勝ちにくくなってきますから。

それと、粒高を使うかどうかですが、
相手のドライブ回転を利用した、
強力なスピンが生み出せる粒高も魅力的です。

でも、粒高でバックハンド攻撃は
かなりやりにくいものです。

とくに台から離れて、
粒高で攻撃となると、
ちょっと非現実的ですよね。

どうしてもカットになります。

そこで両面に裏を貼って、
バックサイドにきたボールを
バックハンド強打や
バックハンドドライブで反撃できたら、
かなり強力な武器になります。

なので、両面に裏なら、
ぜひバックハンド系の攻撃力を磨いてください。

そうすれば、
粒高を使う以上のメリットとなるでしょう。

左利きのカットマンもそうですし、
バック面は粒高というのが、
カットマンの常道のようになっていますが、
そんなものは気にしなくていいのです。

どんなスタイル、どんな用具でも、
長所短所があります。

それと自分の個性、感性、哲学などと考え併せて、
自分ならではのプレーをめざせばいいのです。

いいですか。

卓球は自由なスポーツです。

「守破離」って、ご存知ですか。

日本の伝統的な芸道(能)の教えですが、
ごく単純に解説すれば、
最初は伝統を「守」るというか、
受け継ぐことに専念するのですが、
それができたあかつきには、
その伝統を「破」って、
自分独自の境地へと「離」れることです。

「守」だけでは、
それを実践する個人にとっては意味がないのです。

自分の独自の境地に達することが
芸道や芸術、スポーツの王道です。

そして、そうすることが
「伝統」を守ることでもあるのです。

より極めたいのなら、
世阿弥の「風姿花伝」をお薦めします。

「守破離」とともに、
「序破急」「離見の見」の深意を知ったら、
芸道や芸術、スポーツの奥の深さに驚くとともに、
新たなモチベーションが生まれるでしょう。


442.どうしてシェークハンドの選手の多くはラケットの先が上を向いているのでしょうか……

こんにちは。 

前にも質問させてもらったレパロです。

いつも拝見させていただいています。

今は中三でフォア表バック裏の中ペンで
前陣速攻をしています。

いま、バックハンドドライブをもっと強くさせたいと思い、
いろんな選手のバックハンドを研究しています。

特に丹羽選手のバックハンドとワンハオ選手の
バックハンドを研究しています。

研究をしていると、
決め球を打つ時に
シェークハンドの選手は
バックハンドのためるときに
ラケットの先が上を向いていることが多くて、
ですがワンハオ選手のバックハンドは
ラケットの先が上を向かず斜め下を向いていると思いました。

どうしてシェークハンドの選手の多くは
ラケットの先が上を向いているのでしょうか。

上を向くことでいいメリットを教えてください。

また、どちらの方が
バックハンドの威力がありますか。

どちらの方が安定するのかも教えてください。


これは単純にシェークハンドと
ペンホルダーのグリップの違いです。

シェーク・グリップのオーソドックスなスタイルは、
ラケットヘッドが上がります。

実際にシェークのラケットでやってみると、
ヘッドが上がるほうが手首に負担がかからず、
スイングもスムーズになります。

シェークのなかには、
倉嶋洋介(男子ナショナルチーム監督)の現役時代のように、
ヘッドが下がっている選手もときどきは見かけますが、
少ないですね。

このヘッドが上がるのは
フォアハンドもバックハンドも同じです。

いっぽうペンは、
ヘッドを下げる選手のほうが多いようです。

とくに裏面のバックハンドドライブでは、
ヘッドを下げて手首を使わないと威力がでません。

なので、ペンで裏面ドライブでヘッドが下がるのは
まったく問題はなく、
むしろ合理的でしょう。

裏面ドライブはヘッドを下げることで
スイング軌道の範囲がひろがり
威力がでるからです。

ペンで裏面バックハンドを打つなら、
ヘッドを下に向けたほうが
威力ある打球になります。

ただ、ペンでもフォアハンドのときは、
あまりにもヘッドが下がりすぎると、
水平強打は打ちにくくなります。

フォアハンドはドライブではなく、
強打(アタック)主戦なら
ヘッドはあまり下がらないほうがいでしょう。

下がると、どうしても打球のときボールが引っ掛かって、
意図しないトップスピンになってしまいます。

また表面でも裏面でも、
トップスピンをかけずにリターンする
ショートやプッシュ、ブロック、バックハンド強打などは
ヘッドを上げないと威力がでないし、
相手ボールに圧されてしまいます。

まあ、ペンでバックハンド系はすべて裏面なら、
すべての打法でヘッドを下げてもいいかもしれませんが。

ただ、相手の強打や強ドライブをブロックするとき、
裏面でもヘッドを上げたほうが安定するでしょう。

また王皓(おうこう、ワンハオ)が決め球を打つとき、
ヘッドが下がっているのは、
強打(アタック)というより、
強ドライブではないでしょうか。


441.変なフォームの選手の、中途半端なボールがカウンターできず勝てません……

こんにちは、中ペン裏裏ドライブマンです。

王ハオをもっと前陣につけ
カウンターを多用するタイプだと
おもっていただきたいです。

僕が悩んでいるのは
僕は県大会ではそこそこ勝てるのに
地区大会ではコロっと負けたりしてしまいます。

原因は分かっています。

それは地区レベルの選手が打つ
中途半端なボールが
カウンターできないからです。

強い選手がしっかりしたフォームで打つドライブは
多少威力があってもカウンターできるのですが、
地区レベルの選手が変なフォームだったり
クセのあるフォームで打つドライブは
変な回転がかかったりしていて
非常に返しづらいです。

