Q&A381~390 of 卓球技術研究所t3i

卓球381~390

390.本当に強くなれる練習メニューを教えて下さい……

僕は中2の卓球部です。

戦型は前中陣ドライブです。

僕は本気で卓球が強くなりたいです。

いつもの練習時間は2時間から3時間です。

卓球が強くなれるなら努力を惜しみません。

本当に強くなれる練習メニューを教えて下さい。


[その1]

なるほど、本当に強くなれる練習メニューが知りたいんだ。

こういう質問って、とっても答えづらいです。

どうしてかって? 

あまりにも抽象的だから。

というか、質問が大きすぎる、と言った方がいいかもしれません。

でも、きみの「卓球が強くなれるなら努力を惜しみません」
という熱意を感じたので、答えてみることにしました。

それと、いままで質問メールしたけど、いつまでたっても答えがない、
という方は質問が大きすぎたり、
抽象すぎるので答えようがなくペンディングになっているかもしれません。

ですから、もういちど、質問の内容をより具体的にしてください。

そうすれば、かならず答えをしますから。

さて、練習メニューだけど、
まずはボールを使った実技練習に入る前の「準備メニュー」が必要です。

ウォーミングアップです。

それは、体をじょじょに動かしてケガのないようにすることと、
実技練習を最高のパフォーマンスでおこなうための準備でもあります。

体の各部位を呼吸しながらゆっくりと伸ばしてください。

そのやりかたは本やネットをみればいくらでも見つかるでしょう。

図書館でストレッチの本を数冊借りてもいいでしょう。

そして、そのなかから、卓球で使う部位をチョイスして、
自分だけのストレッチメニューを作るって
いうのもなかなか楽しいものです。

あとね、体育の先生に「ストレッチのメニュー教えてください」
って聞いてみるのもいいですね。

体育の先生って、とうぜん体育の専門家なので、
こういう身近にいる専門家はどんどん利用しちゃおう。

ほとんどの先生は喜んで教えてくれるでしょう。

体の準備が済んだら、心の準備をします。

気持ちも最高の状態で練習に入りたいものです。

それには、呼吸法がいちばん。

鼻から息を吸い込んで、お腹を膨らませるようにします。

ここでいったんぐっとためて、
それからゆっくりとお腹をへこましながら口から息を吐きます。

だいたい吸うのが4秒、吐くのが8秒ってところ。

これを5回から7回ぐらい。

このとき、なにも思はない。

でも、ぜったいなにか思うもの。

もし、これで、あなたがなにも思わない、無念無想状態になったら、
それはすごい境地です。

いかに、「思わない」ということがむずかしいことか、
この呼吸法で分かるでしょう。

そして、このなにも思わない訓練を積むことは、
集中力を養うことになります。

じつは競技スポーツって、
体を競うことと同時に、心を競うことであり、
その心とは集中力なのです。

そして、この集中しておこなう練習で思わぬコツを得たり、
一気にものすごい技術的飛躍を得ることもあります。

そのためにも、この呼吸法でしっかりと訓練を積んでください。

長くなりました。

練習メニューについては次回に述べます。(つづく)

[その2]

さて、本題の「本当に強くなれる練習メニュー」について述べてみます。

この「強くなれる」というのは、とうぜん試合に強くなるということです。

であるなら、実際の試合をベースにして、
練習メニューを考える必要があります。

あたりまえですね。

ところが、実際のところ、
試合に強くなるための練習がおこなわれているのかどうか
怪しい練習メニューが多いようです。

たとえばフォアロング。

まあ、さすがに最近では
フォアロングに時間をかけることもすくなくはなりました。

でも、まだまだ多いですね。

あのフォアクロスのロングラリーって、
実際の試合のなかでいったいどれほどのパーセントを占めるでしょうか。

10%もないことは確かです。

それにそのフォアロングは、双方とも相手の打ちやすいところへ返し、
お互いまったく動かなくてもいいコースに打ちあいます。

千本ラリーに挑戦しようみたいな、
ミスなしラリー練習の効果を否定するものではありませんが、
試合は相手の打ちにくいところへ打つものですから、
試合とはかけ離れた練習メニューです。

ビギナーはまだしも、
試合に出場するプレイヤーが
多く時間を割くメニューでないことは明らかですね。

試合に即した練習メニューを発案するなら、
試合で多く使う技術や打法をピックアップして、
その使用頻度に応じて練習時間を決めるのがもっとも合理的です。

たとえばサービスです。

試合ではサービスから始まるので、
この技術パートを使用する頻度は絶対に多いわけです。

しかも、試合でサービスが効くと、
どれだけ試合を有利に進めることができるか、
多くのプレイヤーが実感していることでしょう。

その逆で、相手のサービスをうまくレシーブできないと、
その試合は勝てる気がしないものです。

それだけサービスは試合で重要なパートなのに、
それに費やす時間がすくないプレイヤーが多すぎるように見受けます。

そして、そのサービスの効果を高めるうえでも、
サービスのつぎに打つ3球目攻撃の打法は高度にしたいものです。

多くのプレイヤーはドライブを3球目攻撃に使用するので、
このドライブ技術を高める必要があります。

もし、この3球目攻撃が強力だと、
相手は甘いレシーブをすれば、その強力なドライブ攻撃にあうので、
ものすごく神経をつかって用心深くレシーブすることになります。

ところがサービスも強力だと、
なかなか鋭いレシーブはできないもので
レシーブミスの確率が増えるのです。

サービスをより効果的に活かす3球目攻撃のドライブ、
またより3球目攻撃をやりやすくするためにも
サービスは強力であったほうがいいのです。

サービス+3球目攻撃のドライブの組み合わせることで、
より有機的な効果が期待できるわけです。

であるなら、その3球目に使用するドライブは、
自分が出すサービスの種類によって、
相手のレシーブはある程度限定されたものになります。

たとえば、スピン系のサービスが多いと、
相手のレシーブはツッツキ系が多くなりますので、
そういうボールをドライブする練習を多くする必要があります。

さて、どうでしょう。

「本当に強くなる練習メニュー」って、どういうものか、
もう賢明な卓技研の読者なら理解されたでしょう。

これにならってレシーブと4球目に必要な技術パートをピックアップして、
試合に多いパターンから多く時間を割いて
練習メニューに組み込めばいいのです。

そうやって、自分の実際の試合を振り返りながら、
多く使う技術パートや打法を順に並べて優先順位を書き出し、
それを見ながら練習メニューを発案すればいいのです。

そして、これにプラス、
自分が描く理想的なプレースタイルに即した
技術や打法も練習メニューに加えると
モチベーションがいっそうたかまります。

たとえば、あなたが憧れるトッププレイヤーを思い浮かべてみます。

そして、そのプレイヤーの技術をピックアップして、
どうすればあのような技術や打法ができるのか自分で想像して、
そうできるための練習法を自分で考えてみるのです。

強いプレイヤーというのは、優秀なコーチの存在があるものですが、
そのプレイヤー自身に自分を見つける優秀なコーチを
内在しているものです。

自分を見つめるもう一人の自分。

そんな「自分コーチ」を育てるのも、上達には必要なのです。

そして、その「自分コーチ」が練習メニューを発案すればいいのです。

卓技研・秋場龍一
389.サムアップのままフォアハンドドライブすると威力が落ちるのですが……

お久しぶりですLです。

前回横回転系統の三球目のことで
アドバイスをいただきました。

少しずつではありますがFHの威力があがり安定してきました。

ありがとうございます。

では早速質問させていただきます。

最近はバックハンドを強化することに取り組んでいます。

威力安定をあげるため親指を立てるサムアップを
しているのですがフォアに切り替えしてドライブを打つとき
威力がさがってしまいます(特に回転量)。

サムアップを解除できない場合のFHの威力を
あげるにはどうすればよいでしょうか?

