Q&A291~300 of 卓球技術研究所t3i

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卓球291~300

300.裏面打法がやりたくて中ペンと粘着ラバーにかえたのですが……

毎回、Q&A拝見しています。
小生、ペンで裏面打法やりやくて日本式ペンホルダーから
中国式ラケットにかえました。

ただ、人差し指がかかりにくいのでやりづらいです。

また、フォア側のラーバーを貼るときは
グリップのところまで貼るのがいいのか
少し開けてはるのがいいでしょうか?
(王皓はグリップのところまで貼っているようです。)
メリット・デメリットがあれがお教え願います。

それに人差し指をかけるところは、
グリップの斜めのところか
先端がいいのかも迷います。

また、ラバーについてフォア面は
中国製の馬淋が使用している天極NEO2(粘着性)を貼って
裏には日本製ラバーを貼っています。
しかし中国製ラバーはWebの書き込みのようには
サーブがあまり切れなく、
スピードも出ませんしネットにひっかかりやすいです。
少しは慣れてきましたが
自分にはあってないのか練習で克服すべきなのか。
使用して2ヶ月くらい経ちます。
ラケットとラバーを同時に全然タイプのものに変えた影響なのか。
フォア面とバック面を入れ替えようとも思います。

それにお聞きしますが
中国選手はフォアに中国製、バックに
日本製を殆ど貼っていますが何故でしょうか?

最後にラバーの寿命は大体3ヶ月といいますが
そのくらいの周期で変えたほうがいいのですか?
ラバーも近年かなり高価で両面はるとなおさらです。
小生、週二回練習しています。

答えに困られる質問もあると思いますがよろしく
お願いします。

また、YGサービスがうまくできません。
良い方法がありましたら伝授願います。
悩める卓球マン 森


お答えするのが大変遅くなり申し訳ありません。

日本式ペンホルダー(日ペン)から
中国式ラケット(中ペン)にかえられ、
グリップやラバーなどに
いくつかの問題が出てきたわけですね。
おそらく、かなり大きな違和感をもたれたと思います。
日本と中国は、同じ東洋にあり、
また同じペンホルダーをつかっていますが、
日ペンと中ペン、グリップ、ラバーなど、
それを実際に使用したときのフィーリングはまったく違いますから。

では一つ一つ、ご質問のお答えしましょう。
まず、グリップで人差し指がかかりにくいということですが、
中ペンは日ペンのように人差し指を引っかけるというか、
人差し指でラケットを支えるのではなく、
主に親指・人差し指・中指の3本の指でグリップしています。
ですから、人差し指でかけるという発想というか意識ではなく、
3本の指が平均的に力が入るように
バランスをとるようにグリップする必要があります。

次のフォア面にラバーを貼るとき、
グリップ部分まで貼るのがいいのかどうかということですが、
これはその使う本人の好みや感覚です。
指のひっかかり具合やラケットの微妙な重心、重さなど、
それはプレーヤー個々のフィーリングではないでしょうか。
ただ、手に汗をよくかく人なら、
ラバーと指が接触すると滑りやすくなります。

人差し指をかける位置ですが、
これはグリップのいわゆる「浅い・深い」に関連することです。
一般的に、グリップが浅いとバックハンド系が、
深いとフォアハンド系がやりやすくなりますが、
裏面打法をやりたくて中ペンにかえられたわけですから、
「浅め」が向いているのではないでしょうか。

中国製の粘着ラバーですが、
これをつかってサービスをすると切れなくて、
スピードが出なくて、ネットによくかかるということですね。
まあ、確かに実際に日本のよく飛ぶラバーから粘着ラバーにかえると、
その大きな違いに驚くほどです。

でも、ほんとうに粘着ラバーは切れない、
飛ばないのでしょうか。
だったらなぜ、
中国のプレーヤーのほとんどがつかっているのでしょうか。
彼らは、切れないサービスをだし、
スピードがないボールを打っているでしょうか。
そんなことはないはずです。
中国選手のサービスはよく切れており、
その打球スピードも世界トップです。

中国選手は粘着ラバーのつかい方をよく知っているのです。
粘着ラバーは使いこなすのがとても難しいラバーです。
粘着ラバーというぐらいですから、
ラバーとボールが粘着しやすい性質、
つまり接触時間が長いという特徴があるわけです。

この粘着性の利点は「ボールを持てる」ということです。
ボールを一旦もって、
そこからスピンなり、コントロールなり、パワーなりを
生みだすタイプのラバーとでもいいましょうか。
ただし、そのラバーの利点を発揮するには
次のようなことが必要となります。

1.まず前提として、ボールをしっかりと打つこと。

2.そのためには、腰をつかってインパクトの瞬間にボールに体重がのること。

3.スピンサービスやドライブするときは、
インパクト後のフォロースルーで、回転を得るようにすること。

4.1~3を十分におこなうために、フィジカルを強化すること。

そして粘着ラバーの難点は、
この1~4ができないときに起きてきます。
そうです、「切れない」「飛ばない」のです。

粘着ラバーはそれを使いこなすには難度が高く、
使いこなせれば卓球の重要要素である、
「スピン」「スピード」「パワー」「コントロール」を
得ることができるのです。

なぜ、中国選手はフォア面に中国製粘着ラバー、
バック面に日本製ラバーを貼っているのか。
これはフォアハンドにくらべて、
バックハンドはどうしても非力になるので、
粘着ラバーを使い辛いからです。
つまり、いくら中国のトッププレーヤーといえども、
非力なバックハンドでは粘着ラバーは使えないということです。
それだけ粘着ラバーを使いこなすにはパワーが必要なのです。

ラバーの寿命ですが、これは使用頻度で決まります。
打球時間が長くなるにつれて、
ラバーの寿命は短くなります。
よく練習する日本の上級クラスの中・高・大学生なら、
3日で交換します。
ただし、この3日で交換されるラバーは、
中級・初級クラスなら十分使用に耐えるものかもしれません。

技術は上級になるにつれ、
微妙な差異に意識が向きます。
熟達するにつれ、ラバーのほんのわずかな劣化にも、
すぐに気づくようになるのです。
熟練度によって、
その用具もその技術に見合ったものを要求するようになるのです。

ちなみに、先日テレビで、
ラバーを交換した何日目が一番状態がいいのかという質問に、
水谷は2日目、田崎(表ソフト、前陣速攻型)は当日、
松下浩二(カットマン)は7日目(記憶違いかも)とこたえていましたね。

