Q&A311~320 of 卓球技術研究所t3i

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卓球311~320

320.難しいボールを強打にいって自滅します。どうすればいいのでしょう……

こんにちは。

ハンドルネーム:スピードです。

私は難しいボールを
一瞬の判断ができずに強打にいってよく自滅してしまいます。
どうすればいいですか?

最近部内で三球目攻撃がさかんになってきています。
ですがわたしは自滅して部内のゲームでまけてしまいます。
10月の新人戦まで大会がありません。
それまでに直したいです。


お答えいたします。

「自滅」について考えてみましょう。

あなたの自滅の場合ですと、
入らないむずかしい球を無謀に強打して
みずから墓穴をほる、というところですね。

あなたは「自滅」にいたる過程で、
「一瞬の判断ができずに」そうなると記しています。

あなたがどういうプレースタイルで、
どんなラバーを使用しているか不明なので
明確にお答えすることはできませんが、
一瞬の判断ができなくても自滅しない戦法があります。

それはもう圧倒的多くのプレーヤーが採用している
「ドライブ戦法」です。

ドライブをする限り、攻撃にいって、
自滅することはほとんどありません。

なぜなら、ドライブは「難しいボール」でも、
それなりに攻撃やつなぐことができるからです。

ドライブ打法は、攻撃的であり、
かつ防御的機能をそなえた万能打法なのですから。

だから、現代卓球において
ドライブ打法は90パーセント以上のプレーヤーが採用している
主戦武器となっているわけです。

そのドライブ打法をあなたは使われていないのでしょうか。

サービスをだして相手がレシーブして、
あなたは強打で3球目攻撃に入るとしましょう。

ところが、これがネットすれすれの低いボールで
しかもサイドをえぐるきびしいバックスピンです。

強打にいったのはいいが、
とてもじゃないが強打しても入らない。

そういうとき、打球点を落としても(強打できなくても)
ぐいッとドライブをかけて、
強烈なトップスピンで反撃すれば、
たちまち自滅を脱して攻勢に転じることができます。

いやわたしはドライブを使いたくない。

あるいはドライブを使いたくても、
どうしても強力なトップスピンをかけることができない。

そればかりか、自分ではループドライブのつもりだけど、
相手にとっては「低いロビング」になるよう
格好のチャンスボールをプレゼントしてしまう。

……などのようなプレーヤーも、
それなりの数、存在することは事実です。

ドライブが有利だからといって、
なにも好みじゃない打法や、
巧くできない打法を使う義理はどこにもないわけですから。

では、そんなドライブを使わないプレーヤーは
どうやって自滅を防げばいいのでしょうか。

これは大きく二つの考えがあります。

1.自滅しないように最初から強打をねらわず、
つなぎの卓球に徹する。

2.少々の難しいボールでも入るように強打の技術力を高める。

極端ですが、
この二つの考えが自滅を防止する指向性となります。

もちろん、1も2もひじょうに大切なことで、
二つとも指向すべきです。

ただ、日本のプレーヤーや日本の指導者の多くが、
1に偏重しすぎる傾向にあります。

たしかに1を徹底化すれば試合に勝ちやすくなります。

だけど、その戦いぶりは、あまりにも予定調和というか、
もうみんなが同じような戦法なので、
飛び抜けた個性が輩出されにくくなります。

現状、そこそこの成績をあげたいのなら、
1を重視すればいいでしょうが、
将来の大器を志すなら、
2を重視したいものです。

もう、少々難しいボールでも打ちにいって、
たとえ自滅しようとも、その自滅を繰り返すなかで、
技術の練度を高めていけばいいのです。

もちろんこれは極論で、
私がいま中学生の指導者なら、
やはりまずは1を徹底化します。

ただ、攻撃的な1を、です。

だけど、ある程度1のレベルが充足されれば、
2を指向させるでしょう。

やはり飛び抜けた攻撃的な特異性がないと、
飛び抜けたプレーヤーにはならないからです。

すこし抽象論が多すぎますので、
具体的な「自滅防止策」をあげておきます。

3球目・4球目攻撃をねらうのは常識で、
それを指向しないのは単に「損」をしていると思えばいいでしょう。
(あなたの部内で3球目攻撃がはやっているのは、とうぜんですが、
とてもいいことです。)

そしていま必要なのは、
3球目・4球目を戦略的に構造化させることです。

サービス→3球目→5球目、レシーブ→4球目→6球目を、
自分のプレースタイルやサービスの種類、
レシーブの特徴、3球目・4球目攻撃の戦法を考慮して、
その戦法を「パターン化」させるのです。

そうすることで、自滅を防ぐことになります。

なぜなら、どういうサービスをだせば、
どういうレシーブが返ってきて、
どう攻撃するのかの自己判断が明瞭化するからです。

たとえば、あなたがよく切れたバックスピンサービスを短くだせば、
相手がツッツキでレシーブし、
よく切れたバックスピンとして戻ってくる確率が高くなります。

そうだとすればサービスを出す前から、
3球目をどういう打法にするのかおおよそ想定できるものです。

これはレシーブ→4球目も同じです。

想定できれば、必然的に自滅はなくなります。

それとやはり、相手の特徴や技量を
試合中にはやく察知して対応すれば
自滅は少なくなるでしょう。

どこにどういうボールを送れば
どういうように相手はリターンするのか、
1セットもすればわかるはずですから、
それをしっかりと読み、
そこから学習して、
自分の戦術を考え実行するのです。

この学習が自滅をなくします。

またドライブを使わないで攻撃し、
かつ自滅しない方法はないのでしょうか。

あります! 

それは強打法ですが、
ラケット面を垂直に立て、
ボールの斜め横(側面)を
水平軌道でコンパクトに鋭くスイングすることです。

これは卓技研式水平打法ですが、
すこしぐらい切れているバックスピンでも、
ボールの側面を叩くことで、
そのボールの回転の影響を
減少させて打つことが可能となるのです。

バックスイングはほとんどとらずに、
バックスピンだろうが、ナックルだろうが、トップスピンだろうが、
ラケットを立てて、
ボールの側面をシャープに叩き、そ
のまま水平軌道で振り切るのです。

こうすると、無謀と思えるような難しいボールでも、
意外と簡単にさばけるものです。

理想的にはこの水平打法を主戦にし、ドライブ打法も併せ持つ、
あるいはドライブ打法を主戦にし、水平打法を併せ持つ
「ハイブリッド・タクティックス」をマスターすることですが……。
卓技研・秋場


319.サービスの回転の見分け方を教えてください……

シェークハンドの前陣速攻型を目指しています。
F側は、Bombard(極薄)、
B側BOMB UFO(極薄)を使用しています。

今一番の悩みは、サービスに対してのレシーブです。
サービスが、単調な相手と戦うと結構いい試合が出来ます。
しかし、サービスが多彩で、
フェイクモーションを交えてのサービスを繰り出す相手には、
試合にならない程完敗します。
レシーブミスで負けます。

回転の見分け方を教えて下さい。
また、どうしてもわからない時の対処法もご指導下さい。

追伸:水平打法の解説DVDの販売は、まだですか?

