Q&A361~370 of 卓球技術研究所t3i

卓球361~370

370.実戦でついフォアハンド待ちの体勢になってしまうのですが……


Q&A366で質問させていただいた佐藤です。

アドバイスを頂いたように
インパクトのタイミングをまとめるようにすると、
バック対バックでシェークのハーフボレーに対しても
ペン表面のバックハンドハーフボレーや
バックハンドドライブロングの
連打が非常にやりやすくなるのは実感しました。

下切れに対するバックドライブは
まだスイングの精度が不安定で叩く動作が強すぎて、
ドライブ回転のかかり方が不安定で
確実性に欠けるといったところです。

実戦での色々なボールに対しての
バックハンドでの対応力がまだまだ未熟なので、
またフォアハンドに比べストライクゾーンが狭いので、
ランダムの切り替えの練習でバックハンドでも
目と足がボールについていけるように
しなくてはいけないかなと考えております。

また、実戦ではついフォアハンド待ちの体勢に
偏りがちになってしまうので、
システム練習などで
使い分けと連携を高めなくてはならないかと思います。

練習上のポイントや、
効果的な練習方法などを御教示頂きたいと
思っております。


今回の「アンサー」はちょっと高度にいきます。

日本のトッププレーヤーや指導者のみなさんも、
ぜひこのテーマに意識的に取り組んでほしいものです。

実戦でついフォア待ちの体勢に偏る、とあります。

フォアハンド系で対応しようとする体勢
(気持ちも含めて「態勢」のほうがいいかもしれませんが)のことです。

まず、「フォア待ち」はいいかわるいかについて考えみましょう。
待ち方というのは、いろいろありますね。
たとえば……。

1.フォア待ち
2.バック待ち
3.両ハンド待ち

あとちょっとカテゴリーは異なりますが、

4.攻撃(体勢)待ち
5.守備(体勢)待ち
6.攻守(体勢)待ち
7.ドライブ(体勢)待ち
8.強打(体勢)待ち
9.カット&ツッツキ体勢

……などの「待ち」があります。

そして、待ち方でそのプレーヤーの技術レベル、
プレースタイルやそのときのメンタル状態、
凡ミスの頻度などもある程度決まってきます。

ですから、卓球にとって(というよりすべてのスポーツで)「待ち方」は、
最上位の技術的精神的課題なのです。

大相撲で「横綱相撲」といわれる取り方、
まあ相撲のプレースタイルがありますが、
このいくつか挙げられる横綱相撲の特徴のなかでも
「待ち方」は最重要なテーマなのです。

相撲にとって立ちあいは極めて決定的なファクターで、
相撲の勝負の80パーセント以上は立ちあいで決まってしまいます。

では、どんな立ちあいが有利なのかというと、
それは低い体勢からのするどい出足からの突き押しです。

そこからは、その力士の取り口(プレースタイル)によって、
そのまま突き押しや突っ張りで押し通したり、
あるいは自分得意に組んで、
寄ったり、がぶったり、投げたりするわけです。

優勢になるには、なによりも立ちあいなのです。

そう攻勢的な待ちです。

ところが、「横綱相撲」は、ちょっと違うのです。

立ちあいで、しゃにむに出ていかないのです。

なぜなら、変化されたり、突き落とされたりする
危険性が潜んでいるからです。

横綱は負けるわけにはいかないのです。

いくら立ちあいで先に攻勢を仕掛けることが優位だといっても、
こういう相手の変化や引き技の罠に
引っ掛かるわけにはいかないのです。

では横綱相撲はどうするのかといえば、
立ちあいで出るとき、
一瞬相手の動きを見てからです。

もちろん、ほんの一瞬です。

うかうかすると、
相手の強烈な出足で一気に守勢にまわる可能性があります。

この相手の出足の動きを一瞬見ることで相手の動きを察知し、
しかも一瞬相手に先に出られても、
攻勢的に受けることができる
技術的、精神的、体格的な保証があるわけです。

この横綱相撲の「待ち」で、盤石の態勢にすることで、
相撲にとって最重要な立ちあいを優位にしているのです。

卓球界で最高の「待ち」は誰かといわれれば、
まあプレースタイルもあって一概にはいえないのですが、
あえて挙げれば
元世界チャンピオンの張怡寧(チャン・イーニン)でしょう。

あの待ちができたことが、
張の超安定感のあるプレーを保証したのです。

まさに「卓球界の横綱相撲」です。

さて、なにが言いたいのかといえば、
それだけ「待ち」が大切ということです。

上記の待ち方の1~3をご覧ください。

日本のプレーヤーのどうなんでしょう、
おそらく70パーセント以上は1の「フォア待ち」だと思います。

フォアで待っていて、フォアハンド系で処理できなければ、
バックハンドを使うといういった感じでしょう。

最近、レシーブでは「バック待ち」というか、
チキータ待ちのプレーヤーも増えてはいますが……。

ではフォア待ちはいけないのか? 
そんなことはまったくありません。

フォアハンドとバックハンドでは、明確にそのパワーに差があります。

ですから、フォアでもバックでもどちらでも打てるときは、
ほとんどの場合フォアハンドで打つはずです。

ただフォア待ちのデメリットももちろんあります。

バックサイドにきたボールをフォアハンドで回り込めば、
とうぜんフォアサイドはがら空きになります。

それは典型的なフォア待ちの吉田海偉が
世界のトップクラスと対戦すると、
その弱点がくっきりと露呈されることをみれば明らかです。

最初にバックサイドに深く攻められ、
バックサイドに回り込んで、
詰まりながらフォアハンドで応戦する吉田の苦しい姿です。

その吉田とまったく異なるのが、そう天才・丹羽孝希です。

彼はなぜ「天才」なのかというと、待ちがないのです。

待ちがない?! 

そう、両ハンド待ちなのですが、彼のプレーを観ていると、
フォアハンドとかバックハンドとか、
そんなカテゴリーでくくれない待ち方をしているのです。

あの待ち方は待ちを超えているというか、待ちから自由なんです。

そんなプレーヤーはこれまで、
世界広しといえども観たことはありません。

そこが、彼を天才と言わしめているところです。

張怡寧は一瞬の間をもてる最高のプレーヤーでしたが、
丹羽のような待ちの自由さは持っていませんでした。

そろそろあなたの質問に直接的にお答えしなければいけません。

でも、ここまで述べればもうお分かりでしょう。

上記の1から9まで、どんな待ちでもいいのです。

自分のプレースタイルに合わせて待てばいいのです。

ただし重要なのは「間」が持てるかどうかです。

理想的には飛んでくるボールを読む「間」、
相手の動きを読む「間」なのです。

そんな「間」を獲得することができれば、
どんな待ちでも優位に働くのです。

では、「間」を得るにはどうすればいいのか? 