まあ、ラバーも安価なものではないし、
プロやトップ選手
(彼らの多くは用具メーカーから無料でラバーを支給される)のように、
そうは頻繁に交換できるものではありませんが。
ご自分で回転がかからなくなったと思ったら交換というのが、
大きな目安となるでしょう。

YGサーブですが、これはそう一言で解説できるものではないし、
また実際に使いこなせている選手もそう多くいません。
コツというかポイントは手首を内側に返して、
外側に伸ばして打球するとき、
いかに強くミート(切る)ことができるかです。
卓技研・秋場


299.バックのラリーが得意ですが、フォアに振られるとうまく返球できません……

はじめまして。中2のラビットです。

僕はバックの打ち合いが得意なのですが、
フォアに振られてしまうと腰が落ちてしまい
うまく返球することができません。
乱打などもしているのですがなかなか良くなりません。

あと4ヶ月もしたら最後の中体連があり、
そこを克服して上位にいきたいのですが、
どのような練習をすればよいのでしょうか。


バックハンド対バックハンドのクロスラリーから、
ストレートにフォアサイドに振られると、
トッププレーヤーでもその対応は難しいものです。

そこでまずは、バッククロス・ラリーでは、
できるだけ相手にストレートへ打たれないようにしたいものです。
そのためには――。

1.深いボールを送る。

2.サイドを切る。

3.速いボールを打つ。

4.相手のフォアミドルへの深いボールもときどき打つ。

この1~3のようなボールを打つと、
相手はなかなかストレートへ打てないものです。

そして、ストレートへの打球を封殺しておいて、
ときどき4のように相手のフォアミドルを突くと、
相手が詰まってリターンが甘くなりやすいものです。

それから、バックハンドの打ち合いが得意だとありますが、
クロスだけではなく、
ストレートコースにも打てるようにすれば、
その得意のバックハンドの得点効果が高まることでしょう。

ご質問のフォアサイドへ振られたら
「腰が落ちてしまい、うまく返球することができない」
ということですが、
これがどういう状態なのか、
ちょっとつかみづらいのですが、
その対応について解説してみます。
以下のポイントをチェックしてみてください。

1.足のスタンスは右利きなら
台に対して左右が平行かやや左足前になっているか。

2.バックハンド(ハーフボレー)を打つとき、
腰でバランスとリズムをとっているか。

3.ヒザを少し曲げ、軟らかく使っているか。

4.上体がリラックスしているか。

5.バックハンドのフィニッシュ後、
ラケットを戻すとき、ラケットが下がっていないか。
(フォアハンド・スイングのときにラケットが下から出ていないか)

6.その戻りはスムーズか。

7.打球毎にストレートへ振られることを意識しているか。

以上をすべてチェックして、
これがクリアされると間違いなく
フォアへの対応はスムーズになります。

5の説明ですが、
バックハンドからフォアハンドへ切り替えるとき、
ラケットが打球点より下がりすぎてしまうと
対応が遅れます。
これは切り替え時だけではなく、
ふだんのフォアハンド・スイングで下がる人も同様です。

スイング始動時のラケット位置は高くすると、
反応が速くなり、
また相手の打球に圧されることが減り、
ブロックやカウンターも容易にできるようになります。
卓技研・秋場

298.ドライブするとき空振りやラケットエッジにあたるミスが多いのですが……

初めまして、こんばんは。
現在高校入学を控えている 猫華(15歳男) です。

先日、部活引退から数ヶ月のブランクを経て
友人と卓球を打ちに専門店へ行ったのですが、
「納得できるドライブがほぼ打てませんでした。」
空振りも数度あったのですが…。

目立ったのが、
ラケットのエッジに当たって
天井へ弾が勢い良くとんでいったことです。
残りは、回転もスピードも少ない弾ばかりでした。

自分はドライブの振りが少しおかしい様で、
(後述させていただきます。)
是非、正しい振り方や
現在の振り方の改善点を教えていただきたいです。

ラケットはインナーフォースAL、
フォア面にテナジー05、
バック面にラウンデルソフトを使用しています。

自分のドライブの振りなのですが、
家に帰ってから考えてみたところ
「振る角度と、ラケットの面の角度がほぼ同じ」
なのだと思います。
そうでないと、
そう何回もラケットのエッジに当たらないと思うので^^;

ドライブは、スピードドライブとループドライブの両方です。
どちらも同じようなミスが目立ちました。

どのような面で、ど
のような角度でラケットを振れば上手く回転、
スピードが出るのか。
良ければ教えてください。
よろしくお願いしますm(_ _ *)m

また、教えていただいたことを実践するのは、
入学後の部活…4月の下旬ごろになると思います。


ドライブするとき、
空振りやラケットの角にあたってミスをすること、
まずこの点から解説しましょう。

空振りやラケットの角にあたることは、
ドライブスイングするときに起こりがちなミスです。
このミスはラバー部分でボールをこすりあげるという
ドライブスイングの性質上、
どうしてもその確率が高くなるものです。
まず、以下の点にそって、
自分のスイングを検証、分析してみましょう。

1.ボールをよく見ていない。

2.ラケット角度をかぶせすぎている。

3.インパクトの瞬間、下半身と上半身の動きがアンバランスになる。

4.インパクトの瞬間、ヘッドアップする。

5.インパクトの瞬間、身体が早く開きすぎる。

6.利き腕がスイングのとき伸びすぎている。

1ですが、毎回ボールがバウンドするとき、
微妙に弾み方が異なります。
あまり早くボールを見切ってしまうと、
ドライブスイングの場合、
打球面が薄いので、
ちょっとした弾み方の変化でミスが起こります。

2はこれはあたりまえのことですが、
ラケット面をかぶせるほど
ボールにあたる面が薄くなりミスが増えます。
回転とスピードからいえば、
かぶせて水平軌道のスイングがいいのですが、
あまりにもミスが多いときは、
ラケット角度の調整も必要でしょう。

3~5は同じタイプの問題です。
とくにここが重要です。
ドライブは腰の回転と同時に、
下から上への動きも入ります。
そのとき上半身の動きとの関連で
バランスがずれやすいのです。
それがラケットを持つ腕の動きに影響して、
自分で意図したインパクト・ポイントにずれが生じるのです。