From 55歳の5年目シェークマンより


お答えいたします。

レシーブについては過去に、
「技術論」や「Q&A」でかなりくわしく解説しておりますので、
「蔵出し」してお読みいただければ幸甚です。

今回は以前述べた内容とは違った視点から
レシーブの回転の見分け方について解説します。

まず、もっとも大切なのは、
相手のサービスの回転を読むのがむずかしくて、
そのためにただ相手コートにボールを入れよう
という意識にならない、ということです。

「入れよう」とする意識が強くなればなるほど、
それは相手の術中にはまることになるからです。

そして、そういう入れようという強い意識でレシーブすると、
それがたとえうまくレシーブできたとしても、
そういう意識でのレシーブでは、
つぎの4球目の備えがなおざりになり、
相手の3球目攻撃をやすやすとゆるしてしまいがちです。

入れようという意識が強すぎると、
つぎの4球目に備える身心の切り替えができないのです。
もうレシーブだけにすべてのエネルギーを使ってしまうのです。

ですから、試合中に
たとえ相手のサービスの回転がわからないときでも、
ただ入れようという意識は勇気をもって振り払い、
たとえミスをしてもいいから、
どんどん積極的に攻める姿勢で
レシーブすることが大切です。

それになんといっても、
あなたは前陣速攻型を目指しておられるのですから。

たしかに相手の回転が読めないと焦ります。

レシーブでほとんど得点できなければ、
勝利の展望はみえてきません。

だから、なんとしても入れたいという意識ばかりが募ります。
その気持ちはよくわかります。

しかし、焦って、入れにいく意識が墓穴をほるのです。

そんなときこそ、攻撃的にいきたいものです。

もともとサービスが有利なのです
(前回の世界選手権で中国男子のレシーブの攻撃技術の高さから
レシーブが有利になったという意見がありますが、
それは本質ではなく、
やはり圧倒的にサービスが有利なことにかわりはありません)。

サービス・レシーブは2ポイント交替ですが、
その2ポイントのうち、1ポイントとれれば上々
だという気持ちをもってレシーブにのぞむ姿勢としたいものです。

以上の意識がレシーブにはもっとも大切なことです。
つぎに具体的なテクニックとメンタルについて述べてみましょう。

1.身心の姿勢を「静かに」させてレシーブ態勢に入る。

2.入れようとするあまり「消極的にならない」

3.攻撃的にいこうとするあまり「前のめりにならない」

4.強くにらむように相手のラケットの動きやボールを見るのではなく、
眺めるように観る」

5.相手ラケットの動きにまどわされないで
「インパクトの瞬間だけ意識」する。

6.相手の回転がわからないと中途半端な角度でツッツキしがちだが、
ツッツキでレシーブするときも「しっかり角度をだして」レシーブする。

7.相手の斜め回転のサービスが読めないときは、
左右の回転は無視して「上下の回転だけを判断する」

8.たとえ相手サービスが読めないときでも、
レシーブ(2球目)→「4球目攻撃」を意識する。

9.相手のサービスがわからなければ、
「第1ゲーム(セット)をうしなってもいい」つもりで、
相手サービスの回転を学習、攻略することについやす。

10.究極的には相手サービスのラケットの動きや
インパクトの瞬間で回転を判断するのではなく、
飛んでくるボールの「ふるまい」を読むことで判断できるようにする。

11.フェイク・モーションのほとんどは
「インパクト後のラケットの動き(ラケットの返し等)」にあるので、
それにまどわされない。

以上、こんなところでしょうか。

これは何回も述べていますが、
レシーブは卓球技術のなかで、もっともむずかしいパートです。

野球でいうならサービスは投球で、レシーブは打撃です。

優秀な打者でも3割そこそこです。

ほとんどの打者は7割以上が失敗なんです。

野球では変化球を直球と同じ振りで投げ込まれれば、
そのボールが曲がる変化を読むのはむずかしいといいます。

卓球も同じようなラケットスイングで
上下左右の回転に変化をつけられれば、
そうは簡単に回転を読むことはできません。

サービス有利という考えを前提として、
自分のレシーブの在り方はもちろん、
自分のサービスも見直すことが大切です。

相手にサービスでやられたのなら、
こんど次に対戦する機会があったなら、
レシーブ技術を向上させるとともに、
サービスも向上させて、
サービスでもやりかえす
という気概をもって練習すればいかがでしょうか。

また、以上のなかでとくに10が重要です。
「ボールのふるまい」がわかれば、
たとえどんな巧妙なフェイクであっても
関係なく回転を読むことができます。


「水平打法の解説DVDの販売は、まだですか?」
という読者のかたの声をここのところよく耳にします。

当方としてはうれしいかぎりなのですが、
いますこし時間をください。

しかし、それにしても、
最近では区や市町村の中高生や社会人、それにレディスの大会でも
「卓技研式水平打法」をよく眼にするようになりましたね。
その浸透ぶりにこちらがおどろくほどです。
卓技研・秋場


318.硬いスポンジのラバーにかえたのですがオーバーします。いまもとのラバーに戻そうかどうか迷ってます……

こんにちは。
ハンドルネーム ペンドラーです。

いつもアドバイスが細かいので、わかり易く、とても参考になります。

今回はラバーを変えるに当たって、
打球方法の違いについてアドバイス頂ければと思い
メールさせていただきました。

いままで中国ラバーの天極3を使っていました。
ラバーの寿命がきて、買い換えるに当たり、
今回、ためしに天極3NEOに変えてみました。

以前はドライブも擦って打球して、
回転を重視した打ち方でしたが、
NEOは少しスポンジが硬いので、
打球のスピードは明らかに速くなったのですが、
同じ打ち方だと、ドライブが台からオーバーしてしまい、
チャンスボールをものにできず、
先日の大会でも残念な結果に終わってしまいました。

僕の考えでは、粘着ラバーを使っている以上、
やはりその回転力を活かさないともったいないとは思うのですが、
やはり打球のスピードも攻撃力を高める大きな要素だとも思います。

そこで相談なのですが、より硬いラバーを使うならば、
回転よりもその打球スピードを活かす打法に
変えたほうが良いのでしょうか?
もしくは、そもそも硬いなりの回転のかけ方があるのでしょうか?
もしそうであれば、どのような打ち方をすれば良いのでしょうか?