「見る」のではなく、「観る」ことです。

そしてそうする訓練をすることです。

最後にそのメソッドを挙げておきましょう。

1.ボールを相手が打つ瞬間「イチ(1)」、
ボールが自陣にあたった瞬間「二(2)」、
自分がボールを打つ瞬間「サン(3)」と、
正確に確認して声を出して言う。

2.ボールを可能なかぎり、眼球の動きでとらえる。
ボールが飛んでくる方向に顔がしぜんに動くのはかまわないが、
首の動きよりも眼球の動きを優位にしてボールを観る。

3.ヒザを「柔かく」して待つ。
→これで動き出しがスムーズになり、観るための時間を稼げる。

4.ラケットの位置を高くして待つ。
→これで両ハンドの切り替えはもちろん、
強打とドライブ、強打とカットの切り替えもスムーズになる。

5. そして待つときの意識は、
どんなプレースタイルでも「攻勢」の気持ちを保ちつつ、
精神的・技術的にもフラットな態勢・体勢であることを心がける。

今回の「Q&A」はビギナーからトッププレーヤーまで、
すべてのレベルにあてはまることです。

卓球を極めていくと、かならずこの「待ち」にぶちあたります。

この「待ち」を意識的に自分の課題として取り組むことです。

そうすると、卓球をするうえで誰もが体験する、
この高いハードルを超えることが可能となるかもしれません。


369.粒高のプッシュに負けます。粒高の攻略法教えてください……

こんにちは。
ハンドルネーム:スピードです。
三回目の質問とさせていただきます。

私はシェークの裏裏で
F:SIGMA
B:RAKZA7
R:HS7
前陣速攻型でループなどもします。

私は卓球中二でいつも大会で
決まってペン粒(プッシュ)にまけてしまいます。

ナックルなどでせめたり三球目を
意識するのですが、
粒のプッシュに負けてしまいます。

そこで、粒の攻略法をおしえていただきたいのです。
よろしくお願いします。


粒高の対応策ですね。

まず、粒高ラバーの性質を知ることからはじめましょう。

その特徴は、軽いナックルとものすごく切れたバックスピンで、
スピードが出ません。

おおざっぱにこんなところでしょうか。

このなかで、粒高のストロングポイントは
ナックルとバックスピンで、
ウィークポイントはスピードが出ないことです。

ということは、ナックルとバックスピンの球種の違いを
はっきりと読み切り、
そのボールの回転に合った打ち方を
すればいいということになります。

粒高と対戦したとき、
こちらのトップスピンには猛烈なバックスピンで、
バックスピンにはふわふわとしたナックルボールで
リターンされることが多いものです。

このナックルは非常に軽く、
通常のドライブスイングや強打スイングの軌道では
オーバーすることが多いので、
ドライブと強打とも水平にスイングすることが大切です。

バックスピンはこちらのドライブの回転が多ければ多いほど、
切れてリターンされることが多く、
そのことをふまえて対策をとることです。

またそのバックスピンはドライブで持ち上がらないほど、
ものすごく切れていることもあるので、
そういうときは無理にドライブではなく
ツッツキで安全にリターンすることも必要となります。

そして、このナックルとバックスピンの
2種類の回転にうまく対応すれば、
粒高はスピードに欠けるので、
あとは粒高プレーヤーが多く用いる戦法を知って、
それに対応するだけです。

粒高は飛距離が出ないので前陣でプレーし、
ほとんど台のセンター付近で
フォアハンドとバックハンドの両ハンドで対応するものです。

そして、前述の2つの回転の変化と、
対戦相手を両ハンドで振り回すことが主戦となります。

逆に言うと、振り回されれば、
それだけ2種類の回転の変化にミスをしやすくなります。

ということは、振り回されないようすることです。

振り回されないためには、
フォアサイドとバックサイドへの対応をしっかりととることです。

そのためには、より以上にバックハンド系の技術が必要となります。

シェーク攻撃型なら、バックハンドは
ハーフボレーだけではなく強打が打てること、
ペンならショートやプッシュだけではなく、
バックハンド強打が打てることです。

フォアサイドへのボールは下がってとるのではなく、
前陣で素早く動くフットワークが必要です。

そして、あともう1つ、強ドライブや強打などの攻撃ができないとき、
いわゆるつなぐときは、
できるだけ相手コートに深く入れることです。

浅くて遅いボールを入れると、
もう間違いなく粒高プレーヤーはフォアサイドやバックサイドに、
攻撃的な深いプッシュをしてくるので、
それを防ぐためには
深いボールを両サイドやミドルに入れることです。

それはドライブも同じで、
もしループでつなぐ場合もできるだけ深く入れることです。

これを読んでいる粒高プレーヤーにも
以上述べたことは参考になるはずです。

そしてできれば、粒高の回転の変化だけではなく、
粒高プレーヤーは、シェークでもペンでも
片方の面に裏や表を貼って
プレーに「スピード」をプラスすることです。

回転の変化と相手を振り回すだけでは限界があり、
かならずプレーのなかに「スピード」を持つことです。


368.福原選手などバックハンド攻撃のとき体が開く人がいますが、これは合理的ですか……

こんにちは、紅炎といいます。
卓球歴3年でシェークのドライブマンだったのですが、
指導者の方が高齢でペンドラだったので
上回転に対するバックの技術をショートしか教えてくれず、
バックハンドドライブが打てなかったのです。

その時に、ハイブリットタクティクスという素晴らしい考え方を拝読し、
バック面を表ソフトにするという一大決心をつけました。

そこで、トッププロの動画を見て研究しているのですが
(男子ではいないので主に女子)、
福原選手をはじめとするバック表の選手は
バックハンドで攻撃するときに
肩の回転がスイングの回転と逆のひとが多いような気がします。
(バック側に体を開くやつです)

そこで、秋場さんに質問なんですがこの打法は合理的なのですか?