このずれを修正するには、
ヒザを曲げ下半身を落とし、そこから上に伸びるとき、
ドライブ・スイングの腕の動きを
同調させるように意識することです。
つまり伸びあがるとき、
利き腕もいっしょに振りあげるのです。
このとき、腰の回転はやめて、
下から上へのひざの伸び(屈伸)の動きだけにしてみてください。

そして、このとき6の腕もできるだけ畳んで、
身体の近くでインパクトするようにします。

この1~6をまず意識して練習してください。
かならず、空振りやエッジにあたるミスは減ります。

しばらくこれで練習してドライブミスが減って安定したら、
つぎに回転とスピードを求める練習に移行します。
そのとき、
右利きなら右足への重心の掛け方を意識してみることです。

何度も繰り返し練習していると、
回転とスピード、それにパワーがでる
コツをつかめるときがあります。
それはおそらく「右足の重心」です。

これが最高のヒントですが、
それを自分のモノにできるかどうかは、
実践の訓練のなかで得るしかありません。

また、ドライブの回転とスピードを増すメソッドは
これまでこのQ&Aで何度も解説していますので参照してください。
卓技研・秋場


297.水谷選手は5月の世界卓球でメダルに近づけるでしょうか……

こんにちは、秋場さん。坂田正臣です。年も明け、全日本も終わり、世界選手権まで残すところ三ヶ月と迫っています。今年も卓球技術研究所を楽しみに観覧させていただくのでよろしくお願いします。去年から今年にかけ、恒例の全日本予想、観戦記読ませていただきました。充実した内容でとてもおもしろかったです。特に主婦方の話し声が少々耳触りだったのは気の毒でしたね。少し笑ってしまいました。あぁいった会場では静かに観戦するのが一番です。今回全日本を見た感想を交えながら秋場さんに質問したいと思います。よろしくお願いします。まず全日本選手権ですが、今回観戦していて感じたのは男子になりますが若返りを果たしたという事がはっきりと伺えたという事です。今回の全日本については去年よりも見応えがあり、日本男子の可能性を感じさせる内容でした。ただし若干水谷選手については圧勝という所もあり、秋場さんがご指摘した通り少々面白みに欠けた事は事実です。それともう一つは松平健太選手の不振にありました。こちらも秋場さんのご指摘にありましたね。ただそれ以上に僕は試合も見ていて不甲斐なさというよりは彼自身が自分の才能に溺れてしまっているという事、練習量の少なさ、筋力トレーニングの少なさ、メンタルなどそれらの事が秋場さんから見てもあったのかも知れません。ただそれ以上に彼がかっこつけてしまっているという事。いいかっこをしてみたいとか、スーパープレイを見せてやろうとか、そういった事が見受けられました。それがとても残念でした。かっこつけたいという事はある程度大人になれば誰でもあるという事です。秋場さんにも経験はあるでしょうし、私も経験はあります。ただかっこつけていては独創的な卓球はできません。の卓球は独創的で他の人間にはない速攻形の卓球です。ですがこの間の試合を見ているとただのドライブマンになってしまっていました。最近彼は芸能プロダクションに入り、俳優にもなりたいと卓球王国に書いたありました。でも二束のわらじで卓球が出来るほど甘くはないのは福原選手の件で証明済みです。秋場さんも期待をこめてあえて厳しくコメントしたと思いますが、この間の試合を見ていて、確かに吉田選手も不甲斐なかったかも知れません。ですが高木和卓選手も吉田選手も試合をあきらめず、懸命にプレーをしていました。男子選手の選考について疑問を少し感じました。松平選手が横浜大会馬琳選手と素晴らしいゲームをした際、誰もがやれば自分だって中国選手に勝てるんだと思ったのではないのでしょうか?ここで終わってほしくはありません。横浜後の水谷選手のようにここは松平選手にとっては試練だと思いますが是非自分のペースでいいので頑張って欲しいと思います。そんな意味もありあえて厳しいコメントもしました。そしてこれから本題に入りますが、全日本を見た感想を率直にゆうと、丹羽選手の時代が近い将来来るという事これが一つです。観戦記にもありましたが、丹羽、そして水谷の二強時代が来るという事です。なぜなら彼のプレースタイルは中国にも日本にも韓国にも、そして今日本選手の強化母体でもある欧州にもいません。松平選手は欧州と中国などが混ざったような卓球スタイルですが、丹羽選手はどこにも当てはまりません。宮崎監督は丹羽選手のプレースタイルを新しい時代のスタイルだと評価していました。正直今の水谷選手に日本の選手に勝てる人間はいないと僕は思います。やはり彼は世界ランク7位です。別格でした。秋場さんが称したように水谷選手に今回負ける気が全くしないというのが本音です。彼のプレーで大きく進化したのはバックハンドでしょう、バックハンドのバリエーションが以前より増え、相手のロングボールに対してバックハンドドライブを振れるようになったという事や、伸びるブロックや外に逃げるブロックなど以前できないという事を水谷選手は物にしていました。水谷選手は現在バックハンドを集中的に強化しているという事を聞きます。ロッテルダムまではまだ時間がありますからよりバックハンドが強化されると僕は感じました。ここで秋場さんに質問なのですが、僕は水谷選手が中国選手にまだ「勝てる!」という所までは来ていないと思います。そう思いたいですし、水谷選手のプレーを見ていると希望が湧きます。それがこの間の丹羽選手と水谷選手の試合にあると思います。この間の丹羽選手と水谷選手の試合一瞬みるとワンサイドに思えますが、内容としてはとても濃い、そう濃密なものだったのではないかと僕は思うんです。私の目にあったのはあの丹羽選手の打球タイミングでパワー、スピード、スピンがあればどうだったか?という事です。これが私が秋場さんに私が聞いてみたい事でした。たしかに水谷選手は国内では圧倒的です。ですがこの間の丹羽選手との試合非常に気になる事は、秋場さんは以前より下がらずにといっていました。ですが丹羽選手との試合はあきらかに下がるという事が多かったように僕は思えました。これが全日本予想で秋場さんごおっしゃった中国に対してまだ勝てないという理由じゃないかと僕は思うんですね。そう早いタイミングで打たれてしまうと彼は下がってしまうんですね。誰もこんなところまで見ないとは思いますが、それだけ、丹羽、水谷両選手の試合に胸を厚くさせられました。ただその一方でまだ不安要素がある事も事実です。それともう一つの質問というのは唐突に聞いてしまうのも申し訳ないのですが、水谷選手はロッテルダムでメダルに近づけるか?という事です。お手数ですが秋場さん、ご返答お待ちしております。今年も卓球技術研究所楽しみに読んで行きたいと思います。よろしくお願いします。