さらに、これは自分の好みの問題なのかとも思うのですが、
前のラバーはドライブに限らず、
他の技術でもシックリきていたので、
前のラバーに戻そうか、
それとも新しいラバーを使いこなせるようにした方が、
攻撃力を高める意味では大切なのか、
とここが一番迷っている所です。

感覚的な部分もあり難しいとは思いますが、
是非アドバイスお願い致します。


お答えいたします。

この問題は、

1.好みの問題。使う個人のフィーリング。

2.自分がめざすべきもの。

3.プレースタイル。

4.スイング・フォーム。とくにドライブと強打。

などとの関連があって、すぐに結論が出ないものです。

このなかで1と2が一致していれば問題はないのですが、
得てして、1と2にずれがあり、
その個人の性格によって
1か2かどちらかに傾くことになります。

自分に妥協しやすいというか、あまり高望みしない人は1を、
理想に激しく燃えたり、日本や世界ナンバーワンをねらう人は
2を選択する傾向にあります。

とはいっても、1はその人にとって大切な
卓球における感性的な個性でもありますから、
これをまったく無視することはできないものです。

いままでの全日本や世界チャンピオンをみても、
みなそれなりの大いなる個性あるプレーヤーです。

ただ、あまりにも1の自分のやりやすさに拘泥しすぎるというか、
いままでの技術的感覚だけを
自分の個性と思いこむのもどうかと思います。

新しいことにチャレンジすると、
当初はとうぜん違和感があり、また結果も思わしくなく、
以前より成績も落ちることはよくあることです。

しかし、当初の苦難の時期を乗り越えると、
以前の技術的水準をはるかに凌駕する
技術が身に着くことがあります。
しかも、当初懸念した苦難も意外と簡単に乗り越えて。

これは「食わず嫌い」に似ていて、
なぜかいままで毛嫌いしていたのに、
食べてみたり、
あるいは食べ続けると
その旨さが病みつきになることがあるように。

3ですが、自分のプレースタイルを
よく自分で客観的に観察してみることです。

自分はどんなプレーをやりたいのか。
また、どんな戦型が向いているのか。

まあ、スタイルとか戦型といっても、
いま現状の類型を真似てみる必要はないのです。

ある程度はトッププレーヤーのスタイルを参考にしつつ、
最終的には自分の「型」をつくり上げるのが、
いちばん理にかなっているのですから。

4は自分のフォームの見直しですが、
多くの人が一度身に付けたフォームを、
それこそ一生つづけているものです。

そう、町の大会のたとえば70歳の選手のあのフォームは、
たぶん彼がもう50年以上前におぼえたフォームなんです。

これも1と2との問題にもつながるのですが、
たえずフォームというのは自己点検するべきなんです。

まあ、このフォームで球が相手コートに入り、
強打やドライブが打て、
それなりに試合にもなる、というわけですが、
すこしでも自己進化をめざすのなら、
たえまない修正を必要とするのです。

くれぐれも、
いまの自分のフォームが100パーセント正しいわけではない、
ということを肝に銘じるべきです。

前置きがずいぶん長くなりました。

具体的にいまのあなたのラバーの現状に即して述べることにします。

あなたがラバーを硬いものにしようと思ったのは、
ご自分なりのチャレンジがあったのではないでしょうか? 

まず、その自分の意思を確認して、
それがどこまでのものか判断しましょう。

そしてこれは当方の希望ですが、
新しいラバーに敢然と取り組んでいただきたいものです。

理想的というか、
これからの卓球界全般の流れからしても、
「スピン+スピード」の融合が求められるのですから。

そのことは「ハイブリッド・タクティックス」で解説しております。

たしかに、中国は粘着ラバーで世界を制していますが、
今後は果たしてどうでしょうか。

また日本のプレーヤーに(もちろん個人個々のことではありますが)、
粘着は使いこなせるのでしょうか。
(水谷が粘着にかえたそうですが、
さあ今後どういうことになるのか、
お手並み拝見というところですね)

硬いラバーを使うとオーバーミスが出るということですが、
これはオーバーする分だけ
スピードというかパワーが
以前のラバーを使っていたときより増したということになります。

同じ力でスイングして、
前より遠くにボールが飛んだということは、
そういうことですね。

さあ、ここが最大の問題です。

オーバーミスを嫌がってもとのラバーに戻すか、
オーバーミス、
つまりスピード(パワー)を活かすようにスイング・フォームを
一球ごとにかえたり、改良することで、
硬いラバーを使いこなすか、という選択です。

この問題は上記の1~4とつながるのですが、
より進化をめざすのなら後者を、
つまり硬いラバーを使いこなす選択をするべきです。

またオーバーミスをなくすのは、
それほどむずかしいことではありません。

当初の違和感をがまんし、
自分の長年のスイング・フォームを修正する
という勇気があればいいのです。

技術的には、

ドライブは……
A.ラケット角度を前にかぶせる。

B.スイング軌道を水平にする。

C.ボールの上面を打つ。

D.スイング・スピードを速くする。

強打は……
E.ラケット角度を台にたいして直角に立てる。

F.水平にスイング。

G.クロスに打つ場合、ボールの斜め側面を打つ。

ざっと以上のことができれば、
いままでと同じスイングスピードでオーバーしていた分、
スピードが増すことになります。

また、ドライブで上記の打ち方にすると、
相手コートでバウンドするとき沈むことが多くなります。

このボールが沈む科学的な理由は気流の関係だといわれていますが、
経験上、こういうドライブの打ち方をすると沈みやすくなります。

もちろん沈むドライブの得点効果は高いものです。

また、ラケット角度を前にかぶせ、
スイング軌道を水平にすれば、
ドライブしたボールは下に落ちやすくなりますが、
スイング・スピードを速くすることで、
ボールは落ちずにあがるのです。