私個人の意見では球に力がのらないと思うのですが、
秋場さんの意見を聞かせてください。

初めての投稿なので読みにくい箇所や、
失礼な表現等があると思いますが何とぞ宜しくお願い致します。


「バックハンド攻撃するとき
肩の回転がスイングの回転と逆のひとが多いような気がします。
バック側に体が開くやつです」とあり、
これが「合理的」かどうかという質問ですが、
結論からいえば、「はい」ということになります。

まったく理に適っています。

「私個人の意見では球に力がのらないと思うのですが」と
ありますが、インパクトの瞬間の体の使い方ひとつで、
非常に力がのることになります。

当ウェブ「技術論2012パワーアップのためのテクニック」にも
「2.スイングが向かう方向とは逆の動きを一瞬入れること」
と述べているように、
バックハンド系技術、フォアハンド系技術に係わらず、
パワーを増加させたいとすれば、
打撃するインパクトの瞬間、
スイングの方向とは逆の方向への動きを加えることです。

たとえばバックハンド(右利き)強打するとき、
左の方向から右へ時計回りにスイングします。

そのとき、フリーハンドの左肩(左腕・左半身)をインパクトの瞬間、
逆の方向(後ろに引く)と打撃パワーがアップします。

福原選手のバックハンド強打のように、バック側に体が開くように見えるのはそのためです。

またフォアハンド強打では、
右利きなら右から左へ反時計回りに打ちますが、
このインパクトの瞬間に左半身を左から右にぐっと入れます。

左肩を体の内側に入れると言ってもいいでしょう。

これでパワーがアップします。

この打ち方は、前陣でバックスイングが大きくとれないとき、
コンパクトなスイングでパワーを得たいときに有効な打法です。

ですから、福原愛選手がバックハンド強打するとき、
左肩が開くように見えるのは、
スイング方向とは逆の方向に力を加えているあかしです。

この打ち方によってなぜパワーがアップするのかといえば、
体の縦の中心線をインパクトの瞬間に「軸」として使えるからです。

あるいは並列的に体を使っているといってもいいでしょう。

現代卓球の高速ラリーにおいてパワーを得るには、
「直列的」(線形的)にパワーを得るよりも
「並列的」にパワーを得ることです。

そして、おそらくこの「直列」から「並列」というのは、
卓球にかぎらずスポーツや武術の究極的な目標ではないのでしょうか。

たとえばそれはフットワークもそうですし、
ボールを見るということも同様です。

フットワークはいわゆる「三歩動」から「ナンバ動」
(ボールに近いほうの足から出す)が主流になっている、
といえば理解されることでしょう。

眼でボールを捉えるのも、
眼から情報が入って、脳神経の回路を通って、
そして筋肉に伝わるという
「見る→判断→動作」という直列な動きよりも
「見る=判断=動作」というように同時並列的であれば、
スピードはアップし、
それによって得た「時間」がパワーに転化されます。

それにはいわゆる動体視力や筋力の向上も必要ですが、
飛んでくるボールをとらえる「心的姿勢」から見直す必要があります。
「集中力の技術的向上」とでもいうのでしょうか。

このように書いてしまうと、ちょっと小難しいようですが、
実はとても単純なことで、また非常に面白いことなのです。

これまで当たり前とされてきた、
人間の反応や物の見方をくつがえすことでもありますから。

おそらく、日本の江戸期の伝統的武術家は以上のようなことを、
相当高いレベルで認知し、実践していたであろうと考えられます。


367.高校最後の大会まであと3か月。どんな練習をすればいいでしょうか……

はじめまして。ハンドルネーム「キャッスル」と申します。
右シェーク裏裏ドライブ型の今年高校3年生です。
4つ質問させていただきます。

1つ目は、動画鑑賞についてです。
僕は、丹羽選手や水谷選手のような左利きの選手の動画を見るときに
鏡を使ってみています。
鏡を使ってみたほうが、右利きの僕としては、参考にしやすいからです。
しかし、戦術として、左利きには左利きなりの戦術があると思うのです。
なので、鏡を使ってみることはいけないのでしょうか。

2つ目は、技術論で拝見させていただきました、
「パワーアップのためのテクニック」で、
≪同時に左腰をスイング方向とは逆の方向
(ドライブスイングが反時計回転だから、左腰は時計回りの方向)に
力を入れるのです。≫
という説明がいまいち理解できませんでした。
肩甲骨打法と似たようなものなのでしょうか?

3つ目は、水平打法についてです。
練習したのですが、バックハンドでの水平打法が安定しません。
なぜなのでしょうか?
体重移動やフォームがいけないのでしょうか?

4つ目は、練習メニューのことです。
最後の大会まであと3ヶ月となりました。
今までの試合では、サービスエースをとったり、
一発の威力でエースを取ることが得点源でしたが、
その一発が決まらなかったり、
苦手なラリーに運ばれて県大会に出場する前に負けていました。
今、練習では、フォームを小さくしたりすること
でラリーで勝つ練習に専念しています。
残り3ヶ月、この練習を軸として良いのでしょうか。
あと、これはやっておいたほうがいいぞ。
という練習はないでしょうか。

色々質問してしまいましたが、御教授よろしくお願いします。


一度に4つの質問ですか。ちょっと欲張りましたね。

でも、せっかくですから答えていきましょう。

まず1の左利きの選手を鏡を通し動画を観るですか。
なるほど、考えましたね。いいアイデアだと思います。
フォームの参考にはとてもいいでしょうね。

ただ、戦術となると、左利きは右利き相手の試合が多いので、
参考になるかどうか。
もしかしたら、対左利き戦術として参考になるかもしれませんね。

自分がめざすプレースタイルをトッププレーヤーから学ぶ
というのはとても大切です。

日本の男子トップの右利きで参考にならなければ、
外国の選手でもいいのではないでしょうか。

そうなると中国選手ということが多くなるわけですが、
中国選手はいろいろなタイプがいますから、
そのなかで参考になる右利き選手が見つかるかもしれませんね。

中国の選手の多くは粘着ラバーですが、
それでもそのスイング、フットワーク、戦術、サーブ、レシーブ、
フィジカルなど、多くの点で、他国を圧倒的にリードしていますので、
学ばない手はありません。