よろしくお願いします。


グリップのテーマですね。

まず、質問のシェークハンド(まさかペンじゃないですよね)
のLさんの場合のサムアップとは、
バックハンドを振るときにその裏面を支える親指を立てることで
パワーを増強させるためのものです。

ちなみにペンでもサムアップするプレイヤーがいますが、
この場合はバックハンドショートのラケット角度を出すために
するものです。

シェークでは、親指を立てることで、
バックハンドを振るときの裏面を支えます。

またフォアハンドのパワーをアップさせるときは、
その裏面にあたる人差し指が打球を支える役目をします。

質問のサムアップを解除できない場合に、
フォアハンドの威力をあげるにはどうすればいいのか、
ということですが、「解除できない」というのがちょっと理解できません。

なぜでしょうかね? 

もしかしたら、グリップを強く握っていませんか。

できるかぎりソフトに握ってください。

柔らかく握ると、なんだかグリップが不安定な感じになるものですが、
柔らかく握れることが技術なんです。

そう考えて、ふだんの練習で意識して、
柔らかくグリップするようにしてください。

あと、グリップが深いかもしれません。

ほんの気持ちだけでいいので、浅く握ってください。

少し浅く握るだけでグリップの指の動きはスムーズになるものです。

それに、少し浅くするだけで、打球がアップします。

それだけスイングするときに遠心力が使えるからです。

とくにフォアハンドドライブでは、
浅目に握ってラケットの重みを感じて、
インパクトの瞬間にグッと握って
フォロースルーにかけて鋭く振り切るのです。

あるいはインパクトで強く握らなくてもいいですから、
柔らかくかつ若干浅目のグリップで振り抜くのです。

これだけで、フォアハンドドライブの
回転量やパワーが格段にアップします。

また、サムアップしたままフォアハンドドライブをするとき、
不安定感をおぼえたり、威力が出ない場合ですが、
人差し指を少し中央部へ、
右利きなら反時計回りの方向にしてみてください。

人によって、感じ方や威力の出方に違いはあるのですが、
安定と威力がアップすることがあります。

それともう一点。

ラケットを握って、グリップの柄を時計回りと反時計回りに
手首を回してみてください。

少しですが、動きますね。

これでいくつかのポイントで実際に打ってみるのです。

こうすることで、打球感やパワー、回転量などが違ってきます。

ぜひお試しください。

卓技研・秋場龍一


388.下回転サービスがかかりません。回転量アップするには……

こんにちは。

いつも楽しく拝見しております。

シェイク裏表、ビーズと申します。

フォアサービスについてなのですが、
どうしても下回転があまりかかりません。

回転量をアップするにはどうしたらいいでしょうか?

よろしくお願いします。


下回転(バックスピン)サービスの
回転量アップについてお答えいたします。

まず、この下回転サービスですが、
よく切れた下回転は試合で本当に効果的です。

あるレベル以上の回転量があると、
ほんとよく相手は落として(ネットミス)くれます。

これはトッププレイヤーでもそうで、
先日のジャパンオープンの水谷と呉尚垠の決勝で
水谷の下回転に呉がぽとぽと落としていましたね。

多くのプレイヤーは下回転をツッツキ系でレシーブするとき、
ラケット面の角度をあまり上に開きたくないものです。

なぜなら、もし予想より回転がかかっていなかったら、
それだけボールが浮いてしまい、
相手の3球目攻撃の餌食になってしまうからです。

そういう心理があって、
よく切れた下回転に多くのプレイヤーがネットするのです。

ただし、「よく切れた」といっても、
「本当によく切れた」ものでなくてはなりません。

一般的な「よく切れた」サービスの平均的中央値が
仮に1秒間に100回転だとすると、
「本当によく切れた」サービスは105回転といったところです。

そう、ツッツキでリターンするとき、
ラケット角度を真上に開くほどの角度にしないと
ネットを越えない回転量です。

この5%のプラスアルファが相手のネットミスを誘うと同時に
「めっちゃ切れている」という印象植え付け、
同じフォームで出すナックルの効果や3球目攻撃を有利にするのです。

そして、この下回転サービスが出せれば、
どれだけ試合運びが有利になるか。

まあ、このサービスの効果のほどは、
そういうサービスを出せる人だけが体感できるものですが。

ただし、「105回転」を出せるプレイヤーは一握りです。

あと5%の回転量アップがなかなかできないのです。

では、そのポイントを列挙してみましょう。

①ラケット角度は真上に開く

②サービススイングは台と並行に

③体重移動を利用して下半身のパワーを利用する

④ボールがあたるラケットの位置は
スイングする前方(相手側)。
右利きならラケットの左側面。

⑤スイングするときラケットの先が下がらないように注意

⑥手首の動きは必ずしも必要ではない

⑦軽くグリップしておき、インパクトの瞬間にぐっと握る

以上、こんなところでしょうか。

まず①から③について。

要するに、まずしっかりラケット角度をつくることです。

その方法のひとつとして、
台の上にラケットをグリップ部分を出るようにして面だけを載せます。

そしてそのままの状態でラケットを握って持ち上げます。

はい、これが下回転がもっともよく切れるラケット面の角度です。

ラケットが並行を保ったまま、
右利きなら左側にも先にも下がらないことです。

そのままの面の状態を維持して、
台と並行にバックスイングして、打球スイングに入ります。

このとき、肘はあまり体から離さないで、
肘と腰とが連動するように意識してください。

また、手や腕ではなく、下半身でリードするように意識します。

サービスの上手なトッププレイヤーがサービスするとき、
下半身の動きを注視するといいでしょう。

一瞬ですが、鋭く速い体重移動があって、
腰を使っているのがわかります。

これは卓球のスイングすべてにいえることですが、
下半身がスイングをリードするというのはサービスも同様なのです。

⑥の手首の利用ですが、これは個人にまかせるべきでしょう。

手首を使ったほうがよく切れる人もいれば、
手首を使うと逆に切れないという人もいます。

ただし、YGサービスやその他のサービスの場合、
手首を利用しないとうまくいかないこともあります。

つぎに④です。

これは重要です。

このラケット面にあたると、グリップに伝わる感覚として、
「コツン」という硬い感触があります。

こういうときは、鋭く切れています。

よくトッププレイヤーがサービスを出す前に、
台の上にボールを小さくバウンドさせて、
ラケットで切るようなことを何度もしますね。

あれは面の左側にボールをあてる練習でもあるんです。

たぶん、ふだんの練習でも、
ああやってラケット面左側にあてているのでしょう。

とにかく、ここにあたると、よく切れるのです。

そして、これができれば、
同じラケット角度、スイング軌道、スイングスピードで、
ボールを面にあてる位置をかえるだけで、
下切れとナックルがだせるようになります。

そうなると、相手レシーバーは球種の判断がしづらくなります。

⑤ですが、下回転の効果をだすにはできるだけ、
横回転が入らないようにします。

多くのプレイヤーは、
下回転をだすときラケットの先が下がっているものです。

いわゆる純回転になればなるほど、
下回転の威力で相手がネットミスする確率は高まります。

上記したように、
できるかぎりべたっと台に並行になるようにしてください。

体重移動ですが、右利きの場合、
右から左に下半身の体重移動をするのですが、
このとき右足から左足でもいいし、
両足で体重移動してインパクトの瞬間、
右足に体重が乗るという方法でもいいでしょう。