強打のスイング・フォームは
要するに「卓技研式水平打法」です。

この打法は理論的にも体験的にも究極のスピード打法です。

ただし、ドライブと強打では「水平に打つ」といっても、
そのスイングのベクトルはまったくことなるものです。

そして、ハイブリッド・タクティックスの肝はここにあります。

そう、このスイング・ベクトルを
試合中に臨機応変にスイッチして打てるか否かにあるのです。

回転と強打の混合、トップスピンとノンスピンの混合、
これがハイブリッド・タクティックスであり、
またこれがこれからの世界の卓球をリードする戦法なのです。
それをぜひあなたがチャレンジされることを希望します。
卓技研・秋場


317.ハイブリッド・タクティックスでドライブと強打を併用していますが、ボールを待つときのラケットの高さを上か下かで悩んでます……

毎日、この卓技研サイトを読むのを楽しみにしているP50と申します。
ここのところ、更新が減っており私の楽しみも減っています。
いろいろとご事情がおありでしょうが、
ぜひともより多く更新されますことをお願いいたします。

私の戦型はシェーク裏裏ドライブ型です。
ここ数年前から自分の卓球に限界を感じており、
試合での戦績もまったくパッとしないものでした。
そんなとき、このサイトで「ハイブリッド・タクティックス」読み、
ちょっと思うところがあって、
ここで書かれているやりかたを自分なりに実践してみたのです。
最初はなかなかドライブと強打を混ぜることがむずかしく
違和感があったのですが、
実際の試合でこのハイブリッドが成功したときは
かなり高い確率で得点に結びつき、
その効果のほどを知って、
以来いまはすっかりはまっております。
いまは違和感もそれほどなく、
試合の戦績も以前(3回戦ボーイ)よりぐんと上がり、
最近では市のシニアの大会で
常にベスト4以内に入るようになりました。
試合に勝てるようになると、練習にも励みがでるようになり、
大会に出る回数もずっと増えて、
近隣地域の大会にもいそいそ出場するようになりました。
私の場合は、いままでほぼ100パーセントドライブしていたのですが、
これを70パーセントにして、
あとの30パーセントを強打にするようにしたところ、
この強打がおもしろいように決まってしまうのです。

さて、ここで質問なんですが、
それはハイブリッドを実践するときのバックスイングについてです。
ドライブは下にラケットをひき、
強打はそれよりも上にひいて打ちますが、
下か上か、どちらで待つバックスイングがいいのでしょうか。
相手からの返球されるボールによって下か上かにするのか、
それとも自分がドライブするなら下、
強打なら上としてスイングすればいいのでしょうか。
このバックスイングがいまひとつスムーズにいかないので、
中途半端にスイングになったり、始動が遅れてしまったりします。
一つご指導のほどよろしくお願いいたします。
長文をおゆるしください。


ここのところ更新が遅滞して申し訳ありません。
できるだけ頻繁に更新するよう努めてまいります。

さて、ハイブリッド・タクティックスを試していただいているそうで、
当方もうれしいかぎりです。
この方法を完全にマスターすれば
まちがいなく試合で優位にたてます。

なぜなら、たとえば、あなたのケースですと、
相手はドライブでくると思っているときにパンッと強打を打たれると、
なかなか対応できないからです。

試合において私たちは相手のストローク
(打ち方、たとえばドライブ、カット、強打、
スマッシュ、ツッツキ、フリックなど)を予想し、
そしてほぼその予想した打ち方で相手は打ってくるものです。

また、予想しないと卓球のようなスピーディな球技においては
なかなか対応できないものです。

ところが、その予想が外されると
どんな優秀なプレーヤーでもうまく対応できないのです。

とくにドライブ全盛時代のこんにちにあっては、
ドライブ型と対戦する場合、
そのドライブを打ってくるタイミングをとって対応します。
これはごく当然のことです。

だが、ドライブで打ってくるであろうと思っているとき
強打を打たれると、
ドライブと強打ではそのインパクトや打球スピード、
飛んでくるボールの軌跡がまったくちがうので、
相手はタイミングをくるわされて
なかなか対応できないのです。

野球を例にすると、
変化球を待っていて直球を投げられると
手も足も出ないという感じで
バッターが茫然と見送って三振というケースですね。

さて、ご質問のドライブと強打を併用した
ハイブリッド・タクティックスを採用したときの
バックスイングの取り方について解説します。

結論から申しますと、
これは上で待つというか、
強打を打つときのラケットの高さで待ちます。

そして、ドライブをする場合は
それなりにラケットを下げてバックスイングをとるようにします。

なぜこうするのかといえば、
上で待つと、それから下にバックスイングを引いても、
それほど時間的ロスがなく
バックスイングをとることができます。

ところが、下で待っていて強打する場合は
ラケットを上にもってきて打つことになりここでロスが出るのです。

下でまって上にもっていくと、どうしても遅れます。

また、たとえばドライブ型で
ハイブリッド・タクティックスを採用しない場合でも、
ボールをまつときのラケットの位置は
高くすることをおすすめします。

すべてのボールを前中陣より離れて打つならともかく、
たとえ前中陣や中後陣でプレーすることが多いプレーヤーであっても、
実際の試合では前陣で処理するボールが半数を超えるものです。

そうであるなら、ラケットを下で構えるのは時間的なロスをまねき、
とくにブロックやカウンターでは下で構えていては、
相手の速くて深い打球に対応することがむずかしくなり、
オーバーミスが多く出るでしょう
(相手のドライブや強打にたいして
オーバーミスが出る要因の一つがラケットが下からでることです)。

それにドライブも可能な限り、
高い位置を保ったままバックスイングするようにしたいものです。

そのほうが、ドライブのスピードや、
低い飛跡のドライブが打てるようになります。

ドライブも高い位置で待つのを前提として、
こちらの時間的な問題や相手ボールの回転、
長短左右のコースなどによって、
どうしても時間を稼ぐ必要にせまられ、
打球点を落としたドライブを打たなければならないケースもあります。

そのときは必要に応じて
ラケットを下げるバックスイングをすればいいのです。

高い位置から下に向けるバックスイングは
時間的なロスがあまりありません。

日本でも世界でもトッププレーヤーのバックスイングは
どんどん高く、そしてコンパクトになっています。

できるだけボールを高い位置で打つこと、
また攻撃型も攻撃だけでなく
高い防御力も要求されるようになり、
とうぜんのことながら、
それにしたがって
ボールをまつラケットの位置も高くなっているのです。
卓技研・秋場


316.卓球関係の企業に就職したいのですが、具体的なアドバイスお願いします……

はじめまして、
いつもこのサイトを読ませていただいている
ブライス愛用者といいます。

さっそく質問なのですが、
現在高校三年生の自分は
卓球関係の企業(バタフライやTSP)
仕事に就きたいと考えているんですが、
自分は高校から卓球を始めたので
一回戦を勝てるかどうかの実力の人でもいいのでしょうか?