お答えするのが大変遅くなり申し訳ありません。

いつも長文のご質問ありがとうございます。
もうすこし、要点をまとめていただけると、
読者も読みやすいと思うのですが、
まあこのご質問というか、ご意見をそれなりに尊重して、
全文そのママで掲載することにしました。
なお、この質問メールは2月5日にいただきました。

さて、ご質問の丹羽選手のことですが、
結論から述べれば
丹羽のいま最大のテーマはパワーでしょう。
現在の丹羽のテクニックにパワーが備われば、
世界ランク20位以内に即ランクインします。

とはいっても彼はまだ16歳の高校生で、
身体の生長過程期にあります。
パワー不足は身体発育とともに解消されるでしょうから、
時間を待ちましょう。

丹羽のパワー不足を指摘するよりも、
あの小さな身体で
日本はおろか世界のトッププレーヤーと堂々と戦える
そのテクニックの素晴らしさに注目したいものです。
パワーがない分、技術力でカバーする必要性に迫られるわけで、
パワー不足が彼の技術力を磨いているのかもしれません。
では丹羽の技術力のどこがすばらしく、なぜニュースタイルなのか。

1.ほぼ常に自分のタイミングで打てる。「間」がとれる。

2.フォアハンド及びバックハンドを打つとき、「軸を必要としない」。

3. 1と2を融合した融通無碍のこれまでにないプレースタイルであること。

ちょっと解り辛い説明ですね。
まあ、なんといっても世界で初めて見る
「まったく新しい卓球スタイル」なんですから、
どうしてもふさわしい言葉が見つけづらいのです。

わたしは彼が中一のときのプレーを観て、そのセンスにびっくりし、
またそのプレースタイルに眼をひらきました。
そして今年1月の全日本で観た彼のプレーに、
「あの卓球はたのしいだろうな」と思いました。
あの「間」がとれることがプレーをたのしくさせるのです。

おそらく世界の卓球は
丹羽のようなプレースタイルが主流になっていくでしょう。

ひとつの新しいテクニックやスタイルが誕生するには
それなりの時間を要するのですが、
でもいざそれが誕生して、みんなの前に示されれば、
もうあとはあっというまにそれはひろがってゆくものです。
それが普遍性をもった深いものであれば、
それを眼にした瞬間、
人は猛スピードでコピーペーストします。

丹羽というプレーヤーが中国やヨーロッパではなく、
日本で誕生したことに
この国の卓球ファンとプレーヤーは感謝すべきでしょう。

つぎに水谷です。
もう、はっきり言ってしまいましょう。
日本の男子のなかで、
本気で中国に勝とうと思って練習を積んでいるのは彼だけです。
だから水谷は強いのです。
だから前人未到の全日本5連覇を成し遂げたのです。

水谷には天性の「球を持てる技術」と、
なによりその強靭なメンタルにあります。

そして「丹羽」を誕生させたのは「水谷」です。
水谷のプレーを丹羽が観ることで、
「丹羽」という新しいプレースタイルが誕生したのです。
「水谷」が存在しなければ、
「丹羽」も存在していなかったでしょう。

ロッテルダム世界選手権(5月8日~15日)が近づいてきましたが、
この大会で水谷がメダルを獲れるか、ですか? 
その可能性は十分にあります。
中国も水谷を完全にマークしているはずですから、
そう簡単には勝たせてはくれないでしょうが。
勝ち負けの興味もありますが、
中国のトッププレーヤーとどんなゲームを見せてくれるのか、
それがたのしみです。
卓技研・秋場


296.バック対バックのラリーでスピード負けしてミスを連発します……

いつも勉強させていただいています。
中学二年の右シェーク裏裏です。

僕は前陣の速いテンポのバック対バックのラリーで
スピードについていくことができずに
ミスを連発してしまいます。
(主にオーバーミスと空振り)

試合の中でこのようなラリーを強く意識しても
結果は変わらずまたミスをしてしまうことが多いです。

そこで、この速いテンポの
バック対バックのラリーのミスを少なくするために
必要なポイントというのを教えてください。

ハンドルネーム アチャ●タ


お答えするのが大変遅くなり申し訳ありません。

ご質問のバック対バックのラリーでスピードについていけず、
ミスを連発する。
そのミスは、主にオーバーミスと空振りとあります。

このスピードについていけない→オーバーミスと空振りというのは、
まあ至極とうぜんの原因と結果ですね。

まず、オーバーミスと空振りをすることについて解説します。
この二つのミスのほとんどは、
対戦相手の打球に圧し負けていることで起きます。
野球で例えると、投手の速球に差し込まれてポップフライ、
あるいは振り遅れて空振りするのと同じことです。

あなたのバックハンド(ハーフボレー)の
スイング・フォームを実際に見ていないので
想像でしか述べられませんが、
次のようなスイング・フォームになってるのではないでしょうか?

1.スイングが大きい。(もしかしたらバックスイングの引きがあるかも?)

2.フォロースルーが大きい。

3.スイング軌道が下から上に向いている。

4.ボールを打つ位置が(右利きとして)左側面に当たっていない。

5.打球点が遅い。

6.打球が深く入らない。

どうでしょうか? 
この1から6について自己検証してみてください。
また以上のほかに、
バックハンド・ハーフボレーで
トップスピンをかけようと意識しすぎていないでしょうか。

1と2ですが、スイングが大きすぎたり、
またバックスイングをとると、
スピードについていけなくなります。
シェークのハーフボレーにしろ、ペンのショートにしろ、
バックスイングは必要ありません。
できるだけコンパクトなスイングが必要です。

3少しでも下からラケットが出ると、
その分だけ相手の打球に圧されるようになり、
オーバーミスの原因となります。
台にたいして水平軌道のスイングが基本です。

4ですが、しっかりとバッククロスに向いたラケット面(角度)をつくり、
またその面に合ったボールの位置を打球するようにしましょう。
おおよそですが、
飛んできたボールの斜め左側面の部分を打つようにします。