どちらでも、やりやすい方法でどうぞ。

最後に⑦ですが、インパクトでグリップを握ると、
スイングスピードが瞬間的にアップして、よく切れます。

ボールとラケットの接触する時間が長く、
なおかつスイングスピードが速い。

これがより回転を生む摩擦の状態です。


387.右横回転サービスをレシーブ攻撃する方法を教えてください………

秋場さんこんにちは
ハンドルネーム ペンドラーです。

いつも具体的なアドバイスありがとうございます。

今回はレシーブについて質問なのですが、
実戦では下回転のサーブに次いで右横回転のサービスも
使用頻度は高いと思います。

特に右横サーブは出されたコースによって
あたかも違う種類のサービスのように
その対応の仕方も臨機応変にしなければならないと感じています。

特に今回お伺いしたいのは、バッククロスに長く、
そしてサイドを切る横回転のサーブに対する
レシーブの仕方についてです。

私はペンドライブ型なので、
台から出てくる長いサーブに対しては
フォアハンドで向かえ打ちたいとは思うのですが、
サーブに合わせて回り込もうとしても、
曲がってくるサーブにうまく合わずに詰まってしまったり、
あまりにもフォア側ががら空きになってしまうのが怖くて、
思い切った回り込みが出来なかったりと、
自分の特徴を活かせず、
ショートで安全に順回転でかえすのがやっとといった状況です。

そんなレシーブでは、せいぜいバックとフォアに
コースの打ち分けをするのくらいしか出来ないので、
なかなか優位な展開にもっていけません。

出来れば、レシーブのバリエーションを増やして、
レシーブから攻撃的にしかけて行きたいのですが、
何か良い方法はないでしょうか?

もし、もっと大きく回り込んでフォアで攻めるとしたら、
ちょっと難しそうですが、
やはり相手のバックサイドを切るようなコースを
狙っていくのが良いでしょうか?

ちなみに、曲がりが弱く、甘いコースにロングサーブがくれば、
バックハンドを振ってカウンターで打ち返すことはできます。


右横回転(時計回り)のレシーブのバリエーションと攻撃は
どうすればいいのか、についてお答えします。

まず、右利きのプレイヤーが
右横回転のロングサービスを出すときの気持ちを考えてみましょう。

基本的にロングサービスって、それなりの勇気が必要です。

そうです、レシーバーの強打や強ドライブ一発で
決められてしまう可能性が高いわけですから。

ロングサービスはサービスエースをとれる確率が
ショートサービスよりも高いかわりに、
相手レシーブの攻撃を受けて
得点を奪われる可能性も高いわけです。

また、ロングサービスを甘くレシーブすると、
相手の3球目攻撃を受けやすくなります。

ハイリスク、ハイリターンというのが、ロングサービスの特性です。

下回転、無回転、横回転など関係なく、
おしなべてロングサービスは
こういう特性をもっていることを承知するというか、
念頭においてレシーブの態勢に入るといいでしょう。

はい、ロングサービスにたいする心構えです。

ロングサービスがきたら攻撃するという意識をもつことです。

このような意識をもって、
そしてうまくレシーブ攻撃ができたら、
相手はそう簡単にはロングサービスを出せなくなり、
相手サービスがショートサービスに片寄るものです。

以上のロングサービスへの対応意識を踏まえたうえで、
右横回転の対策を考えてみましょう。

ペンドラーさんはまさにペンドラのプレースタイルなので、
できればフォアハンドでバックサイドに回り込んで、
ドライブや強打でレシーブ攻撃したいでしょう。

もしフォアハンドで回り込んで、
レシーブ一発で決められる可能性があるなら、
相手バックサイドを切る強力なドライブやスマッシュを
打ってしまうことです。
思いっきり踏み込んでもいいから、
決めにかかるのです。

もちろん、相手フォアサイドを抜いてもいいんです。

とうぜんフォアサイドはがら空きになっているので、
フォアにブロックされたらごめんさいで、
もう2球目攻撃で決めてしまうつもりで打ったほうがいいでしょうね。

こういう場合は、確率的には決まるほうが高いものです。

中途半端にやらないことです。

フォアハンドで回り込んだもう一つのケースは、
回り込んだものの強ドライブや強打できないとき、
どうするのかです。

これはいくつか対策があります。

①フォアハンドで打つと同時にフォアサイドにすぐに移動する。

うんと打球点を落として、
相手のフォアサイドにカーブドライブを打つ。

③以上の①も②もできない場合は、
相手のバックサイドを切るように打つ。
バックサイドを切ると、相手はクロス、
つまりこちらのバックサイドにリターンされる確率が高くなる。

④同じく③の状態で①も②もできない場合は、
相手のフォアミドルに深く入れる。
このボールに相手はつまって3球目が甘くなる可能性がある。

①はがら空きのフォアサイドをすぐにカバーする対策です。
相手が打つ前に移動するんです。

②は相手が3球目攻撃でバックサイドにフォアハンドで攻撃しようと
回り込んだ場合はとくに有効です。

③と④は相手の力量によって、その反応に大きな違いがでますが、
「サイドを切る」「深いフォアミドル」は
レベルの差に係わらずそれなりの技術力を必要とするものです。

そしてつぎに、バックハンド系技術での右横回転サービス対応策です。

一番いいのは、相手のフォアサイドへプッシュで攻めることです。

これ、そんなにむずかしくありません。

右横でも上回転と下回転がありますが、
それをよく読んでラケット角度と軌道を調整して、
いいですかバックスイングをまったくとらないで
インパクトの瞬間にフォアサイドへ向けて鋭くプッシュすればいいんです。

「バックスイングをとらない」ことがコツというかポイントです。

これはフォアハンドのフリックや強打も、
バックハンドのプッシュでも同じですが、
回転系ボールを軽く強打するときは、
バックスイングをとらないことです。

バックスイングを少しでもとれば横回転の影響を受けますが、
とらなければほとんど受けません。

その合理的な理由はわかりませんが、経験上そうなります。

そして、このフォアサイドへのプッシュは、
サービスの横回転が
そのままレシーブの打球スピードに変換されますから、
けっこう打球もスピードが出ます。

それに通常、右横回転を出せば、
右利きの場合、
自分のバックサイドにレシーブされる確率が高いものと
予想していますので、なお効果的なのです。


386.ラケット位置、日ペンの表面バックハンドドライブ、待ちについて……

秋場様ごぶさたしております。
Q&A366及び370で質問させていただいた佐藤です。

ご説明いただいたことを踏まえ、
あれから色々と考えながら練習してみました。

最近になって、(まだまだ精度には不満があるものの)
色々な事の感覚がわかってきたようにおもいます。

ポイントとしては、基本姿勢でのラケットの位置を高めに保ち
(いつも仰られていることと存じますが)、
そこからボールや打法に合わせて
様様なスイングをしていくのが大事ですね。