また地区ではドライブではなく
スマッシュを多用する人が多いのもキツイです。

一番怖いのは
なぜそんな打ち方で入るんだっていう打ち方をする人で
僕はその人が滅法苦手で
あまり勝ったことがありません。
(そのひとは勢いに乗ると止まらなくなってしまいます。)

ある一定のレベルを超えれば
この手の問題は無くなると思うのですが
僕は本当に苦しんでいます。

どうかアドバイスお願いします。


ふつう、その選手の実力を判定する場合、
スイング・フォームで決めたりします。

そう、格好、外見ですね。

その判定は当たっていることが多いものです。

まあ、ヘンなフォームの人は、
ちゃんとした指導を受けていなくて、
フォアハンドの基本さえ
できていないことがほとんです。

なので、打っても入る確率が低く、
とうぜん「弱い選手」と判定されるわけです。

ところが、多くの選手の中には、
どう見てもヘンなフォームなのに、
なぜかそのフォームで打っても、
けっこう強打やドライブが入ってしまう
選手もいるんですね。

そして、そんな「ヘンなフォームの選手」と試合をすると、
どうもやりにくいわけです。

これは入らないと思う低いボールを決められてしまったり、
けっして強力なドライブではないのに、
なぜかそのヘナチョコ・ボールが
うまくリターンできないのです。

では、そういう「ヘンなフォーム」の
選手と対戦するときの対策を考えてみましょう。

①「ヘンなフォーム」ではなく、「少数派のタイプ」と見る

②相手のフォームに惑わされないで、
自分のタイミングをしっかりとれるようにする

③「ヘンなフォーム」の選手=「弱い」「やりにくい」
というイメージ、先入観をもたない

まずは以上の3点をしっかり認識してください。

人間という動物は
イメージや印象で判断しがちです。

でもそれは「実体」とは違うことがままあります。

試合をするとき、余計なイメージや印象をもつことは、
自分のプレーの妨げになります。

人は意識の持ちようで、
うまくいったりいかなかったりするものです。

たとえば、低く送球したとき、
相手が強打しようとすると、
これは打っても入らないという
先入観をもつことがあります。

そうすると、もしそのボールが入ったら、
うまく返球できないものです。

なぜ返球できないのかというと、
その「先入観」が邪魔をするからです。

先入観をもつと、それと異なることが起きると
対応が遅れたり、とまどったりするのです。

また、そんなヘンなフォームで打たれると、
タイミングがとりづらいものです。

ふだん練習している
「ふつうのフォーム」のタイミングと違いますから。

「強い選手がしっかりしたフォームで打つドライブは
多少威力があってもカウンターできるのですが」
とありますが、
これはタイミングがとりやすいからです。

でも、ここはよく自覚してもらいたいのですが、
卓球にかぎらず球技やそれに格闘技も、
実は「タイミングの外し合い」なんです。

いかに相手のタイミングを外すかが、
勝負の決定的なポイントなんです。

ですから、「変なフォーム」[クセノあるフォーム」の選手は、
タイミングを外すことに長けた選手と思ったほうがいいでしょう。

けっして、そんな選手を「弱い」と決めつけないことです。

強力なスマッシュを
前陣でブロックすることは難しいものですが、
これも突き詰めれば「タイミングがとれない」から
ブロックが難しい、ともいえますよね。

つぎに視点をかえます。

ヘンなフォームであろうと、
どんなフォームであろうと、
その相手に強打されたり、
強ドライブされるということは、
やはり自分が送球したボールが「甘い」
と考えるべきです。

つまり、あなたは
強打や強ドライブされるボールではないつもりですが、
相手にとっては、打ちごろのボールだったのです。

だから、そういう打たれるボールを打つ自分がわるい
――という視点をもつことも大切です。

あともう数ミリ低かったり、
あともう数回転スピンがあれば、
あとコースがもうすこし深ければ、
あともうすこし短ければ、
打たれなかったというように認識することです。

それと、あなたのプレースタイルについてです。

どんなプレースタイルでやるのかは、
もちろんその人の自由で
好きにやればいいと思います。

ただ、相対的に
「有利なスタイル」と
「不利なスタイル」があります。

これはあくまで「相対的」で、
「絶対的」ではありません。

それを確認したうえで、
やはりプレースタイには有利と不利があります。

端的にいうと、先に攻撃したほうが有利です。

だから、世界のトッププレイヤーのほとんどは
攻撃タイプなのです。

そういったなかで、
あなたは「カウンターを多用」するとあります。

もちろん、カウンターも重要なパートです。

ですが、もし「カウンター主戦」をプレースタイルとするなら、
それなりの覚悟が必要です。

まず、相手に十分な態勢で打たれないことです。

相手に先に打たせてカウンターをねらうとしても、
相手に可能なかぎり不十分な態勢で、
弱いボールを打たせることを心がけることです。

「強い選手がしっかりしたフォームで打つドライブは
多少威力があってもカウンターできる」といっても、
やはり威力のあるボールは
カウンターしづらいものです。

そうです。

先に威力のあるボールを打った方が、
それをカウンターするよりも
相対的に有利なのです。

それと、自分からも先制攻撃することが必要です。

カットマンも、ときには3球目攻撃や先制攻撃をするように、
カットだけではなかなか勝てないものです。

また、先制攻撃することが、
自分の得意なカウンターを活かすのです。

この先制攻撃とカウンターのバランスを
うまく自分のプレースタイルに取り入れることです。

そうすれば、ヘンなフォームの選手にも
そうは負けることはなくなるでしょう。