また今から具体的にどういうことをしていけばいいかの
アドバイスをお願いします


(前篇)
これは就活についての相談ですね。

この質問、まさに当方の想定を超えた領域です。
想定のカテゴリーとは違うのですが、
この質問にいささか興味をそそられましたので、
おこたえします。

ただし、卓球の技術論とは異なって専門領域外なので、
その辺はご承知置きください。

まず、一般的なごく常識的なラインから、
あなたが対象とした就職希望企業の
新卒者採用の情報を得ることです。

そして、そのなかであなたが入社できる可能性があるのなら、
そのルートでの就活をすすめることです。
いわば正規ルート、まあ正面突破というところです。

この正規ルートでは
自分は高校から卓球を始めたので
一回戦を勝てるかどうかの実力の人でも」、
就活のハンディとはならないでしょう。

あなたが希望している卓球用具メーカーは、
あくまで産業であり企業であるので、
卓球の力量ではなく、
あなたがその会社にとってどれだけ利益を生んでくれるのか、
という視点で採用ポイントなされるでしょうから。

ではその採用ポイントとはなにか、ということですが、
そんなものは「就活本」にいくらでも載っているでしょうから、
それを参考にしてください。
そして、それにプラスアルファして、
つぎのようなことをすると就職に有利にはたらくかもしれません。

1.なぜ自分は卓球関連企業で働きたいのか?

2.なぜ自分はこの会社で働きたいのか?

3.そして自分はこの会社でなにをやってみたいのか?

以上の3点を履歴書やエントリーシート、
あるいは面接で「切に切に訴える」ことです。

1はやはり自分は卓球が好きである
ことだろうと思います。
その卓球に関する企業で働くことは、
それだけで生きがいとなるということを、
自分のことばで心をこめて述べるのです。

2はなぜ卓球関連企業のなかで、
貴社で働きたいのかを、
できるだけ具体的に説明します。
そういうことから、
「バタフライ」とか「TSP」という製品ブランド名ではなく、
ちゃんと正式な会社名である
「株式会社タマス」とか「ヤマト卓球株式会社」と明記するべきです。
社会人になるというのは、
こういう心遣いが必要とされるのです。

3です。会社にはいろんな部署があります。
そのなかで自分はこういう仕事が得意なので
こういう職種に就きたい、
そしてこういうことをやってみたいということも
しっかりと主張するといいでしょう。

たとえば卓球でも、自分のプレースタイルをもち、
自分の得意技、そうたとえば
サービスからの速攻とかをアピールするわけです。

ただし、会社ではかならずしも
自分が望む部署に配属されるとは限りません。
上記のことはあくまで希望であり、
将来の夢だと前置きして、
自分はどんな職場であっても誠心誠意はたらく
オールラウンドプレーヤーにもなれることも
触れておく必要があるでしょう。

さて次回は、
この正規ルートではない非正規ルート、
正規戦ではなくゲリラ戦での就活戦法を考えてみます。(つづく)

(後篇)
さて非正規ルートによる就活について述べます。

今回、わたしが質問者と同じ立場、そう
高校生で卒業後に卓球関係の企業に
就職したい希望があるとき、
どんな方法でそれをかなえるのか、
ということを考えてみました。

その就職対象ターゲットを
仮にヤマト卓球株式会社(TSP)と想定して、
その就活戦略を練ったのです。

この会社の代表取締役社長といえば、
あのカットマンだった全日本チャンピオンの松下浩二さんです。

そこで、ぴんっときたのです。
そうだ手紙を書こうと。

他の卓球用具メーカーとはちがって、
この会社の社長の顔と名前は、
卓球選手ならだれもが知っています。

顔と名前がわかっていれば、
手紙を送る相手をイメージできて、
自分の思いを訴えやすいものです。

それに、その手紙は、
松下さんならけっこう真剣に
読んでもらえそうな気もしたからです。

メールでもいいのでしょうが、
ここはやはり手書きの手紙のほうが、
自分がこの会社に入りたい
という熱意がよく伝わりそうではありませんか。

そして、手紙を書き始めます。

でも、なかなか自分の気持ちが
正確に伝わる文章が書けない。

しかし、ここで中途半端な文章で
お茶を濁してはいけないのです。

この手紙の内容次第で、
自分の一生が決まってしまう
のかもしれないのですから。

もし、就職が決まれば、
この会社で何十年と働くことに
なるかもしれないのですから。

何回も何回も書きなおします。
大げさではなく、一世一代の手紙書きです。

そして推敲すること25回
(いや、いい手紙が書けるまで
100回だって書きなおしてもいいんです)、
ようやくなんとか
人に読んでもらえそうな文章になりました……。

以上が手紙作戦です。

この手紙を送る社長というか会社は
松下さんやヤマト卓球とはかぎりません。

自分がほんとうにここに入りたい
と思う会社の社長に送ればいいのです。

当たり前ですが、
会社というのは社員、
そうです人によって運営されています。

その会社のトップは、
常にいい人材を求めています。
優秀な社員なら、いくらでもほしいものです。

もちろん、それぞれの会社には人事計画があって、
その年度ごとの採用予定があることでしょう。

でも、その会社のトップが、
この人はぜひ我社に入社させたいと思えば、
そんな予定などまったく意に介さないで、
社長のツルのひとこえで
決めてしまうことだってできるのです。

まして卓球用具メーカーはどこでも、
いわゆる大企業ではなく中小企業ですから、
一人、二人程度の就職採用の融通はききやすいものです。

さて、「優秀な社員なら、いくらでもほしいものです」と書きましたが、
では「優秀な社員」とはどんな「社員」なのでしょうか。

それは学歴とか、
採用試験の点数が高いとか、
頭がよさそうだとか、
ではありません。

一般的な民間企業では
いったん入社して社員になってしまえば、
学歴でその職務評価することはありません。

会社の実務と学歴とはリンクしないからです。

ではなにをもって「優秀」なのでしょうか。

それは「熱意」と「誠意」です。

この二つが「具体的なアドバイス」です。
とても「抽象的」ですが、
じつはこの二つが真に「具体的」な
就活成功の秘訣なのです。

この二つをもとに、
自分の思いを伝える方法を練ればいいのです。


卓技研・秋場


315.相手のバックサイドに打ったとき、相手がどこにリターンするか予測することはできますか? 
また腰より高い球をバックハンドでうまく打てないのですが……

卓光ワッチャンです。
右利き、ペンホルダーです。
いつも楽しく読ませていただいています。

水平打ちなど参考にして今、実践練習中です。

悩んでいる事が二つあります。

『悩みー1』
バックへ廻りこんで、
または中央からフォアハンドで
相手のバックサイドへ打ち込んだボールを
相手にバックでブロックされて
自分のコートのフォアーサイド深く返球されたボールを打てません。
やっとラケットに触れるか、弱い打球で繋ぐのがやっとです。

『目標』
強くドライブをかけてストレートかクロスに打ち返したい。

『対策中の内容』
フットワークを強化して、
フォアーに早く廻りこむことがいいと思いますが
如何でしょうか?