「振るバックハンド」の場合は(自分の感覚としては)
特に高い位置のまま一旦軽くバックスイングを取り、
そこからボールや打法に応じて
スイングの軌道を変化させていく感じかなとおもいます
(下切れに対する
ドライブの場合は、そこから下げてから振り上げるとか)。

また、バックハンドドライブの回転を強くするには、
バックスイングでできるだけ手首を曲げて
ラケット面を外側に開いた状態にしてから、
下切れに対してなら肩甲骨に当てるくらい、
ロングに対してなら
右肩の横くらいまで振り切る感じだと良かったです。

あと、肘は体につけ過ぎず
わきの下全体をリラックスさせる事も大事だとおもいます。

仰られるように、ラケットを高く保つとドライブと強打の使い分けや、
スイングの大小の使い分けや
フォア・バックの切り替えはやりやすいですね。

現在、バックハンドの練習と併せて、
フォアハンドで(ハイブリットと言うのはおこがましい限りですが)
同じボールに対して
ドライブと強打の両方を打てるようにしてみようかと思い、
先ずは低い下切れに対して
強打したりドライブを掛けたりする練習もしています。

「待ち」については、
自分として自然に「フォア待ち」になり
得点になっていればそれで良いし、
不利になると思えばポジションをミドルよりにチェンジして
「両ハンド待ち」に戦術転換するということにしようと
割り切る事にしました。

以上の事柄について、
秋場様としてはどのようなお考えをお持ちかを
聞かさせて頂きたいと存じます。


[その1]
佐藤さんのような、
卓技研が推奨する新しい卓球技術を
取り入れられていくプレイヤーや指導者が、
このところすごく多くなって嬉しく思っています。

ちなみに、「卓技研式水平打法」への質問も激増しており、
近々まとめて解説する予定です。

さて、佐藤さんは日ペン(日本式ペンホルダー)で、
ペンの表面でのバックハンドドライブやハーフボレーについて
質問された方です。

まず、「基本姿勢でのラケットの位置を高めに保ち、
そこからボールや打法に合わせて
様様なスイングをしていくのが大事ですね」
について解説します。

基本姿勢でラケットの位置を高くすることは、
速い、高回転、高ピッチ、
それに攻撃力だけではなくブロック&カウンターの必要性といった
現代卓球の要請にマッチしたものです。

速い、高回転、高ピッチの打球にたいして、
ラケットが下から出るだけ劣勢を余儀なくされます。

いったん、高い位置にラケットを保ち、
そこからさまざまな打球に対応することです。

下げて待つことで、
高いラケット位置で対応する打球が飛んできたとき、
下から上にラケットを上げる分だけ、
攻撃とブロック&カウンターの精度が落ちるのです。

はい、ラケット位置が下にあるだけ、ソンをします。

高い分だけ、トクをします。

これは実際に高いラケット位置で
しばらく実践すればわかることですが、
このラケット位置の高さの違いの効果は、
それはほんとうに大きいものです。

たとえばブロック&カウンターでは、
いままでブロックできなかった
相手の深くて強力なスマッシュやドライブを止めることができ、
また止めるだけではなく、カウンター攻撃も容易になります。

では、なぜ現代卓球では高いラケット位置が要求されるのでしょうか?

それは速い、高回転、高ピッチの打球やラリーが
前陣から前中陣で展開されるからです。

これが中陣や後陣となるとラケット位置が低くくても問題になりません。

それだけ打球対応のための時間があるからです。

でも、前陣付近での対応となると、
下からラケットが出てしまうと、
打球速度・回転・ピッチに遅れたり圧されることになり、
オーバーミスにつながるのです。

自分の試合を振り返ってみてください。

試合のほとんどのラリーは前陣で決着しているはずです。

そして自分のミスの50%以上はオーバーミスのはずです。

さらに自分より力量あるプレイヤーとの対戦になるほど、
オーバーミスは増えているはずです。

オーバーミスは何を意味しているのか分析してみることです。

ラケットを下に保ったほうが、
自分が打球する感覚としてはやりやすいものですが、
往々にしてやりやすい技術というものは、
相手にとってもやりやすく、技術的なレベルが低いものです。

ラケットの位置を高くするのは、
最初は違和感があり、またネットミスも多くなりますが、
実行しているうちに慣れてきて、
それが「普通」になってきます。

スポーツ技術の進化というのは、
卓球だけにかぎらずそういうものです。(つづく)

[その2]
ペンのバックハンドについてです。

これまでペンといえば、「押すバックハンド」がほとんどでした。

そう、ショートです。

そして、その攻撃的打法がプッシュということになります。

どちらも押すわけです。

「押す」とショートと、
「振る」というシェークのバックハンド・ハーフボレーと比べてみますと、
やはり振るほうが断然打球スピードが出ます。

プレイヤーのなかには、プッシュの上手い人もいますが、
相手打球が深かったり、弱いとなかなかスピードが出ません。

それにシェークはハーフボレーにトップスピンをかけたり、
バックハンド・フリックやチキータなど、
バラエティある打法への応用がききます。

では、ペンに「振るバックハンド」ができないのかといえば、
これが「やればできる」のです。

精神論ではなく、
これまでペンのプレイヤーが
単にやってこなかっただけなのかもしれないのです。

そう、もう頭っから、
「ペンはショート」という思い込みがあったようです。

固定観念というやつです。

技術革新というのは、スポーツにかぎらず、
どんな分野でも、まずは固定観念を打破することから始まります。

そしてこのペンのバックハンドだって同じなんです。

ペンもシェークのハーフボレーのように、
肘をスイングの軸にして振ればいいんです。

練習して慣れれば、シェークのプレイヤーのように
「ふつう」に打てるようになります。

そして、これができると、シェークのように、
バックハンドでトップスピンやフリック、チキータができるようになるし、
相手のツッツキやサービスなどのスピン系ボールを
バックハンド・ドライブすることもできるようになります。

もちろん、ペンの裏面を使えば、
これらの打法はやりやすいので、
裏面打法も一度は試してみるべきですが、
もしどうしても裏面が嫌なら、
表面で以上の打法をぜひ試してみるべきです。

そして、その打法のやりかたですが、
佐藤さんが書いておられるように……

①高い位置のまま一旦軽くバックスイングを取り

②そこからボールや打法に応じてスイングの軌道を変化させていく感じ

③ 下切れに対するドライブの場合は、
そこから下げてから振り上げるとか。

また、バックハンドドライブの回転を強くするには、
バックスイングでできるだけ手首を曲げて
ラケット面を外側に開いた状態にしてから、
下切れに対してなら肩甲骨に当てるくらい、
ロングに対してなら右肩の横くらいまで振り切る感じ。

あと、肘は体につけ過ぎずわきの下全体をリラックスさせる。

以上のような佐藤さん流のスイング法いうか、
感覚でまったく問題はないでしょう。

一つ付け加えるなら、「タイミング」をいかにうまくとるかです。

いままでショートをやっていて、
振るバックハンド(ペンのハーフボレー)をやると、
バールがバウンドしてインパクトするまでの
打球ポイントがとりづらくなるものです。

ショートは自陣にバウンドするボールの近くにラケットをもっていく
という感じでタイミングはとりやすかったのですが、
ハーフボレーとなると肘が固定されにくいので、
タイミングの取り方に不安定感を覚えるものです。