5についてですが、打球点が頂点を過ぎてから打つと、
ハーフボレーの打球スピードはかなり減速してしまいます。
相手の打球のスピードを利用してスピードを増し、
かつ相手に十分な体勢をとらせないためにも、
バウンドしたらできるだけ早い
頂点前の打球点で打つようにしましょう。

6自分の打ったボールが相手コートで浅い(深く入らない)と
相手に圧し込まれる打球を打たれやすくなります。
最低でもエンドライン15センチ以内に入れるようにしたいものです。

この1.2.3.4を忠実にマスターすると
卓技研式水平打法となります。

前陣でのラリー戦において、
まず卓技研式水平打法は負けることはありません。
これは理論上、そして実戦上からも「絶対」です。
もちろんバックハンド・ハーフボレーだけではなく、
フォアハンドでもしかりです。
卓技研・秋場


295.ドライブの「回転をもっとかけろ」とコーチに言われました……

前に戦術について質問させてもらったtkです。
前回は質問に答えていただきありがとうごさいました。

また質問なんですが、
最近、カット打ちが安定して打てるようになったのですが、
「回転をもっとかけろ」とコーチに言われました。
回転をかけるコツを教えてください。

あとカット打ちの打点について考えているんですが、
どのくらいの打点が良いのかも教えてください。
ちなみに今の打点は頂点ぐらいです。
よろしくお願いします。


お答えするのが大変遅くなり申し訳ありません。

ときどき、コーチや監督、顧問から指示があって、
その解決策を卓技研に求める質問があります。
もちろん卓技研は、
可能なかぎり「答」を導き出したいと考えておりますが、
ここで不思議なのは、
せっかくその練習の「現場」にコーチなど指導者がおられるのに、
なぜその方に質問をしないのか、ということです。

今回のご質問においても、
<「回転をもっとかけろ」とコーチに言われました>、
そして<回転をかけるコツを教えてください>とありますが、
なぜ、そのとき「回転をかけるコツ」を
そのコーチに尋ねられないのでしょうか。

その質問した練習生の疑問や悩みにこたえるために
コーチや指導者は存在するのではないですか。

また、くわしくはわかりませんが、
そのコーチの方も
「回転をもっとかけろ」と
練習生に自覚をうながすのはいいのですが、
そのあとの練習生のようすを見て、
それができなければ、
なぜその練習生は回転がかからないのか、
そのポイントをアドバイスしていただきたいものです。
ほんとうにせっかく、その現場で見ているわけですから、
的確なアドバイスができるはずなのです。

ではドライブの回転をかける「コツ」を挙げてみましょう。
ボールに回転がかかるのは、
ラバーによる摩擦です。
ですからこの摩擦が大きければ
それだけ回転がかかることになります。

ではどうすれば摩擦が大きくなるのかといえば、
ボールとラバーの接触するときの
「衝撃度」と「時間」です。
「衝撃度」というのはボールに回転をかけるために
こすりあげる速さ(力)です。

簡単にいえば、
スイングが速いほど回転が多くかかるということです。
しかし単にスイングが速いだけでは
回転につながりません(強打やスマッシュのように)。

そこにはボールとラバーが接触する
「時間」が必要なのです。
そのために、ラケット角度、スイング軌道によって
「時間」を確保するのです。
そしてそれには大きくふたつの方法があります。

A.ラケット面を台にたいして垂直に立てる角度にして、
その角度を保ったまま真上に振りあげるスイング軌道にする。

B. ラケット面を台にたいしてかぶせるようにねかせる角度にして、
その角度を保ったまま可能なかぎり水平に振るスイング軌道にする。

以上、ちょっと極端に書きましたが、
このようにまったく角度と軌道の異なる
ドライブによる回転の求める方法があります。

(ちなみに、これはカットマンも同じで、カットをよく切るには、
上から下にぶったぎるのと、右から左に水平にスライスする
方法があります)

もうお気づきのようにAはループドライブです。
ドライブの安全性や安定感、
回転そのものを求めるには最適のメソッドです。
しかし、スピードとパワーがありません。
なので、コースが甘いとか、相手に待たれると
反撃される可能性が高くなります。

Bを「水平ドライブ」と呼ぶことにしましょう。
(ただし、ノンスピン打法の卓技研式水平打法
とは異なるスイングなので混同しないようにしてください)

この水平ドライブもループドライブと同様に
ボールとラバーの接触時間が長いので回転がかかります。
さらにBは、その回転によってスピードも生まれるです。
しかも水平ドライブはバウンドして沈むことが多いようです。

ですからこの水平ドライブは
かなり攻撃的で得点効果の高い理想的なドライブといえます。
ですが、それだけ高い技術力を必要とします。
何といっても、ラケット角度を水平近くにかぶせて、
しかも水平にふるスイング軌道をとるのですから、
ごく常識的に考えればラケットにあたったボールは
下に落っこちることになります。

それが落っこちたり、ネットにかからず相手コートに入るのは、
速いスイング・スピードによって生まれる摩擦力です。

さて、このように述べるとAではなくBをマスターして、
実戦で強力なBの水平ドライブをびしばし決めればいいのじゃないか
と考えてしまいますが、
でも実際の試合では、
なかなか理想論どおりにはいかないものです。

まず、Bのようなドライブを打つには、
それなりの「間」が必要であり、
そんな間があるようなボールを
対戦相手はおいそれと配球してくれません。
どうしてもAのような安定性のあるドライブで
しのがなければならないことがあるものです。

それにBだけを、最初から最後まで打ち続けると、
やがて相手はその回転、速度に慣れてくるようになり、
効果が薄くなってきます。
いくら剛球投手でも
すべて150キロの直球ばかりを投げ続けるわけではなく、
チェンジアップやスライダー、フォークのような
変化球を配球に混ぜるように、
AのドライブのなかにBのドライブを混ぜると、
AもBの効果も上がるのです。

ですから、「回転をもっとかける」場合は、
このAとBの二つのドライブをマスターするように心がけてください。

さて、では回転を生むための
「スイング・スピード」と「接触時間」はどうすればいいのでしょうか。
コツのコツです。

それはAもBも、右足の重心の掛け方にあります(右利き)。

この右足への重心(体重の掛け方)と
それに関連する腰の動き(下から上への動き・右から左への動き)や
ヒザを軸とした屈伸(曲げて伸びる)などの
バランスによって回転力が決まります。
これがスムーズにいくと、
スイングスピードが必然的に速くなり、
飛躍的に回転が大きくなります。