『質問』-1
自分がバックから強打したボールが相手のブロックによって
フォアー来るかバックに来るかを
どうしたら予測できるのでしょうか? 
バックに来るのを確信できない為、フォアへの移動が遅くなる。

『質問』-2
フォアー廻りこむスピードを早くするのには
現在左足を前に打ち込んだ姿勢から
先ず、大きく左足をフォア側へ踏み出し、
次に大きなステップで右足をフォアー移動するようにしていますが
如何でしょうか?

『悩みー2』
ペンホルダーのバックハンド表面 打ちです。
現在右足を前にして脇を固め、
肘で振りぬいています。
腰から下のボールは綺麗にラケットを振りぬけて
安定して打てるのですが、
腰より高いボールを打てません。

『対策中の内容』
打球するとき一歩下がってゆるく返球してます。
問題は相手にチャンスボールが行くこと、
打球点が遅くなることです。

『質問』-1
腰より高いボールを強く打ちぬくためには
どのような対策が必要でしょうか?

はじめてメールさせていただきましたが
ご指導をお願い致します。 


お答えいたします。

バックサイドにフォアハンドで打とうと回り込んだとき、
とうぜんフォアサイドはがら空きになって、
そこへ打たれるとノータッチで抜かれてしまう、
なんていうことはよくあることです。

そこで、バックサイドから相手のバックサイドへクロスに打ったとき、
相手はどこに打ってくるのか予測できれば
次の打球への対応が素早くとれて
有利なることはまちがいありません。

では、相手がどこにリターンしてくるのか、
そんなことは予測できるのでしょうか? 

これは厳密にいうと、相手のことですから、
どこに打ってくるのかわかりません。

だけど、ケースによって、
ある程度は予測することが可能です。

それはつぎのような打球をこちらが打った場合です。

1.強くて速い打球

2.相手のバックサイドを切った打球

3.深い打球

4.相手コートに深く入り、バウンド後伸びた打球

以上のような打球の場合、
相手がフォアサイドがバクサイドの
どちらにリターンしてくる確率が高いかわかりますか。

はい、こちらのバックサイドですね。

以上のような打球をストレートに打つには、
それなりにレベルが高くないとできないからです。

もし、ストレートにきたとしても、
それは打球に圧された弱い球や
高く浮いてくる場合が多いでしょう。

なぜなら、ストレートコースへのリターンというのは、
クロスコースとくらべて短く、
そのぶんオーバーミスをしやすいこと、
それにストレートに打つというのはラケットを開くわけで、
打球にたいする角度が甘くなり、
そのぶんオーバーミスが出やすくなるからです。

ただし、前述したように、
相手の力量が高いと
以上のような打球にも対応してくるので
100パーセントバックサイドにくるというわけではありません。

あくまでそれは確率として、
バックサイドにくるのが多くなるというわけです。

フォアハンドでバックサイドに回り込んだとき、
相手がバックサイドで待ち構えているのがわかっていて、
それでもフォアサイドではなく、
バックサイドをねらうのなら、
上記1~4のような打球を打つか、
左足を踏み込んで決めにいって、
相手がフォアサイドにリターンしたら、
「参りました」ぐらいの気持ちでいいのではないでしょうか。

つぎの質問の「フォアに回り込む」とありますが、
これはバックサイドからフォアへの移動のことでしょうか。

基本的には左足をフォアサイドにステップして、
両足をクロスさせ、
それから右足をフォアサイドにステップするので、
これで間違いないでしょう。

ただ、フォアサイドへ移動する前の打球で
左足を前に踏み込んでいると、
つぎにフォアサイドへ移動するときは、
とうぜんそのフットワークは遅くなります。

もし、相手がフォアをねらっていると思ったら、
左足をすぐに平行スタンスに戻すようにすれば、
つぎのフォアサイドへの動きは敏速になるでしょう。

つぎのペンのバックハンドを打つとき、
腰より高いボールの対応です。

まあ、これはシェークだって、
腰より高いボールをバックハンドで打つには
それなりにむずかしいものです。

なぜ高いボールの処理がバックハンドだと難しくなるのかいえば、
それはバックハンドの場合、
ラケット面が開いて角度が内に向かないためです。

では、その対応を具体的にあげてみましょう。

1.ラケット面を内の角度を保つために、
右腕を折りたたみ、前腕を内側にしぼるように返します。
このときヒジは体の中央にきます。
こうすることで、ラケット角度を外に向けないようにするのです。

2.腰より相当高い球や深い球を
バックハンドで処理するのは無理があります。
そこでバックハンドで打球できる高さで打つ必要があり、
それには球が落ちてくるときと、
球がバウンドして跳ね上がるライジングで打つ方法があります。
落ちてくるとき打つには、
下がったり、またその分だけ相手に
時間的な余裕をあたえることになります。
そこでぜひマスターしていただきたいのは、
ライジング打法です。

もちろんこの打法はそれなりに難しいのですが、
それほど強打しなくてもかなり威力を発揮します。
このライジング打法のポイントは、
球がバウンドしたタイミングです。

練習でこのタイミングをとるコツをつかめば、
比較的容易にマスターすることができるでしょう。

また、バックハンドを右足前のスタンスでやっているようですが、
これだとフォアハンドを打つときは、
スタンスを左足前にかえなくてなりません。

これはショートでも同じですが、
バックハンド系はフォアハンドと同じ
左足前のほうが両ハンドの切り替えがスムーズになります。

また、左足前のほうがブロックのときの体の向きが内に入って、
強いボールへの対応もうまくいくので、
スタンスの変更をおすすめします。

最初は違和感がありますが、すぐに慣れるものです。
卓技研・秋場


314.水平打法で打球は速くなったのですが、遅いボールが打てなくなりました……

ポン卓です。
公立中学の2年の卓球部員です。
シェークの裏裏です。

はじめて質問します。

卓技研式水平打法に2カ月前から取り組んでいます。

飛んできたボールの高さにバックスイングをとって、
その高さからラケットを垂直に立てて水平に振る、
というように書いてあったので、そのとおりにしてみたのですが、
いくらそのとおりにやってもなかなかスピードが出ませんでした。