このタイミングのとりかたですが、
シェークと同じように、肘を支点にして、前腕で小さく振ることです。

ほんとに小さなスイング軌道でだいじょうぶです。

そして、ショートのタイミングと同じく、
自陣にボールがバウンドした直後を打つようにします。

たったこれだけのことですが、
こうやって振るバックハンドをやると、
相手はショートのタイミングとかなりちがったものになり、
その効果は絶大です。

もちろんすべて振らなくてもいいんです。

ケースによっては、
たとえば相手のドライブや強打に対応するときなどは、
いままでどおりショートでブロックすればいいのです。(つづく)

[その3]
「同じボールに対して
ドライブと強打の両方を打てるようにしてみようかと思い、
先ずは低い下切れに対して強打したり
ドライブを掛けたりする練習もしています」

これ、いいですね。

そうです。

ハイブリッド攻撃(タクティックス)というのは、
別にむずかしいものではないんです。

ごく単純にいえば、
トップスピンと強打(アタック)を混ぜる(ハイブリッド)ことですから。

でも、単純だけど、とっても高度な戦法なんです。

これを使いこなしているトッププレイヤーはぼくが知る限りいません。

もしいたら、どなたか教えてください。

ただ、平野早矢香がハイブリッド攻撃にチャレンジしています。

いま平野はちょっと低迷してますが、
この戦法をマスターしたら、
また日本ナンバーワンになるとともに、
中国に伍する力量に達するかもしれません。

あと、丹羽がハイブリッドではないけれど、
それに近い卓球をしていますね。

佐藤さんが練習されているという
下切れをドライブとアタック両方で打てるというのは、
とくに効果的です。

下切れのボールを送った相手は、
とうぜんドライブで攻めてくるという固定観念があります。

そこにパチンッッと強打がくれば、
タイミングがとれなくなって決まる確率が非常に高いのです。

まだハイブリッドを試してないプレイヤーは、
ぜひ一度、ここはドライブというところで強打してください。

その効果が実証されることでしょう。

むかしからドライブマンをやっている人なら実感しているでしょうが、
ここ数年間でドライブが効かなくなったと思いませんか。

そう、40ミリボールの時代になって、
それに打球のほとんどがトップスピンになって、
もうみんなドライブを受けることに
すっかり慣れすぎたんですね。

それはトッププレイヤーから町中の試合まで、
レベルの差を超えて普遍化しています。

佐藤さんどんどん、この練習積んでください。

それと、ハイブリッドとラケットの位置を高くとることはつながっています。

それについては次回に。(しつこく、つづく)

[その4]
はい、今回がこの項最終回です。

いいかげんに終了しないとね。つぎの質問も来てますから。

さて、ハイブリッド攻撃と構えるラケット位置の高さですが、
ハイブリッド攻撃をおこなう場合は、
かならずラケットの位置を高くします。

高い位置を基本にして、そこからケースに応じて、
そのままの高さからアタックやドライブ、ブロック、カウンターをしたり、
時間的余裕があったり、打球点を落とさないといけない場合は
高い位置からラケットを下げてスイングに入ります。

これが最初からラケットの位置が低いと、
とくにアタックやブロック、カウンターの威力がなくなったり、
アタックで使用する卓技研式水平打法ができなくなります。

また低い位置からラケットが出ると、
時間的に遅れたり、下から上にスイングが動くという二つの原因から、
オーバーミスにつながります。

ゲームでもっとも多いオーバーミスの原因のほとんどは、
この二点なのです。

オーバーミスしたときの自分のラケット位置と
ラケットの動きをよく振りかえってみてください。

また、オーバーミスというのは、
卓球プレイヤーにとって一種の屈辱的なミスです。

野球の打者でいうと、
相手投手の速球に力負けしてのポップフライなのですから。

それと、なにもハイブリッドタクティックス(攻撃)をやらなくたって、
これからの卓球はラケットの位置が高い方が圧倒的に有利です。

なぜなら、台の近くでの高速ラリーでは、
アタックにしろドライブにしろ、またカウンターやブロックでも、
ラケットの位置が高いほど、時間的に有利なのです。

それに相手のサイドを切る打球をアタックするには、
打球点が高くないとできません。

それには高いラケット位置からそのまま水平に振るほうが、
時間にプラスして、
バックスイングをふくんだスイング全体がコンパクトになります。

要するに、高いラケット位置はとても合理的なのです。

はい、理にかなった、正しいスイングと言いきってしまっても、
いいだろうと思います。

さらに、ラケット位置が高いと佐藤さんも述べておられるように、
フォアハンドとバックハンドの切り替えがスムーズに早くなります。

つぎに「待ち」ですが、
この待ちとは、要するに「いかに自分のスイング時間を確保し」、
「自分のタイミングがとれるか」ということです。

レベルが高くなればなるほど、「タイミング」が勝負の分岐的になります。

それを踏まえての「待ち」です。

それと、攻撃タイプどうしの試合では、
いかに先に攻撃を仕掛けるかが、大きなポイントにはなるのですが、
かといって、そこに意識がいきすぎると、
どうしてもミスが多くなり、防御もおろそかになります。

まあ、いってみれば、卓球って、
その二律背反をいかに克服するかです。

この二律背反というテーマに
一つの確かな解答をしてみせたのが張怡寧(チャン・イーニン)でしょう。

そしてまだ途上とはいえ丹羽孝希です。

張も丹羽も、両ハンドの切り替えがとてもスムーズで、
また攻撃と守備の切り替えもスムーズです。

丹羽は非常に未来指向の卓球ですが、
それを丹羽本人は自分の先天的なセンスで、
ごくしぜんにこなしてしまうのです。

ここが彼の天才性のゆえんです。

丹羽といえば、数日前の朝日新聞で
元・東大学長の蓮実重彦がこんなことを述べています。

「人間同士が相手を意識して手段をつくし合っている時に、
不意にそういう次元を超えてしまう瞬間がある。
ロンドンでは、やり投げのディーン元気が
そんな瞬間に触れそうな気配を漂わせている。
「ただ投げればよい」という彼の動きには、
人間を超えた何かが感じられる。
卓球の丹羽孝希にも、似た雰囲気が備わっています」

なるほど、さすがスポーツや映画の真髄を鋭く読み取れる蓮実さんです。

蓮実さんは、卓球をしなくても(たぶん?)、
丹羽の動きの超人性を見てとってしまうのですね。

なにごとも、深い領域の、たとえばスポーツや音楽などの芸術などは、
それが深いだけ普遍性を有するのです。

丹羽のようなプレーがひろがると、
卓球はもっと多くの一般のファンをつかむことができるでしょう。

卓球はまだまだ未開拓の分野がひろくひろがる、
可能性に満ちたスポーツなのです。

385.チキータを練習していますが、回転がかかりません……

いつも楽しく拝見させていただいてます。

卓球歴15年のHと申します。

戦型はシェイク裏裏のブロックタイプです。

ブロックマンにとって一番大事な事は
相手にフルスイングさせない事が大切だと思ってます。

その為にはレシーブが多彩であれば
フルスイングをされにくいと考えチキータを練習していますが
なかなか回転がかかりません。

台上でひじを中心に上にこすりあげていますが
普通のバックフリックになってしまいます。

コツをよろしくお願いします。


もともとチキータはそのスイングの性格上、
それほど強い回転をかけることはできません。

まず、そのことを念頭においてください。

チキータは台上の短いサービスや
ツッツキを攻撃的に処理できる打法です。

チキータを開発し、みずからネーミングしたのは
コルベルというチェコのプレイヤーです。

もうチキータが誕生して7年以上たちますが、
ここ1、2年のあいだにチキータは攻撃的な進化をとげ、
この打法を使用するのはトッププレイヤーだけではなく、
一般にも広く普及しています。

では、その進化とはどこか? 