これからドライブをするとき、
徹底的に右足の重心にかかる感覚を意識してください。
微妙な感覚ですが、
何度も何度も練習しているうちに、
右足への重心の掛かり方で回転力がでる、
という「コツ」をつかむのです。

そして、さらに上級をめざすなら、
背筋力や腹筋など上半身のフィジカルを鍛えて、
上半身だけでも回転力が生み出せるようにしたいものです。

あと打点というか打球点ですが、基本は頂点でいいでしょう。
また、安定や確実に回転を求めるのなら、
頂点を過ぎて落とした打球点でもいいでしょう。

カットマンと対戦するときは、
できればライジング(頂点前)、頂点、頂点後など
変化をつけると効果的です。
卓技研・秋場


294.レシーブの第1歩をスムーズにするには……

はじめまして。
HNTMと申します。
シェーク裏裏のドライブマンです。
いつも楽しく拝見しています。

質問したいのは、レシーブ時の足の運び方についてです。
私はレシーブ時の第1歩目が出るのが遅く、
特に短いサービスを台上で処理する際の前後動が遅れるために、
打点を落としてしまい
フリックをミスするなどのレシーブミスが多くなってしまいます。
自分の感覚では、
1歩目が非常に重たく前に出にくいような感じです。

トッププレーヤーを見ていると、
レシーブ直前に小刻みに足を動かしたり、
前に1~2歩出る選手もいます。

人によって様々だと思いますが、
ポイントとしてはどのような事に注意すれば、
第1歩がスムーズに出るようになるでしょうか?
よろしくお願い致します。


お答えするのが大変遅くなり申し訳ありません。

これは何度も述べていますが、
レシーブは卓球技術のなかで、
もっとも難しいパートです。

卓球というスポーツゲームにおいて、
サービスとレシーブはもっとも頻度の高いパートであり、
このサービスとレシーブを制すると
ゲームを優位にすすめることはいうまでもありません。

さてレシーブの第1歩はどうすればスムーズに出るのか
(とくに短いサービスへの出足が遅い)という
ご質問について考えてみたいと思います。

短いサービスでは前への動きですが、
これが遅いということは、
レシーブで構えているときに、
「攻撃しよう」という意識が不足しているから
ではないでしょうか。

対戦相手にもよりますが、
通常は短いサービスが多く、
とうぜんレシーブでは前に出ようという
強い意識で構えているものです。
なので、まずはご自分のレシーブで構えたときの意識を
客観的に見つめてみることです。
とは言っても、あまりに前へ出ようとする意識が強すぎると、
長いサービスやスピード系サービスがきたとき、
詰まってしまうことがあります。

レシーブの第1歩が重たいということですが、
その原因をいくつか挙げてみましょう。

1.構えたときの重心。

2.腰の高さ。

3.スタンスの幅。

4.あごの位置。

5.レシーブ初動時、手から出るか、足から出るか。

6.フットワークの足の運び。

7.ひざの柔軟性。

8.ラケットを構える高さ。

9.相手サービスの回転の判断時間。

おおよそ以上の点が考えられます。

1の重心ですが、
フォアハンド主体や往年のプレーヤーは踵を浮かせ、
拇指球(いわゆるつま先)に重心をかけて、
前へダッシュするように構えていました。
いっぽうバックハンドを多用する現代のプレーヤーの多くは、
踵は床に軽く着け、ごく軽く拇指球に重心を置きます。
卓技研はプレースタイルによっても多少かわりますが、
後者が適切だと考えております。

2の腰が低い場合や、
3の足幅が広すぎると初動が遅くなります。

4のあごを引いて構えるプレーヤーが多いようですが、
ひきすぎると首と後頭部が緊張するので、
すこしあごを出すとリラックスして構えられます。

5はとくに大切で、
多くのプレーヤーはつい手からボールを打ちにいこうとしがちです。
手から打つのは当たり前だと思われるかもしれませんが、
そうすると出足が遅くなるのです。

レシーブで構えたとき、
手からではなく腰から動き出すという意識をもつと
スムーズに第1歩が出るようになります。

6と7は関連しますが、
足を動かすときは足ではなく腰から動き出すという意識で、
ひざはできるだけ軟らかくつかいます。

8のラケットの位置が低いと動き出しが遅れたり、
また短いサービスへの対応も遅くなります。

9の相手サービス回転を読むのが難しいと、
そちらに意識がとられ、動き出しが遅くなります。

以上のなかで、とくに1と5が重要です。
この2つのポイントが改善されると
見違えるように初動がスムーズになるでしょう。
なお、『卓球パーフェクトマスター』に
写真と図版で解説していますのでご参照ください。
卓技研・秋場


293.試合になると練習とはまったく違うプレーをしてしまいます……

こんにちは
榑松と申します
初めての質問です

私は中ペンのドライブ型で
裏面打法重視の握り方をしています

練習では裏面ドライブを使って
試合を組み立てているのですが
試合になると、
裏面打法をまったく使わずに
フォア重視になってしまいます
おそらく一試合に5回も使っていないと思います・・・

いつもは裏面打法で組み立てているのに
試合になるとフォア重視になり
なれない戦い方をするので
つい回り込んだり無理をして
フォアでうったりしてバック側によってしまい
フォア側に打ち抜かれることが多くなってしまっています。

フォア重視のほうが自分に合っていると言うことなのか?
それとも、試合での緊張のせいか?
などと悩んでしまっています
どうすればいつもどおりのプレーができるか
コツなどを教えてください

すみません
あともうひとつ質問なのですが
以前はF面をテンション系ラバーにして
食い込ませるドライブを使っていたのですが
いまは粘着ラバーに変えて
擦るようなドライブを練習しているのですが
擦り打ちのコツというものはありますでしょうか?