ところが、1カ月前の練習で、
いつもよりもっとラケットを上から出したら、
ワッというほどすごいスピードが出ました。

それに打ったときの感触がすごくよくて、びっくりしました。
打球音がぜんぜん違います。

それまでできなかったのは、
飛んできたボールの高さにバックスイングをとっていたはずか、
前からのクセでちょっと下から出ていたんですね。

部員はみんなで15人いるのですが、
みんなぼくのフォアハンドの打球に驚いて、
みんなも水平打法に興味をもって、
いまぼくたちのあいだで水平打法ブームです。

質問なんですが、
ぼくのフォアロングが速いので
みんなぼくとラリーをつづけることができません。

それで遅いスピードで打とうと思っても
水平打法だとどうしても速くなってしまいます。
どうすれば遅いスピードで打てるのでしょうか。

それとバックハンドも水平打法はできるのでしょうか。
よろしくお願いします。



そうですか、卓技研式水平打法の
スピードを味わっていただけましたか。
うれしいかぎりです。

でも、こんどは速すぎて、
みんなととフォアロングの練習ができなくなったわけですね。

いや、これは実際によくあることです。
水平打法は打球スピードが速く、ラケットの球離れも速くて、
相手はとまどうようで、
「表に変えたの?」とか、
試合前の練習では強打のように感じるのか、
こちらはふつうに打っているのに、
対戦相手によってはむきになって打ち返してくるときがあります。

水平打法をいったんマスターすると、
かならず悩むのが、どうすれば遅く打てるのかということです。
まあぜいたくな悩みというか、
相手の打球スピードがアップすればそれでいいのですが、
この国ではヘンな「和の尊重」があって、
場合によっては全体が悪しきに準じるということがよくあります。

では、卓技研式水平打法で「遅い打球を打てるのか」
といえば、原理的には無理です。

なぜかといえば、スピードを究極に重視した打法だからです。
もし、卓技研式水平打法のスイングを忠実にまもって
遅い打球にするには、
スイングをゆっくりするしかありません。

可能な限りゆっくりと振ってみるんです。

なんだ簡単じゃないかと思われるかもしれませんが、
これが難しいんです。

中国に太極拳という格闘技がありますが、
この訓練法はできるだけゆっくりと身体を動かすのですが、
この「ゆっくり」がなかなか難しくて、
しかもフィジカルトレーニングとしても
かなりハードなんです。
その原理と似ているかもしれません。

この水平打法でゆっくりとした打球を打つ訓練は
太極拳と同様に無駄ではなく、
じつにすばらしい打球技術訓練メソッドなのです。

ゆっくりと打つことで、
より正確な水平打法のスイング・フォームが身に着くとともに、
卓球に重要な「集中力」を養う訓練にもなるからです。

ゆっくり打つためには、
腰をスイングのセンターにおいて、
身体全体のバランスをとることが必要となります。
そして、ゆっくりと身体を動かすこと、
身体の動きとボールのとらえ方との相関に意識が向いて、
必然的に集中することになるのです。

バックハンド系スイングの水平打法ですが、
これもフォアハンドとまったく同じです。

1.飛んでくるボールの高さにバックスイングをとる。

2.ラケット面を台に対して垂直に立てる。

3.そのまま水平に振りきる。

これだけです。

シェークであれば、ハーフボレーなら、
前腕を肘とラケットが水平にまっすぐになるようにとり、
そのまま1.2.3.を実行すればいいのです。
そして、もっと威力を出したいなら、
スイングの軸を肘と肩甲骨のW軸にすればいいでしょう。
卓技研・秋場


313.フォア打ちで肘があがってフォームが安定しません……

青森のウッチーと申します。

ダブルスペアに関する問い合わせです。

卓球暦20数年35歳のシェークの女性ですが
フォア打ちで肘が上がり安定しなくなります。

調子が悪くなると
フォアブロックのときも
ドライブのときもスマッシュのときも
肘がかなり上がりまともに打てなくなります。

メンタル的なかんじも強いんですが、
修正に向 けた練習法とかアドバイスお願いします。


お答えするのが大変遅くなり申し訳ありません。

「肘があがる」というのは、
質問された青森のウッチーさんが
ダブルスを組まれている方のことでしょうか?

まあ、ともかく、フォアハンド系スイングで肘が上がって
安定したフォームで打てなくなることがあるわけですね。

これはメンタルといえば、
メンタル的な要素が非常に大きいと思われます。

肘が上がるというのは、
打つ時に手首や腕をこねているわけで、
これはボールを手や腕でコントロールしよう
という気持ちが強すぎる起こりやすいことです。

誰でも相手コートにボールを入れたい
という気持ちは同じなのですが、
それが極端に強すぎるというか、
はやるというか、あせるというか、勝ちたいというか、
そんな意識に傾く時、
スイング・フォーム全体のバランスを忘れて、
ひたすら手や腕だけでボールを打ちにいこうとします。

メンタルというか、心理学的にいうと、
「未熟な自我の発露」とでも申しましょうか。

でも、これは初級者や中級者だけではなく、
時としてトッププレーヤーでさえも、
重要な大会の試合の局面などでおかしてしまうことなのです。
まあ、人間が誰しも有する「サガ」ですね。

これを修正するための、まず練習のときメソッドをあげてみましょう。

1.スイングは腰から始動する。

2.腰のリードでスイングするように、
 腰の回転に引っ張られるように腕が動くイメージで。

3.肘が上がる時、打球ポイントが前になりすぎていることが多いので、
 ボールを引きつけるようにする。

4.グリップ、腕、肩の力を抜いて、リラックスして打つ。

5.スイングの軸は肘ではなく肩甲骨に。

そして試合中に肘があがってきたら、上記のことを思いだすとともに、
つぎのことをおこなってください。

6.ゆっくりと腹式呼吸を数回やる。

7.意識を頭から臍下丹田(へその下5センチ辺り)に下ろす。

8.勝ちたいという意識、相手コートにボールを入れたい
という気持ちから脱却して、
「いま現在のプレー」に集中する。

9.そして「手ではなく腰で打つ」ように意識する。

以上、1~9を練習やゲームで繰り返しおこなえば、
かならず「肘はあがらず」に「実力はあがる」でしょう。

卓技研・秋場


312.部内のゲーム練習で新しいことを試したいのですが……

いつもお世話になっております、マリモです。

早速質問ですが
普段の練習で必ずといってもいいほど
ゲーム練習があります。

僕は新しい事を試したり、
勝ちたい相手には本気で勝負にいく等工夫しています。

ですが主将はゲーム練習の結果を
団体戦のメンバー選考の要素の一つとして見ています。
ですから新しい事を試しすぎた結果
試合に負けてしまうことがあります。
どうすればいいと思いますか?