それと、試合の動画の観方ですが、
大きくゲーム全体を観るのと、
どちらかのプレーヤーに絞り、
その技術ポイントだけにフォーカスするという観方があります。

「技術を盗む」というなら、後者の観方が最適です。

たとえばバックハンドドライブのバックスイングの方法とか、
チキータの手首の角度とか、
強ドライブのときの腰の動きとか、
自分がいまマスターしたいというポイントを一点に絞って
そこだけを注視するのです。

これは動画だけではなく、試合会場で生で観る時もおすすめです。

つぎに2の「パワーアップのためのテクニック」ですが、
これは強打とか強ドライブするとき、
インパクトの瞬間にフリーハンドの身体半面を
スイング方向とは逆の方向にぐっと力を入れることです。

そうすると、スイングスピードとパワーが増加するのです。

どんなスイングでもいいのですが、
たとえば右利きのフォアハンド強打なら、
インパクトの瞬間に左側面の肩や腰を
スイング方向とは逆にぐっと入れるのです。

あるいは右利きのバックハンドのツッツキで
強力なバックスピンをかけようとするなら、
インパクトの瞬間、左ヒジをぐっと後ろに引くのです。

そうするとものすごくスイングスピードが速くなります。

できれば、このときグリップをぐっと握れば、
さらにスイングは速くなります。

この打法は、前陣や前中陣での高速ラリー中の時間がとれず、
バックスイングがとれないときにはとくに有効な打法です。

肩甲骨打法は支持しますが、この質問とは関連ないような気がします。

つぎに3のバックハンドの水平打法ですが、
ちょっと乱暴に言えば、水平打法は安定した打法ではありません。

なぜなら、ボールを直線的に飛ばすもので、
その打球のほとんどはネットすれすれで、エンドラインぎりぎりです。

実際、ラリー中のネットインはとても多いものです。

でも、そうだから相手もリターンがむずかしいということになります。

とくにバックハンドのハーフボレーは頂点前に打球するので、
ネットより低い位置で打つことが多く、
当然ネットやオーバーミスが出やすくなります。

よって、バックハンドのハーフボレーを水平打法するときは、
ネットより高い位置で打球するようにすれば安定度は増すでしょう。

ただ、水平打法を習熟するにつれ、
安定度の問題は解消してくるものです。

技術の練度が高まると「安定度」は眼中に入らなくなります。

さあ最後の4つ目の質問です。
練習メニューですが、やはり自分のプレースタイルに合った
練習をするというのが第一です。

つぎに自分の弱点をしっかりと見つめ、
それを克服するための練習も必要となります。

あなたの場合は、まずさらにサービス力と一発で打ち抜く
いままでの得意パターンを強化しましょう。

そして、苦手なラリー練習も取り入れます。
ラリーに強くなるには、つぎの練習をするといいでしょう。

1.フットワーク……フットワークがよくないと正確なスイングが
むずかしくなるので、かならず練習には取り入れます。

2.フォアハンドとバックハンドの切り替えも大切です。
打球したあと、いかに速くつぎのスイングに入れるかが、
ラリーに強くなるポイントです。
とくに両ハンドの切り替えは大切。
フォアハンドからバックハンド、
あるいはバックハンドからファオハンドへの切り替える練習を
たっぷりやってください。

3.打球してフォロースルーしたらスイングが終わるのではなく、
いつもつぎのスイングを意識してラリー練習しましょう。

4.常に手からではなく、足から先に動くことが大切です。
これを意識するだけで、スイングバランスがとてもよくなります。

5.これは4と関連しますが、可能なかぎり
腰でスイングのバランスをとることを心がけてください。
どんなに体勢が崩れても、腰でバランスをとることです。
そうすれば安定度は飛躍的に増します。

高校最後の大会のご健闘を祈ります!

実践報告「教えられたこと、やってみました」

卓球Q&A367のキャッスルです。
とても参考になりました。ご教授ありがとうございました。
欲張ってしまいすいませんでした。

御解説をいただき、これから鏡を通して見るとき、
間違っていないと安心してみることができます。
僕は、筋力が少ないほうなので、丹羽孝希のプレーがとても参考になっています。
それと、中国選手を手本とするのは、筋力的な面で、もうちょっと先のことだなぁと考えていましたが、
体を壊さない程度にもっとトレーニングをしようと決意することもできました。
試合の観戦については、既に拝見させていただいていましたが、なお一層気をつけるようにします。

「パワーアップのためのテクニック」については、良く理解することができました。
考えたこともなかったことだったので、とても参考になりました。
実践したところ、フォームが崩れたりしましたが、ものすごい回転量がかかったつっつきやドライブを打つことができたので、とても感動しました。

水平打法については、さらに理解することができました。
ちょうど水平打法を試合で使うのか顧問の先生と相談していたところでした。
今から習得するのは難しいと思ったので、
試合中にこれなら水平打法ができる!と思ったボールとフリックの時に水平打法を使うことにしました。
大学で水平打法を習得するのが楽しみです。

さらに、練習メニューのご教授をいただき、
練習メニューを決めることができました。
自分に自信をもつこともできました。

最後に、丁寧な御解説本当にありがとうございました。
より一層卓球が好きになってしまった気がします^^
最後の大会に向けて頑張ります。


366.日ペンの表面バックハンド打法(ハーフボレー、ドライブ)について……

こんにちは。佐藤と申します。
地方の草の根の愛好家として週二回練習すると共に、
中高生の指導にも携わっております。

秋場さんの述べられている事は、
いつも大変参考にさせていただいております。

ところで、いまや我々中高年を除くと非常に数少なくなってしまった
日ペン裏ソフトの攻撃型なのですが、
このところ秋場さんも仰られていたような
バックハンドでの攻撃技術を表面でできないかと取り組んでいます。

いわれるように、シェークのやり方を取り入れてみると、
ハーフボレーと軽い球に対する強打は非常にやり易く思います。

切れた下回転に対しては、肘を軸にして
ワイパーのように振る感じのスイングにすると
ドライブ回転のかかりが良いように思われます。

台上では肘と手首を支点にし、
中陣でドライブを掛け返すときは肘と肩を支点にしたりして
色々と試しています。

これらについてご意見をいただければと思います。

一般に、日ペンのバックハンドが難しいと思われているのは、
一つには技術的な探求と練習法の開発が
これまで日本の指導者の間でなおざりだった
せいもあるのではないでしょうか。