あと試合中だと食い込ませるような打ち方になってしまい
棒玉になってしまい
試合中だけうまくドライブができなくなっています・・・・
精神的な問題なのでしょうか


お答えするのが大変遅くなり申し訳ありません。

試合になると、
練習とはプレーがまったく違う選手を
ときどき見かけます。
ほんとにびっくりするくらい違うプレーをする選手もいます。
そんな選手を見ると、
いったい練習とはなんのためか、
と頭の中が?マークで一杯になります。

ほとんどの選手は、
練習と同じプレーを試合でするものです。
というか、試合は、練習の力量がそのまま正直にでるものです。
ただ、試合のなると緊張のため、
ふだんの力を発揮できない選手も少なからずいますけれど。

ご質問の方は、ふだんの練習では裏面を使っているのに、
試合ではめっきり少なくなるということですが、
その「原因」はおおよそ次のことが考えられます。

1.試合の緊張感のため「自分をなくしている」から。

2.裏面の技術に自信がないので、
試合になると思わずフォアハンドに頼る。

3.内心というか、ご自分の無意識下では、
フォアハンド主体のプレーが合っていると思っている。

4.試合では「勝ちたい」という意識が強くなり、
攻撃的にポイントを獲りにいくという気持ちが強くなって
フォアハンドを多用する。

まあ、ざっとこんなことが考えられます。
1~4を参考に、
ご自分のメンタル(練習と試合での違い)や
プレースタイルなどをよく自己分析してみることです。
これは非常に大切なことで、
ここが明確になってくると
飛躍的に上達する可能性があります。

また試合におけるドライブの掛け方も、
1~4のどれかに起因していると思われます。

これは想像なのですが、
試合になると「攻めよう」という気持ちが
ふだんより勝っているようです。

ドライブも試合になると
「くいこませる」ようになるというのは、
それだけドライブの回転をかけて
相手のリターンをオーバーさせたい
という気持ちがはたらくからではないでしょうか。

こんど試合のとき、技術的には、
意識的にボールを待って、
引きつけるようにしてください。
そしてメンタルも、
あせらず、おちついて、前のめりにならないようにと、
ご自分に言い聞かせながら、
1本1本集中してプレーしてください。
卓技研・秋場


292.左利きが苦手です。とくにカーブドライブをうまく処理できません……

ハンドルネーム ペンドラーです。
いつも的確なアドバイスありがとうございます。

今回は対左利きの対処方についてなのですが、
左利きの相手にカーブドライブでバックサイドを攻められると
バックサイドに切れていく打球がきますが、
その打球がとても苦手で、困っています。

ペンなので、主にショートで対応しているのですが、
カーブしながら飛んでくる球の曲がり具合が見切れず、
正確にミート出来なかったり、
ラケットの左側をノータッチで抜かれたり、
どうにかブロックしても、
その回転の性質からバッククロス(左利き選手のフォアサイド)
にしか返せずに、相手に攻撃され放題になってしまい、
ショートを意識しすぎている所にフォアストレートで抜かれたりと、
典型的な左利きのパターンにはまってしまいます。

たまに一か八かで回り込んでフォアで反撃しますが、
食い込まれて強い攻撃ができずに、
体勢が十分でない所でまたフォアを付かれるといった具合で、
どうもうまく攻略できません。

左利き選手のカーブドライブをショートでブロックする際に
正確に球を捉えるコツ、
またショートで相手コートの広角に返球するコツ、
回り込んで責めに転じた時に
相手のどのコースに攻撃したら先手を取れるのか
ご指導お願い致します。


お答えするのが大変遅くなり申し訳ありません。

カーブドライブなど、左利き対策について述べてみたいと思います。

まず、左利き対右利きでは相対的に左が有利です。
なぜなら、左利きは右利きと対戦することが多く、
右利きは左利きと対戦することが少ないからです。
だから、右は左と対戦するとき、あまり多く対戦していないので、
違和感というか、やりにくさを感じるのです。
その点、左は右と多く対戦しているので、
右と対戦するのがごくふつうのことで
別段違和感を感じることなくプレーすることができます。

とはいいつつも、右のトッププレーヤーはいくらでもいますし、
対左もしっかりと対応しています。

以上のことを前提に左対策を考えてみましょう。

まず、ご質問の左利きのカーブドライブですが、
たしかに右利きは手こずりやすいものです。
なんといっても、右とは逆の曲がり方をするのですから。
まあ、この対策は早い話、
左と多く練習して、その曲がり方に慣れることです。

左のフォアサイドからクロスへ、
つまり自陣のバックサイドへくるカーブドライブですが、
飛んでくるボールの軌道をよく見て、
バウンドしたらできるだけ早く打球することです。
ドライブの曲がりが大きくならないうちに打球します。
こうすると、ラケットヘッドやラケットの芯を外すことが少なくなります。

つぎにそのバックサイドへきた左のドライブを
相手のフォアサイドにしかリターンできないということですが、
ドライブが強力になるほど、
ストレートコースにリターンするのは難しくなります。
これは上級者でもそうです。

なぜなら、クロスにはいってきた強打や強ドライブを
ストレートへリターンするということは、
ラケットの向きが開くことになり、
その分、相手の強い打球の威力にまけて
オーバーミスがでやすいからです。

このクロスにきたボールを
ストレートへブロックするテクニックのトップは水谷隼でしょう。
今年1月の全日本で、
クロスにくる強打や強ドライブを
右利き相手のバックサイドへ逃げていくように
バックハンドでブロックしていました。
これはほんとうに、スーパテクニックです。
原理的には可能なテクですが、
相手の強打や強ドライブを流すように
(左利きの水谷なので
バックハンド・ブロックを左方向へスライドさせながらスイングする)
打つと、浮かせたりオーバーさせやすいのです。

もちろん、水谷のように自由自在に
どこにでもブロックやカウンターをできればいいのですが、
実際にはなかなかできたものではありません。
そこで発想を転換します。

バックサイドに切れ込んでくる左のカーブドライブに対して、
こちらも相手のフォアサイドを切るショート
(シェークならハーフボレー)を打つのです。
左は、フォアサイドをえぐられ、
バックサイドを大きく開けられるのはいやなものです。

左がフォアサイドに大きく移動するとき、
本能的にバックサイドへ戻ろうとか、
バックサイドへの意識が高くなります。
そこをついて、逆にもっとフォアサイドを突いてやるのです。

その打ち方は、飛んでくるボールの左サイドをねらって、
ボールと同じ高さにラケットを構え、
そこから台にたいして水平から下方にプッシュします。
このとき絶対にスイング軌道を下から上に向けてはいけません。
そうするとフォアサイドを切れないからです。
まずは、この左のフォアサイドを突くことをマスターしませんか。