お答えするのが大変遅くなり申し訳ありません。

さて、ご質問の件ですが、
新しいことをゲーム練習で試すのは大切なことです。

そうでないと、いつも同じパターンになって
進歩することが難しくなります。

よくやるゲーム練習のやり方として、
団体戦レギュラー選考や
エントリー数が限られた個人戦の出場枠選考を、
通常のゲーム練習とは分けておこなうことです。

そうすれば、通常のゲーム練習のときに新しいことを、
思う存分に試すことができるようになります。

もし、そういう方法があることを
主将に進言することができるのなら、
そのようにしてもらえばいいでしょう。

できなければ、技術練習のなかで新しいことを試したり、
あるいは確実に団体戦メンバーに入れるように力量を高めて、
すこしぐらい新しいことを試しても
ゲーム練習の勝負に負けないようにすることです。

もしくは、相手のレベルを勘案して、
この相手となら確実に勝てる対戦のとき、
5ゲームマッチだとすると第1、第2ゲームは獲って、
つぎの第3ゲームは新しいことを試してみるゲーム(セット)にする
というようにしてはいかがでしょうか。

ただし、新しいことを試す場合、
ゲーム練習といっても相手のあることで、
あまりにもゲーム(勝負)にならないようなことは
すべきではないでしょう。

たとえば、
まったく自信のないバックハンド強打を練習するのだと考え、
とにかくバックサイドにきた
どんな難しいボールでも全部バックハンド強打して、
それがほとんど入らないというのでは、
対戦相手のやる気を削ぎ、
また同じようにゲーム練習をやっている
相手に失礼になります。

ですから、ゲーム練習で新しいことを試すのは、
そのへんを十分に注意しておこなうようにしましょう。

卓技研・秋場


311.中ペンです。ショートのときラケット面を返しにくいのですが……

こんにちは、学生時代以来20年ぶりに卓球をはじめました。

昔は日ペンを使用していましたが、
裏面打ちなるものがあることを知り
それがやりたくて中ペンにしてみました。

まだ数回しか練習に行っていませんが、
何度か裏面打ちを試した結果、
親指の位置がグリップの斜めになっている
平面の部分を押さえるように持つのが
いまのところ一番しっくりきて、
手首もつかえるように感じています。

ただ親指を深めにラケットの中心に向かって持っているので、
ショートの時、面が返しずらい気もします。
(面を抑えずらい)なので親指を深く入れて
人差し指を浅めににぎるか(裏面、手首が使いやすい)
また親指を浅く、
人差し指を深めにいれるか
(フォアからショートへの切り替えしで面が抑えやすい)で迷っています。
ご意見をお聞かせ下さい。


日本式、中国式にかぎらず、
ペンホルダーのグリップでもっとも課題となるのが
今回のご質問にある点です。

ショートのときにラケット面の角度が出しにくいこと、
出しやすくするとフォア面がしっくりこないという、
こちらが立てば、あちらが立たずという
二律背反状態になるわけです。
これはシェークでも同様ですが、
ペンのほうが切実度は高いでしょう。

ではこの解決策を見つけることにしましょう。
順番に試行してください。

1.まず、あなたのプレースタイルを見つめ分析してください。

2.つぎにそのスタイルのなかで、
どういったプレーの頻度が高く、
あるいは重要でしょうか。

3.そのプレーにもっともしっくり合う
グリップ(A)をしてください。

4.そのグリップ(A)で
それ以外のプレーは可能でしょうか。

5.もしちょっと無理であれば、
それ以外のプレーができるグリップ(B)にしてください。

6.今度はグリップ(B)でグリップ(A)に合うプレー
(つまりあなたのプレースタイルのなかで頻度が高く重要である)
はできるでしょうか。

7.おそらくAとBの、
こちらが立てば、あちらが立たずという
二律背反状態になったでしょう。

8.このAとBのグリップのなかで、
おたがいに歩み寄れるところまで
指の位置を調整してください。

9.この8のグリップ調整を
練習のなかで繰り返しやってみるのです。
これを何日間か意識してやってください。
そのうち、ある日プレーに集中して調子のいいときがあり、
そのとき実になめらかなグリップ感を覚えるときがあります。
それがあなたのグリップのベストポジションです。

はい、この7でご質問の
「親指を深く入れて人差し指を浅めににぎるか
(裏面、手首が使いやすい)
また親指を浅く、人差し指を深めにいれるか」
という課題が出てくるはずです。
その課題をクリアするのが8と9です。

つぎに、具体的なテクニカルなポイントをおさえておきましょう。

1.裏面をおさえる中指・薬指・小指は曲げれば、
ショートの角度は出やすい。
中ペンで裏面を使うということですから、
裏面で打ったときボールが当たりにくいためにも
曲げることが必要です。

2.どうしてもショートするとき面というか角度が出なければ、
日ペンでおなじみの「親指を抜く」ことを試してみる。

3.どんなグリップをやっても
ショートのグリップがうまくいかないのであれば、
思い切って裏面ですべてのバックハンド系をこなしてしまう。
バックハンドドライブのときだけ裏面を使うのではなく、
シェークのように
ショートやツッツキもすべて裏面で処理してしまうのです。

グリップが原因である技術がうまくできない
ことはよくあることです。
だけど、本人はそれがグリップにあると気づいていない
ことが多いのです。

グリップは感覚というかフィーリング・タッチだけで
決めてしまいがちですが、
自分のプレースタイルのなかでの
重要技術をまず第一にしつつも、
それ以外のプレーにもできるだけ支障がないような
グリップを指向すべきです。
卓技研・秋場


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