それはチキータをされた相手は、
どのコースにくるかわかりづらいところにあります。

そう、コースが非常にコースが読まれにくい打法なのです。

ですから、それを意識して練習するようにしましょう。

最初はクロスからはじめて、
慣れてくればストレートやミドルにも打てるようにします。

とくにストレートコースは効果的です。

逆に言うと、クロスばかりでは、
カウンターを食らうことが多くなるでしょう。

なぜなら、それほど強力な打球をうつことができないチキータなので、
コースを読まれるとちょっとつらいわけです。

なお『卓球パーフェクトマスター』では、
コルベルの連続写真でチキータを解説していますから、
ぜひご覧ください。

さて、ではチキータの基本スイングを述べてみましょう。
(以下、右利きの例として)

①右足前のスタンスをとる

②肘をひねって高くあげる

③手首も逆時計回りにひねる

④ボールの左側面を打球する

⑤ねじったゴム紐を開放するように一気にスイング

⑥インパクトからフォロースルーでパワーを得る

チキータを練習して、
ある程度回転やコースが自由に打てるようになったら、
ぜひつぎのテクニックにもチャレンジしてみてください。

それは打球ポイントを変えて打つことです。

頂点からちょっと落ちたぐらいが
いちばんチキータしやすいものですが、
頂点やさらに頂点前をねらってください。

これができると、相手は対応しづらくなり、
フルスイングができなくなるでしょう。


384.シェークのトップ選手のグリップ、グリップ加工についても解説お願いします……

マイクです。以前に2回ほど質問させていただきました。

いつも興味深く拝読しています。

今回はグリップについて質問させていただきます。

サラリーマン時代にゴルフに夢中になっていたせいか、
卓球でも(シェーク異質タイプ)練習中
グリップが気になって仕方なくよくラケットをいじくります。

そこで質問ですが(今回はシェークの場合の質問です)
トップ選手のグリップの実態はどうなんでしょうか? 

フォアハンドを強化したいとか、ショートをやりやすくしたいとか、
ペンの場合は自分なりにラケットのグリップ部を削ることは
当たり前となっていますが、
シェークの場合はこの点あまりクローズアップされていないようです。

やはり左右対称(新品のまま)がベストということなんでしょうか? 

もしいろいろな工夫により効果を発揮しているケースがあれば
ぜひご紹介いただき併せて解説をお願いいただければ幸いです。


グリップはゴルフ同様、卓球にとっても大切なポイントです。

グリップの問題が打法に欠陥をまねいていることもあります。

グリップをきめるとき、とかく矛盾するテーマがあります。

それは……

①プレースタイルに合致したもの

②個人のフィーリングに合致したもの

以上この①と②のせめぎあいでグリップが決定されるわけです。

合理的には①を指向すべきです。

ただ、グリップという手でラケットを握るということは
きわめて個人的なフィット感の問題があり、
いくらプレースタイルに合致していても、
どうしてもこの握りはしたくないということがあります。

それにこれまでの世界チャンピオンをみても、
よく知られているように長谷川信彦さんのような「一本ざし」
とよばれたバック面を支える人差し指をまっすぐ伸ばしたグリップや、
中国女子の鄧亜萍のバック面を人差し指と中指の二本の指で支える
というような、特異なグリップもあります。

以上のことをふまえて、
自分なりに①と②をうまく融合させることをおすすめします。

そのヒントとなることは回答者が著者である
『卓球パーフェクトマスター』に詳細に記述しておりますので
ぜひご参照いただければと思います。

つぎにシェークハンド・グリップをきめる
各パートのポイントをあげてみます。

①浅く握るか、深くにぎるか
→基本的にパワーを得たいのなら浅くする

②フォア面の親指を中心にするか外へ離すか
→バックハンド系スイングの重要なポイント

③親指の腹で支えるか、サムアップするか
→『卓球パーフェクトマスター』に詳細を記述

④バック面を支える人差し指を中心よりにするか、右側よりにするか
→フォアハンド系スイングの重要なポイント。
フォアハンドの比重が大きく、パワーを出したいのなら中心にする。

なお、グリップは可能なかぎり、ソフトに握るようにしましょう。

これは「絶対」です! 

ゴルフもできるだけソフトに握るようにしますが、
卓球も可能な限り柔らかく握りましょう。

ソフトなグリップを基本として、
スピンやパワーを出したいときにぐっと握るのです。

ほとんどのビギナーは最初からがしっと握っています。

ソフトに握れることは、ひとつの大きな技術力なのです。

また、練習や試合で、ものすごく集中したとき、
ラケットを握っているという手の感触が消えるほど、
スムーズなフィット感を得ることがあります。

そういうときは、無意識のうちに
理想的なグリップになっているものです。

身心の集中と充実したプレーが
しぜんに最適のグリップを生んでいるのです。

そういうときのグリップをしっかりと記憶に刻んでおくといいでしょうね。

シェークハンドグリップ部を
ペンのように削ったりするプレイヤーはあまり見かけませんが、
自分が握りやすいように加工することはよいことではないでしょうか。

また、シェークのグリップにはその形状がちがう
「ストレート」「フレア」「コニック」「アナトミック」など各種あるので、
プロショップで実際に握って感触を確かめたほうがいいでしょう。

またグリップテープを巻いて調整するのもいいでしょう。


383.右利きですが、左利きに弱いんです。左利き対策をご指導ください……

秋場さん。今晩は。またメールさせていただきます。

先日の試合で左のペン表と対戦しました。

どうも左利きに対して弱いです。

相手のフォアにボールが集まってしまい
強打されブロックして返せません。

相手のフォアにどうしてもボールがいってしまいます。

コースが悪いと思いますが
ストレート(相手のバック)にふることができません。

左利き対策につよくなりたいです。

サーブも右利きだと効くのですが左だとサーブもなかなか効きません。

表裏左効き対策をご指導下さい。

やどかりちゃん。


最初に核心的なところを発表しましょう。

左利きに強くなると、右利きにも強くなります! 