やってみてシェークや裏面に比べて
ドライブ回転の絶対的な量ではやや劣るかもしれませんが、
練習をつめば実戦で戦術的に十分なものなると思います。

スマッシュとドライブのハイブリットスタイルについては、
まったくその通りだとおもいます。

以前、高島規朗氏も著作やdvdの中で
そのような意味のことを
述べられていたかとも思います。
よろしく、お願い致します。


基本的にご意見に賛成いたします。

日本式ペンホルダー(日ペン・角型及び角丸型)の最大の課題は、
述べておられるようにバックハンド系の攻撃技術にあります。

日本のペンはロングボールにたいして
ショートやプッシュといった「押す」スイング、
またツッツキやカット性ボールには
フォアハンドで回り込むしかありませんでした。

しかしシェークはロングボールにたいしては、
ヒジを軸にしたハーフボレーで「振る」ことができ、
またツッツキやカット性のボールには
バックハンドドライブで先制攻撃することができます。

そのシェークのバックハンドの優位性にたいして、
中国ではペンの裏面を使うことで
ほぼシェーク並の攻撃性を確保することに成功したのです。

その代表プレーヤーとして王浩や許シンがいますが、
もう完璧に使いこなしていますね。

裏面を使えばペンもシェークとほぼ同じ攻撃力を発揮できるのです。

しかし、どういうことか、日本ではほとんど
優秀な裏面プレーヤーが輩出されていません。

日本男子ナショナルチームの宮崎監督は、つい先日のテレビの解説で
講習会で日本の指導者に裏面の重要性を講義するものの
普及しないと嘆いていましたね。

そういった点では、やはり指導者の意識に問題があるかもしれません。

まあ、指導者自身、裏面を使ったことがなく、
教示する自信がないのでしょう。

もうひとつ裏面が日本で普及しない理由として、
日ペンのとくに角型を使う、いわゆるペンドラタイプは
裏面が使いづらいことも無視できません。

それはグリップです。

中ペンのように裏面を支える指を丸めれば
ボールが指にあたることは少ないのですが、
ペンドラはどうしてもフォアハンドに威力をだそうとして、
裏面の指を伸ばす傾向にあります。

このグリップだと、裏面を使った場合、
ボールが指にあたることが非常に多くなります。

じゃあ、丸めろといいたのですが、
それではペンドラ最大の特長である
フォアハンドドライブのパワーをダウンさせてしまうので、
ペンドラの選手は裏面打法をあきらめるでしょう。

そこで、ペンの表面を使って、
ロングならハーフボレー、
ツッツキやカット性ボールなら表面バックハンドドライブを
やればいいということになるわけです。

で、これができないのかといえば、まったくそんなことはないのです。

ただ、これまでそんなことをやる人が少なかっただけで、
やればできるものなんです。

それ相当の練習時間をとれば、十分にマスターできるでしょう。

そして、もしこの「表面ハーフボレー」や「表面バックハンドドライブ」を
試合で使うと、これが効果的なんですね。

たとえばショートで打つところを「表面ハーフボレー」で軽く打つと、
打球の性質が異なるので
対戦相手はタイミングがとりにくいというかまごつきます。

また、バックサイドにきたツッツキを
回り込んでフォアハンドドライブしていたのを、
バックハンドでぱっとドライブすると
次の攻撃がとてもスムーズになります。

「表面ハーフボレー」と「表面バックハンドドライブ」のスイング法ですが、
これはほぼシェークのバックハンドと同じです。

「表面ハーフボレー」のポイントは打つタイミングです。

ハーフボレーですから、
バウンドして頂点に達するまでに打つのですが、
最初はショートよりタイミングがとりづらいですが、
慣れれば誰でもできるようになります。

「表面バックハンドドライブ」のポイントは、
バックスイングのとき、ヒジを前に突き出し手首を内側にひねり、
インパクトから十分なフォロースルーをとることです。

もちろんこのとき、下半身を使うことをお忘れなく。

この技術はペンドラだけではなく、
角丸ペンや中ペンを使っている人にもお薦めします。

中国に対抗できる日本のオリジナル技術として
「表面バックハンド」をぜひ普及・強化させたいものです。


365.ママさん卓球ですが、実りのある練習法を教えてください……

秋場さんこんにちは。
3回目になります。

私は50代後半の家庭婦人の卓球をしています。

学生のころやっていましたが(県で2回戦レベル)
30代後半からまた始めて20年近くになります。

仕事をしているので昼間の練習は週1回程度です。

最近考えることがあって学生と対戦すると
そこその学生なら勝てますが県の上位くらいになるとドライブ回転、
スピードサーブでほとんど勝てません。

裏裏シェイクですが同じクラブので仲間でイボを使いこなして
そこそこ私より勝てます。

学生は裏裏が多くドライブ回転もすごくかないません。

自分のスタイルはどうやればもっと上達するのか考えます。

クラブでは2時間半の練習では
フリー練習がほとんどでのこりはダブルスの試合で終わります。

フリー練習で課題練習をしたくても
なかなかできないのでフリーのなかで
課題を決めてやるようにしていますが思うようにできません。

学生のころ活躍した人はやはりうまく
追い越すことはできないのですが
すこしでも勝てなった相手に1回でも勝てたいと思うのですが。

ママさんレベルでどこまでの水準にいけるのか考えます。

秋場さんはどう思いますか。

またどうしたら練習が実りある練習になるのか教えてください。
ヤドカリチャン


少ない練習時間でいかに試合に勝てるか。

しかも、自分の思うような課題練習ができない。

ママさんレベルでどこまでの水準にいけるか。
それはわかりません。

実りある練習法とは……。
それは教示できます。
つぎに挙げるのは、「試合に勝つための基本的な考え」です。

1.強力なサービスをマスターする。

2.レシーブミスをなくす。

3.自分から先に攻撃を仕掛ける。

以上、たったこの3つです。
これを意識するかしないかで、大きな差になります。

練習試合でも、大会の試合でも、
常にこのことを頭に叩き込んでプレーしてください。

まず1ですが、2種類だけでもいいですから、
ほんとうに強力なサービスを自分のものにしてください。

たとえば、フォア前へのバックスピンサービスなら、
台上でバウンドして戻ってくるくらい回転がかかっているとか、
相手のバックサイドのエンドラインぎりぎりにサイドスピンが出せるとか。