つぎに、左のバッククロスにきたボールの対策として、
左のフォアミドルを突くことです。
ストレートへのリターンは難しくても、
フォアミドルなら比較的容易にできます。
そう、左利きの左側パンツ・ポケットをねらうのです。
ただし、このコースはあまいと
相手に絶好球を配球することになりますので
「速く」「深い」ボールを送ることが必要です。

以上の「フォアサイドを切る」「フォアミドルを突く」ことは
比較的容易にマスターできるので、まずはこれを練習してください。

それともうひとつ大切なことは、
イージーにフォアサイドへボールを送らないことです。
これは対右でも同じことですが、
ボールを待たれ、踏み込むように強打なり強ドライブされると、
これは左右関係なく対応が難しくなるからです。
バック対決を制して、決定打となるときにフォアサイドを使う、
といったぐらいの意識で、
対左のコース取りを考えてはいかがでしょうか。

次に回り込んでの攻撃ですが、
まあ必要とあればいつでもフォアハンドで回り込めばいいのです。
これは対右と同じです。

そのことに頭を悩ますよりも、
まず対左対策としてバックハンド技術を高めることが重要です。

左のバックハンドとこちら右のバックハンドの対決で負けないことです。

左対右では、おのずとこの「バック対決」が多くなります。
(やはり左右どちらとも、フォアサイドへリターンすると、
相手のフォアハンド攻撃を食らうことを恐れるからです)
バックハンドのツッツキと
ロングボールでのショート(ハーフボレー)の
ストレートコースの応戦です。

このバック対決で決定打となるのはそう多くはありませんが、
どれだけプレッシャーをかけられるのかが勝負の分かれ目となります。
理想的にはツッツキ戦では、
機をみてバックハンドフリックでフォアサイドを突く、
あるいはロング戦では
同じくフォアサイドへプッシュやバックハンドフリックを決めることです。

あと基本的な左攻略法ですが、左相手に――

A.バックサイドに長く+フォアサイドへ短く
B.バックサイドに短く+フォアサイドへ長く

大きくこの二つのコース戦略があります。
基本はAですが、相手によってはBが有効なプレーヤーもいます。
あるいは試合中に臨機応変にAとBを使い分けることも必要でしょう。
卓技研・秋場


291.フォアハンド・クロスを打つときミドルに飛んでしまいます……

こんにちは。
早速質問なのですが、
フォアハンドを打つときに手首が外を向いている
ためかフォアサイドよりもミドルに行ってしまいます。

バックスイングの時に
肘を引いているのですが、
やはりミドルに行って困っています。
どうしたらいいのでしょうか?

また、<211.うまい人と試合をすると球が入りやすく感じました……>
の時の解答で
<ロングボールの場合へんな回転がかかっていなくて、
軽くトップスピンが入っているボールだと思われます。>
と答えていましたが、
水平スイングで軽いトップス
ピンはかかるのでしょうか?
あまりピンときません。
長くなりましたが回答よろしくお願いします。
P.Nリイノ 裏裏シェーク


お答えするのが大変遅くなり申し訳ありません。

ご質問の「フォアハンドを打つときに
手首が外を向いているためか
フォアサイドよりもミドルに行ってしまいます」とありますが、
「手首が外を向く」原因として次のことが考えられます。

1.手首そのものが外を向く。

2.ヒジを軸に自動車のワイパーのようにヒンジ運動すると手首が外を向く。

3.足のスタンスで右利きなら右足を後ろへ引きすぎている。

4.打球点が後ろすぎる。

5.ボールを打つポイントが
ボールの相手サイドから見て真後ろ側になっている。

6.スイング軌道がフォアクロスに正確に向いていない。
あるいは下から上にスイングしている。

7.飛んでくるボールのコース(深さと左右)への
的確な対応がおざなりになっている。

以上のような点です。
ざっと挙げてみましたが、
もしかするとまだあるかもしれません。

では順に解説してみましょう。
1の場合は、グリップに問題があるかもしれません。
シェークハンドということですから、
バック面を支える人差し指の位置が
ラケット右から下側(中心とは反対の方向)に
向いていないでしょうか。
いまの人差し指の位置より数ミリ、
ラケットの中心線の方に向けてみてください。

2はヒジをスイングの第一軸(支点)としてスイングすると、
手首が外を向いてしまいます。
そのためにヒジを開くようにバックスイングするのではなく、
ヒジを引くようにすることで
手首が外を向くことを防止するわけです。
ヒジは後ろに引いているということですから、
おそらく後ろにヒジを引いているものの、
スイングの軸がヒジになることでヒンジ運動が起き、
手首が外を向くと思われます。
もしそうであれば、
スイングの軸を肩甲骨にしてください。
スイングのときに肩甲骨を背骨側にぐっと入れるようにして、
そこを支点とすることを意識してください。

3これは身体の向きがクロスではなく
最初からストレート方向にむいているので、
できるだけスタンスは台にたいして平行になるようにします。

4は打球点が後ろ(打つポイントが遅い)だと
ストレート方向に打つようになります。

5は4とも関連しますが、
4のポイントを是正するためにも、
ボールを打つ位置は右斜め側を打ちます。

6スイングを振りきらないと
スイング軌道がストレートを向くことがあります。
この場合はスイングしたあとのフィニッシュの位置を
身体のセンターから左サイドにくるようにしてみましょう。
そしてラケットヘッドは左側に寝ているように向けます。

7フォアクロスロングを打ち合っているとき、
毎回自分が構えている場所に飛んでくることはありません。
浅い・深い、センターライン寄り・フォアサイド寄りなどいろいろです。
このとき、こまめにフットワークをつかって移動しないで打つと
クロスへ正確にコントロールできなくなります。
深く、あるいは伸びてくるボール、
あるいはセンターライン寄りのボールを打つとき、
しっかりフットワークで移動しないと、
手首が外を向くようになったり、
打球ポイントが合わなくなって、
ストレート方向へ打ってしまうようになります。

また、もうひとつの質問の
<211.うまい人と試合をすると球が入りやすく感じました……>
と水平打法うんぬんとは、関連がありません。
この「うまい人」というのは
水平打法をつかっているとは想定していないからです。

またとうぜん、水平打法(卓技研式)は
トップスピンをかけるものではなく、
ノンスピン打法です。
卓技研・秋場


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