さて、これはなぜでしょう。

まず、ようくご自分で考えてください。

これから述べることは、あくまで卓技研の考えです。

ものごとが上達するもっとも大切なことは、
自分で意識して、自分で考え、自分で実行していくことです。

このプロセスのなかで、先達や専門家の意見を聴くようにするのです。

このとき大切なのは、
「やらされるのではなく、みずからの意思でやる」ことです。

職人の世界ではよく師匠のワザを「盗む」といいます。

盗むとは、自分が意識して学びとるということです。

他人のものを盗むと罪となりますが、
この学びとるという盗みは、
人間の成長にとって欠かせないものです。

ミラーニューロンとこの盗みは密接な関係にあると
回答者は考えております。

その名の通り、
「脳の鏡」とも呼ばれる神経細胞のミラーニューロンですが、
おそらく「学習」のファーストステップは
この神経細胞を介在することからとなるのでしょう。

さて、右利きの左利き対策です。

右対右の対戦の場合、
ラリー展開の基本軸はバックサイド対バックサイドとなります。

これはバックハンドよりもファオハンドのほうが威力があり、
迂闊にフォアサイドにボールをまわすと
強力なフォアハンド攻撃をあびるからです。

もっとも、最近ではチキータ技術の向上により、
フォアサイドでもチキータで攻撃すると
フォアハンド・フリックよりも攻撃性がある場合もありますが。

とはいっても、やはり基本軸はバックサイド対バックサイドです。

このバックサイドのラリーはクロスコースということになるのですが、
バックサイド・クロスからストレートコースの
フォアサイドへコースをかえるのは、
それなりの高い技術力を必要とします。

その理由は、クロスコースは長く、ストレートコースは短い、ということ、
それにラケットがクロスでは内向になっていたのを、
ストレートではそれよりも外向きにしなくてはならず、
この「短い」「外向き」という点から、
ストレートに打つのはオーバーミスがでやすい
という結果をまねくからです。

そういうところから、右利きどうしが対戦すると、
どうしてもバッククロスを基本軸として
ラリーが展開するようになるわけです。

ということは、とうぜんバックサイドのクロスラリーから、
先にストレートへコースチェンジしたほうが有利なることが考えられます。

とくに女子の対戦でバックハンド・ハーフボレーの打ち合いで、
先にストレートのフォアサイドに
強打というか速打を打ったほうが決まるケースがよくあります。

バック対バックのラリーでフォアサイドにコースをふられると
なかなか対応できないのです。

だから、もっと早くフォアサイドにボールを入れろと思うのですが、
やっているほうは、
そうはたやすくストレートにボールをまわすことはできないのです。

そう、「それなりの高い技術力」が必要だからです。

では、右対左では、このラリーの基本軸はどうなるでしょうか。

そうです。

やはり右のバック対左のバックとなります。

お互い相手のバックにボールをまわそうとするからです。

ただし、対左利きの場合は、
このバック対バックがクロスではなく、
ストレートコースとなります。

このストレートコースに打てることが
対左利き対策の”キモ”です。

まず、右利きのプレイヤーが
左対策としてマスターしなければならないのは、
バックハンドのハーフボレー、ツッツキ、強打、チキータ、
フリック、ドライブなどです。

これら各種のバックハンド打法を
ストレートへ打つ技術を身に着けることです。

具体的には……

①バクハンド・ーフボレー

②ツーバウンドするバックハンド・ツッツキ

この①②をストレートへ安定して打てることです。

この二つだけでも、かなり大きな効果が期待できます。

そしてこれをマスターしたら……

③相手のエンドラインぎりぎりに入るバックハンド・ドライブ

④相手のエンドラインぎりぎりに入るチキータ

これでかなり有利に先手をとることができます。

あと、もう一点ストレートのポイントがあります。

それはフォアサイドにボールがきたとき、
相手のフォアサイド、ストレートコースに打てることです。

ことし1月の全日本選手権で
福原愛は石川佳純を破って念願の初優勝をとげましたが、
この福原の勝利の大きな要因は
フォアサイドに振られたボールを
石川のフォアサイドへストレート強打を打てたことにあります。

このストレート攻撃に石川はことごとく抜かれていました。

左利きのプレイヤーは右利きがフォアハンドを打つとき、
時間的に余裕をもたれると、
自分のバックにくるのかフォアにくるのか、
なかなかわからないのです。

以上から、決めにかかるときは……

⑤フォアハンドをストレートコース、
相手左利きのフォアサイドを抜くこと

となります。

以上①から⑤をマスターするためにはどういう練習をすればいいのか、
わかりますよね。

これができれば、左利き対策の幅が大きくひろがります。

なお、以上のことはそのまま左利きプレーヤーの
対右利き対策にもなりますから、参考にしてください。

まあ、もっとも、左利きは右利きと対戦することが多く、
このあたりは慣れているでしょう。

それと、対左の表と裏は、対右と大きな違いはありません。

ただ、左のドライブは
基本的に右利きのバックサイドのほうへ曲がる
ということを意識しておいてほうがいいでしょうね。

最後にストレートへ打てることが左利き対策のキモと述べましたが、
そのためにも卓技研式水平打法をぜひマスターしてもらいたいものです。

なぜなら、水平打法は
ストレートにもとても打ちやすい打法であるからです。

そのあたりのところは、これからおいおい解説していきましょう。


382.卓技研式水平打法の肩と肘の使わけについて……

秋場さんお久しぶりです。
abcです。

一年間ほど水平打法を意識して練習を続けてきた結果、
上回転も下回転もほとんど回転量を無視して、
打って、安定して入るようになってきました。

最近疑問に思うことがいくつか出てきたので質問します。

1、卓球パーフェクトマスターに書いてある水平打法には、
肘を内側に入れ、威力に負けないようにすると書いてあります。

これを、私は肘だけでは威力に負けるので、
肘だけではなく肩も打つ時の支点に入れて、
肩から体側の大きな筋肉も使いがっちり固め、
自分のラケット角度が相手の球の威力によって
ずれないようにするためと捉えているのですがあっていますか?

2、水平打法をマスターしたことによって、深いボールに対しては
どれだけ深くても打てるのですが、
浅い台から出るかでないかの球、
台上で頂点を迎える球
(例えば、かなり浅いループドライブや浅いツッツキ)
に対して肩を使うスイングをするとうまく打てません。

うまく打てないのは、台が邪魔になり体が移動できず、
いつもの打球点で打てないからなのですが、
これは肘だけを支点とし
前腕がメインのスイング(フリック気味)に
切り替えたほうがいいのですか?

3、上回転も下回転も同じように肩を支点とするスイングで
角度だけを調整しているのですが、
下回転の場合威力に押されて
ラケット角度が変わることがあまりないので、
肘を支点に振ってもいいと思うのですがどう思いますか?


水平打法に取り組んでこられて、
相手ボールの回転に影響されず強打できることを
マスターされたわけですね。

「卓技研式水平打法」の基本である
ボールの側面を水平に叩くということを実践すれば、
ほぼ上回転、下回転に関係なく強打することができます。

さて、個々のご質問にお答えします。

まず1ですが、水平打法のフォアハンド・ロング打法に関しては、
「肩甲骨」がスイング支点となります。

バックスイングのときに
肩甲骨をぐっと背骨のほうにぐっと入れるようにします。

肘を内側に入れるというのは
ラケットのスイング軌道が半円状になる
(いわゆるヒンジ運動)を防止して、
インパクト時にラケットが外側に向かないことを防ぐためです。

ラケットが外に向くと相手の打球の威力に負けて、
オーバーミスの原因となります。

これは文章では理解されにくいかもしれません。

『卓球パーフェクトマスター』では、
この部分をイラストで精密に表現しています。

動画でも近い将来、解説できると思います。

2ですが、水平打法をマスターして、
「どれだけ深いボールにも打てるようになった」ということですが、
これは水平打法のストロングポイントの一つです。

ミスをする最大の原因は、深いボールで、
それによるオーバーミスです。

従来のフォアハンド打法のように低いバックスイングの位置では、
深いボールや深くて伸びるボールには、
対応が遅れたり、ボールの威力に負けてしまうことが多くなります。