自分の攻撃スタイルで有効にはたらくサービスを
徹底的にマスターするのです。

これはそう意識すれば、かならずできるようになります。

ほとんどの中級以下のプレーヤーは
相手の打ちやすいコースにサービスを出します。

なぜなら、自分が出しやすいからです。

相手のレシーバーが打ちにくいサービスは、
サーバーも出しにくいサービスで、それは練習で意識して、
徹底的に鍛え上げなければならないものです。

これはサービスにかぎらずすべてのパートにいえることですが、
とりわけサービスを強力にすると、試合ではとても有利になります。

どんなレベルの大会でも上位の行く選手は、
それなりに強力なサービスをもっています。

サービスのヘタな選手で強い選手は
存在しないと断言してもいいでしょう。

しかし、一人でサービス練習はできないと言われるかもしれません。

もちろん、こつこつ単独でサービス練習をしてもらいたいところですが、
もしできないなら、たとえ練習試合でも、
意識してレベルの高いサービスを出すように心掛けてください。

なんとなく、バックへとかフォアへ出すのではなく、
きっちりとねらったコースへ出すのです。

少々のサービスミスは覚悟の上でやってみてください。

2のレシーブですが、ミスが少なくなるだけで、
試合は相当有利に進行するものです。

そして、できれば3球目攻撃を相手にやらさないで、
自分の4球目攻撃につながるように
工夫してレシーブするように心掛けるのです。

これも特別な課題練習ではなく、
ふだんの練習で意識すればできることです。

そして3ですが、とにかく先に攻めるということを意識することです。

無理に打ちこめというのではなく、
自分が先手をとるという意識をもつことです。

学生で、いかに強力なドライブが相手にあっても、
ドライブをかけさせなければいいのです。

こちらから先に攻撃すれば、
相手の主戦能力を半減させることができるわけです。

それと、つぎに挙げることをふだんの練習で実行してください。

4.ロングのラリー練習のとき、できるだけ深く、
サイドぎりぎりをねらって打つ。

5.相手の練習になる限り、可能な範囲で速い打球を打つこと。

6.練習しているとき、絶対に自分はミスをしないと意識して打つこと。

7.手からではなく、足から先に動くという意識をもつ。

8.顔を動かすのではなく、眼球の動きでボールを捉える。

以上は、特別な課題練習ではなくて、
ふだんの練習や試合でもできることです。
これを意識してやりつづけると、
もう間違いなく飛躍的に上達します。


364.僕は中ペンの異質守備型(裏・粒)です。裏ソフトを表面にしてペンドラのようなプレーもしたいのですが……

yuutoといいます。
14歳で中学生になってから卓球を始めました。
右利きでやっています。
最近このサイトをみさせていただいております。
とても参考にさせてもらってます。

僕は中ペンの異質守備型(裏・粒)です。
粒高でのブロック技術は安定してきたのですが、
裏ソフトでの技術がないとダメだなと最近思い始めました。

それはなぜかというと、僕の尊敬してる新井卓将さんが
ペン粒でフリーのゲームをしてる動画をみてみると
裏ソフトを表面にしてペンドラのようなプレーもしていたので、
僕もこんな戦い方がしたいなと思ったので質問させていただきました。

去年の7月くらいからずっと少し台から離れて
フォアハンドロングの要領で練習をしてきましたが
ぜんぜんできません。

友達に聞くと、ラケットを振るときに
ヘッドが下がってると言われたので
平行になるように気をつけてスイングをしてるのですがやはりダメです。

なにがダメなのでしょうか?
また、別のいい練習法を教えてください


質問の内容がいまひとつよくわからないのですが、
想像で答えていきましょう。

まず、「僕は中ペンの異質守備型(裏・粒)です」とあります。

「中ペンの異質守備型」とありますが、
これは後陣でカットするのではなく、
前陣でブロックを主戦とするわけですね。

まあ昨今では、ちょっと珍しいプレースタイルなのですが、
前陣で「守備型」は、試合を有利に進めると言う点では、
かなりハードルが高いスタイルを選択されたと思います。

とは言っても、これがまったくダメとか、
通用しないとか断定するつもりはありません。

どんなスタイルで合っても、
その本人が好きであり、フィーリングがよければ、
どんどんそのスタイルを追求していけばいいのです。

ただ、これだけは肝に命じられたらいいと思います。

カットマンにも強力な攻撃が、
攻撃型にもブロック技術が必要であるように
守備一辺倒では、レベルが上がるに従って通用しにくくなります。

とくに前陣や前中陣でブロックするのは、
それだけでも対応が難しく、しかも攻撃力がないとすると、
対戦相手はもう「前に攻める」という、
ごく単純な戦法で対応することができるので、
プレースタイルとしては珍しい相手と対戦するとしても、
試合ですぐに順応されて攻略されやすいでしょう。

やはりそれなりの攻撃力がなければ、
守備という主戦も生きてこないのです。

おそらくその辺で気がついて、
裏ソフトを表面(フォア面)にしたドライブをやりたいと意識したのでしょう。

それと質問の「なにがダメなのでしょうか?」とありますが、
この「なに」って、ドライブのこと、それともフォアハンドロングのこと……。

また中ペンでヘッドが下がるのは、
ドライブをするのであれば別に問題ではありません。

もし、水平スイングでノンスピンの強打を主戦であれば、
ヘッドが下がると、インパクトでボールが引っ掛かりやすく問題ですが、
ペンドラのようなプレーがしたいのであれば
ヘッドが下がっても問題ありません。