その結果、オーバーミスということになるのです。

攻撃型と対戦したとき、失点の多くはオーバーミスです。

水平打法はバックスイングの位置が高いので、負けにくいのです。

しかも高い位置から水平に振り抜くことで、
強打やカウンターの威力が強まり、鋭い打球になります。

深いボールに対応できるということは、ものすごい強みなのです。

さて、2の質問の浅いボールですが、
もちろんボールの長短で、
スイングの大小や肩主体、肘主体と変えることが必要です。

とくにフリックは肘を軸に(そう前腕がメインです)、
小さく鋭く振り抜きましょう。

3の「下回転は肘を軸に振ってもいいか」ですが、
これはケースバイケースですね。

台上の短いボールや低いボール、
あるいは時間的に余裕がないときなどは、
肘を軸に前腕で鋭く対応したほうがいいでしょう。

ただ、高いボールや浅くて踏み込んで決定打にしようというときは、
肩甲骨を軸にしたほうがいいでしょう。

とくにカット打ちのときは、
つなぐ場合は肘を軸にコンパクトに振って安定させ、
強打するときは肩を軸としたほうがパワーがでます。

以上、肘と肩甲骨のいずれをスイングの軸とするにしても、
バックスイングは小さくして、
フォロースルーでパワーを得るようにするのが、
卓技研式水平打法の基本となります。


381.試合になると手足が震えたり過度に緊張します。卓技研のメソッドを試しましたがだめでした……

初めましてH.N艦長と申します。
いつも楽しく拝見しております。

今回質問させて頂きたいのは精神面についてのことです。

私はもともと緊張しにくい性質の様で、
学生時代は野球をやっていたのですが、
打撃や守備でビビったり緊張したりということはあまりなく、
試合でもそこそこ活躍しておりました。

また、囲碁も少々齧っており、
大会などでは競った場面ほど力を発揮でき、
何度か優勝も経験しました。

(確かにある程度の緊張はありましたが
それらは程よい緊張感でした)

そして今から6年ほど前に卓球を始めたのですが、
何故かこの「卓球」という競技だけは緊張してしまいます。

それも緊張のしかたが尋常ではなく、
恥ずかしい話ですが、
試合前のラリーの時点で手足が震えてラケットをしっかり持てず
ボールがきちんとラケットに当たることがあまりありません。

練習の時は、基本的な技術や(種類は少ないですが)
応用的な技術もかなり安定感があり、
よく仲間からは
「そこまでできるのに何故外の試合ではああなるんだ」
と言われたりします(クラブ内での私の実力は中の上ぐらいです)。

過去のQ&Aや集中論を読み、
納得して実践してはみたもののあまり効果がなく
(自分を緊張するように持っていくという方法を実践した時などは
2セット連続でラブゲームというひどい結果でした)、
1回戦負けの日々が続き
先日は明らかに格下の相手に負け初戦敗退となりました。

長々と書きましたが質問は以下の2点です。

① Q&Aや集中論の方法でも緊張が軽減しないなら
もう緊張の緩和は諦めた方がよいのでしょうか?

② そもそも卓球以外の競技では緊張しないのに
卓球の時だけは異常に緊張するということは
まず卓球に向いていないということなのでしょうか?

正直な所、メンタルに関する質問が過去にもあったにも関わらず
このような質問をするのは失礼だと思ったのですが、
現在これらのことで真剣に悩んでいます。

お答えを頂けると幸いです。


このような質問をするのは、もうまったく「失礼」ではありません。

回答者として、ファイティングスピリットがわきますし、
率直にこういう質問をしてくださるあなたに感謝したいくらいです。

野球や囲碁では緊張しないで、
卓球の試合になると、どういうわけかひどく緊張するんですね。

先に②から答えます。

卓球が向いている、向いていないというより、
あなたにとって卓球が占めるウエイトが大きいから
激しく緊張するのではないでしょうか。

過度に緊張することというのは、
自分にとって大切なことですよね。

たとえば受験でも、絶対に入りたい学校の試験は緊張し、
自分の実力と上にも下にもかけ離れている学校の試験では
それほど緊張しないものです。

卓球のトッププレイヤーでも、どんな偉大なアスリートでも、
緊張のあまり、手足が震えたり、お腹がいたくなったり、
心臓がバクバクしたり、
吐きそうになったり、実際に吐いたりします。

明石屋さんまがテレビでこんなことを言ってました。

「舞台やテレビの放送で緊張しない芸人は出世しない」

これは事実でしょう。

まったく緊張しないように見える、
あのさんまだって、本番の前にはかなり緊張しているのです。

で、この事実はなにを意味してるかわかりますよね。

それと緊張するときというのは、
大勢のなかでいいとこを見せようとか、
負けられない、勝ちたいという思いが強い場合です。

そういうところから、あなたにとって卓球はとても大切なことで、
もしかしたら、
卓球の試合でみんなにいいとこを見せたい
と思っているかもしれません。

自分の胸に手を当ててよく考えてみてください。

あなたにとって卓球はどういう存在なのか、ということを。

自分の意識や意思でどうにもならない
身体のふるまい(癖や仕草、病気、症状などもふくまれます)は、
身体や無意識にひそむ本当の自己
(ユングのいうSELF)からのメッセージだと回答者は考えております。

卓球の大会の試合になると、
「手足が震えてラケットをしっかり持てず
ボールがきちんとラケットに当たることがあまりありません」
状態になるのは、
なにかあなたと卓球には大切な関係性があるのではないでしょうか。

試合になると「手足が震える」こととあなたの無意識とは、
深く密接につながっています。

自分がまったく、そうなることを意図せず、望みもしないのに、
そういうふうに身体が勝手に震えるというのは、
そう考えるしかないでしょう。

緊張で試合が思うようにできないというのは、
深刻な問題ではありますが、
これを客観的に見れば非常に興味のわくことだと思いませんか。

だって不思議ですよね。
そう考えれば、好奇心がわいてきませんか? 

試合になって、震えている自分の手や足をよく見て、よく味わって、
客観的な対象としてよく観察してみてください。

①の質問ですが、ここで「緊張の緩和」とあります。

緊張を緩和させる、というふうに考えないほういいでしょう。

「緊張をなくしたい」
「緊張を緩和させたい」
「緊張に効果があるメソッドをためす」というように、
「緊張」がマイナスイメージでそれを取り除こうとすれば、
ますます緊張は増すでしょう。

なぜなら、緊張はメッセージ、あるいはシグナルだからです。

赤信号が灯っていて、
その信号を消しても危険性は消えないのと同じことです。

「自分を緊張するように持っていく
という方法を実践した時などは2セット連続でラブゲームという
ひどい結果でした」とありますが、
この緊張するとき、
逆にどんどん自分を緊張させるというメソッドの目的は、
自分が緊張を起こしていることに気づくためです。

そしてあなたは、自分を緊張するように持っていったところ、
ますます緊張して散々たる結果に終わったわけです。

この緊張させようとしたところ、より緊張したというのは、
重要なヒントと思えませんか。

おそらく、あなたが卓球の試合で過剰な緊張を超えたとき、
あなたはもう一回りも二回りも大きな人間になられるだろうと思います。

この緊張をあなたの「宝」だと思って大切にしてください。

それとつぎのことをやってみてください。

毎日、一日一回、眼をつむって、
試合で緊張したときの状態を思い起こしてみるのです。
そして、なにも思わず、考えず、ただその状態を観察するのです。

それと試合で緊張したときの、自分の気持ちや身体の状態など、
その試合にまつわることをノートに綴ってみるのです。
ただただ、起こったことをありのまま書くのです。

またいつでも、ご報告ください。お待ちしています。