粒と裏では、その打ち方がまったく異なります。

質問の内容から言えることは、とにかくミスしてもいいから、
「腰を支点にして、スイングするとき、振り切る」ことです。

そして、オーバーすれば、ラケット角度をかぶせて、
スイングを水平にして、
ネットすればその逆のことをして調整してください。

とにかく、台にボールを入れようと思わないで「振り切る」こと。
これが大切です。

もし、回答が質問にそぐわないのであれば、もう一度、より具体的に、
問題点をあきらかにしてください。そうすれば、いつでもお答えします。


363.シェーク・フォア表ですが、サーブもスマッシュもスピードがでません……

はじめまして。ハンドルネームオオルリと申します。

今はシェークのフォア表バック裏を使っています。

フォア表なので速いサーブ、速い球、速いスマッシュのハズなんですが
上手くいかず普通の裏と同じぐらいの速さです。 

スマッシュは入れば威力は高いですが
良くネットに引っ掛かったりします。 

基本バックは得意なのですがフォアがこんなんなんで
試合でも狙われ負ける時が多いです。 

そこで速いサーブのコツと速いスマッシュのコツを教えてください。

基本ドライブは苦手なんでしません。

それではお願いします。


お答えします。

フォア表なのにスピードがない。
速くするコツを教えろ。
わかりました。

スピードがない理由はいろいろ考えられますが、
おそらくきっと以下のことが原因でしょう。
それは……。
スイートスポット打法になっていない!
……ためです。

裏と同じような打ち方をしていませんか。
そうボールにトップスピンがかかっているというか、
こすっているというか、
ラバーにボールが引っ掛かっているというか。

ボールにスピンを与えないスイートスポット打法でインパクトすれば、
それほど筋力がなくても(もちろんあったほうがいいが)、
球速が数段アップします。

そのためには(フォアハンドスイング)……

1.飛んでくるボールの高さの延長線上にバックスイングの高さをとる。

2.バックスイングは体の真横でそれより後ろに引かない。

3.右利きならフォアハンド・ストロークは
飛んできたボールの右側面を打つ。

4.ラケットの角度は台にたいして直角が標準で、
それを目安にラバーやラケットの飛び方に応じて、
前にかぶせる角度を調整する。

5.台にたいして水平にスイングする。

また、スピード系サービスは……。

1.打球スイングに入るときのラケットの入射角度を
できるだけ台にたいして0度に近く、つまり水平になるようにする。
別の言い方をすれば、サービスで投げ上げたボールが落下して、
打球のポイントを低い位置であてる。

2.サービスの第一バウンドを自陣エンドラインぎりぎりにあてる。

3.サービスの第二バウンドを敵陣エンドラインぎりぎりに打つ。

表はボールがラバーにあたって離れる、球離れの早さにあります。

そして、この特徴を活かさないと、表を使う意味はあまりありません。

だけど、その表の特徴を活かしているプレーヤーは
本当にすくないのです。

表なのに、ほとんどのプレーヤーが
裏のドライブマンのようなスマッシュやサービスの打ち方をしています。

表の特徴を活かすには、フォアハンドもスピード系サービスも、
スイング軌道を「水平」にして、ボールにスピンというか、
ラバーに引っかからないようにすることです。

そうすると、スピンにかかるエネルギーが全部スピードになって、
一段と速い打球となるのです。

そして、こういう打球のとき、
グリップに伝わるのは甘くソフトな感触で、
打球音はカンッという
ラケットのブレードに直接ヒットしたような高い音になります。

これをスイートスポット(打法)と呼びます。

また、こういう感触や音によって、
一打ごとの、そのスイングの完成度が判断できるのです。

362.テナジー05を使用。どうしてもドライブがオーバーミスします……

はじめまして。月影44といいます。

高校卒業以来、44歳にして卓球を再開しました。

健康のため、レクリエーション程度に考えていたのですが、
気がつけば卓球熱が沸騰し、
今では試合にも出てみたいと思うようになりました。

現役時代のプレースタイルは日本式ペン単板にマークⅤを貼り、
表現がうまくないのですがスイング方向が
45度程でラバーで擦りながらラケットで弾く感じのドライブと、
スイング方向が70度程でラバーで擦るだけの感覚で、
高く飛び出し大きく弧を描いて落ちてくる
スピードが遅く回転量が多い自己流ループドライブ
〔先生の仰る打ち方と違うようなので〕で
速度に緩急をつけながらラリーをするタイプでした。

グルーも知らずボールに書いてある40の数字を見ては
40周年記念か何かあったのかぐらいに思っていた、
浦島太郎状態の私が、
ハイテンションラバーなどいささかずうずうしいとは思いますが、
ハイテンションラバーから放たれる
スピード、回転量ともに豊富な豪快なドライブを味わいたいのです。

今現在日本式ペン単板にテナジー05を貼っていますが、
豪快なドライブどころか繋ぎで打っていた、
45度のドライブさえ入りません。

とにかくオーバーミスになります。

ラバーに掛かりすぎて飛球方向が上になり過ぎている、
回転があまりかからず下に落ちてこない〔棒球〕感じがします。

ラケットをかぶせ気味に対処するのですが、
放物線を描かない棒球は
コントロールがシビアでミスが多くなっています。

一方自己流ループのほうは、
一段と高い打ち出し角から大きく弧を描き相手コートに落ち、
速度は無いものの物凄い回転で満足しています。

Q&A354にあるように水平ドライブにも挑戦してみますが、
激しい打球音とともに相手をぶち抜くドライブも打ちたいのです。

スイングスピードが速くないと無理なのであれば
フィジカル面からの改善は厳しいです。

グルーやテンションラバーから始めた世代の方には
私の悩みが伝わらないらしく、
「弾むように作られているので振ったら飛びすぎるので
下から擦りあげフィニッシュまで大きく振るのではなく
水平に小さくインパクトだけ振る。」と言う人や
「最後まで振り切らないと入らない。」
と真逆に聞こえることを言う人もいてさっぱりわかりません。

違う味付けのハイテンションラバーを選べばよいのか、
道具選びから打ち方について御教授いただけないでしょうか?

よろしくお願いします。


お答えします。

ハイテンションラバーを使ってドライブをすると
「とにかくオーバーミス」になるわけですね。

オーバーミスを防ぐ方法はいくつかあります。

1.ラケットをかぶせる

2.水平軌道でスイングする

3.バックスイングを高い位置にとる

4. 水平の体重移動でパワーを得る

5.フォロースルーのとき、ヒジを軸に前腕を素早く畳む

それで、あなたの場合、1と2はやっているがダメだというわけですね。

一度、3と4を試してください。

バックスイングをとるとき、できるだけ高い位置にするのです。

目安は台の延長線上です。

また下半身の動きは、屈伸の力で下から上に伸びあがることよりも、
右利きなら右足から左足への水平の体重移動でパワーを得るのです。

また5ですが、これは非力な人にとくにお薦めです。

もちろんドライブのとき、肩甲骨を軸にスイングするのですが、
インパクトした直後、ヒジに軸を移し、前腕で鋭く振り切るのです。

そうすると飛躍的にスイングスピードが上がります。

そして可能なかぎり1と2を追求してください。

これでオーバーミスはかならず減るでしょう。

事実、テナジー05を使っているトッププレーヤーは多くいますが、
完全に使いこなしています。

もし、これでもダメであれば、マークⅤのような
ほどほどの飛びと回転のラバーにしたほうがいいかもしません。

ただ、ラバーは実際に使ってみなければ、
自分に合うかどうかわからないもので、
数多く試してみるしかないでしょう。

また、ドライブのやりかたはいくつもあります。

一般的にはラケットをかぶせてボールをこすりあげるのですが、
ラケットをひらいて(面が上を向く)ボールをラケットにのせて、
それからボールを丸めこむように
右利きならボールの右側面をこするのです。

こうすれば、ものすごくバックスピンのかかった
粒高のぶつぎりカットでも、容易に持ち上げることができます。

また、バックスイングのとき、
ラケットヘッドを下げるやりかたと上げるやりかたがあります。

一度、両方を試してみてください。

同じドライブでも、ラケットヘッドの角度のちがいで、
その打球にかなり大きな変化がでますから……。

実践報告「教えられたこと、やってみました」

卓球Q&A362の月影44です。
先日はご教授ありがとうございました。

正しい技術指導を受けると迷いなく、
安心して練習に取り組めるものです。

私のつたない文章ですが、状況をご理解いただけたようです。
5つのポイントをいただきましたが、
5に関しては、スイングが複雑になりそうなので、見計らうことにし、
他の4つにさっそく取り組んでみました。

イメージとしては、陸上の円盤投げでしょうか。
私の経験の中では、あり得ないラケットの角度と
バックスイングの位置、スイング方向
[そんなスイングはNGだと思っていました。]です。

最初はネットミスばかりで入りませんでした。
ミスの傾向としては、当然ですが真逆です。
道具の進化とともに変わってきた、
スイング軌道だと思いました。
オーバーミスの恐れはないので速くしっかり擦って振ると、
ネットを低く越え、バウンドしてからの伸びも鋭い球が
ノータッチで抜けて行きました。

隣でプレーしていた方が自分の方へ向かって来た私のボールをみて
ビックリするぐらいでしたが、当の本人が一番驚きました。
身体に伝わるインパクトの感触が心地良く
爽快でそれだけで楽しくなりました。

昔ならネットミス確実なラケット角度スイング方向なのですが、
道具の進歩は凄いですね。
それとともに技術も変わっているんだなと思いました。
本当に正しいかわかりませんが、
気持の良いドライブが打てるようになりつつあります。

現役のころは、勝つことが目的で辛いことばかりでしたが、
今は、良いラリーがあったり、豪快なドライブが決まれば、
それだけで気持良く凄く楽しめます。
この年齢でも楽しめる卓球をやっていて良かったと思います。

先生に教わらなければ、ずっと、どっこいしょと言いながら
低い位置のバックスイングからスイングし、
オーバーミスを治せなかったでしょう。
本当にありがとうございました。


361.用具メーカーのラケットやラバーの性能表記について……

醤油マジ万能スグルと申します。
右シェーク裏裏の25歳です。
前回は質問に答えてくださりありがとうございました。

今回は各メーカーの用具に関する説明についての質問です。

「中上級者以上のパワープレイヤーにおすすめ」
であったり「初中級者からレディースにも最適」といったような
メーカー側の解説やレビューをよく見かけますが
そもそも中級者とはなにか
上級者で非力なプレーヤーもたくさん居るはず
私の知る限りでも 「はじめてラケットを買う人向け」
と言われて売られていたラケットが
実は全日本ランカーでも流行っていたなんていう話を聞きます。

打球感がソフトやハードと記載されているものの、
両方使ってみると真逆な印象ということもよくあります。

企業は利潤最大化のために行動し、
手段を選ばないのが常とは言っても
このような現状をどうお考えでしょうか?

なんとなくですが
もっと信頼できる性能表記や重量表記、
他メーカーとの分かりやすい比較ができるのに
大人の事情で出来てなさ過ぎるように思いますが

アマチュアプレーヤーが無視できない用具についても
御サイトでお勧めやあり方論を繰り広げて欲しく思いました。


お答えします。

そうですね。卓球にとってラケットとラバーの選択は
かなり重要な問題ですからね。

よく卓球プロショップ(専門店)に行くと、
初心者向けとして何がいいのかと訊くと、
必ずといっていいほど、ラバーは「マークⅤ」の中厚を、
ラケットは「ほどほどに飛ぶ」とされるものを薦められます。

私は、この初心者のための「ほどほどの飛びのススメ」に
疑問をもっています。

とくにラバーは、最初から「特厚」でいいと考えています。
(もちろん、小学生や女性など非力の人は重いかもしれませんが)

もっとも最近の主流ラバーは「飛びすぎ」「摩擦かかりすぎ」で、
たしかに初級・中級にはコントロールがむずかしいでしょうね。

でも、最初から、卓球のラバーはこんなに飛ぶもの、
回転がかかるものと感じれば、
意外と早く簡単に使いこなせるかもしれません。

用具選びでもっとも大切なのは、
自分のプレースタイルや感性に合ったことですが、
これだけスピード性、スピン性の高いラバーが多く出てくると、
そのラバーを使いこなせることが技術力ともいえます。

たとえば剣の世界で、佐々木小次郎は
「物干しざお」といわれる長尺の刀を使うことができたので
強かったといわれています。

長い刀、つまり扱いがむずかしい用具でも、
もしそれを使いこなせれば圧倒的に優位に立てるのなら、
それを使ったほうがよいといいのが卓技研の考えです。

上級志向者は「飛びすぎ」「摩擦かかりすぎ」「重いもの」を
使うことをお薦めします。

ちょっとご質問の内容とちがう回答になっていますね。

用具メーカーの比較特性や性能表記、重量表記は、一応の目安と思ったほうがいいようです。

実際にボールを打ってみないと、スピード性やスピン性のほか、
フィーリング性はわかりません。

それに人によって感覚もちがい、またラケットとの相性もあります。

今後、卓技研もラバーやラケットの特性について、
情報や意見を発表していきたいと思います。

また、読者のかたの情報や感想もお待ちしています。